アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)の強さに死角無し。ジロ・ドンネ4日目の山岳TTで1分以上の大差をつけ勝利。ライバル勢に対して総合リードを約6分まで広げている。
ステージ優勝:アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) photo:CorVos
10日間のうちに2度のタイムトライアルをこなす第32回ジロ・デ・イタリア・ドンネ。初日にチームタイムトライアルを終え、まだ半分も消化しない4日目に2度目となる個人タイムトライアルがやってきた。
フォンドヴァッレからフォルマッツァまで、スイス国境に近い谷筋を遡上するコース距離は11.2km。序盤こそ平坦基調だが、中盤からは6〜7%勾配がスタートし、つづら折れの後半区間は最大9%。標高1,714mのチーマコッピ(大会最高標高地点)となるフィニッシュ地点を目指して獲得標高500mの峠を駆け上がる。
ステージ2位:デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) photo:CorVos
ステージ3位:ブレース・ブラウン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) photo:CorVos
この日は中盤スタートのブレース・ブラウン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)が26分14秒を叩き出して暫くホットシートを守っていたものの、総合ワンツースリーに付けるSDワークス勢が躍進した。オールラウンダーとして力を伸ばす総合3位デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)が10秒上回って記録更新。総合2位アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)はブラウンに13秒遅れたものの、最終走者のマリアローザ、アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)が誰もが驚くハイペースを刻んだ。
TTバイクにノーマルホイールを付けて走ったファンデルブレッヘンのタイムは24分57秒。フォレリングを1分06秒、ブラウンを1分17秒引き離す圧倒的なパフォーマンスでトップタイムを更新した。
ステージ4位:アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) photo:CorVos
ステージ5位:マルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) photo:CorVos
追い込んでフィニッシュラインを通過したアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) photo:CorVos
「良いタイムトライアルができて、東京オリンピックに向けても良い練習になった」と言うファンデルブレッヘンは総合リードを更に拡大。SDワークス勢のワンツースリー体制は変わらず、総合4位に浮上したエリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード)に対して5分53秒という大差がついている。
「こういうタイムトライアル全くこなしてこなかったので良い経験になった。総合成績でも良い状況で、私にとって最後のジロ・ドンネをこうして走れていることが嬉しい。でもまだまだレース行程の半分で、最後まで好調を維持する必要がある」と、既に今年限りでの引退を表明してるファンデルブレッヘンは話している。
ジロ・デ・イタリア・ドンネ第4ステージトップスリー photo:CorVos
スプマンテを開けるアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) photo:CorVos
また、この日はファンデルブレッヘンの猛ペースが厳しい足切り条件を生み出した。優勝タイムから30%遅れ、つまり7分49秒以上遅れた12名の選手が翌日スタート不可能となっている。

10日間のうちに2度のタイムトライアルをこなす第32回ジロ・デ・イタリア・ドンネ。初日にチームタイムトライアルを終え、まだ半分も消化しない4日目に2度目となる個人タイムトライアルがやってきた。
フォンドヴァッレからフォルマッツァまで、スイス国境に近い谷筋を遡上するコース距離は11.2km。序盤こそ平坦基調だが、中盤からは6〜7%勾配がスタートし、つづら折れの後半区間は最大9%。標高1,714mのチーマコッピ(大会最高標高地点)となるフィニッシュ地点を目指して獲得標高500mの峠を駆け上がる。


この日は中盤スタートのブレース・ブラウン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)が26分14秒を叩き出して暫くホットシートを守っていたものの、総合ワンツースリーに付けるSDワークス勢が躍進した。オールラウンダーとして力を伸ばす総合3位デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)が10秒上回って記録更新。総合2位アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス)はブラウンに13秒遅れたものの、最終走者のマリアローザ、アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)が誰もが驚くハイペースを刻んだ。
TTバイクにノーマルホイールを付けて走ったファンデルブレッヘンのタイムは24分57秒。フォレリングを1分06秒、ブラウンを1分17秒引き離す圧倒的なパフォーマンスでトップタイムを更新した。



「良いタイムトライアルができて、東京オリンピックに向けても良い練習になった」と言うファンデルブレッヘンは総合リードを更に拡大。SDワークス勢のワンツースリー体制は変わらず、総合4位に浮上したエリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード)に対して5分53秒という大差がついている。
「こういうタイムトライアル全くこなしてこなかったので良い経験になった。総合成績でも良い状況で、私にとって最後のジロ・ドンネをこうして走れていることが嬉しい。でもまだまだレース行程の半分で、最後まで好調を維持する必要がある」と、既に今年限りでの引退を表明してるファンデルブレッヘンは話している。


また、この日はファンデルブレッヘンの猛ペースが厳しい足切り条件を生み出した。優勝タイムから30%遅れ、つまり7分49秒以上遅れた12名の選手が翌日スタート不可能となっている。
ジロ・デ・イタリア・ドンネ2021第4ステージ結果
1位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) | 24:57 |
2位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | 1:06 |
3位 | ブレース・ブラウン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | 1:17 |
4位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) | 1:30 |
5位 | マルタ・カヴァッリ(イタリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | 1:55 |
6位 | ジュリエット・ラボウ(フランス、チームDSM) | 2:14 |
7位 | カトリーヌ・アーレルッド(ノルウェー、モビスター) | 2:15 |
8位 | エリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード) | 2:22 |
9位 | ガイア・リアリーニ(イタリア、イソルマント・プレマック・ヴィットリア) | |
10位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 2:38 |
個人総合成績
1位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) | 7:40:53 |
2位 | アシュリー・モールマン(南アフリカ、SDワークス) | 2:51 |
3位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | 3:03 |
4位 | エリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード) | 5:53 |
5位 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) | 6:12 |
6位 | エリカ・マグナルディ(イタリア、セラティツィットWNTプロサイクリング) | 6:35 |
7位 | マビ・ガルシア(スペイン、アレBTCリュブリャナ) | 7:03 |
8位 | ジュリエット・ラボウ(フランス、チームDSM) | 7:22 |
9位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) | 7:24 |
10位 | タチアナ・グデルツォ(イタリア、アレBTCリュブリャナ) | 7:48 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス) |
山岳賞 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) |
ヤングライダー賞 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス) |
チーム総合成績 | SDワークス |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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