ジロドンネ6日目に再び新鋭スプリンターが勝利。コリン・リヴェラ(アメリカ、チームDSM)を破ったエマセシル・ノースガード(デンマーク、モビスター)が、自身、そしてチームにとって初のジロドンネステージ勝利を射止めた。
トンネル通過用のライトを装着したマリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) photo:CorVos
特別ジャージ着用者を先頭にコモ湖畔の街をスタートしていく photo:CorVos
高速で突き進む集団。序盤1時間の平均スピードは43.2km/hにのぼった photo:CorVos
後半戦に突入した第32回ジロ・デ・イタリア・ドンネ。第6ステージの舞台はイタリア北部のロンバルディア州にあるコモ湖沿いをぐるりと1周する157km。今大会最長コースは難関山岳こそ含まず集団スプリントが見込まれているものの、湖に突き出す無数の急勾配をこなすため、逃げ、もしくは小集団フィニッシュの可能性も残された。
この日プロトンはレース主催者予想を遥かに上回る平均時速43.2km/hで最初の1時間をカバーした。ペースが落ち着いてから與那嶺恵理のチームメイトであるローレン・ステフェンス(アメリカ、ティブコSVB)が15秒リードで逃げると、引き戻されたカウンターで抜け出したのは、イタリアチャンピオンのエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)だった。
総合成績で遅れ、ステージ優勝に切り替えたロンゴボルギーニに同調したのは、総合2位アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)。こうしてプロトン屈指の実力を誇る2人が逃げ、スプリント勝負に持ち込みたいユンボ・ヴィズマとチームDSMがメイン集団でリズムを刻む展開となった。
逃げるエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)と総合2位アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) photo:CorVos
メイン集団のコントロールを担うチームDSM photo:CorVos
一時約2分半リードを得た先頭二人だったものの、ステージ後半にかけてメイン集団がスピードアップを図るとリードは失われ、残り13km地点で引き戻される。トレック・セガフレードやモビスター、キャニオン・スラムなどスプリンターチームが列車を並べる中、少ないチャンスを狙って残り3km地点でサラ・ロイ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)とティファニー・クロムウェル(オーストラリア、キャニオン・スラム)が飛び出した。
持ち前のスピードを武器に逃げる二人だったが、スプリンターチームの必死の追走によって残り1.8kmで吸収。各チーム入り乱れる混戦状態からチームDSMが主導権を奪い、前日勝者ロレーナ・ウィーブス(オランダ、チームDSM)のリードアウトが始まった。
ウィーブスの背後から、前日にそのウィーブスの勝利をお膳立てしたコリン・リヴェラ(アメリカ、チームDSM)が抜け出して先頭に立つ。しかしリヴェラはトップスピードに持ち込めず、追撃体制に入ったエマセシル・ノースガード(デンマーク、モビスター)の追い上げを許した。
集団スプリントを制したエマセシル・ノースガード(デンマーク、モビスター) photo:CorVos
リヴェラやフォスを下したエマセシル・ノースガード(デンマーク、モビスター) photo:CorVos
パワフルなスプリントで突き進んだノースガードが、DSMの2連勝を阻み手を振り上げる。1999年生まれの新鋭スプリンターが自身、そしてチーム初のジロドンネステージ優勝を掴み取った。
「終盤戦でチームは素晴らしい位置取りをしてくれた。正直言ってこれ以上はあり得ないほどで、昨日の2位に続く勝利を本当に嬉しく思う。少しずつ成績を上げ、ようやく手に入れた勝利。でも甘んじることなくさらなる勝利を狙いたい」と、3度目のジロドンネ出場で待望の勝利を掴んだノースガードは話している。
また、マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)は2日連続でステージ3位に入り、ポイント賞ランキングで首位に浮上した。



