2020/05/05(火) - 17:00
レースが開催されない期間が続く中、国内チームはどのようにしているのか?。第3回は中部地区を拠点とする2チームの現状などについて、キナンサイクリングチームの石田哲也監督と山本元喜、愛三工業レーシングチームの別府匠マネージャーと住吉宏太に聞いた。
アジアツアーなどの海外レースを転戦するキナンサイクリングチームと愛三工業レーシングチーム。所属している外国人選手からは、日本より厳しい自国の状況も伝わってきているようだ。
各チームの現状と今後について以下の質問をメールで送り、ご回答頂いた。
監督への質問
・チームの現状を教えてください。(選手への練習内容や普段の行動についての指示、現在チームとして取り組んでいること、新たに始めたことなど)
・緊急事態宣言以降、それまでと変えたことはありますか?
・6月までのレース開催が絶望的となった現在、今後の見通しをどのように考えていますか?
・UCIが各国選手権を8月に指定しました。全日本選手権の開催が8月で決まった場合、どのような事を予想しますか?(レースに向けての準備やレース展開など)
・所属している外国人選手の状況と、自国の状況について聞かれていることはありますか?
選手への質問
・普段の練習はどのように行っていますか?。特に緊急事態宣言以降、気をつけていることや、変えたことはありますか?
・この先6月までレースが開催されないことについて、何か思うこと、考えることはありますか?
・全日本選手権が延期になったことについて、思うこと、考えることはありますか?
・練習以外で力を入れていること、新たに始めたことなどありますか?
・練習のことなど、ホビーレーサーにアドバイスはありますか?
・ファンやサポーターに一言お願いします。
キナンサイクリングチーム
石田哲也監督「7月、8月頃のレース再開を想定して準備を進めています」
現在、選手達は自宅やチーム寮など、平常時の活動拠点から移動せず生活を続けています。健康管理には最善の注意を払いつつ、人との接触を最小限に減らし活動しております。レース再開時期の見通しが付かない現在は、ベーストレーニングや、これまでレース続きでじっくり時間を掛けられなかった体のケアや改善にも取り組んでいます。
また、この期間に様々なレポートの配信、ラジオ等のリモート出演、YouTubeチャンネルでの企画を試験的に進めており、少しでも皆さまの目に留まり、喜んで頂けるような取り組みを続けていきたいと考えております。
緊急事態宣言以前から現在と同様の取組みを続けており、宣言が出された後は更に注意をしながら取り組んでいます。現在、活動の制限がいつまで続くか分からない状況ですので、今私たちが出来る発信や取り組みを試行錯誤しながら進めているところです。そしてレース再開の目処がついた段階で、出場レースに合わせた具体的なスケジュールについてもチーム内で話を進めていきます。
今後は国内の情勢、アジアと世界の情勢、またUCI,JCF,JBCFの発表などを鑑みながら段階的にレース・イベント活動を再開していく事になると思います。現在はUCIにより暫定で発表された7、8月頃のレース再開を想定して準備を進めています。
8月に全日本選手権が決まった場合には、先行して7、8月のJプロツアーも再開してレース活動が出来ていると選手としては嬉しいですね。全日本までの練習不足、レース不足がケガに繋がらないような準備が必要になると思います。また暑さも大きなポイントとなる事が想像されますが、これまで暑い中での長距離レースを経験している選手が多く所属していますので十分な対策を講じられると思います。しかし、選手たちの健康状態を加味した距離設定が必要だとも思います。
スペインの自宅に住んでいるマルコス・ガルシアとサルバドール・グアルディオラは、まだ強い規制がかかり外出に制限がされている状況です。まもなく規制も解除されるようで、彼らは一日も早く外でトレーニングできる事を望んでいます。近日中にトレーニングが再開できれば、8月のレースには問題なく対応できるでしょう。
山本元喜「レースの無い時期が長いので次への準備を行うという面では悪く無い」
