2020/09/18(金) - 11:35
「ラスト数kmは鳥肌が立ちっぱなしだった」と語るのはレース序盤から逃げ、自身初となるステージ勝利を掴んだクフィアトコフスキ。今回も圧巻のチーム力でマイヨジョーヌとタイム差を守ったログリッチや、落車するも敢闘賞に輝いたヒルシなど、超級山岳プラトー・デ・グリエールと未舗装路が登場したツール第18ステージのコメントを紹介します。
ステージ優勝 ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)
こんな日もあるんだね。チーム全体に、そしてリチャル(カラパス)にどれだけ感謝しているか言葉では言い表せないぐらいだ。僕たちにとって素晴らしい一日だったし、一生忘れないだろう。選手人生で良い瞬間は何度もあったが、そのどれとも異なる感動と全く新しい経験となった。最後の数kmはずっと鳥肌が立っていた。勝利が確信できるほど(メイン集団との)タイム差は大きかった。僕ら二人で走る最後の1kmは本当に楽しかった。素晴らしかった。
エガン(ベルナル)はレースを去るとき悲痛な顔をしていたが、同時に僕らの幸運を祈ってくれた。このレースをTVでを楽しんでくれたと思う。この3日間、逃げに乗りステージを取るためにできる限りのことをしてきた。そして今日の僕らは最高と言える脚があり、勝つことができた。リチャルとの戦い方は本当に素晴らしかった。
今夜は盛大に祝うつもりだ。これだけ多くのステージを走り、僕ら全員がそれに値する。こんなにも素晴らしいレースをしたんだ。今日祝わなくていつ祝うんだ。
ステージ2位&山岳賞 リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)
信じられない!自転車ロードレースはチームスポーツ。このような勝利は本当に特別だ。チームのためにクフィアトコフスキは何度も自分の勝利を犠牲にしてきた。だから(彼の勝利が)この上なく嬉しい。
ステージ3位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
もういっぱいいっぱいだ。それほどタフなステージだった。最後の登りでアタックされたとき、ペースが速すぎて(ついていくことを)諦めざるを得なかった。でもライバルたちからポイントを消すためにスプリントをしなければならないから「このまま走り続けろ」と言われたんだ。トム(デュムラン)と一緒に走り、それが功を奏した。だから最後にその苦しみが無駄にならなかった。僕たちにとって最高の一日だった。メイン集団に4人いたのでアタックへの対応が簡単になった。
ステージ4位&マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
今日もまたチームは素晴らしい走りをしてくれた。一日を通して居るべきところに位置を取り、常にレースをコントロールしていた。連続する登りや、標高差がとても難しかった。でも僕たちはそれを上手くこなし、その意義を示すことができた。また一日パリに近づいた。だがまだ終わってはいない。我々は自分たちの走りに集中し続け、明日のステージで何が起きても対応できるよう準備しておかなければならない。感触はとても良いし、明日と土曜のタイムトライアルには自信を持っている。
ステージ5位&新人賞 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
コースプロフィール上では今日は最もタフなステージの一つで、実際のレースもとても厳しかった。ユンボ・ヴィスマはレースを支配していた。最後の登りでアタックを試みたが、脚がなく上手くいかなかった。集団は一塊になっていたのでスプリントで5位に入ることができた。全体的には良い一日だった。チームが僕を守るためによい走りをしてくれたし、また一日パリに近づいた。
ステージ6位&総合4位 リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)
信じられなかった!あんなに厳しい登りのあと、頂上で不運に見舞われるなんて!キム(メカニック)にパンクを伝えると「そのまま走り続けろ」と言われた。だから走り続けた。タイヤを交換するよりもバイクを変える方が早いと分っていた。パンクした状態でどれくらい走っていたのか覚えていないが、一箇所だけ危ないコーナーがあったんだ。落車しなくてよかったよ。
