大会最後の集団スプリントが繰り広げられたブエルタ・ア・ブルゴス第4ステージ。混沌と化した最終盤のスプリントでフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)が初日に続くステージ2勝目を飾った。
リーダージャージを着用したロマン・バルデ(フランス、チームDSM)を先頭にスタートを切る (c)Vuelta a Burgos
ブエルタ・ア・ブルゴス2021第4ステージ コースプロフィール (c)Vuelta a Burgos最終日前日のブエルタ・ア・ブルゴス第4ステージは、ロアからアランダ・デ・ドゥエロに向かう今大会唯一の平坦ステージ。しかしスプリンターにとっては初日、2日目に続く3度目のチャンスであり、残り1km地点の手前にあるヘヤピンコーナー以外、登りを含むスプリンターの障害になるようなものはない。
149kmと距離の短いこの日、ブルゴスBHやエオーロ・コメタといったお馴染みの地元プロチームの5名とともに、総合53位で8分37秒遅れのヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・NIPPO)逃げに乗った。メイン集団の先頭にはスプリントを狙うUAEチームエミレーツやボーラ・ハンスグローエに加え、総合順位を争うイネオス・グレナディアーズも選手を先頭に送り約3分差でレースをコントロールした。
狭い道幅で熾烈な位置争いが行われた残り36km地点で、メイン集団中央で20名ほどを巻き込む落車が発生。グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、モビスター)やゴツォン・マルティン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)などが沿道に投げ出されるも、幸い大きな怪我はなく、無事に完走を果たしている。
ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・NIPPO)を含む6名の逃げ集団 (c)Vuelta a Burgos
ステージを通してメイン集団の牽引に加わったUAEチームエミレーツ (c)Vuelta a Burgos
レース先頭ではディエゴ・ルビオ(スペイン、ブルゴスBH)のアタックをきっかけに協調体制が崩れ、カーシーを含む3名の逃げ集団が先行。一方、残り10kmを過ぎ横風を警戒して緊張感が増したメイン集団では、エドワード・プランカールト(ベルギー、アルペシン・フェニックス)のリードアウトを務めるはずだったスコット・スウェイツ(イギリス、アルペシン・フェニックス)などを含む15名程度の落車が再び発生。これにドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、クベカ・ネクストハッシュ)も巻き込まれ、20秒遅れでフィニッシュし総合順位を5位から8位に下げている。
メイン集団が逃げを残り6kmで吸収すると、カハルラル・セグロスRGAが先頭に人数を集め、それにリーダージャージを守るチームDMSが続く形でアランダ・デ・ドゥエロの市街地に入っていく。
フラムルージュ(残り1kmアーチ)をくぐりフィニッシュまで続く直線に入ると、第1ステージを制したアルペシン・フェニックスがエドワード・プランカールト(ベルギー)が先頭に出る。その横にボーラ・ハンスグローエが並び、フィニッシュライン手前300mからは、スプリンターたちが道幅いっぱいに広がる乱戦となった。
ライバルたちに先んじてマッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)が加速すると、その後ろから放たれたのはチームメイトのフアン・モラノ(コロンビア)ではなくジョン・アベラストゥリ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)。しかし、別のラインからそのアベラストゥリに飛び移ったモラノがフィニッシュ手前50mで並び、最後はハンドルを投げて先着した。
混戦の集団スプリントを制したフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) (c)Vuelta a Burgos
僅差のフィニッシュながら勝利を確信したフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) (c)Vuelta a Burgos
「僕とマッテオ(トレンティン)の両方が前にいたのでどんな展開であっても対応できる状態だった。アベラストゥリが良い加速をしたので、直感的に反応したおかげで勝利できたんだ」と、第2ステージに続き2勝目を挙げたモラノ。「チームはレースを通して素晴らしい働きを見せてくれ、僕を信頼してスプリントに送り込んでくれた。レース序盤は風も強かったものの、僕らは上手くコントロールすることができた」と、ポイント賞でトップに立ったモラノは語っている。
リーダージャージは先頭集団でフィニッシュしたバルデがキープ。総合優勝の行方は最終日の明日、12kmに及ぶ超級山岳ラグナス・デ・ ネイラの山頂で決着する。
今大会2勝目を挙げたフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) (c)Vuelta a Burgos