現在は体調を崩さないように少し強度を落としつつ、練習を行っています。人との接触を最小限に減らし、屋内でのトレーニングも積極的に行っています。
自分自身初めての経験ですので、正直困惑しています。具体的な目標を付けづらく、何を目的にトレーニングを行っているか疑問を感じることもありますが、同時にシーズンオフを取りづらい昨今のレーススケジュールの中で、今年に限ってはレースの無い時期が長期間あるというのはこれまでの疲労を完全に抜き切り、次への準備を行うという面では悪くないのでは、とも考えています。
全日本選手権の延期自体は、昨今の状況的に当然だとは考えています。今年の開催があるのであれば、早めに日程を確定してもらえると調整しやすくなるので嬉しいです。しかし、新型コロナウィルスが完全に収束しない限り再開は厳しいと思うので、今年は中止の可能性もあるのかと考えています。
元々、SNSでの発信は頻繁に行っているので、基本的にやっていることは今までとあまり変わっていません。YouTubeなども再始動したいと思っているのですが、まだ準備が整っていない状況です。
ホビーレーサーの皆さんへ…今はこの状況ですので、少しの間屋内でのローラー練習やご自宅で出来る運動などをお勧めします。もし外に走りに行く際には、ケガなどされないように十分注意して走行してください。ライドの際には基本的に単独で、グループライドや人混み、お店の立寄りも避けていただくといいと思います。無理な追い込みも、免役の低下に繋がるので避けていただく方がいいと思います。昨今はZWIFTも流行っているようなので、そちらをメインに切り替えるのもいいかもしれませんね!
今は非常に大変な時期ではありますが、みんなで一丸となって乗り越えられるよう頑張りましょう。乗り越えた先で、良いパフォーマンスを観てもらえるように準備したいと思います。これからも応援よろしくお願いします!
チーム公式サイト:https://kinan-cycling.com
Facebook:https://www.facebook.com/KINANCyclingTeam
ツイッター:https://twitter.com/teamKINAN
インスタグラム:https://www.instagram.com/kinancyclingteam/
Youtube:https://www.youtube.com/channel/UC2puVZ4eHdNPU1FWBw9myQA
愛三工業レーシングチーム
別府匠チームマネージャー「世界的に状況が落ち着くまでは国内レース中心になると思う」
4月9日よりチームは新型コロナウィルス感染予防として、選手は屋内・屋外問わずトレーニングは一人で行う、トレーニング中は極力止まらない、ジム等の施設の利用を控える、トレーニングから帰ったらすぐにシャワーを浴びるなどの対策を行っています。またチームスタッフは在宅ワークに切り替え、チームオフィスへの出勤は必要最低限でするようにしています。また公共交通機関の利用を控えて自家用車を利用する、人が集まる場所や夜の繁華街に出入りしない、免疫力の維持に最大限努めるなど心がけるようにしています。
新型コロナウィルスの感染拡大が始まった頃と同じように、手洗いや人混みを避けるなどの予防策に加えて、日常生活での不要不急の外出をしないこと、3密を避けることなど、日本国政府や厚生労働省、UCIやJBCFからの情報が入り次第、随時情報をアップデートしています。
いまだ世界は混乱状態なので、現状で判断するのは非常に難しいですが、各国での外出自粛などが目に見えて効果を発揮し始めて、事態が鎮静化してから本格的に準備をしていくようなイメージで考えています。特に国際レースになると各国の足並みの違いで、入国拒否や入国不可になる可能性も十分に考えられるので、世界的に状況が落ち着くまでしばらくは国内レース中心になるのではないかと思います。また世界的に経済状況も芳しくないので、自転車のみならずスポーツ全体がどうなっていくのかも見据えていく必要があると思います。
