2020/11/09(月) - 03:15
全日本選手権トラックの最終日。女子は3km個人パーシュートとポイントレースで優勝した梶原悠未(筑波大学大学院)が6冠達成。男子は橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)がポイントレースを制して5冠を達成した。また、1kmタイムトライアルでは、新田祐大(ドリームシーカーレーシングチーム)が、大会新記録で優勝した。
ヤマダグリーンドーム前橋で4日間に渡り開催されてきた全日本選手権トラック。最終日は男子4km個人パーシュート、女子3km個人パーシュート、男子1kmタイムトライアル、女子500mタイムトライアル、男女ポイントレース 、パラサイクリングのパーシュートが行われた。
男子4km個人パーシュート 近谷が3年ぶり優勝
16名による予選が行われた男子4km個人パーシュートは、昨年と同じく窪木一茂と近谷涼によるチームブリヂストンサイクリング同士の決勝戦。窪木のペースが伸びない一方、予選で出した4分27秒台に近いラップを重ねた近谷が最後までペースを落とさず走り切り、3年ぶり3度目の優勝を決めた。
近谷涼 コメント
「前回優勝した時は窪木選手が不在で、昨年、一昨年と負けていたので、今年は勝ちたいと強く思って臨んだ。僕は2本目のタイムが大きく崩れないことが強みだと思っているので、それが今日の勝因にもなったと思う。今年は5月に両手を骨折する怪我をしてしばらく練習出来ない時期があったので、全日本は無理だと思っていた。でも周りの人達に支えてもらって、ここまで準備を整えることが出来たので感謝の気持ちでいっぱいです」
女子500mTTは山本さくらが有終の美を飾る優勝男子1kmTTは新田祐大が大会新で優勝
女子500mTTは、リオ五輪代表の山本さくらが2016年以来となる優勝。表彰式ではこのレースをもって引退することを発表した。
山本さくら コメント
「最後の大会で優勝出来て本当に嬉しい。鹿児島国体に向けて準備してきたが、3年後に延期になってしまい、モチベーションを保つことが難しいと思ったので引退することを決めた。リオ五輪の後、バーンアウトのようになって競技を辞めようかと思ったことがあった。けれど、子供を授かって一時休んで、ゆっくり考える期間があって、チームもまた頑張ってと言ってくれたので、ここまで戻って来られたと思っている。今まで色々あったけれど、ここまで応援してくれた方々に感謝したい」
男子1kmタイムトライアルでは、短距離の東京五輪代表に内定している新田祐大が1分1秒551の大会新記録を出し、この種目で10年ぶりの全日本優勝を決めた。
新田祐大コメント
「今年2度目の1kmタイムトライアルを走ったが、自己ベストを1秒以上更新して自分の成長が可視化できる結果だった。やっていることが間違ってないことと、五輪に向けて成長出来ていることを実感出来た。でも、1分を切る日本記録を出すつもりでいたので、その点は心残り。
コロナ禍が無ければ全日本に出ることは無かったと思うので、自分の中では今回が最後の全日本と思って走った。1kmタイムトライアルは自転車競技をやる上で基準になる種目でもあるので、若手も含めた今回の大会で優勝出来たことで彼等に刺激を与えられたのではないかと思う」
個人パーシュートとポイントレースを制した梶原悠未が6冠達成
前日まで4種目で優勝している梶原悠未が、最終日も個人パーシュートとポイントレースの2種目で優勝。宣言通り出場した6種目全てで優勝して見せた。
3km個人パーシュートでは、予選1位の古山稀絵(日本体育大学大学院)と決勝で対戦し、後半にペースアップする作戦で逆転優勝。今回は3分41秒台のタイムだったが、「個人パーシュートはクロエ・ダイガート選手(アメリカ)の世界記録(3分16秒937)との差が自分の力の差だと考えている。その差を縮めていけるようにしたい」と話す。
ポイントレースでは1回目のポイント周回から1位通過を繰り返し、終盤には古山と共に飛び出して集団をラップ(周回遅れ)して見せ、2位以下に30ポイント以上の差をつけて優勝した。
6冠を達成した4日間を振り返り、梶原は「4日間で6種目10レースを走ったが、大会前に色々と戦略を練って臨み、その戦略以上の走りが出来たと思う。たくさんの方々が応援に来てくれ、その声援が力になった。それを日々のトレーニングでもしっかり胸に刻んでやっていきたい」と、語った。
ポイントレース優勝で橋本英也が5冠達成
オムニアムのポイントレースでは守りのレースを見せた橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)だが、この日は積極的なレースを見せた。同じチームの近谷涼と共に4名の逃げ集団を形成し、レース中盤を逃げ続けてポイントを加算。ラップポイントも獲得し、さらにフィニッシュも先頭を獲り、他を圧倒する強さを見せた。
橋本英也 コメント
