2020/11/09(月) - 09:49
パスカル・アッカーマンがステージ2勝目を挙げたブエルタ最終日の第18ステージ。困難な状況下で開催された第75回大会を制したログリッチや、24秒差で2位だったカラパス、レース前に2011年大会の優勝トロフィーが授与されたフルームなどのコメントを紹介します。
ステージ優勝 パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンス グローエ)
今日、勝利することができてとても嬉しい。ただこれはチームメイトたちによるサポートのおかげで得られた結果だ。彼らは見事な働きをしてくれ、残り3km地点からは特に素晴らしかった。このブエルタでは楽なステージが一日もなく、毎回逃げ集団との激しい戦いがあった。特に昨日のようなステージではスプリンターは苦戦を強いられる。だからこそ可能な限り力を蓄え、その努力が今日の結果として報われた。
僕らには強力なスプリントトレインがあったので、重要な局面で(先頭に出るのを)少し我慢したんだ。そして最後の10kmからフルスロットルで前に出て、見事勝利を掴み取ることができた。チーム全員に感謝している。
マイヨロホ&ポイント賞 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
毎日が戦いだった。僕たちは毎ステージをワンデーレースと思い走っていた。僕たち全員の走りを誇りに思う。
この3週間でも、良い状態を保つことができた。このような素晴らしい形でシーズンを終えることができ、とても嬉しい。この後は休息を取るが、チームとともに2021年の計画を立てていく。選手として達成したい目標がまだいくつか残っているからだ。それが今後数年間の大きなモチベーションとなる。
2019年の優勝はもちろん特別だった。初めてのグランツール総合優勝だったからね。あしかし、この優勝にも非常に高い価値がある。なぜなら素晴らしいシーズンを経て掴んだ優勝だからだ。
今年のブエルタを走れたことに喜びを感じなければならない。だからこそレース主催者や、すべての関係者に感謝を伝えたい。とても良いレースだった。
総合2位 リチャル・カラパス(エクアドル 、イネオス・グレナディアーズ)
マドリードで表彰台に上がれたことは、僕にとって本当に特別なことだ。特に今年は新型コロナウイルスの影響があり、家で多くの時間を過ごさなくてはならなかった。そのためこのレースに対し普段とは違うアプローチを余儀なくされた。でもブエルタで総合2位という結果は素晴らしい。自分に大きな可能性があることは分かっているので、チームと一緒に勝利を目指して頑張りたい。
このブエルタで素晴らしいレースをするという目標があった。それは達成することができたと思う。サポートのおかげもあり、最後の最後まで戦い抜くことができた。2019年のジロ・デ・イタリアでの勝利が偶然ではないことを証明しなければならなかったので、この表彰台の意味は大きい。グランツールでさらなる成功を目指すためにここにいるのだからね。
新人賞 エンリク・マス(スペイン、モビスター)
この難しい状況下で、無事フィニッシュラインを越えられて嬉しく思う。それは主催者が困難を乗り越えてくれたおかげだ。モビスターでの1年目が終わりを迎えたわけだが、僕たちの戦いはこれからも続いていく。いまは少し休息を取るが、2021年のために基礎を作り上げるために戻ってくる。上手くいったことを土台に、失敗は修正して来年に向かって成長していかなければならない。応援してくれたモビスターのみんなに感謝する。
山岳賞 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
このマイヨモンターニャを着ていると、誇らしい気持ちが高まってくる。クライマーとしては象徴的なジャージであり、その価値も高い。またチームとしてはダヴィ・モンクティエ(2008-11年獲得)やニコラ・エデ(2013年獲得)が着用した歴史ある特別なジャージだ。コフィディスの1年目にこのジャージで走ることができ、今後が楽しみになった。今日はリラックスして走ったよ。アタックも沢山あったからね。そうやってレースの喜びを噛み締めていた。
総合敢闘賞 レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
とても特別な賞を獲得できて、とても誇りに思っている。ステージ優勝はできなかったが、逃げに6回も乗ることでレースをよりスペクタクルなものにできた。逃げるのは好きだし、先頭にいると嬉しさがこみ上げてくるんだ。逃げるために大事なことは、計画よりも感覚だ。アタックすることが好きで、先頭集団では即興性が求められる。僕はスプリントじゃ勝てないので、常に展開をクレイジーに持っていき、人の記憶に残るような走りができるよう心がけている。今年の初めにアルデシュ(クラシック)で勝利した時のようにね。だからこそ表彰台に上がりトロフィーを手にした瞬間が、特別だったんだ。
スタート前に2011年ブエルタ総合優勝のトロフィーを授与されたクリストファー・フルーム(イギリス、 イネオス・グレナディアーズ)
とても特別な勝利だ。もちろん当時の思い出も特別なのだが、実は昨年の大きな事故の翌日にこの勝利を聞かされたんだ。まだICU(集中治療室)にいる時に「おめでとう。君がブエルタの勝者だ」と聞かされた。とても不思議な気持ちだったよ。
僕にとって(2011年のブエルタは)特別なレースだった。あのレースで自分がグランツールを走れる選手、総合順位を争える選手だということを自覚したんだ。そのおかげで自信を持ってツール・ド・フランスに臨むことができ、グランツールを目標に走り続けることができた。そして来シーズンはまた違う可能性を持ってここに戻ってこれるよう願っている。
このチームの一員として最後の日は、感慨深いものがある。11年だ。この先に待ち受けていることに心踊らせつつ、この11年間の良い時も悪い時あったすべての出来事について思い返す時でもある。
リチャル(カラパス)とログリッチたち総合勢による一騎打ちの戦いが(このブエルタでは)何度か繰り広げられた。アングリルや昨日のようなステージでは、少しの差で勝負が決まってしまう。リチャルはこの結果に満足しているだろう。彼はすべてを出し切り、勝利には繋がらなかったが、チームもこの結果には満足しているはずだ。