149kmと距離の短いこの日、ブルゴスBHやエオーロ・コメタといったお馴染みの地元プロチームの5名とともに、総合53位で8分37秒遅れのヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・NIPPO)逃げに乗った。メイン集団の先頭にはスプリントを狙うUAEチームエミレーツやボーラ・ハンスグローエに加え、総合順位を争うイネオス・グレナディアーズも選手を先頭に送り約3分差でレースをコントロールした。
狭い道幅で熾烈な位置争いが行われた残り36km地点で、メイン集団中央で20名ほどを巻き込む落車が発生。グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、モビスター)やゴツォン・マルティン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)などが沿道に投げ出されるも、幸い大きな怪我はなく、無事に完走を果たしている。


レース先頭ではディエゴ・ルビオ(スペイン、ブルゴスBH)のアタックをきっかけに協調体制が崩れ、カーシーを含む3名の逃げ集団が先行。一方、残り10kmを過ぎ横風を警戒して緊張感が増したメイン集団では、エドワード・プランカールト(ベルギー、アルペシン・フェニックス)のリードアウトを務めるはずだったスコット・スウェイツ(イギリス、アルペシン・フェニックス)などを含む15名程度の落車が再び発生。これにドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、クベカ・ネクストハッシュ)も巻き込まれ、20秒遅れでフィニッシュし総合順位を5位から8位に下げている。
メイン集団が逃げを残り6kmで吸収すると、カハルラル・セグロスRGAが先頭に人数を集め、それにリーダージャージを守るチームDMSが続く形でアランダ・デ・ドゥエロの市街地に入っていく。
フラムルージュ(残り1kmアーチ)をくぐりフィニッシュまで続く直線に入ると、第1ステージを制したアルペシン・フェニックスがエドワード・プランカールト(ベルギー)が先頭に出る。その横にボーラ・ハンスグローエが並び、フィニッシュライン手前300mからは、スプリンターたちが道幅いっぱいに広がる乱戦となった。
ライバルたちに先んじてマッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ)が加速すると、その後ろから放たれたのはチームメイトのフアン・モラノ(コロンビア)ではなくジョン・アベラストゥリ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)。しかし、別のラインからそのアベラストゥリに飛び移ったモラノがフィニッシュ手前50mで並び、最後はハンドルを投げて先着した。


「僕とマッテオ(トレンティン)の両方が前にいたのでどんな展開であっても対応できる状態だった。アベラストゥリが良い加速をしたので、直感的に反応したおかげで勝利できたんだ」と、第2ステージに続き2勝目を挙げたモラノ。「チームはレースを通して素晴らしい働きを見せてくれ、僕を信頼してスプリントに送り込んでくれた。レース序盤は風も強かったものの、僕らは上手くコントロールすることができた」と、ポイント賞でトップに立ったモラノは語っている。
リーダージャージは先頭集団でフィニッシュしたバルデがキープ。総合優勝の行方は最終日の明日、12kmに及ぶ超級山岳ラグナス・デ・ ネイラの山頂で決着する。

ブエルタ・ア・ブルゴス2021第4ステージ結果
1位 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | 3:20:28 |
2位 | ジョン・アベラストゥリ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | |
3位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、エオーロ・コメタ) | |
4位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | ジョルディ・メーウス(ベルギー、ボーラ・ハンスグローエ) | |
6位 | マルク・サロー(フランス、AG2Rシトロエン) | |
7位 | サーシャ・モードロ(イタリア、アルペシン・フェニックス) | |
8位 | セラーノ・ゴンサロ(スペイン、モビスター) | |
9位 | イタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・スタートアップネイション) | |
10位 | ホセ・ロハス(スペイン、モビスター) | |
45位 | 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) | |
94位 | 中根英登(EFエデュケーション・NIPPO) | 0:28 |
個人総合成績
1位 | ロマン・バルデ(フランス、チームDSM) | 15:05:06 |
2位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:45 |
3位 | ダビ・デラクルス(スペイン、UAEチームエミレーツ) | 1:00 |
4位 | ファビオ・アル(イタリア、クベカ・ネクストハッシュ) | |
5位 | マーク・パデュン(ウクライナ、バーレーン・ヴィクトリアス) | 1:05 |
6位 | パヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ) | 1:07 |
7位 | ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン) | 1:08 |
8位 | ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、クベカ・ネクストハッシュ) | 1:18 |
9位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 1:41 |
10位 | ヤーコ・ハンニネン(フィンランド、AG2Rシトロエン) | 1:53 |
その他の特別賞
山岳賞 | ロマン・バルデ(フランス、チームDSM) |
ポイント賞 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
チーム総合成績 | バーレーン・ヴィクトリアス |
text:Sotaro.Arakawa
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