2021/04/10(土) - 10:31
イツリア・バスクカントリーの5日目は、逃げに乗ったドゥクーニンク・クイックステップのミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク)が、ヨセフ・チェルニー(チェコ)と共にフィニッシュし1位、2位を独占。総合順位に変動はなくマクナルティがリーダージャージを守っている。
連日登場したバスクらしい山岳を経て、大会唯一の平坦基調ステージはオンダリビアから海岸線を西に沿ってオンダロアに向かう160km。後半に配置された2つのカテゴリー峠が、逃げ切りを狙う選手たちと集団スプリントに持ち込みたいチームとの思惑を分かつ。
そのチャンスを掴もうと逃げグループを形成したのは、独走力のあるアンドレイ・アマドール(コスタリカ、イネオス・グレナディアーズ)や登りが得意なジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード)ら6名。一方のメイン集団ではスプリンターで勝負したいバイクエクスチェンジやEFエデュケーションNIPPOが積極的に牽引するが、タイム差は2分から縮まらない。
残り34kmから最終3級山岳ウルカレギ峠に入ると、逃げ集団に2名を送り込んだドゥクーニンク・クイックステップのヨセフ・チェルニー(チェコ)とミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク)がテンポを上げる。これにベルナールが食らいつくと、3人で頂上を通過した。
メイン集団では下りでアスタナ・プレミアテックのオマール・フライレ(スペイン)と、第2ステージの勝者アレクサンデル・アランブル(スペイン)が飛び出し追走。しかし勝利に飢えたウルフパックとの距離は縮まらず、平坦路に入る直前で集団に吸収されてしまう。
逃げる3人がタイム差を1分前後に保ったまま進んでいくと、残り5kmから勾配を使ってホノレがアタック。これに反応できないベルナールを後ろでマークしていたチェルニーが、ダンシングで合流しタンデム体制を作る。
そのまま2人でフラムルージュ(残り1km)をくぐると、ホノレがチェルニーに譲られる形でフィニッシュラインを切りワールドツアー初勝利を挙げた。なお3位にはベルナール、4位にはメイン集団で先着したダリル・インピー(南アフリカ、イスラエル・スタートアップネイション)が入っている。
「登りでタイム差が1分まで縮まり、難しいと思ったが全力で踏み続けた。残り数kmの短い丘で飛び出し、一緒にフィニッシュを目指すため頂上でヨセフを待ったんだ。彼の走りは素晴らしかった。これは僕の勝利ではなく、2人で分かち合った勝利だということを強調したい。チームメイトと共にフィニッシュし喜び合えるなんて、自転車競技で最も美しい瞬間の一つだ」と語るのは、今季2勝、プロ通算3勝目を挙げた24歳のホノレ。
一方チェルニーも「僕たちにとって記念すべき日だ。自分たちが成し遂げたこの勝利を誇りに思うし、今日はいつまでも忘れない日になるだろう」と、チームにシーズン15勝目をもたらした喜びを表現した。
翌日は112kmという短い距離に、7つのカテゴリー山岳が詰め込まれた最終ステージ。1級山岳ウサルツァ(全長3.1km/平均12.7%)の急坂を越え、3kmの平坦&下りの先に待つフィニッシュ地点が総合優勝の行方を決める。
連日登場したバスクらしい山岳を経て、大会唯一の平坦基調ステージはオンダリビアから海岸線を西に沿ってオンダロアに向かう160km。後半に配置された2つのカテゴリー峠が、逃げ切りを狙う選手たちと集団スプリントに持ち込みたいチームとの思惑を分かつ。
そのチャンスを掴もうと逃げグループを形成したのは、独走力のあるアンドレイ・アマドール(コスタリカ、イネオス・グレナディアーズ)や登りが得意なジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード)ら6名。一方のメイン集団ではスプリンターで勝負したいバイクエクスチェンジやEFエデュケーションNIPPOが積極的に牽引するが、タイム差は2分から縮まらない。
残り34kmから最終3級山岳ウルカレギ峠に入ると、逃げ集団に2名を送り込んだドゥクーニンク・クイックステップのヨセフ・チェルニー(チェコ)とミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク)がテンポを上げる。これにベルナールが食らいつくと、3人で頂上を通過した。
メイン集団では下りでアスタナ・プレミアテックのオマール・フライレ(スペイン)と、第2ステージの勝者アレクサンデル・アランブル(スペイン)が飛び出し追走。しかし勝利に飢えたウルフパックとの距離は縮まらず、平坦路に入る直前で集団に吸収されてしまう。
逃げる3人がタイム差を1分前後に保ったまま進んでいくと、残り5kmから勾配を使ってホノレがアタック。これに反応できないベルナールを後ろでマークしていたチェルニーが、ダンシングで合流しタンデム体制を作る。
そのまま2人でフラムルージュ(残り1km)をくぐると、ホノレがチェルニーに譲られる形でフィニッシュラインを切りワールドツアー初勝利を挙げた。なお3位にはベルナール、4位にはメイン集団で先着したダリル・インピー(南アフリカ、イスラエル・スタートアップネイション)が入っている。
「登りでタイム差が1分まで縮まり、難しいと思ったが全力で踏み続けた。残り数kmの短い丘で飛び出し、一緒にフィニッシュを目指すため頂上でヨセフを待ったんだ。彼の走りは素晴らしかった。これは僕の勝利ではなく、2人で分かち合った勝利だということを強調したい。チームメイトと共にフィニッシュし喜び合えるなんて、自転車競技で最も美しい瞬間の一つだ」と語るのは、今季2勝、プロ通算3勝目を挙げた24歳のホノレ。
一方チェルニーも「僕たちにとって記念すべき日だ。自分たちが成し遂げたこの勝利を誇りに思うし、今日はいつまでも忘れない日になるだろう」と、チームにシーズン15勝目をもたらした喜びを表現した。
翌日は112kmという短い距離に、7つのカテゴリー山岳が詰め込まれた最終ステージ。1級山岳ウサルツァ(全長3.1km/平均12.7%)の急坂を越え、3kmの平坦&下りの先に待つフィニッシュ地点が総合優勝の行方を決める。
イツリア・バスクカントリー2021第5ステージ結果
1位 | ミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 3:39:54 |
2位 | ヨセフ・チェルニー(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
3位 | ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード) | 0:17 |
4位 | ダリル・インピー(南アフリカ、イスラエル・スタートアップネイション) | 0:28 |
5位 | サイモン・クラーク(オーストラリア、クベカ・アソス) | |
6位 | ステファノ・オルダーニ(イタリア、ロット・スーダル) | |
7位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) | |
8位 | ジュリアン・シモン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー) | |
9位 | マグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・NIPPO) | |
10位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | |
92位 | 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) |
個人総合成績
1位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | 16:05:43 |
2位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) | 0:23 |
3位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) | 0:28 |
4位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:36 |
5位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 0:43 |
6位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 1:02 |
7位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 1:07 |
8位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 1:13 |
9位 | ヨン・イサギレ(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 1:15 |
10位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | 1:23 |
その他の特別賞
ポイント賞 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ) |
山岳賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | ユンボ・ヴィズマ |
text:Sotaro Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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