2019/07/25(木) - 19:57
前後異径ホイールのハイパフォーマンスE-MTB「eONE-SIXTY」が最大の話題だが、メリダの注目ニューモデルはそれだけじゃない。シティ用からスポーツライドまでカバーする多種多様なE-BIKEや、650Bホイール新採用のSILEX、そして全日本タイトルを獲得したTTバイクTIME WARP。メリダの2020モデルが出揃ったメディア・ディーラー向け展示会の模様をダイジェストでレポートする。
メリダX BASEを舞台に開催された2020モデル展示発表会。ラインナップが一堂に会した photo:So.Isobe
ロードの柱であるREACTOとSCULTURA。今年はディスクブレーキをより普及させていく photo:So.Isobe
充実のMTBラインナップ。XCOやマラソン用ハイエンドモデルはXTRをフル採用する photo:So.Isobe
メリダ2020モデル発表会の会場となったのは、修善寺のサイクルスポーツセンターにもほど近い(有料道路を降りた横だ)メリダX BASE。国内導入されている全車種が展示され、ライドツアーの出発点としても話題を呼ぶこの場所でプレゼンが行われ、御殿場市にあるメリダ EPERIENCE CENTERの一つ「御殿場 MTB&RUNパーク FUTAGO」へのアクセス拠点である御殿場高原時之栖に場所を移して試乗が行われた。
ミヤタサイクルがメリダの取り扱いを始めてからはや11年。メリダはヨーロッパや北米に続き、2020年から日本国内でも本格的にE-BIKEを拡充させていく。従来存在していなかったハイパフォーマンスE-MTBをはじめ、ミヤタオリジナルの1モデルを加えれば、そのモデル数は12台。シマノのSTEPSに新登場したミドル/エントリーグレードの国内向けパワーユニット「E6180」「R5050」を早速採用することも理由の一つだ。
コストバリューに優れるメリダのバイクたち。ロードモデルはバーレーン・メリダカラーがフレームセットのみの販売となった photo:So.Isobe
メリダを使う宇都宮ブリッツェンの堀孝明選手と、サイクルスポーツマネージメント株式会社代表取締役の柿沼章さんも来場した photo:So.Isobe
グラベルカテゴリーのSILEXにはシマノGRXを搭載した完成車が3モデル登場 photo:So.Isobe
多数の試乗車が用意されるのはメリダ展示会ならでは photo:So.Isobe
既にヨーロッパではスポーツバイクの売り上げ割合において、E-BIKEがノーマルバイク(=HPバイク、つまりヒューマンパワードバイクという言葉が登場している)を上回る”ターンオーバー”には数年前に到達し、昨年98万台が販売されたドイツなどE-BIKE先進国においては、E-BIKE:ノーマルバイク=3:1という売り上げ目標を掲げているのだという。
「我々がE-BIKE市場のイニシアチブを握るという強い意思を持っている」と語ったのは、高谷信一郎ミヤタサイクル社長。E-BIKEの認知度を高めるべく、試乗会などを定期的に開催することで既存のサイクリストだけではなく、一般ユーザーからの認知度を上げていく狙いもあるという。
前後異径ホイールを採用したハイパフォーマンスフルサスE-MTB「eONE-SIXTY 9000」 photo:So.Isobe
バッテリーはフレーム内蔵式。温度上昇を防ぐために左右ヘッドチューブ横に「サーモゲート」を設置する photo:So.Isobe
小型の新型インジケーターやトップチューブにビルトインされたメインスイッチなど、スポーツモデルとしての完成度を高めている photo:So.Isobe
2020年モデルでの最注目モデルは、前後異径ホイールを採用したハイパフォーマンスフルサスE-MTB「eONE-SIXTY 9000」だろう。これまでアルミフレームと外装式バッテリーを積んだ「eONE-SIXTY 800」は存在していたが、9000はカーボンフレームを装備した待望の最高級モデルだ。
最大の特徴は、バッテリーをダウンチューブ内に内装する”インチューブバッテリー(504Wh/重量2640g)”を採用したことで、内蔵バッテリー式の弱点である温度上昇を改善するべく左右ヘッドチューブ横に「サーモゲート」を設置。これによって特に停車時の加熱を大幅に抑えたという。メインスイッチはトップチューブにビルトインされ、ディスプレイもDi2のインジケーター同様の小型なものに切り替わった。
アシストモード変更を手元で行う新型スイッチを搭載 photo:So.Isobe
ホイールはフロント29x2.5、リア27.5x2.6。フロントが走破性を、小径のリアが反応性とトラクションを担う photo:So.Isobe
サスペンションは前後160mmトラベルのFOX Factoryグレード photo:So.Isobe
パワーユニットはSTEPS E8080を採用 photo:So.Isobe
もう一つの特徴がフロント29x2.5、リア27.5x2.6という前後で異なるホイール径を採用したことだ。フロントが走破性を、小径のリアが反応性とトラクションを担うもので、マスプロメーカーとしては現在世界で唯一の前後異径ホイールを採用したMTBとなる。トレンドに則ったジオメトリーや、ダウンチューブとフォーククラウンの接触を防ぐインターナルブロックシステムも投入されている。カシマコートが施されたFOXのFactoryサスペンション(前後160mm)や、12速化した新型Deore XT、メリダのEXPERT TRドロッパーポストを装備した完成車価格は85万円。スペックを考えれば非常にリーズナブルと言えるだろう。