8月に全日本選手権が開催されたとして、まずは開催地と距離、気温や湿度などが重要なファクターになると考えます。例えば、正確に比べることはできませんが、昨年の8月に行われた大分アーバンクラシックではほぼ日陰のない厳しい暑さの中で行われました。暑さが得意な選手や苦手な選手、コンディションが良い選手や悪い選手の差がはっきり出て、レース展開は20名ほどの逃げがそのまま決定的になり、先頭集団からも次々と選手が遅れていくサバイバルな展開になりました。全日本だと200km近い距離になることもあるので、よりサバイバルな展開になると思います。それまでにどれくらいの環境でトレーニングができるかがまだわかりませんが、我慢強い走りが要求されると思います。
チームの外国人選手は2名とも自国に滞在しています。フランスでは日本よりも強制力の強い外出制限が出ているので、ダミアン・モニエは4週間半でローラーに51時間近く乗っているということです。今のところフランスの外出制限は5月11日まで続くそうですが、状況次第で延期する可能性もあるということです。
ニュージーランドも各国同様ロックダウンしていますが、4月27日の週から警戒レベル4(ロックダウン)から警戒レベル3(制限)に引き下げられるということです。日本と同じように軽い運動は許可されているので、屋外でのトレーニングは続けているそうです。
住吉宏太「免疫を落とさないように健康な生活を心がけています」
現在、国内での緊急事態宣言によりチームメイトはもちろん、人との接触をなるべく避けるために、一人での屋外トレーニングやローラー、コアトレーニングなどの室内トレーニングを実施しています。
ニュースでも報道されている通り、免疫力の低下がウィルス感染に大きな影響を与えるので、トレーニング後の手洗い・うがいをきちんとする事や、監督・コーチと話し合い、なるべく追い込みすぎない(ハードなトレーニングは避ける)ように、基礎体力が落ちすぎないようにベーストレーニングを重点的に行っております。
例年であれば、ツアー・オブ・ジャパンやJプロツアーなど大切なレースのために激しいトレーニングを行っている時期なので、今のこの生活に多少の戸惑いは感じています。チームはツールド・ランカウィなどを走って、良いコンディションの中での国内シーズンの開幕を非常に楽しみにしていただけに残念ではありますが、このような状況なので今できることを精一杯やろうと思っています。
4月頃から個人的に全日本選手権も延期になるのではないかと感じていたので、戸惑いなどはありませんでした。今後のコロナウィルスの状況などでどうなるかは分かりませんが、全日本選手権は毎年重要視しているレースなので、しっかり準備をしてチームから全日本王者を出せるようにチームを引っ張っていきたいと思います。あとは今のところ8月に開催されるということなので、例年にも増して暑さ対策が重要になるのではないかなと思っています。
練習以外ではやはり感染予防に力を入れています。手洗いうがい、食事管理、睡眠等、とにかく免疫を落とさないように健康な生活を心がけています。マッサージに行くことも避けているので、身体のケアとしてトレーニング前後のストレッチやセルフマッサージにも力を入れています。
自転車を乗るにはすごく気持ちの良い気候になっており、仲間とライドに出かけたいとは思いますが、今はなるべく自粛を心がけて室内で普段やらないコアトレーニングなどをやってみるのも良いと思います。今では「ZWIFT」を使ってオンラインで一緒に走ることもできるので活用してみるのも良いと思います。僕は今ZWIFTをやっていませんが、非常に興味があります(笑)。
屋外でのライド、屋内でのライドを問わずに免疫力を下げないためにも「やりすぎない」ということが一番重要だと思うので決して無理をしないようにしてください。
皆さんご無沙汰しています!いつもご支援ご声援ありがとうございます。例年ならば多くの方にレース会場でお会いしている時期ですが、今年はまだお会いすることが出来ず、チーム全員が非常に残念な気持ちでいっぱいです。いつになったらいつものようにお会いできるのか先が見えない日々ですが、まずは元気でいるのが一番!だと思うので、免疫力を下げないように気を付けて「手洗い、うがい」を徹底して感染予防に努めましょう!
また皆さんにお会いできることを楽しみにして、僕たちも今できることを精一杯取り組んでいます。これからも愛三工業レーシングチームの応援よろしくお願い致します!
