2019/09/30(月) - 15:32
世界最大規模の自転車ショー「ユーロバイク」のブースレポート第12弾。電動アシストを搭載したE-BIKEモデルをアピールしたブロンプトン、アジャスターを改良し被り心地を高めたHJC、日本国内で開発が進められているE-カーゴバイクのSTROKEを始め、ファブリック、イーストンをピックアップしてお届け。
ブロンプトン 街乗りに最適なフォールディングバイクに電動アシストを搭載
折りたたみが簡単で旅行などにも手軽に輪行で持っていきやすいイギリス発のフォールディングバイクブランド、ブロンプトン。お洒落なドレスアップパーツも多く、こだわりのカスタムでより愛着も湧きやすい1台として国内でも人気を博している。ユーロバイクでは電動アシストユニットを搭載した「ブロンプトン エレクトリック」を前面に押し出す。英国では昨年より販売を開始したモデルだ。
F1カーを手掛けるウィリアムズと共同開発されたバイクで、アシスト用のモーターを前輪ハブに搭載。バッテリーはフロントバッグ型とすることでルックスを損なわず、着脱もしやすいよう工夫されている。小径車でも坂道をラクラクと登りたいという希望を叶える1台で、重量はかさむものの既存のブロンプトンと同様に折りたたむことが可能。E-BIKEながら持ち運びも容易で保管も省スペースで済むモデルとなっている。
新作としては旅をテーマにしたスペシャルモデル「Explore Edition」を発表。森や自然と調和するカーキをメインカラーとし、ブルックス製のサドルや専用のバッグ類も同色で揃えられる。グリップとタイヤサイドにイエローを、ヘッド部分にオレンジをアクセントとして差し込んでいる。国内でも150台限定で販売される予定だ。
HJC フラッグシップモデルIBEXとFURIONがフィッティングシステムをアップデート
ロット・スーダルにヘルメットサポートを行い、ヴィクトール・カンペナールツのアワーレコード更新にも貢献したHJC。2020モデルではプロ選手たちも使用するフラッグシップモデル「IBEX」と「FURION」にアップデートが加わり、新たに2.0モデルとしてリリースされる。
注目は刷新されたフィッティングシステム「SELFIT」。従来のフィッティングダイヤルを廃止し、後頭部を抑えるパーツが前後方向に無段階で伸び縮みすることで自動で頭部にフィッティングしてくれるというもの。頭部の動きに沿って可動するため、いかなる時でも快適な被り心地を維持してくれる。加えて通気性を飛躍的に向上させる「COOLPATH」システムも搭載。頭部とシェルの間に空気の通り道となる隙間を作り出すことでクーリング性能を高めている。
また、ブランド初のエントリーグレードヘルメット「ATARA」も登場。上位モデルを踏襲したエアロなシェルデザインが大きな特徴で、200g台前半という非常に軽い重量もポイント。エントリーモデルながらスタイリッシュなデザインに仕上がり、シンプルな5色がラインアップ。これからスポーツバイクを始める人への初めてのロードヘルメットとしてオススメだ。
ファブリック ブランド初のダート向け専用サドル「MAGIC」
優れた快適性で好評を博しているサドルを始め、ツール類や各種アクセサリーを展開しているファブリックは、ダート向けに開発されたブランド初のサドル「MAGIC」をリリースした。トップマウンテンバイカーたちで構成されたクリエイティブ集団「50to01」との共同開発によって生み出されたサドルで、トレイルを縦横無尽に駆けたりオフロードパークでトリックを決めたりするのに最適なモデルとなっている。
体全体でバイクをコントロールしやすいようサドル長は短めで、バギーショーツなどのスタイルでもサドル先端が引っかかりにくいよう設計されている。しなやかなベースに肉厚のクッションを合わせることで、ダートでの衝撃を緩和し快適なライドに寄与。ファブリックらしい防水のマイクロファイバー素材を表面に使用しており、汚れを弾きお手入れもしやすいよう考えられている。
また、振動の大きいオフロードでも手から滑り落ちないよう凹凸を設けたボトル&ボトルケージや、より手に吸い付くデザインを獲得したグリップ、T25のトルクスも備えたカラフルなアーレンキーセットも登場。座面にファブリックロゴをあしらった「TEAM」モデルもラインアップを拡充している。ガーミンのサイクルコンピューターに装着できるフロントライト「LUMARAY」もルーメン数を強化して”V2”へと進化している。
イーストン アルミのEA90クランクや、グラベル向きのAXシリーズが登場
