2010/05/11(火) - 14:15
落車が相次いだ波乱だらけのオランダステージを走りきった選手たちのコメント。アイスランド火山の影響が心配されたがイタリアへの空路移動が問題なし。しかし到着は深夜だったようだ。
ソースは記者会見、チーム公式ウェブサイト、主催新聞ガゼッタ・デッロ・スポルト紙、Twitterなど。
ステージ優勝のワウテル・ウェイラント(ベルギー、クイックステップ)
今日は勝てて最高にハッピーだ。2年前のブエルタでのパフォーマンス(ステージ優勝した)がホンモノだったってことを証明できた。今日は風が吹いて、僕にとっては理想的なステージだった。僕はこの種のレースが好きなんだ。
毎ステージ同じシナリオだ。僕は集団の前を走った。チームは落ち着けって無線で指示していたけど、落車を避けるためにどうしても前で走っておきたかった。
スプリントを開始した時はギアが軽すぎたけど、変速して重いギアにした途端、いい感じでいけた。誰も僕には敵わないだろうって思っていた。
(グライペルがゴール後にウェイラントに対して乱暴な言葉を投げかけたことについて)
ちょっと不愉快だね。グライペルの調子がそれほど良くないということはゴールに向かうときにすでに気づいていたんだ。
彼がゴスと組んで仕掛けてくるだろうってことは予想していた。ゴスが車線を変えたからそれに着いたんだ。グライペルが中切れして離れるだろうと気がついたから。それでグライペルのホイールに接触してしまったんだ。でもそれは無理のない動きだよ。
初のマリアローザを獲得したアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)
ピンクに身を包むのは満足だね。これを着てチームタイムトライアルを走れるんだから、パーフェクトだ。
チームは素晴らしい働きをしたよ。グライペルが僕らの前にいたから、彼がもしステージに勝てば彼がマリアローザを取るんだろうと思っていた。でも彼は勝たなかった。
さあ、僕らはタイムトライアルに全力で臨める。チームは今までにないほどモチベーションに溢れている。
こんなに早くマリアローザを取れるとは思わなかった。もし僕が成功したらチームメイトのお陰だね。
ヴィノクロフをアシストしたエンリーコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ)
チームタイムトライアルではがんばらなきゃいけないし、ジロ最終週はアレクサンドル(ヴィノクロフ)のような選手にはとてもハードだし...。でもマリアローザを着たらすべてが変わるんだ。
マリアローザを失ったカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
今日、チームと僕にとってはハードだったけど、あんなことが起きるのは普通のことなんだ。こんな困難な状況に対処するにはツール・ド・フランスでの経験が活きるね。僕らはなんとかこの3日間をやり過ごすことができた。これからも同じように進むのみだ。
ラスト10kmでの判断は全て正しかったと思う。身を守るために全身全霊を尽くした。
エシェロンに入って脚を使い、危険を避けた。風のないところでリラックスしていて、コーナーを曲がったらそこにスカイの選手が全員地面に転がっていたんだ。後ろから他の選手が僕の上に降ってきた。どうすることもできなかったよ! 40秒ほど失ったけど、そんなことで諦めたくないね。
フラストレーションいっぱいの一日だった。
とにかく危なすぎるよ。何もないただの直線路でこんなにも落車が起きるのはちょっとおかしいね。選手たちが自転車の乗り方を知らないのか、集中の仕方を知らないのかだね。
たくさんある路面の設置物(通行帯などの段差)は、確かに通勤の自転車には親切なんだろうけど、バイクレースをするには危険すぎる。それらは小さくて目立たないから、問題を呼びやすいんだ。
何が落車を呼んでいるのか分からないけど、昨日も今日も集団先頭で落車があった。通常、彼らはこういうステージでどうしなきゃいけないか知っているから、誰もが前へ前へと行きたがるんだ。
なんとか今日は僕がジロに勝つ・あるいは負けるステージにはならなかったけど、ライバルに対して負った40秒は大きい。これで諦めるわけにはいかない。ピンクを着てオランダを走ることは楽しんだよ。
謝らなきゃいけないこと。ゴールした後、リッチー・ポルテ(サクソバンク)を守るために殺到するカメラマンたちをどなりつけた。ごめん。でも僕は人を肥やしのように扱う人種に対しては我慢できないんだ。
明日は早すぎる休息日だ。たぶん最終週に後悔するだろうね(笑)。
(イタリアへ飛行機で移動してから)
3週間のステージレースの鍵を握るもの。それは「回復」だ。なぜ僕ら(BMC、ガーミン、リクイガス)がホテルにたどり着いたのが夜の12時半近くなんだ...? #LOOONNNG TRANSFER
落車が相次いだチームスカイのロブ・エリングワース監督
チーム全員がともかく最後までよく走りきった。7人が前の集団にいたし、落車はトリッキーなコーナーで起きてしまった。