落ち着いて前を追うことができた。キムがチームカーからタイム差を確認してくれたおかげで落ち着いていられた。ユンボ・ヴィスマの二人もログリッチのために集団復帰を狙っていた。トム(デュムラン)とワウト(ファンアールト)のような選手が一緒にいたことに感謝している。チームスポーツだが、ライバルたちが手を貸してくれるのは嬉しいものだ。本当に感謝している。集団内に友がいることはいいものだね。同じ様な状況があれば、彼らと同じことをしてあげたい。
総合順位を失わず、あの状況を切り抜けることができ満足している。あとは明日を乗り切るだけだ。
ステージ8位&総合7位 ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・マクラーレン)
昨日のステージを経て僕らのモチベーションは高く、自信もあった。だから今日はトライしてみたんだ。ファンのみんなは楽しんでくれたと思うよ。
ステージ12位&総合3位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
ハードな一日だったが、問題なく走り抜け、最高の選手たちとフィニッシュできたことに満足している。今日もチームは素晴らしい働きをしてくれ、最後の難しい登りの為に力を蓄えることができた。最後の登りで集団のスピードはとても速く、仕掛けることはできなかった。未舗装路区間は少し危険だったがなんとか上手く通過することができた。
総合順位をキープでき、またタイム差を失わなかったことに満足している。ステージがまた一つ終わりパリが近づいてきた。土曜はタフな個人タイムトライアルがあり、もちろんそこで最大限の力を見せるつもりだ。タイムトライアルは毎回異なるが、ツール・ド・フランス第20ステージのタイムトライアルは他のレースと大きく異る。全力を尽くすだけだ。だけどまずは明日のステージをしっかりとこなさなければならない。
敢闘賞 マルク・ヒルシ(スイス、サンウェブ)
左コーナーだった。スピードを出しすぎそのまま滑ってしまった。山岳賞のポイントをいくつか取っていたので残念だ。最終的に(マイヨアポワを)獲得できていたかはわからないが、落車する前まで脚は良かった。今日の逃げでクフィアトコフスキは本当に強く、長時間に渡り前を引いていた。(もし落車がなかったとしても)最後で彼とカラパスに勝てる脚があったかどうかはわからない。全力で彼らを追い、少し差も詰めることができたのだが、再び遅れはじめ最後の登りで終わってしまった。総合敢闘賞が目標というわけではないが、どうなるか見てみたいと思う。これはツール・ド・フランスだ、常に最後まで戦い続けなければならない。
text:Sotaro.Arakawa
ステージ優勝 ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)
こんな日もあるんだね。チーム全体に、そしてリチャル(カラパス)にどれだけ感謝しているか言葉では言い表せないぐらいだ。僕たちにとって素晴らしい一日だったし、一生忘れないだろう。選手人生で良い瞬間は何度もあったが、そのどれとも異なる感動と全く新しい経験となった。最後の数kmはずっと鳥肌が立っていた。勝利が確信できるほど(メイン集団との)タイム差は大きかった。僕ら二人で走る最後の1kmは本当に楽しかった。素晴らしかった。
エガン(ベルナル)はレースを去るとき悲痛な顔をしていたが、同時に僕らの幸運を祈ってくれた。このレースをTVでを楽しんでくれたと思う。この3日間、逃げに乗りステージを取るためにできる限りのことをしてきた。そして今日の僕らは最高と言える脚があり、勝つことができた。リチャルとの戦い方は本当に素晴らしかった。
今夜は盛大に祝うつもりだ。これだけ多くのステージを走り、僕ら全員がそれに値する。こんなにも素晴らしいレースをしたんだ。今日祝わなくていつ祝うんだ。
ステージ2位&山岳賞 リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)
信じられない!自転車ロードレースはチームスポーツ。このような勝利は本当に特別だ。チームのためにクフィアトコフスキは何度も自分の勝利を犠牲にしてきた。だから(彼の勝利が)この上なく嬉しい。
ステージ3位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
もういっぱいいっぱいだ。それほどタフなステージだった。最後の登りでアタックされたとき、ペースが速すぎて(ついていくことを)諦めざるを得なかった。でもライバルたちからポイントを消すためにスプリントをしなければならないから「このまま走り続けろ」と言われたんだ。トム(デュムラン)と一緒に走り、それが功を奏した。だから最後にその苦しみが無駄にならなかった。僕たちにとって最高の一日だった。メイン集団に4人いたのでアタックへの対応が簡単になった。