「最後のポイントレースを勝って終わりたかったので良かった。積極的にレースを動かせたことが今回の勝因だと思う。レース中盤に4名の逃げに乗ったが、普段のレースでは牽制の中から逃げが生まれる展開が多いが、今回は脚のある選手が揃って逃げ集団を形成することになった。序盤からマークがきつくて、そういう場合はレースをきつくするのが良いと思った。強いメンバーで逃げられたことが今回の勝因だったと思う。近谷選手とワン・ツーを獲ることが出来たので満足です。
6種目に出場してマディソンは優勝を逃したけれど、チームメイトが勝ってくれたし、チームオーダーもあるので1位としてもいいのではないかと思っている。見ている人が面白いと思えるレースをすることが僕のメインテーマ。勝つことも重要だけれど、駆け引きとか競り合いとか、見て楽しむスポーツを作り上げたい」
最終日はパラサイクリングのパーシュートも行われた。
ヤマダグリーンドーム前橋で4日間に渡り開催されてきた全日本選手権トラック。最終日は男子4km個人パーシュート、女子3km個人パーシュート、男子1kmタイムトライアル、女子500mタイムトライアル、男女ポイントレース 、パラサイクリングのパーシュートが行われた。
男子4km個人パーシュート 近谷が3年ぶり優勝
16名による予選が行われた男子4km個人パーシュートは、昨年と同じく窪木一茂と近谷涼によるチームブリヂストンサイクリング同士の決勝戦。窪木のペースが伸びない一方、予選で出した4分27秒台に近いラップを重ねた近谷が最後までペースを落とさず走り切り、3年ぶり3度目の優勝を決めた。
近谷涼 コメント
「前回優勝した時は窪木選手が不在で、昨年、一昨年と負けていたので、今年は勝ちたいと強く思って臨んだ。僕は2本目のタイムが大きく崩れないことが強みだと思っているので、それが今日の勝因にもなったと思う。今年は5月に両手を骨折する怪我をしてしばらく練習出来ない時期があったので、全日本は無理だと思っていた。でも周りの人達に支えてもらって、ここまで準備を整えることが出来たので感謝の気持ちでいっぱいです」
女子500mTTは山本さくらが有終の美を飾る優勝男子1kmTTは新田祐大が大会新で優勝
女子500mTTは、リオ五輪代表の山本さくらが2016年以来となる優勝。表彰式ではこのレースをもって引退することを発表した。
山本さくら コメント
「最後の大会で優勝出来て本当に嬉しい。鹿児島国体に向けて準備してきたが、3年後に延期になってしまい、モチベーションを保つことが難しいと思ったので引退することを決めた。リオ五輪の後、バーンアウトのようになって競技を辞めようかと思ったことがあった。けれど、子供を授かって一時休んで、ゆっくり考える期間があって、チームもまた頑張ってと言ってくれたので、ここまで戻って来られたと思っている。今まで色々あったけれど、ここまで応援してくれた方々に感謝したい」
男子1kmタイムトライアルでは、短距離の東京五輪代表に内定している新田祐大が1分1秒551の大会新記録を出し、この種目で10年ぶりの全日本優勝を決めた。
新田祐大コメント
「今年2度目の1kmタイムトライアルを走ったが、自己ベストを1秒以上更新して自分の成長が可視化できる結果だった。やっていることが間違ってないことと、五輪に向けて成長出来ていることを実感出来た。でも、1分を切る日本記録を出すつもりでいたので、その点は心残り。
コロナ禍が無ければ全日本に出ることは無かったと思うので、自分の中では今回が最後の全日本と思って走った。1kmタイムトライアルは自転車競技をやる上で基準になる種目でもあるので、若手も含めた今回の大会で優勝出来たことで彼等に刺激を与えられたのではないかと思う」
個人パーシュートとポイントレースを制した梶原悠未が6冠達成
前日まで4種目で優勝している梶原悠未が、最終日も個人パーシュートとポイントレースの2種目で優勝。宣言通り出場した6種目全てで優勝して見せた。
3km個人パーシュートでは、予選1位の古山稀絵(日本体育大学大学院)と決勝で対戦し、後半にペースアップする作戦で逆転優勝。今回は3分41秒台のタイムだったが、「個人パーシュートはクロエ・ダイガート選手(アメリカ)の世界記録(3分16秒937)との差が自分の力の差だと考えている。その差を縮めていけるようにしたい」と話す。
ポイントレースでは1回目のポイント周回から1位通過を繰り返し、終盤には古山と共に飛び出して集団をラップ(周回遅れ)して見せ、2位以下に30ポイント以上の差をつけて優勝した。
6冠を達成した4日間を振り返り、梶原は「4日間で6種目10レースを走ったが、大会前に色々と戦略を練って臨み、その戦略以上の走りが出来たと思う。たくさんの方々が応援に来てくれ、その声援が力になった。それを日々のトレーニングでもしっかり胸に刻んでやっていきたい」と、語った。
ポイントレース優勝で橋本英也が5冠達成
オムニアムのポイントレースでは守りのレースを見せた橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)だが、この日は積極的なレースを見せた。同じチームの近谷涼と共に4名の逃げ集団を形成し、レース中盤を逃げ続けてポイントを加算。ラップポイントも獲得し、さらにフィニッシュも先頭を獲り、他を圧倒する強さを見せた。
