2021/02/26(金) - 11:14
逃げ続けたアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)を残り300mで捉え、突き放したヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ)がUAE5日目の山頂フィニッシュで勝利。スプリントでライバルを下したタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が総合優勝を引き寄せている。
リラックスした様子のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
長時間集団牽引役を担ったフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ) (c)CorVos
単独逃げるマティアス・フランク(スイス、AG2Rシトロエン) (c)CorVos
UAEツアー(UCIワールドツアー)5日目に登場した「ジュベルジャイス」の山頂フィニッシュ。2日前のクイーンステージ「ジュベルハフィート」の倍近い19kmに及ぶ登坂距離を持つ標高1491mの山岳だが、平均勾配は5.6%と破壊力は低め。残る2日間が平坦ステージであることを考えると、総合成績争いとしては文字通り最後の山場となる。
この日はスタート直後からマティアス・フランク(スイス、AG2Rシトロエン)が単独で逃げ、メイン集団による中間スプリント(32.5km地点)ポイント争い後に飛び出した8名が合流する形で9名の先頭グループが構成された。なおスプリントポイントでは、前日2位に入りポイント賞リーダーに躍り出たダヴィド・デッケル(オランダ、チーム ユンボ・ヴィスマ)が先着。逃げメンバーは以下の通りだ。
逃げた9名
マティアス・フランク(スイス、AG2Rシトロエン)
ローレンス・ワーバス(アメリカ、AG2Rシトロエン)
アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)
アレックス・ドーセット(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)
オメル・ゴールドスタイン(イスラエル、イスラエル・スタートアップネイション)
トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)
ロジャー・クルーゲ(ドイツ、ロット・スーダル)
ケヴィン・コッレオーニ(イタリア、バイクエクスチェンジ)
ラッセノーマン・ハンセン(デンマーク、クベカ・アソス)
逃げグループを率いるオメル・ゴールドスタイン(イスラエル、イスラエル・スタートアップネイション) (c)CorVos
スプリンター組にとっては休息日。ガビリアとリケーゼのUAEコンビが笑顔を見せる (c)CorVos
AG2Rシトロエンとイスラエル・スタートアップネイション、ロット・スーダルが2名ずつ送り込み、逃げの名手デヘントや昨年大会のジュベルハフィートで3位と2位に入っているカザフスタン王者ルツェンコといったパワフルな逃げ。その3分半後方を追いかけるメイン集団先頭では、この日もアダム・イェーツ(イギリス)をエースに据えるイネオス・グレナディアーズがペースメイクを担った。
スローペースで進んだ昨日とは異なり、逃げとメイン集団は45km/hオーバー、時として50km/hに迫るハイスピードでジュベルジャイスに向け平坦区間を北上。緩斜面を経て岩山の渓谷に沿ったジュベルジャイスの登坂区間が始まると先頭グループ内のデヘントが加速し、さらに「大きなリードを得て登りに入ったので逃げ切るチャンスがあると思った」と言うルツェンコが15km以上を残して独走に持ち込んだ。
イネオスの牽引で緩斜面のジュベルジャイスを駆け上がる (c)CorVos
集団から飛び出すヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード) (c)CorVos
ブランドン・リベラとダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)がジュベルジャイスでペースアップ (c)CorVos
ジュベルジャイスを単独で駆け上がるアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック) (c)CorVos
イバン・ソーサ、ブランドン・リベラ、ダニエル・マルティネスというイネオス・グレナディアーズのコロンビア勢が、ハイペースを刻んでメイン集団を絞りながら緩斜面を駆け上がる。メイン集団とほぼ同じペースで登るルツェンコは残り5kmまで1分リードを保っていたものの、メイン集団でアタックが掛かり始めたことでタイム差は急降下。残り3kmでタイム差は30秒、残り2kmでは17秒。歯を食いしばりながら登るカザフスタンチャンピオンの望みは薄れていく。
総合3位ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)が仕掛けるも抜け出すには至らず、一瞬の牽制状態を突いたヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ)がするすると抜け出していく。タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やイェーツなど総合上位勢は、既に総合成績で遅れているヴィンゲゴーのアタックを見逃した。
カウンターで飛び出し、ルツェンコを追うヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
ルツェンコを下したヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
ヴィンゲゴーは残り300mでルツェンコを捉えると、後続との距離が開いていることを確認し、加速。うなだれるルツェンコを突き放し、ボーナスタイムを懸けたスプリント合戦を繰り広げるポガチャルやイェーツを尻目にフィニッシュ。胸に手を当て、歓喜の表情でキャリア通算2勝目を掴んだ。
「集団のペースが下がった時にチャンスだと感じて飛び出した。運良くルツェンコに追いつき、彼をスプリントで破ることができた。シーズン最初の勝利は最高の気分だ。前回の勝利から2年掛かってしまった。今自分がいいコンディションにあるという証明になったよ」と語るヴィンゲゴーは2019年にユンボ入りした24歳。その年のツール・ド・ポローニュでプロ初勝利を挙げ、昨年はグランツールデビューとなったブエルタ・ア・エスパーニャでプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)の総合優勝に貢献していた。今後はアルデンヌクラシックを経て、2年連続のブエルタ出場を予定している。
キャリア2勝目を掴んだヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
総合リードを広げたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
ヴィンゲゴーから3秒遅れでフィニッシュした精鋭メンバー内で先着したのはポガチャルだった。イェーツやイギータを退けボーナスタイムを得たことで更に総合成績を広げる結果に。さらにフィニッシュポイントを稼いだため、デッケルを上回り再びポイント賞リーダー首位にも浮上した。
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UAEツアー(UCIワールドツアー)5日目に登場した「ジュベルジャイス」の山頂フィニッシュ。2日前のクイーンステージ「ジュベルハフィート」の倍近い19kmに及ぶ登坂距離を持つ標高1491mの山岳だが、平均勾配は5.6%と破壊力は低め。残る2日間が平坦ステージであることを考えると、総合成績争いとしては文字通り最後の山場となる。