ステージ4位&マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
今日もまたチームは素晴らしい走りをしてくれた。一日を通して居るべきところに位置を取り、常にレースをコントロールしていた。連続する登りや、標高差がとても難しかった。でも僕たちはそれを上手くこなし、その意義を示すことができた。また一日パリに近づいた。だがまだ終わってはいない。我々は自分たちの走りに集中し続け、明日のステージで何が起きても対応できるよう準備しておかなければならない。感触はとても良いし、明日と土曜のタイムトライアルには自信を持っている。
ステージ5位&新人賞 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
コースプロフィール上では今日は最もタフなステージの一つで、実際のレースもとても厳しかった。ユンボ・ヴィスマはレースを支配していた。最後の登りでアタックを試みたが、脚がなく上手くいかなかった。集団は一塊になっていたのでスプリントで5位に入ることができた。全体的には良い一日だった。チームが僕を守るためによい走りをしてくれたし、また一日パリに近づいた。
ステージ6位&総合4位 リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)
信じられなかった!あんなに厳しい登りのあと、頂上で不運に見舞われるなんて!キム(メカニック)にパンクを伝えると「そのまま走り続けろ」と言われた。だから走り続けた。タイヤを交換するよりもバイクを変える方が早いと分っていた。パンクした状態でどれくらい走っていたのか覚えていないが、一箇所だけ危ないコーナーがあったんだ。落車しなくてよかったよ。
落ち着いて前を追うことができた。キムがチームカーからタイム差を確認してくれたおかげで落ち着いていられた。ユンボ・ヴィスマの二人もログリッチのために集団復帰を狙っていた。トム(デュムラン)とワウト(ファンアールト)のような選手が一緒にいたことに感謝している。チームスポーツだが、ライバルたちが手を貸してくれるのは嬉しいものだ。本当に感謝している。集団内に友がいることはいいものだね。同じ様な状況があれば、彼らと同じことをしてあげたい。
総合順位を失わず、あの状況を切り抜けることができ満足している。あとは明日を乗り切るだけだ。
ステージ8位&総合7位 ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・マクラーレン)
昨日のステージを経て僕らのモチベーションは高く、自信もあった。だから今日はトライしてみたんだ。ファンのみんなは楽しんでくれたと思うよ。
ステージ12位&総合3位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
ハードな一日だったが、問題なく走り抜け、最高の選手たちとフィニッシュできたことに満足している。今日もチームは素晴らしい働きをしてくれ、最後の難しい登りの為に力を蓄えることができた。最後の登りで集団のスピードはとても速く、仕掛けることはできなかった。未舗装路区間は少し危険だったがなんとか上手く通過することができた。
総合順位をキープでき、またタイム差を失わなかったことに満足している。ステージがまた一つ終わりパリが近づいてきた。土曜はタフな個人タイムトライアルがあり、もちろんそこで最大限の力を見せるつもりだ。タイムトライアルは毎回異なるが、ツール・ド・フランス第20ステージのタイムトライアルは他のレースと大きく異る。全力を尽くすだけだ。だけどまずは明日のステージをしっかりとこなさなければならない。
敢闘賞 マルク・ヒルシ(スイス、サンウェブ)
左コーナーだった。スピードを出しすぎそのまま滑ってしまった。山岳賞のポイントをいくつか取っていたので残念だ。最終的に(マイヨアポワを)獲得できていたかはわからないが、落車する前まで脚は良かった。今日の逃げでクフィアトコフスキは本当に強く、長時間に渡り前を引いていた。(もし落車がなかったとしても)最後で彼とカラパスに勝てる脚があったかどうかはわからない。全力で彼らを追い、少し差も詰めることができたのだが、再び遅れはじめ最後の登りで終わってしまった。総合敢闘賞が目標というわけではないが、どうなるか見てみたいと思う。これはツール・ド・フランスだ、常に最後まで戦い続けなければならない。
text:Sotaro.Arakawa
Amazon.co.jp