新型29erハードテールモデル、eBIG.NINE 400。39.9万円の2020モデルの一押しモデルだ photo:So.Isobe
パワーユニットはシマノSTEPS E8080、インチューブバッテリーによるスマートなルックスも特徴だ photo:So.Isobe
こちらもビルトインスイッチや小型のインジケーターを採用 photo:So.Isobe
ミヤタブランドの新型グラベルロード「ROADREX 6180」 photo:So.Isobe
ROADREXのパワーユニットは新発表のSTEPS E6180。最大60Nmを発生する photo:So.Isobe
シティコミューター/スポーツユース用の新ラインナップ「ePASSPORT」 photo:So.Isobe
ミヤタのCRUISEはSTEPS E6180を搭載。カラーバリエーションも豊富だ photo:So.Isobe
eONE-SIXTY 9000と同じく、シマノSTEPS E8080を搭載するもう一つのニューモデルが「eBIG.NINE 400」。こちらはアルミフレームの29erハードテールで、インチューブバッテリーやビルトインスイッチも装備する。完成車価格は39.9万円で、これら2モデルの追加により、既存のeONE-SIXTY 800、eBIG.SEVEN 600と併せSTEPS E8080搭載モデルが2から4へと倍増することになった。
シティコミューター、あるいはスポーツユース用の新ラインナップ「ePASSPORT」もデビューを飾った。STEPS E6180を採用したステップインツーリングバイクの「TK 600 EQ」と、インチューブバッテリーとSTEPS E5080を装備する快速コミューターバイク「400 EQ」という2モデルが展開され、どちらも税抜価格は32.9万円だ。
増田成幸(宇都宮ブリッツェン)の全日本TT選手権優勝を支えたTIME WARPの一般発売が発表された photo:Makoto.AYANO
ロードカテゴリーの双璧を成すREACTOとSCULTURAに変化は無いが、2018年のユーロバイクでフルモデルチェンジが発表されたTTバイクの「TIME WARP」の国内展開がスタートすることが話題。会場に展示車は無かったが、日本に唯一導入された一台は増田成幸(宇都宮ブリッツェン)に供給され、ほぼぶっつけ本番で挑んだにも関わらず全日本TT王者に輝いている。
新型のTIME WARPは先代から400g以上の軽量化を遂げ、より登りが含まれるコースでの使い勝手が向上されている。TT用とトライアスロン用で異なるジオメトリーを採用しており、TTはTRIモデルよりもヘッドチューブが60mm短い。完全専用設計のフル内装リムブレーキやヴィジョンとの共同設計によるTTハンドル、トップチューブ後ろ側に装備したストレージボックスなどによってより一層完成度を増しているという。税抜価格はTTのフレームセットが65万円、TRIのフレームセットが55万円、完成車が135万円だ。
最新トレンドを取り込んだ650bホイールモデルの「SILEX+」が登場 photo:So.Isobe
上級グレード「8000-E」はシマノGRXのDi2バージョンを搭載 photo:So.Isobe
手前が650b+2.2インチのSILEX+で、奥側は700cモデル。外径はほぼ共通だ photo:So.Isobe
REACTOとSCULTURAのバーレーン・メリダカラーはフレームセットのみの設定となったほか、グラベルカテゴリーのSILEXには、最近のトレンドを取り込んだ650bホイールモデルの「SILEX+」が登場。2.2インチまでのタイヤを装着でき、ハイエンドモデルの8000-E(税抜49.9万円)は話題のグラベル用コンポーネント「シマノGRX」のDi2バージョンを搭載する完成度の高さを誇る。GRXはアルミフレームの700cにも投入されており、盛り上がりを見せるグラベルカテゴリーへの入門用として注目を集めそうな予感。
また、高いコストパフォーマンスが魅力のクロスバイク「GRAN-SPEED」がフルモデルチェンジ。SCULTURAのヘッド/トップチューブを流用し、それに伴いトップチューブが延長されたことでよりスポーティーな乗り味を得、かつ最大37mmまで対応するクリアランスで安定感も考慮されている。
MISSION CXにはスラムForce eTap AXSを搭載した完成車が登場。カラーも良さげ photo:So.Isobe
GRAN-SPEEDがフルモデルチェンジ。SCULTURAのヘッド/トップチューブで走行性能の底上げを図った photo:So.Isobe
スモールサイズのロードバイクにはショートリーチレバーを採用する photo:So.Isobe
オープンから1年が経ったメリダX BASE。最新モデルに乗れるライドツアーも随時開催中だ photo:So.Isobe
会場では、GRINDURO開催に向けて活気付くグラベルカテゴリーの「SILEX+ 8000-E」をテスト済み。インプレッション記事は近日公開予定です。乞うご期待。
text&photo:So.Isobe