text:Sotaro.Arakawa
ステージ優勝 パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンス グローエ)
今日、勝利することができてとても嬉しい。ただこれはチームメイトたちによるサポートのおかげで得られた結果だ。彼らは見事な働きをしてくれ、残り3km地点からは特に素晴らしかった。このブエルタでは楽なステージが一日もなく、毎回逃げ集団との激しい戦いがあった。特に昨日のようなステージではスプリンターは苦戦を強いられる。だからこそ可能な限り力を蓄え、その努力が今日の結果として報われた。
僕らには強力なスプリントトレインがあったので、重要な局面で(先頭に出るのを)少し我慢したんだ。そして最後の10kmからフルスロットルで前に出て、見事勝利を掴み取ることができた。チーム全員に感謝している。
マイヨロホ&ポイント賞 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
毎日が戦いだった。僕たちは毎ステージをワンデーレースと思い走っていた。僕たち全員の走りを誇りに思う。
この3週間でも、良い状態を保つことができた。このような素晴らしい形でシーズンを終えることができ、とても嬉しい。この後は休息を取るが、チームとともに2021年の計画を立てていく。選手として達成したい目標がまだいくつか残っているからだ。それが今後数年間の大きなモチベーションとなる。
2019年の優勝はもちろん特別だった。初めてのグランツール総合優勝だったからね。あしかし、この優勝にも非常に高い価値がある。なぜなら素晴らしいシーズンを経て掴んだ優勝だからだ。
今年のブエルタを走れたことに喜びを感じなければならない。だからこそレース主催者や、すべての関係者に感謝を伝えたい。とても良いレースだった。
総合2位 リチャル・カラパス(エクアドル 、イネオス・グレナディアーズ)
マドリードで表彰台に上がれたことは、僕にとって本当に特別なことだ。特に今年は新型コロナウイルスの影響があり、家で多くの時間を過ごさなくてはならなかった。そのためこのレースに対し普段とは違うアプローチを余儀なくされた。でもブエルタで総合2位という結果は素晴らしい。自分に大きな可能性があることは分かっているので、チームと一緒に勝利を目指して頑張りたい。
このブエルタで素晴らしいレースをするという目標があった。それは達成することができたと思う。サポートのおかげもあり、最後の最後まで戦い抜くことができた。2019年のジロ・デ・イタリアでの勝利が偶然ではないことを証明しなければならなかったので、この表彰台の意味は大きい。グランツールでさらなる成功を目指すためにここにいるのだからね。
新人賞 エンリク・マス(スペイン、モビスター)
この難しい状況下で、無事フィニッシュラインを越えられて嬉しく思う。それは主催者が困難を乗り越えてくれたおかげだ。モビスターでの1年目が終わりを迎えたわけだが、僕たちの戦いはこれからも続いていく。いまは少し休息を取るが、2021年のために基礎を作り上げるために戻ってくる。上手くいったことを土台に、失敗は修正して来年に向かって成長していかなければならない。応援してくれたモビスターのみんなに感謝する。
山岳賞 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)
このマイヨモンターニャを着ていると、誇らしい気持ちが高まってくる。クライマーとしては象徴的なジャージであり、その価値も高い。またチームとしてはダヴィ・モンクティエ(2008-11年獲得)やニコラ・エデ(2013年獲得)が着用した歴史ある特別なジャージだ。コフィディスの1年目にこのジャージで走ることができ、今後が楽しみになった。今日はリラックスして走ったよ。アタックも沢山あったからね。そうやってレースの喜びを噛み締めていた。
総合敢闘賞 レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
とても特別な賞を獲得できて、とても誇りに思っている。ステージ優勝はできなかったが、逃げに6回も乗ることでレースをよりスペクタクルなものにできた。逃げるのは好きだし、先頭にいると嬉しさがこみ上げてくるんだ。逃げるために大事なことは、計画よりも感覚だ。アタックすることが好きで、先頭集団では即興性が求められる。僕はスプリントじゃ勝てないので、常に展開をクレイジーに持っていき、人の記憶に残るような走りができるよう心がけている。今年の初めにアルデシュ(クラシック)で勝利した時のようにね。だからこそ表彰台に上がりトロフィーを手にした瞬間が、特別だったんだ。
スタート前に2011年ブエルタ総合優勝のトロフィーを授与されたクリストファー・フルーム(イギリス、 イネオス・グレナディアーズ)
とても特別な勝利だ。もちろん当時の思い出も特別なのだが、実は昨年の大きな事故の翌日にこの勝利を聞かされたんだ。まだICU(集中治療室)にいる時に「おめでとう。君がブエルタの勝者だ」と聞かされた。とても不思議な気持ちだったよ。
僕にとって(2011年のブエルタは)特別なレースだった。あのレースで自分がグランツールを走れる選手、総合順位を争える選手だということを自覚したんだ。そのおかげで自信を持ってツール・ド・フランスに臨むことができ、グランツールを目標に走り続けることができた。そして来シーズンはまた違う可能性を持ってここに戻ってこれるよう願っている。
このチームの一員として最後の日は、感慨深いものがある。11年だ。この先に待ち受けていることに心踊らせつつ、この11年間の良い時も悪い時あったすべての出来事について思い返す時でもある。
リチャル(カラパス)とログリッチたち総合勢による一騎打ちの戦いが(このブエルタでは)何度か繰り広げられた。アングリルや昨日のようなステージでは、少しの差で勝負が決まってしまう。リチャルはこの結果に満足しているだろう。彼はすべてを出し切り、勝利には繋がらなかったが、チームもこの結果には満足しているはずだ。
text:Sotaro.Arakawa
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