私が理解しているところでは、まずマシュー・ハイマンが最初に転んで、後方のドミノ倒しの原因になった。すべて不運だった。
背中を打ち付けたブラドレー(ウィギンズ)はもっともひどく影響を受けた。CJ(サットン)は脚のケガを縫うことになるだろう。でも深刻な報告は受けていないから、幸いだった。
(移動の)飛行機から降りたら再度様子を伺ってみる。火曜にはトレーニングライドを予定しているけど、選手たちの容態次第だ。
パンクで遅れたアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ・ファルネーゼヴィーニ)
昨日はミスを犯した。そして今日は不運だった。早々に勝利を諦めなきゃいけなくなるのは本当に不運だった。パンクしたときは、まさにタイミングが悪かった。先頭集団を捕まえることはできなかったね。本当に残念だ。
朝から悩まされていた喘息が良くなる兆しがあるのは幸いだ。
何度も遅れては追いつきを繰り返したダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ファルネーゼヴィーニ)
なんて混乱したステージだったんだ。風、落車、狂乱...すべて自分に起こった。危うく何10秒も失うところだった。チームメイトのサポートに感謝するよ。おかげでメイン集団でゴールすることができた。集団落車で足止めをくってしまい、なんとかリカバリーすることができた。
ペタッキには本当に申し訳ない。彼は本当にアンラッキーだった。彼が勝つことができたステージだったのに。
落車して鎖骨を骨折、リタイアしたクリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
たくさんの暖かい励ましをありがとう。僕は大丈夫。鎖骨が折れていた。明日の夜17時に手術する。手術を済ませたら水曜の朝には練習を始める。(Kidding!)
イタリアへ移動してディナーを食べ損ねたマルコ・ピノッティ(イタリア、チームHTC・コロンビア)
クネオ空港に着陸したのは23:15。そしてスペシャルディナーだ。パスタに30分、肉が来るのにどれぐらいまたなきゃいけないか分からない...。早めに席をたった。
ディナーを用意してくれた人の苦労を理解しようとはしているけれど、結局は混乱しただけ。もっと選手のことをリスペクトして欲しい。ピノッティが投稿したディナー会場の写真
選手たちは5月11日はイタリア・クネオにて第1回目の休息日を過ごし、翌12日に第4ステージ・チームタイムトライアルでジロ・デ・イタリアの闘いを<イタリアで>再開する。
text:Makoto.AYANO
photo:Kei.TSUJI、CorVos
ソースは記者会見、チーム公式ウェブサイト、主催新聞ガゼッタ・デッロ・スポルト紙、Twitterなど。
ステージ優勝のワウテル・ウェイラント(ベルギー、クイックステップ)
今日は勝てて最高にハッピーだ。2年前のブエルタでのパフォーマンス(ステージ優勝した)がホンモノだったってことを証明できた。今日は風が吹いて、僕にとっては理想的なステージだった。僕はこの種のレースが好きなんだ。
毎ステージ同じシナリオだ。僕は集団の前を走った。チームは落ち着けって無線で指示していたけど、落車を避けるためにどうしても前で走っておきたかった。
スプリントを開始した時はギアが軽すぎたけど、変速して重いギアにした途端、いい感じでいけた。誰も僕には敵わないだろうって思っていた。
(グライペルがゴール後にウェイラントに対して乱暴な言葉を投げかけたことについて)
ちょっと不愉快だね。グライペルの調子がそれほど良くないということはゴールに向かうときにすでに気づいていたんだ。
彼がゴスと組んで仕掛けてくるだろうってことは予想していた。ゴスが車線を変えたからそれに着いたんだ。グライペルが中切れして離れるだろうと気がついたから。それでグライペルのホイールに接触してしまったんだ。でもそれは無理のない動きだよ。
初のマリアローザを獲得したアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)
ピンクに身を包むのは満足だね。これを着てチームタイムトライアルを走れるんだから、パーフェクトだ。
チームは素晴らしい働きをしたよ。グライペルが僕らの前にいたから、彼がもしステージに勝てば彼がマリアローザを取るんだろうと思っていた。でも彼は勝たなかった。
さあ、僕らはタイムトライアルに全力で臨める。チームは今までにないほどモチベーションに溢れている。
こんなに早くマリアローザを取れるとは思わなかった。もし僕が成功したらチームメイトのお陰だね。
ヴィノクロフをアシストしたエンリーコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ)
チームタイムトライアルではがんばらなきゃいけないし、ジロ最終週はアレクサンドル(ヴィノクロフ)のような選手にはとてもハードだし...。でもマリアローザを着たらすべてが変わるんだ。
マリアローザを失ったカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
