UCIは11月11日に、ツール・ド・ポローニュでファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)が重体となった落車事故を引き起こしたディラン・フルーネヴェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)に対して9ヶ月の出場停止処分を発表。ドゥクーニンクのパトリック・ルフェーブルGMは訴訟準備を進めていると母国メディアに語っている。



ツール・ド・ポローニュ初日に発生した大落車ツール・ド・ポローニュ初日に発生した大落車 (c)CorVos
UCI(国際自転車競技連合)がファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)が重体となる落車の原因を作ったディラン・フルーネヴェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)に課したのは、9か月の出場停止処分。自身も鎖骨のひびを負い、SNSとテレビインタビューで謝罪したフルーネヴェーヘンは、5月7日(ジロ・デ・イタリアは5月8日開幕)までの出場禁止と、自転車関連イベントへ参加協力する義務が課せられた。

80km/hものスピードでバリアに正面衝突し、たった1本の歯しか残らなかった顔面骨折と130針を縫う大怪我を負ったヤコブセン。度重なる手術で粉砕した上下顎骨を再建するべく骨盤の一部を移植する処置を受けていたが、1週間前にSNSで縫い糸を摘出するなど順調に回復していることをアピール。今後数週間うちにバイクトレーニングを再開できる見込みであり、次回手術予定が2021年であることも話している。

ドゥクーニンク・クイックステップのパトリック・ルフェーブルGMドゥクーニンク・クイックステップのパトリック・ルフェーブルGM photo:Makoto.AYANO
また、ドゥクーニンク・クイックステップのパトリック・ルフェーブルGMは、ベルギーのヘット・ラーツテ・ニウス紙に対し、落車事故のあったポーランドでフルーネヴェーヘンに対する法的措置を取る構えであること、加えて危険行為のジャッジメント判断体制の確立や、コースの安全性を高めるなど提言したことを明らかにしている。

UCIは11日のリリースでフルーネヴェーヘンへの処分を発表したものの、批判の的となっていた下りフィニッシュを設定したツール・ド・ポローニュ主催者への処分や、改善命令などは無かった。これについても非難の声が集まっている。

text:So.Isobe

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