チーム公式サイト:http://www.aisanracingteam.com/teamblog/index.html
Facebook:https://www.facebook.com/aisanracingteam/
ツイッター:https://twitter.com/aisanracingteam
インスタグラム:https://www.instagram.com/aisanracingteam/
text:Tetsuya Ishida, Genki Yamamoto, Takumi Beppu, Kota Sumiyoshi
edit:Satoru Kato
アジアツアーなどの海外レースを転戦するキナンサイクリングチームと愛三工業レーシングチーム。所属している外国人選手からは、日本より厳しい自国の状況も伝わってきているようだ。
各チームの現状と今後について以下の質問をメールで送り、ご回答頂いた。
監督への質問
・チームの現状を教えてください。(選手への練習内容や普段の行動についての指示、現在チームとして取り組んでいること、新たに始めたことなど)
・緊急事態宣言以降、それまでと変えたことはありますか?
・6月までのレース開催が絶望的となった現在、今後の見通しをどのように考えていますか?
・UCIが各国選手権を8月に指定しました。全日本選手権の開催が8月で決まった場合、どのような事を予想しますか?(レースに向けての準備やレース展開など)
・所属している外国人選手の状況と、自国の状況について聞かれていることはありますか?
選手への質問
・普段の練習はどのように行っていますか?。特に緊急事態宣言以降、気をつけていることや、変えたことはありますか?
・この先6月までレースが開催されないことについて、何か思うこと、考えることはありますか?
・全日本選手権が延期になったことについて、思うこと、考えることはありますか?
・練習以外で力を入れていること、新たに始めたことなどありますか?
・練習のことなど、ホビーレーサーにアドバイスはありますか?
・ファンやサポーターに一言お願いします。
キナンサイクリングチーム
石田哲也監督「7月、8月頃のレース再開を想定して準備を進めています」
現在、選手達は自宅やチーム寮など、平常時の活動拠点から移動せず生活を続けています。健康管理には最善の注意を払いつつ、人との接触を最小限に減らし活動しております。レース再開時期の見通しが付かない現在は、ベーストレーニングや、これまでレース続きでじっくり時間を掛けられなかった体のケアや改善にも取り組んでいます。
また、この期間に様々なレポートの配信、ラジオ等のリモート出演、YouTubeチャンネルでの企画を試験的に進めており、少しでも皆さまの目に留まり、喜んで頂けるような取り組みを続けていきたいと考えております。
緊急事態宣言以前から現在と同様の取組みを続けており、宣言が出された後は更に注意をしながら取り組んでいます。現在、活動の制限がいつまで続くか分からない状況ですので、今私たちが出来る発信や取り組みを試行錯誤しながら進めているところです。そしてレース再開の目処がついた段階で、出場レースに合わせた具体的なスケジュールについてもチーム内で話を進めていきます。
今後は国内の情勢、アジアと世界の情勢、またUCI,JCF,JBCFの発表などを鑑みながら段階的にレース・イベント活動を再開していく事になると思います。現在はUCIにより暫定で発表された7、8月頃のレース再開を想定して準備を進めています。
8月に全日本選手権が決まった場合には、先行して7、8月のJプロツアーも再開してレース活動が出来ていると選手としては嬉しいですね。全日本までの練習不足、レース不足がケガに繋がらないような準備が必要になると思います。また暑さも大きなポイントとなる事が想像されますが、これまで暑い中での長距離レースを経験している選手が多く所属していますので十分な対策を講じられると思います。しかし、選手たちの健康状態を加味した距離設定が必要だとも思います。
スペインの自宅に住んでいるマルコス・ガルシアとサルバドール・グアルディオラは、まだ強い規制がかかり外出に制限がされている状況です。まもなく規制も解除されるようで、彼らは一日も早く外でトレーニングできる事を望んでいます。近日中にトレーニングが再開できれば、8月のレースには問題なく対応できるでしょう。
山本元喜「レースの無い時期が長いので次への準備を行うという面では悪く無い」