今日、チームと僕にとってはハードだったけど、あんなことが起きるのは普通のことなんだ。こんな困難な状況に対処するにはツール・ド・フランスでの経験が活きるね。僕らはなんとかこの3日間をやり過ごすことができた。これからも同じように進むのみだ。
ラスト10kmでの判断は全て正しかったと思う。身を守るために全身全霊を尽くした。
エシェロンに入って脚を使い、危険を避けた。風のないところでリラックスしていて、コーナーを曲がったらそこにスカイの選手が全員地面に転がっていたんだ。後ろから他の選手が僕の上に降ってきた。どうすることもできなかったよ! 40秒ほど失ったけど、そんなことで諦めたくないね。
フラストレーションいっぱいの一日だった。
とにかく危なすぎるよ。何もないただの直線路でこんなにも落車が起きるのはちょっとおかしいね。選手たちが自転車の乗り方を知らないのか、集中の仕方を知らないのかだね。
たくさんある路面の設置物(通行帯などの段差)は、確かに通勤の自転車には親切なんだろうけど、バイクレースをするには危険すぎる。それらは小さくて目立たないから、問題を呼びやすいんだ。
何が落車を呼んでいるのか分からないけど、昨日も今日も集団先頭で落車があった。通常、彼らはこういうステージでどうしなきゃいけないか知っているから、誰もが前へ前へと行きたがるんだ。
なんとか今日は僕がジロに勝つ・あるいは負けるステージにはならなかったけど、ライバルに対して負った40秒は大きい。これで諦めるわけにはいかない。ピンクを着てオランダを走ることは楽しんだよ。
謝らなきゃいけないこと。ゴールした後、リッチー・ポルテ(サクソバンク)を守るために殺到するカメラマンたちをどなりつけた。ごめん。でも僕は人を肥やしのように扱う人種に対しては我慢できないんだ。
明日は早すぎる休息日だ。たぶん最終週に後悔するだろうね(笑)。
(イタリアへ飛行機で移動してから)
3週間のステージレースの鍵を握るもの。それは「回復」だ。なぜ僕ら(BMC、ガーミン、リクイガス)がホテルにたどり着いたのが夜の12時半近くなんだ...? #LOOONNNG TRANSFER
落車が相次いだチームスカイのロブ・エリングワース監督
チーム全員がともかく最後までよく走りきった。7人が前の集団にいたし、落車はトリッキーなコーナーで起きてしまった。
私が理解しているところでは、まずマシュー・ハイマンが最初に転んで、後方のドミノ倒しの原因になった。すべて不運だった。
背中を打ち付けたブラドレー(ウィギンズ)はもっともひどく影響を受けた。CJ(サットン)は脚のケガを縫うことになるだろう。でも深刻な報告は受けていないから、幸いだった。
(移動の)飛行機から降りたら再度様子を伺ってみる。火曜にはトレーニングライドを予定しているけど、選手たちの容態次第だ。
パンクで遅れたアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ・ファルネーゼヴィーニ)
昨日はミスを犯した。そして今日は不運だった。早々に勝利を諦めなきゃいけなくなるのは本当に不運だった。パンクしたときは、まさにタイミングが悪かった。先頭集団を捕まえることはできなかったね。本当に残念だ。
朝から悩まされていた喘息が良くなる兆しがあるのは幸いだ。
何度も遅れては追いつきを繰り返したダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ファルネーゼヴィーニ)
なんて混乱したステージだったんだ。風、落車、狂乱...すべて自分に起こった。危うく何10秒も失うところだった。チームメイトのサポートに感謝するよ。おかげでメイン集団でゴールすることができた。集団落車で足止めをくってしまい、なんとかリカバリーすることができた。
ペタッキには本当に申し訳ない。彼は本当にアンラッキーだった。彼が勝つことができたステージだったのに。
落車して鎖骨を骨折、リタイアしたクリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
たくさんの暖かい励ましをありがとう。僕は大丈夫。鎖骨が折れていた。明日の夜17時に手術する。手術を済ませたら水曜の朝には練習を始める。(Kidding!)
イタリアへ移動してディナーを食べ損ねたマルコ・ピノッティ(イタリア、チームHTC・コロンビア)
クネオ空港に着陸したのは23:15。そしてスペシャルディナーだ。パスタに30分、肉が来るのにどれぐらいまたなきゃいけないか分からない...。早めに席をたった。
ディナーを用意してくれた人の苦労を理解しようとはしているけれど、結局は混乱しただけ。もっと選手のことをリスペクトして欲しい。ピノッティが投稿したディナー会場の写真
選手たちは5月11日はイタリア・クネオにて第1回目の休息日を過ごし、翌12日に第4ステージ・チームタイムトライアルでジロ・デ・イタリアの闘いを<イタリアで>再開する。
text:Makoto.AYANO
photo:Kei.TSUJI、CorVos