エアロや剛性に優れたロード向けのハイパフォーマンスプロダクツはもちろんだが、近年はシクロクロスやグラベルの世界でも確固たる地位を築いているイーストン。ダーティーカンザに代表されるレースから山中を駆けるアドベンチャーツーリングまで、あらゆるグラベルライドに対応する「AX」シリーズが登場している。
AXシリーズのハンドルバーはオフロードでもバイクコントロールが安定するフレア形状。長時間でも快適なポジションとなるよう、テストライダーからのフィードバックをもとにドロップ部分が16度外側に開いたデザインとしている。ハンドルバーバッグを装着しても手の邪魔にならずに済む点も嬉しい。また、ホイールは35~55Cまでのグラベルタイヤにマッチする内幅25mmのワイドな設計。オフロードを軽快かつ快適に走れるようスポークテンションやハブ剛性を煮詰めている点もポイントだ。
よりリーズナブルなアルミ製の「EA90」クランクも展開。シンプルながら高剛性なアームはオールブラックのルックスでどのバイクにもマッチするだろう。パワーメーター搭載スピンドルにも対応している他、チェーンリングはダイレクトマウントのためフロントシングル化も容易だ。グラベル向けのコンパクトな47/32、46/36、46/30という組み合わせのチェーンリングも追加ラインアップされている。
STROKE 日本規格に合った横浜発のE-カーゴバイクブランド
アソスやジロなどの国内代理店を務めるダイアテックも協力している、横浜発のE-カーゴバイクブランド「STROKE」も今回ユーロバイクに出展。荷物を積んで車重の重くなるカーゴバイクと電動アシストとの相性は抜群とあって、世界中でE-カーゴバイクの開発が進む中、日本の道路事情に合わせてコンパクトな三輪自転車タイプをベースにユニークなアラウンドフレームを採用している。
全長1.9m幅0.6m以内に収まった一般自転車と同等のサイズ感に仕上げつつ、荷物を積むスペースをバイク中央に設け、車輪を両端にもってくることでロングホイールベースとし安定性を確保。フロントの2輪はサスペンションも備わっており、街中の段差などでもバランスを崩さないよう設計されている。
荷物を積むスペースも載せる&吊るす方式に対応しており、スペースを有効活用できるよう趣向を凝らす。フレームには拡張性を持たせておりラックを増設することも可能だという。今回展示されたバイクは試作4号機だと言い、今後製品化に向けて細かい調整を行っていくそうだ。バイクの開発秘話や動向はこちらのサイトでチェックできる。
text&photo:Yuto.Murata
photo:Gakuto Fujiwara
ブロンプトン 街乗りに最適なフォールディングバイクに電動アシストを搭載
折りたたみが簡単で旅行などにも手軽に輪行で持っていきやすいイギリス発のフォールディングバイクブランド、ブロンプトン。お洒落なドレスアップパーツも多く、こだわりのカスタムでより愛着も湧きやすい1台として国内でも人気を博している。ユーロバイクでは電動アシストユニットを搭載した「ブロンプトン エレクトリック」を前面に押し出す。英国では昨年より販売を開始したモデルだ。
F1カーを手掛けるウィリアムズと共同開発されたバイクで、アシスト用のモーターを前輪ハブに搭載。バッテリーはフロントバッグ型とすることでルックスを損なわず、着脱もしやすいよう工夫されている。小径車でも坂道をラクラクと登りたいという希望を叶える1台で、重量はかさむものの既存のブロンプトンと同様に折りたたむことが可能。E-BIKEながら持ち運びも容易で保管も省スペースで済むモデルとなっている。
新作としては旅をテーマにしたスペシャルモデル「Explore Edition」を発表。森や自然と調和するカーキをメインカラーとし、ブルックス製のサドルや専用のバッグ類も同色で揃えられる。グリップとタイヤサイドにイエローを、ヘッド部分にオレンジをアクセントとして差し込んでいる。国内でも150台限定で販売される予定だ。
HJC フラッグシップモデルIBEXとFURIONがフィッティングシステムをアップデート
ロット・スーダルにヘルメットサポートを行い、ヴィクトール・カンペナールツのアワーレコード更新にも貢献したHJC。2020モデルではプロ選手たちも使用するフラッグシップモデル「IBEX」と「FURION」にアップデートが加わり、新たに2.0モデルとしてリリースされる。
注目は刷新されたフィッティングシステム「SELFIT」。従来のフィッティングダイヤルを廃止し、後頭部を抑えるパーツが前後方向に無段階で伸び縮みすることで自動で頭部にフィッティングしてくれるというもの。頭部の動きに沿って可動するため、いかなる時でも快適な被り心地を維持してくれる。加えて通気性を飛躍的に向上させる「COOLPATH」システムも搭載。頭部とシェルの間に空気の通り道となる隙間を作り出すことでクーリング性能を高めている。