現在は体調を崩さないように少し強度を落としつつ、練習を行っています。人との接触を最小限に減らし、屋内でのトレーニングも積極的に行っています。
自分自身初めての経験ですので、正直困惑しています。具体的な目標を付けづらく、何を目的にトレーニングを行っているか疑問を感じることもありますが、同時にシーズンオフを取りづらい昨今のレーススケジュールの中で、今年に限ってはレースの無い時期が長期間あるというのはこれまでの疲労を完全に抜き切り、次への準備を行うという面では悪くないのでは、とも考えています。
全日本選手権の延期自体は、昨今の状況的に当然だとは考えています。今年の開催があるのであれば、早めに日程を確定してもらえると調整しやすくなるので嬉しいです。しかし、新型コロナウィルスが完全に収束しない限り再開は厳しいと思うので、今年は中止の可能性もあるのかと考えています。
元々、SNSでの発信は頻繁に行っているので、基本的にやっていることは今までとあまり変わっていません。YouTubeなども再始動したいと思っているのですが、まだ準備が整っていない状況です。
ホビーレーサーの皆さんへ…今はこの状況ですので、少しの間屋内でのローラー練習やご自宅で出来る運動などをお勧めします。もし外に走りに行く際には、ケガなどされないように十分注意して走行してください。ライドの際には基本的に単独で、グループライドや人混み、お店の立寄りも避けていただくといいと思います。無理な追い込みも、免役の低下に繋がるので避けていただく方がいいと思います。昨今はZWIFTも流行っているようなので、そちらをメインに切り替えるのもいいかもしれませんね!
今は非常に大変な時期ではありますが、みんなで一丸となって乗り越えられるよう頑張りましょう。乗り越えた先で、良いパフォーマンスを観てもらえるように準備したいと思います。これからも応援よろしくお願いします!
チーム公式サイト:https://kinan-cycling.com
Facebook:https://www.facebook.com/KINANCyclingTeam
ツイッター:https://twitter.com/teamKINAN
インスタグラム:https://www.instagram.com/kinancyclingteam/
Youtube:https://www.youtube.com/channel/UC2puVZ4eHdNPU1FWBw9myQA
愛三工業レーシングチーム
別府匠チームマネージャー「世界的に状況が落ち着くまでは国内レース中心になると思う」
4月9日よりチームは新型コロナウィルス感染予防として、選手は屋内・屋外問わずトレーニングは一人で行う、トレーニング中は極力止まらない、ジム等の施設の利用を控える、トレーニングから帰ったらすぐにシャワーを浴びるなどの対策を行っています。またチームスタッフは在宅ワークに切り替え、チームオフィスへの出勤は必要最低限でするようにしています。また公共交通機関の利用を控えて自家用車を利用する、人が集まる場所や夜の繁華街に出入りしない、免疫力の維持に最大限努めるなど心がけるようにしています。
新型コロナウィルスの感染拡大が始まった頃と同じように、手洗いや人混みを避けるなどの予防策に加えて、日常生活での不要不急の外出をしないこと、3密を避けることなど、日本国政府や厚生労働省、UCIやJBCFからの情報が入り次第、随時情報をアップデートしています。
いまだ世界は混乱状態なので、現状で判断するのは非常に難しいですが、各国での外出自粛などが目に見えて効果を発揮し始めて、事態が鎮静化してから本格的に準備をしていくようなイメージで考えています。特に国際レースになると各国の足並みの違いで、入国拒否や入国不可になる可能性も十分に考えられるので、世界的に状況が落ち着くまでしばらくは国内レース中心になるのではないかと思います。また世界的に経済状況も芳しくないので、自転車のみならずスポーツ全体がどうなっていくのかも見据えていく必要があると思います。
8月に全日本選手権が開催されたとして、まずは開催地と距離、気温や湿度などが重要なファクターになると考えます。例えば、正確に比べることはできませんが、昨年の8月に行われた大分アーバンクラシックではほぼ日陰のない厳しい暑さの中で行われました。暑さが得意な選手や苦手な選手、コンディションが良い選手や悪い選手の差がはっきり出て、レース展開は20名ほどの逃げがそのまま決定的になり、先頭集団からも次々と選手が遅れていくサバイバルな展開になりました。全日本だと200km近い距離になることもあるので、よりサバイバルな展開になると思います。それまでにどれくらいの環境でトレーニングができるかがまだわかりませんが、我慢強い走りが要求されると思います。