メリダ2020モデル発表会の会場となったのは、修善寺のサイクルスポーツセンターにもほど近い(有料道路を降りた横だ)メリダX BASE。国内導入されている全車種が展示され、ライドツアーの出発点としても話題を呼ぶこの場所でプレゼンが行われ、御殿場市にあるメリダ EPERIENCE CENTERの一つ「御殿場 MTB&RUNパーク FUTAGO」へのアクセス拠点である御殿場高原時之栖に場所を移して試乗が行われた。
ミヤタサイクルがメリダの取り扱いを始めてからはや11年。メリダはヨーロッパや北米に続き、2020年から日本国内でも本格的にE-BIKEを拡充させていく。従来存在していなかったハイパフォーマンスE-MTBをはじめ、ミヤタオリジナルの1モデルを加えれば、そのモデル数は12台。シマノのSTEPSに新登場したミドル/エントリーグレードの国内向けパワーユニット「E6180」「R5050」を早速採用することも理由の一つだ。




既にヨーロッパではスポーツバイクの売り上げ割合において、E-BIKEがノーマルバイク(=HPバイク、つまりヒューマンパワードバイクという言葉が登場している)を上回る”ターンオーバー”には数年前に到達し、昨年98万台が販売されたドイツなどE-BIKE先進国においては、E-BIKE:ノーマルバイク=3:1という売り上げ目標を掲げているのだという。
「我々がE-BIKE市場のイニシアチブを握るという強い意思を持っている」と語ったのは、高谷信一郎ミヤタサイクル社長。E-BIKEの認知度を高めるべく、試乗会などを定期的に開催することで既存のサイクリストだけではなく、一般ユーザーからの認知度を上げていく狙いもあるという。