後半戦に突入した第32回ジロ・デ・イタリア・ドンネ。第6ステージの舞台はイタリア北部のロンバルディア州にあるコモ湖沿いをぐるりと1周する157km。今大会最長コースは難関山岳こそ含まず集団スプリントが見込まれているものの、湖に突き出す無数の急勾配をこなすため、逃げ、もしくは小集団フィニッシュの可能性も残された。
この日プロトンはレース主催者予想を遥かに上回る平均時速43.2km/hで最初の1時間をカバーした。ペースが落ち着いてから與那嶺恵理のチームメイトであるローレン・ステフェンス(アメリカ、ティブコSVB)が15秒リードで逃げると、引き戻されたカウンターで抜け出したのは、イタリアチャンピオンのエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)だった。
総合成績で遅れ、ステージ優勝に切り替えたロンゴボルギーニに同調したのは、総合2位アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)。こうしてプロトン屈指の実力を誇る2人が逃げ、スプリント勝負に持ち込みたいユンボ・ヴィズマとチームDSMがメイン集団でリズムを刻む展開となった。


一時約2分半リードを得た先頭二人だったものの、ステージ後半にかけてメイン集団がスピードアップを図るとリードは失われ、残り13km地点で引き戻される。トレック・セガフレードやモビスター、キャニオン・スラムなどスプリンターチームが列車を並べる中、少ないチャンスを狙って残り3km地点でサラ・ロイ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)とティファニー・クロムウェル(オーストラリア、キャニオン・スラム)が飛び出した。
持ち前のスピードを武器に逃げる二人だったが、スプリンターチームの必死の追走によって残り1.8kmで吸収。各チーム入り乱れる混戦状態からチームDSMが主導権を奪い、前日勝者ロレーナ・ウィーブス(オランダ、チームDSM)のリードアウトが始まった。
ウィーブスの背後から、前日にそのウィーブスの勝利をお膳立てしたコリン・リヴェラ(アメリカ、チームDSM)が抜け出して先頭に立つ。しかしリヴェラはトップスピードに持ち込めず、追撃体制に入ったエマセシル・ノースガード(デンマーク、モビスター)の追い上げを許した。


パワフルなスプリントで突き進んだノースガードが、DSMの2連勝を阻み手を振り上げる。1999年生まれの新鋭スプリンターが自身、そしてチーム初のジロドンネステージ優勝を掴み取った。
「終盤戦でチームは素晴らしい位置取りをしてくれた。正直言ってこれ以上はあり得ないほどで、昨日の2位に続く勝利を本当に嬉しく思う。少しずつ成績を上げ、ようやく手に入れた勝利。でも甘んじることなくさらなる勝利を狙いたい」と、3度目のジロドンネ出場で待望の勝利を掴んだノースガードは話している。
また、マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)は2日連続でステージ3位に入り、ポイント賞ランキングで首位に浮上した。
ジロ・デ・イタリア・ドンネ2021第6ステージ結果
1位 | エマセシル・ノースガード(デンマーク、モビスター) | 3:41:39 |
2位 | コリン・リヴェラ(アメリカ、チームDSM) | |
3位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
4位 | マルタ・バスティアネッリ(イタリア、アレBTCリュブリャナ) | |
5位 | リサ・ブレナウアー(ドイツ、セラティツィットWNTプロサイクリング) | |
6位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード) | |
7位 | イラリア・サングイネッティ(イタリア、バルカー・トラベル&サービス) | |
8位 | ソフィア・ベルティッツォーロ(イタリア、リブレーシング) | |
9位 | マリアヴィットリア・スペロット(イタリア、A.R.モネックスウィメンズプロサイクリング) | |
10位 | エレーナ・チェッキーニ(イタリア、SDワークス) |
個人総合成績
1位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) | 14:11:47 |
2位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) | 2:51 |
3位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | 3:03 |
4位 | エリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード) | 5:53 |
5位 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) | 6:12 |
6位 | エリカ・マグナルディ(イタリア、セラティツィットWNTプロサイクリング) | 6:35 |
7位 | マビ・ガルシア(スペイン、アレBTCリュブリャナ) | 6:57 |
8位 | ジュリエット・ラボウ(フランス、チームDSM) | 7:01 |
9位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) | 7:22 |
10位 | タチアナ・グデルツォ(イタリア、アレBTCリュブリャナ) | 7:24 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) |
山岳賞 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) |
ヤングライダー賞 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) |
チーム総合成績 | SDワークス |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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