この日はスタート直後からマティアス・フランク(スイス、AG2Rシトロエン)が単独で逃げ、メイン集団による中間スプリント(32.5km地点)ポイント争い後に飛び出した8名が合流する形で9名の先頭グループが構成された。なおスプリントポイントでは、前日2位に入りポイント賞リーダーに躍り出たダヴィド・デッケル(オランダ、チーム ユンボ・ヴィスマ)が先着。逃げメンバーは以下の通りだ。
逃げた9名
マティアス・フランク(スイス、AG2Rシトロエン)
ローレンス・ワーバス(アメリカ、AG2Rシトロエン)
アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ・プレミアテック)
アレックス・ドーセット(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)
オメル・ゴールドスタイン(イスラエル、イスラエル・スタートアップネイション)
トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)
ロジャー・クルーゲ(ドイツ、ロット・スーダル)
ケヴィン・コッレオーニ(イタリア、バイクエクスチェンジ)
ラッセノーマン・ハンセン(デンマーク、クベカ・アソス)
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AG2Rシトロエンとイスラエル・スタートアップネイション、ロット・スーダルが2名ずつ送り込み、逃げの名手デヘントや昨年大会のジュベルハフィートで3位と2位に入っているカザフスタン王者ルツェンコといったパワフルな逃げ。その3分半後方を追いかけるメイン集団先頭では、この日もアダム・イェーツ(イギリス)をエースに据えるイネオス・グレナディアーズがペースメイクを担った。
スローペースで進んだ昨日とは異なり、逃げとメイン集団は45km/hオーバー、時として50km/hに迫るハイスピードでジュベルジャイスに向け平坦区間を北上。緩斜面を経て岩山の渓谷に沿ったジュベルジャイスの登坂区間が始まると先頭グループ内のデヘントが加速し、さらに「大きなリードを得て登りに入ったので逃げ切るチャンスがあると思った」と言うルツェンコが15km以上を残して独走に持ち込んだ。
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イバン・ソーサ、ブランドン・リベラ、ダニエル・マルティネスというイネオス・グレナディアーズのコロンビア勢が、ハイペースを刻んでメイン集団を絞りながら緩斜面を駆け上がる。メイン集団とほぼ同じペースで登るルツェンコは残り5kmまで1分リードを保っていたものの、メイン集団でアタックが掛かり始めたことでタイム差は急降下。残り3kmでタイム差は30秒、残り2kmでは17秒。歯を食いしばりながら登るカザフスタンチャンピオンの望みは薄れていく。
総合3位ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)が仕掛けるも抜け出すには至らず、一瞬の牽制状態を突いたヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ)がするすると抜け出していく。タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やイェーツなど総合上位勢は、既に総合成績で遅れているヴィンゲゴーのアタックを見逃した。
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ヴィンゲゴーは残り300mでルツェンコを捉えると、後続との距離が開いていることを確認し、加速。うなだれるルツェンコを突き放し、ボーナスタイムを懸けたスプリント合戦を繰り広げるポガチャルやイェーツを尻目にフィニッシュ。胸に手を当て、歓喜の表情でキャリア通算2勝目を掴んだ。
「集団のペースが下がった時にチャンスだと感じて飛び出した。運良くルツェンコに追いつき、彼をスプリントで破ることができた。シーズン最初の勝利は最高の気分だ。前回の勝利から2年掛かってしまった。今自分がいいコンディションにあるという証明になったよ」と語るヴィンゲゴーは2019年にユンボ入りした24歳。その年のツール・ド・ポローニュでプロ初勝利を挙げ、昨年はグランツールデビューとなったブエルタ・ア・エスパーニャでプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)の総合優勝に貢献していた。今後はアルデンヌクラシックを経て、2年連続のブエルタ出場を予定している。
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ヴィンゲゴーから3秒遅れでフィニッシュした精鋭メンバー内で先着したのはポガチャルだった。イェーツやイギータを退けボーナスタイムを得たことで更に総合成績を広げる結果に。さらにフィニッシュポイントを稼いだため、デッケルを上回り再びポイント賞リーダー首位にも浮上した。
UAEツアー2021第5ステージ結果
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) | 4:19:08 |
2位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 0:03 |
3位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
4位 | セルヒオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションNIPPO) | 0:05 |
5位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:06 |
6位 | ニック・シュルツ(ニュージーランド、バイクエクスチェンジ) | |
7位 | セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィズマ) | 0:08 |
8位 | ワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | ベン・ヘルマンス(ベルギー、イスラエル・スタートアップネイション) | |
10位 | ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン) |
個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 17:09:26 |
2位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:45 |
3位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 1:12 |
4位 | クリス・ハーパー(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ) | 1:54 |
5位 | ニールソン・ポーレス(アメリカ、EFエデュケーションNIPPO) | 1:56 |
6位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) | 2:47 |
7位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 2:49 |
8位 | マッティア・カッタネオ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 4:03 |
9位 | ルーベン・フェルナンデス(スペイン、コフィディス) | 4:23 |
10位 | ファウスト・マスナダ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 6:40 |
その他の特別賞
ポイント賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
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