2020年モデルでの最注目モデルは、前後異径ホイールを採用したハイパフォーマンスフルサスE-MTB「eONE-SIXTY 9000」だろう。これまでアルミフレームと外装式バッテリーを積んだ「eONE-SIXTY 800」は存在していたが、9000はカーボンフレームを装備した待望の最高級モデルだ。
最大の特徴は、バッテリーをダウンチューブ内に内装する”インチューブバッテリー(504Wh/重量2640g)”を採用したことで、内蔵バッテリー式の弱点である温度上昇を改善するべく左右ヘッドチューブ横に「サーモゲート」を設置。これによって特に停車時の加熱を大幅に抑えたという。メインスイッチはトップチューブにビルトインされ、ディスプレイもDi2のインジケーター同様の小型なものに切り替わった。




もう一つの特徴がフロント29x2.5、リア27.5x2.6という前後で異なるホイール径を採用したことだ。フロントが走破性を、小径のリアが反応性とトラクションを担うもので、マスプロメーカーとしては現在世界で唯一の前後異径ホイールを採用したMTBとなる。トレンドに則ったジオメトリーや、ダウンチューブとフォーククラウンの接触を防ぐインターナルブロックシステムも投入されている。カシマコートが施されたFOXのFactoryサスペンション(前後160mm)や、12速化した新型Deore XT、メリダのEXPERT TRドロッパーポストを装備した完成車価格は85万円。スペックを考えれば非常にリーズナブルと言えるだろう。







eONE-SIXTY 9000と同じく、シマノSTEPS E8080を搭載するもう一つのニューモデルが「eBIG.NINE 400」。こちらはアルミフレームの29erハードテールで、インチューブバッテリーやビルトインスイッチも装備する。完成車価格は39.9万円で、これら2モデルの追加により、既存のeONE-SIXTY 800、eBIG.SEVEN 600と併せSTEPS E8080搭載モデルが2から4へと倍増することになった。
シティコミューター、あるいはスポーツユース用の新ラインナップ「ePASSPORT」もデビューを飾った。STEPS E6180を採用したステップインツーリングバイクの「TK 600 EQ」と、インチューブバッテリーとSTEPS E5080を装備する快速コミューターバイク「400 EQ」という2モデルが展開され、どちらも税抜価格は32.9万円だ。

ロードカテゴリーの双璧を成すREACTOとSCULTURAに変化は無いが、2018年のユーロバイクでフルモデルチェンジが発表されたTTバイクの「TIME WARP」の国内展開がスタートすることが話題。会場に展示車は無かったが、日本に唯一導入された一台は増田成幸(宇都宮ブリッツェン)に供給され、ほぼぶっつけ本番で挑んだにも関わらず全日本TT王者に輝いている。
新型のTIME WARPは先代から400g以上の軽量化を遂げ、より登りが含まれるコースでの使い勝手が向上されている。TT用とトライアスロン用で異なるジオメトリーを採用しており、TTはTRIモデルよりもヘッドチューブが60mm短い。完全専用設計のフル内装リムブレーキやヴィジョンとの共同設計によるTTハンドル、トップチューブ後ろ側に装備したストレージボックスなどによってより一層完成度を増しているという。税抜価格はTTのフレームセットが65万円、TRIのフレームセットが55万円、完成車が135万円だ。



REACTOとSCULTURAのバーレーン・メリダカラーはフレームセットのみの設定となったほか、グラベルカテゴリーのSILEXには、最近のトレンドを取り込んだ650bホイールモデルの「SILEX+」が登場。2.2インチまでのタイヤを装着でき、ハイエンドモデルの8000-E(税抜49.9万円)は話題のグラベル用コンポーネント「シマノGRX」のDi2バージョンを搭載する完成度の高さを誇る。GRXはアルミフレームの700cにも投入されており、盛り上がりを見せるグラベルカテゴリーへの入門用として注目を集めそうな予感。
また、高いコストパフォーマンスが魅力のクロスバイク「GRAN-SPEED」がフルモデルチェンジ。SCULTURAのヘッド/トップチューブを流用し、それに伴いトップチューブが延長されたことでよりスポーティーな乗り味を得、かつ最大37mmまで対応するクリアランスで安定感も考慮されている。




会場では、GRINDURO開催に向けて活気付くグラベルカテゴリーの「SILEX+ 8000-E」をテスト済み。インプレッション記事は近日公開予定です。乞うご期待。
text&photo:So.Isobe
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