2019/05/15(水) - 09:58
落車によって明暗分かれたジロ第4ステージのコメント集。ジロ2勝目を掴んだリチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)や、遅れをとった総合勢、負傷したトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)らの言葉で振り返ります。
ステージ優勝:リチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)
今はただただ感情的になっている。昨日はアンラッキーだったので時計を巻き戻したいと考えていたんだ。長くアップダウンの多い僕たち向きのステージになるとは思っていたけれど、ミケル・ランダを守る役目を担っていたこともあって、今日ステージ優勝できるとは思っていなかった。でもランダも巻き込まれてしまった終盤の落車で作戦変更を強いられた。無線で"そのまま集団に残れ"と言われ、ステージ優勝のチャンス狙いに切り替えたんだ。
スプリンター相手にスピード勝負すれば勝ち目がないので、かなり早めに仕掛けることにした。600m手前でチャンスを見出して全力でもがいたら十分なリードを稼ぐことができた。それでもなおユアンが迫ってきていたので限界ギリギリのパワーで踏み続けたんだ。完璧なタイミングでのアタックが決まったよ。昨日のこと、そしてここ数ヶ月積み重ねてきたことを思えばどうしても感情的になってしまう。僕の愛する家族やチーム、母国エクアドルのことを考えている。とてもハッピーさ。
ステージ2位:カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
3名の逃げは僕らにとってパーフェクトな状況だった。大きなリードで逃げていたものの、235kmのロングステージでは大した影響はない。混沌とした終盤戦になるのは分かっていたけれど、今日は1日を通して集団前方をキープし続けた。最後に僕の後ろで落車する音が聞こえて、僕は20名くらいの逃げグループの中に入ったことを理解した。そのグループの人数も次第に減っていったけれど、トッシュ(ファンデルサンド)が僕を完璧に守ってくれたんだ。
残り500mでカラパスが仕掛けたのが見えて、僕は残り300mから追撃したものの追い抜くことはできなかった。それでもこういう状況で戦えることを再び証明できた意味は大きい。ウリッシやログリッチェ、カラパスのようなクライマーとの勝負はいつだって厳しい。もちろんグランツアーのステージ優勝を逃したことは残念だが、昨日は3位で今日は2位。明日も平坦ステージなので勝利を目指して戦いたい。チームとしての機能は完璧なので、あとは僕が勝利するだけだ。
ステージ3位:ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)
落車が起こった時はどうにか先頭グループに生き残ろうとし、結果的に混乱を避けることができた。終盤はマルカートとコンティと共にハイペースを刻み、生き残っていたヴィヴィアーニやデマール、アッカーマン、そしてユアンのようなスプリンター勢に警戒していたんだ。カラパスはパーフェクトなタイミングで飛び出し、ユアンのスプリントはあまりにも速かった。カラパスのアタックをフォローする動きについていこうと思ったものの、誰も動きたがらなかった。勝利には届かなかったが終盤の難易度的には僕向きではなかった。それでもチームとして展開を作ったことには満足している。
ステージ4位:パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
とてもキツくカオスなステージだった。誰もがナーバスだったし、実際にコーナーが多くて危険だった。チームメイトに助けれながら集団前方をキープしたけれど、落車で誰か巻き込まれただろうと思ったよ。そこから勝負に出たけれど最後は脚が無かった。それでも結果には満足だ。
総合首位、マリアローザ:プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)
イージーとは程遠い1日だった。スタートからフィニッシュまで警戒を払っている必要があったんだ。全ての総合勢が前方に上がりたがっていたので必然的にポジション争いが激しくなっていた。落車については残念に思う。今日もチームはパーフェクトな位置取りをしてくれた。まだまだフィナーレへの道のりは遠く、日々何かが起こる。集中していきたい。
総合2位:サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