チームの外国人選手は2名とも自国に滞在しています。フランスでは日本よりも強制力の強い外出制限が出ているので、ダミアン・モニエは4週間半でローラーに51時間近く乗っているということです。今のところフランスの外出制限は5月11日まで続くそうですが、状況次第で延期する可能性もあるということです。
ニュージーランドも各国同様ロックダウンしていますが、4月27日の週から警戒レベル4(ロックダウン)から警戒レベル3(制限)に引き下げられるということです。日本と同じように軽い運動は許可されているので、屋外でのトレーニングは続けているそうです。
住吉宏太「免疫を落とさないように健康な生活を心がけています」
現在、国内での緊急事態宣言によりチームメイトはもちろん、人との接触をなるべく避けるために、一人での屋外トレーニングやローラー、コアトレーニングなどの室内トレーニングを実施しています。
ニュースでも報道されている通り、免疫力の低下がウィルス感染に大きな影響を与えるので、トレーニング後の手洗い・うがいをきちんとする事や、監督・コーチと話し合い、なるべく追い込みすぎない(ハードなトレーニングは避ける)ように、基礎体力が落ちすぎないようにベーストレーニングを重点的に行っております。
例年であれば、ツアー・オブ・ジャパンやJプロツアーなど大切なレースのために激しいトレーニングを行っている時期なので、今のこの生活に多少の戸惑いは感じています。チームはツールド・ランカウィなどを走って、良いコンディションの中での国内シーズンの開幕を非常に楽しみにしていただけに残念ではありますが、このような状況なので今できることを精一杯やろうと思っています。
4月頃から個人的に全日本選手権も延期になるのではないかと感じていたので、戸惑いなどはありませんでした。今後のコロナウィルスの状況などでどうなるかは分かりませんが、全日本選手権は毎年重要視しているレースなので、しっかり準備をしてチームから全日本王者を出せるようにチームを引っ張っていきたいと思います。あとは今のところ8月に開催されるということなので、例年にも増して暑さ対策が重要になるのではないかなと思っています。
練習以外ではやはり感染予防に力を入れています。手洗いうがい、食事管理、睡眠等、とにかく免疫を落とさないように健康な生活を心がけています。マッサージに行くことも避けているので、身体のケアとしてトレーニング前後のストレッチやセルフマッサージにも力を入れています。
自転車を乗るにはすごく気持ちの良い気候になっており、仲間とライドに出かけたいとは思いますが、今はなるべく自粛を心がけて室内で普段やらないコアトレーニングなどをやってみるのも良いと思います。今では「ZWIFT」を使ってオンラインで一緒に走ることもできるので活用してみるのも良いと思います。僕は今ZWIFTをやっていませんが、非常に興味があります(笑)。
屋外でのライド、屋内でのライドを問わずに免疫力を下げないためにも「やりすぎない」ということが一番重要だと思うので決して無理をしないようにしてください。
皆さんご無沙汰しています!いつもご支援ご声援ありがとうございます。例年ならば多くの方にレース会場でお会いしている時期ですが、今年はまだお会いすることが出来ず、チーム全員が非常に残念な気持ちでいっぱいです。いつになったらいつものようにお会いできるのか先が見えない日々ですが、まずは元気でいるのが一番!だと思うので、免疫力を下げないように気を付けて「手洗い、うがい」を徹底して感染予防に努めましょう!
また皆さんにお会いできることを楽しみにして、僕たちも今できることを精一杯取り組んでいます。これからも愛三工業レーシングチームの応援よろしくお願い致します!
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text:Tetsuya Ishida, Genki Yamamoto, Takumi Beppu, Kota Sumiyoshi
edit:Satoru Kato
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