また、ブランド初のエントリーグレードヘルメット「ATARA」も登場。上位モデルを踏襲したエアロなシェルデザインが大きな特徴で、200g台前半という非常に軽い重量もポイント。エントリーモデルながらスタイリッシュなデザインに仕上がり、シンプルな5色がラインアップ。これからスポーツバイクを始める人への初めてのロードヘルメットとしてオススメだ。
ファブリック ブランド初のダート向け専用サドル「MAGIC」
優れた快適性で好評を博しているサドルを始め、ツール類や各種アクセサリーを展開しているファブリックは、ダート向けに開発されたブランド初のサドル「MAGIC」をリリースした。トップマウンテンバイカーたちで構成されたクリエイティブ集団「50to01」との共同開発によって生み出されたサドルで、トレイルを縦横無尽に駆けたりオフロードパークでトリックを決めたりするのに最適なモデルとなっている。
体全体でバイクをコントロールしやすいようサドル長は短めで、バギーショーツなどのスタイルでもサドル先端が引っかかりにくいよう設計されている。しなやかなベースに肉厚のクッションを合わせることで、ダートでの衝撃を緩和し快適なライドに寄与。ファブリックらしい防水のマイクロファイバー素材を表面に使用しており、汚れを弾きお手入れもしやすいよう考えられている。
また、振動の大きいオフロードでも手から滑り落ちないよう凹凸を設けたボトル&ボトルケージや、より手に吸い付くデザインを獲得したグリップ、T25のトルクスも備えたカラフルなアーレンキーセットも登場。座面にファブリックロゴをあしらった「TEAM」モデルもラインアップを拡充している。ガーミンのサイクルコンピューターに装着できるフロントライト「LUMARAY」もルーメン数を強化して”V2”へと進化している。
イーストン アルミのEA90クランクや、グラベル向きのAXシリーズが登場
エアロや剛性に優れたロード向けのハイパフォーマンスプロダクツはもちろんだが、近年はシクロクロスやグラベルの世界でも確固たる地位を築いているイーストン。ダーティーカンザに代表されるレースから山中を駆けるアドベンチャーツーリングまで、あらゆるグラベルライドに対応する「AX」シリーズが登場している。
AXシリーズのハンドルバーはオフロードでもバイクコントロールが安定するフレア形状。長時間でも快適なポジションとなるよう、テストライダーからのフィードバックをもとにドロップ部分が16度外側に開いたデザインとしている。ハンドルバーバッグを装着しても手の邪魔にならずに済む点も嬉しい。また、ホイールは35~55Cまでのグラベルタイヤにマッチする内幅25mmのワイドな設計。オフロードを軽快かつ快適に走れるようスポークテンションやハブ剛性を煮詰めている点もポイントだ。
よりリーズナブルなアルミ製の「EA90」クランクも展開。シンプルながら高剛性なアームはオールブラックのルックスでどのバイクにもマッチするだろう。パワーメーター搭載スピンドルにも対応している他、チェーンリングはダイレクトマウントのためフロントシングル化も容易だ。グラベル向けのコンパクトな47/32、46/36、46/30という組み合わせのチェーンリングも追加ラインアップされている。
STROKE 日本規格に合った横浜発のE-カーゴバイクブランド
アソスやジロなどの国内代理店を務めるダイアテックも協力している、横浜発のE-カーゴバイクブランド「STROKE」も今回ユーロバイクに出展。荷物を積んで車重の重くなるカーゴバイクと電動アシストとの相性は抜群とあって、世界中でE-カーゴバイクの開発が進む中、日本の道路事情に合わせてコンパクトな三輪自転車タイプをベースにユニークなアラウンドフレームを採用している。
全長1.9m幅0.6m以内に収まった一般自転車と同等のサイズ感に仕上げつつ、荷物を積むスペースをバイク中央に設け、車輪を両端にもってくることでロングホイールベースとし安定性を確保。フロントの2輪はサスペンションも備わっており、街中の段差などでもバランスを崩さないよう設計されている。
荷物を積むスペースも載せる&吊るす方式に対応しており、スペースを有効活用できるよう趣向を凝らす。フレームには拡張性を持たせておりラックを増設することも可能だという。今回展示されたバイクは試作4号機だと言い、今後製品化に向けて細かい調整を行っていくそうだ。バイクの開発秘話や動向はこちらのサイトでチェックできる。
text&photo:Yuto.Murata
photo:Gakuto Fujiwara
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