2010/06/20(日) - 13:14
2010年6月19日、ツール・ド・スイス(UCIプロツアー)第8ステージが行なわれ、アタックが掛かり続けた逃げグループからラスト10kmで飛び出したルイ・コスタ(ポルトガル、ケースデパーニュ)が勝利。総合のライバルたちを封じ込めたロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)がリーダージャージを守った。
ツール・ド・スイスには「平坦」と呼べるステージが無い。この日の第8ステージも当初はスプリンターにチャンスがある難易度の低いコースだと思われたが、実際は3級山岳を含むアップダウンが連続。さながらアルデンヌ・クラシックのような起伏に富んだコースを利用し、逃げ切りを狙う選手が序盤から活発に飛び出した。
雨の中、逃げグループを形成したのは9名の選手たち。ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)やサンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)が果敢に逃げた。
しかしヘーシンクから5分12秒遅れの総合23位マキシム・モンフォール(ベルギー、チームHTC・コロンビア)や、7分35秒遅れで総合27位のトム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)が逃げグループに入っていたこともあり、ラボバンクが慎重にメイン集団をコントロールしてタイム差を2分以内に抑え込む。
ゴールまで40kmを切ると、逃げグループの中で最も脚のあるモンフォールが揺さぶりのアタックを開始し、ダニエルソンやコスタ、ホセホアキン・ロハス(スペイン、ケースデパーニュ)がすかさずチェックに。モンフォールの度重なるアタックによって逃げグループは縮小し、同時にメイン集団とのタイム差は3分まで広がった。
逃げグループ内に2名の選手を送り込んでいたケースデパーニュは積極的にアタック。やがてゴール10km手前でコスタが飛び出すと、それまで独力で対応していたモンフォールは反応出来ず。チームメイトのロハスがピッタリとモンフォールのチェックに入るその前方で、独走態勢に持ち込んだコスタはゴールまで快走。後続を引き離したままゴールに飛び込んだ。
メイン集団ではヤコブ・フグルサング(デンマーク、サクソバンク)を中心にアタックが仕掛けられたが、リーダージャージのヘーシンクが全てのアタックを抑え込む。総合ライバルたちの攻撃を防ぎ切ったヘーシンクがリーダージャージを守った。
ツール・ド・スイスは翌第9ステージの個人タイムトライアルで幕を下ろす。コースは距離26.9kmで標高差200m。総合争いに注目が集まるとともに、ツール・ド・フランスを見据えたオールラウンダーたちの走りからも目が離せない。
ツール・ド・スイス2010第8ステージ結果
1位 ルイ・コスタ(ポルトガル、ケースデパーニュ)4h10'32"
2位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、ケースデパーニュ)+15"
3位 マキシム・モンフォール(ベルギー、チームHTC・コロンビア)+19"
4位 サンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)+34"
5位 アレッサンドロ・ヴァノッティ(イタリア、リクイガス)
6位 ラーシュペッテル・ノルダーグ(ノルウェー、チームスカイ)
7位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
8位 ダニエーレ・ピエトロポッリ(イタリア、ランプレ)+1'14"
9位 トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ・テストチーム)+1'16"
10位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
個人総合成績
1位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)34h27'47"
2位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、ケースデパーニュ)+29"
3位 スティーブ・モラビート(スイス、BMCレーシングチーム)+36"
4位 フランク・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)+38"
5位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)+42"
6位 マッテーオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ)+54"
7位 ランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)+55"
8位 オリバー・ザウグ(スイス、リクイガス)+1'01"
9位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、サクソバンク)+1'17"
10位 トーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームスカイ)+1'38"
スプリント賞
マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム)
山岳賞
マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム)
ポイント賞
マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシングチーム)
チーム総合成績
サクソバンク
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
ツール・ド・スイスには「平坦」と呼べるステージが無い。この日の第8ステージも当初はスプリンターにチャンスがある難易度の低いコースだと思われたが、実際は3級山岳を含むアップダウンが連続。さながらアルデンヌ・クラシックのような起伏に富んだコースを利用し、逃げ切りを狙う選手が序盤から活発に飛び出した。
雨の中、逃げグループを形成したのは9名の選手たち。ゲラルド・チオレック(ドイツ、チームミルラム)やサンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)が果敢に逃げた。
しかしヘーシンクから5分12秒遅れの総合23位マキシム・モンフォール(ベルギー、チームHTC・コロンビア)や、7分35秒遅れで総合27位のトム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)が逃げグループに入っていたこともあり、ラボバンクが慎重にメイン集団をコントロールしてタイム差を2分以内に抑え込む。
ゴールまで40kmを切ると、逃げグループの中で最も脚のあるモンフォールが揺さぶりのアタックを開始し、ダニエルソンやコスタ、ホセホアキン・ロハス(スペイン、ケースデパーニュ)がすかさずチェックに。モンフォールの度重なるアタックによって逃げグループは縮小し、同時にメイン集団とのタイム差は3分まで広がった。
逃げグループ内に2名の選手を送り込んでいたケースデパーニュは積極的にアタック。やがてゴール10km手前でコスタが飛び出すと、それまで独力で対応していたモンフォールは反応出来ず。チームメイトのロハスがピッタリとモンフォールのチェックに入るその前方で、独走態勢に持ち込んだコスタはゴールまで快走。後続を引き離したままゴールに飛び込んだ。
メイン集団ではヤコブ・フグルサング(デンマーク、サクソバンク)を中心にアタックが仕掛けられたが、リーダージャージのヘーシンクが全てのアタックを抑え込む。総合ライバルたちの攻撃を防ぎ切ったヘーシンクがリーダージャージを守った。
ツール・ド・スイスは翌第9ステージの個人タイムトライアルで幕を下ろす。コースは距離26.9kmで標高差200m。総合争いに注目が集まるとともに、ツール・ド・フランスを見据えたオールラウンダーたちの走りからも目が離せない。
ツール・ド・スイス2010第8ステージ結果
1位 ルイ・コスタ(ポルトガル、ケースデパーニュ)4h10'32"
2位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、ケースデパーニュ)+15"
3位 マキシム・モンフォール(ベルギー、チームHTC・コロンビア)+19"
4位 サンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)+34"
5位 アレッサンドロ・ヴァノッティ(イタリア、リクイガス)
6位 ラーシュペッテル・ノルダーグ(ノルウェー、チームスカイ)
7位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
8位 ダニエーレ・ピエトロポッリ(イタリア、ランプレ)+1'14"
9位 トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ・テストチーム)+1'16"
10位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
個人総合成績
1位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)34h27'47"
2位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、ケースデパーニュ)+29"
3位 スティーブ・モラビート(スイス、BMCレーシングチーム)+36"
4位 フランク・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)+38"
5位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)+42"
6位 マッテーオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ)+54"
7位 ランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)+55"
8位 オリバー・ザウグ(スイス、リクイガス)+1'01"
9位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、サクソバンク)+1'17"
10位 トーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームスカイ)+1'38"
スプリント賞
マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム)
山岳賞
マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム)
ポイント賞
マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシングチーム)
チーム総合成績
サクソバンク
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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