橋本英也 コメント
「最後のポイントレースを勝って終わりたかったので良かった。積極的にレースを動かせたことが今回の勝因だと思う。レース中盤に4名の逃げに乗ったが、普段のレースでは牽制の中から逃げが生まれる展開が多いが、今回は脚のある選手が揃って逃げ集団を形成することになった。序盤からマークがきつくて、そういう場合はレースをきつくするのが良いと思った。強いメンバーで逃げられたことが今回の勝因だったと思う。近谷選手とワン・ツーを獲ることが出来たので満足です。
6種目に出場してマディソンは優勝を逃したけれど、チームメイトが勝ってくれたし、チームオーダーもあるので1位としてもいいのではないかと思っている。見ている人が面白いと思えるレースをすることが僕のメインテーマ。勝つことも重要だけれど、駆け引きとか競り合いとか、見て楽しむスポーツを作り上げたい」
最終日はパラサイクリングのパーシュートも行われた。
全日本選手権トラック 4日目結果
女子500mタイムトライアル 結果
1位 | 山本さくら(CIEL BLEU KANOYA) | 36秒141 |
2位 | 佐藤水菜(JPCA) | 36秒401 |
3位 | 松井優佳(同志社大学) | 37秒243 |
男子エリート1kmタイムトライアル 結果
1位 | 新田祐大(ドリームシーカー・レーシングチーム) | 1分1秒551(大会新) |
2位 | 中野慎詞(ドリームシーカー・レーシングチーム) | 1分2秒011(大会新) |
3位 | 小原佑太(JPCA) | 1分2秒260(大会新) |
4位 | 寺崎浩平(JPCA) | 1分2秒374(大会新) |
5位 | 山崎賢人(JPCA) | 1分2秒684 |
6位 | 治田知也(新潟県) | 1分2秒728 |
女子エリート3km個人パーシュート 結果
1位 | 梶原悠未(筑波大学大学院) | 3分41秒327 |
2位 | 古山稀絵(日本体育大学大学院) | 3分44秒282 |
3位 | 上野みなみ(CIEL BLEU KANOYA) | 3分48秒053 |
4位 | 石田 唯(北桑田高校) | 3分54秒110 |
男子エリート4km個人パーシュート 結果
1位 | 近谷 涼(チームブリヂストンサイクリング) | 4分28秒222 |
2位 | 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) | 4分35秒704 |
3位 | 安達光伸(朝日大学) | 4分33秒923 |
4位 | 山本哲央(中央大学) | 4分39秒271 |
5位 | 西澤優聖(岐阜第一高校) | 4分35秒780(予選時) |
6位 | 渡邉翔太郎(那須ブラーゼン) | 4分39秒858(予選時) |
ポイントレース 結果
男子(30km) | 女子(20km) | |||
---|---|---|---|---|
1位 | 橋本英也(チームブリヂストンサイクリング) | 59p | 梶原悠未(筑波大学大学院) | 58p |
2位 | 近谷 涼(チームブリヂストンサイクリング) | 42p | 古山稀絵(日本体育大学大学院) | 27p |
3位 | 佐藤 健(熊本県自転車競技連盟) | 33p | 内野艶和(ライブガーデンBiciStelle/JIK) | 19p |
4位 | 小出 樹(京都産業大学) | 31p | 鈴木奈央(JPCA) | 16p |
5位 | 兒島直樹(日本大学) | 13p | 中村妃智(日本写真判定株式会社) | 8p |
6位 | 植益和行(MATRIX POWERTAG) | 11p | 上野みなみ(CIEL BLEU KANOYA) | 7p |
パラサイクリング3km個人パーシュート 結果
WC2-3 | タイム | 係数タイム | |
1位 | 杉浦佳子(楽天ソシオビジネス) WC3 | 4分11秒260 | 4分11秒260 |
2位 | 藤井美穂(楽天ソシオビジネス) WC2 | 4分47秒610 | 4分26秒183 |
MC2-3 | |||
1位 | 川本翔大(大和産業) | 3分51秒522 | 3分42秒632 |
2位 | 藤田征樹(藤建設) | 3分43秒258 | 3分43秒258 |
パラサイクリング4km個人パーシュート 結果
MC4-5 | タイム | 係数タイム | |
1位 | 石井雅史(イナーメ信濃山形) | 5分15秒571 | 5分12秒794 |
2位 | 沼野康仁(usp lab.VC SPLENDOR) | 6分18秒313 | 6分18秒313 |
MB | |||
1位 | 木村和平・倉林巧和(楽天ソシオビジネス) | 4分28秒454 |
text:Satoru Kato
Photo:Kensaku SAKAI, Satoru Kato
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