残り6km地点のランドアバウトは誰もが位置取り争いをしている中でやってきた。僕の目の前の選手がスリップダウンしたけれど、あの状況では誰が悪いとは言えない。位置取り争いの中では起こることなんだ。再び乗車してタイムを出来る限り挽回しようと全開で踏み続けたよ。落車で左側のお尻を打ち付けたけど、僕は大丈夫。こういう怪我はだいたい翌日に状態が悪くなるが、まだまだジロは長い。
総合4位、マリアビアンカ:ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
最初の落車が起きた時、なんとかすり抜けて前の集団に生き残れた。でも次のランドアバウトでは僕の後ろで再び落車が起きた。そんな状況で失ったタイムを少しでも挽回しようと登りは全力だった。18秒を失ったけれど、それでも今落車を避けて生き残ったことのほうが重要だ。落車に巻き込まれたチームメイトが残念でならない。
負傷し4分4秒遅れたトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)
イネオスのプッチオがクラッシュして僕のホイールかどこかに当たり、僕とイサギーレが巻き込まれてしまったんだ。集団の前方にいたので避けようがなかった。骨折がないのは良かったけれど、膝がとても腫れている。ゴールまでの数kmは全く力を入れることができなかった。明日走れるかどうか分からないけれど、間違いなく総合争いは僕の元から去ってしまった。
text:So.Isobe
ステージ優勝:リチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)
今はただただ感情的になっている。昨日はアンラッキーだったので時計を巻き戻したいと考えていたんだ。長くアップダウンの多い僕たち向きのステージになるとは思っていたけれど、ミケル・ランダを守る役目を担っていたこともあって、今日ステージ優勝できるとは思っていなかった。でもランダも巻き込まれてしまった終盤の落車で作戦変更を強いられた。無線で"そのまま集団に残れ"と言われ、ステージ優勝のチャンス狙いに切り替えたんだ。
スプリンター相手にスピード勝負すれば勝ち目がないので、かなり早めに仕掛けることにした。600m手前でチャンスを見出して全力でもがいたら十分なリードを稼ぐことができた。それでもなおユアンが迫ってきていたので限界ギリギリのパワーで踏み続けたんだ。完璧なタイミングでのアタックが決まったよ。昨日のこと、そしてここ数ヶ月積み重ねてきたことを思えばどうしても感情的になってしまう。僕の愛する家族やチーム、母国エクアドルのことを考えている。とてもハッピーさ。
ステージ2位:カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
3名の逃げは僕らにとってパーフェクトな状況だった。大きなリードで逃げていたものの、235kmのロングステージでは大した影響はない。混沌とした終盤戦になるのは分かっていたけれど、今日は1日を通して集団前方をキープし続けた。最後に僕の後ろで落車する音が聞こえて、僕は20名くらいの逃げグループの中に入ったことを理解した。そのグループの人数も次第に減っていったけれど、トッシュ(ファンデルサンド)が僕を完璧に守ってくれたんだ。
残り500mでカラパスが仕掛けたのが見えて、僕は残り300mから追撃したものの追い抜くことはできなかった。それでもこういう状況で戦えることを再び証明できた意味は大きい。ウリッシやログリッチェ、カラパスのようなクライマーとの勝負はいつだって厳しい。もちろんグランツアーのステージ優勝を逃したことは残念だが、昨日は3位で今日は2位。明日も平坦ステージなので勝利を目指して戦いたい。チームとしての機能は完璧なので、あとは僕が勝利するだけだ。
ステージ3位:ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)
落車が起こった時はどうにか先頭グループに生き残ろうとし、結果的に混乱を避けることができた。終盤はマルカートとコンティと共にハイペースを刻み、生き残っていたヴィヴィアーニやデマール、アッカーマン、そしてユアンのようなスプリンター勢に警戒していたんだ。カラパスはパーフェクトなタイミングで飛び出し、ユアンのスプリントはあまりにも速かった。カラパスのアタックをフォローする動きについていこうと思ったものの、誰も動きたがらなかった。勝利には届かなかったが終盤の難易度的には僕向きではなかった。それでもチームとして展開を作ったことには満足している。
ステージ4位:パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
とてもキツくカオスなステージだった。誰もがナーバスだったし、実際にコーナーが多くて危険だった。チームメイトに助けれながら集団前方をキープしたけれど、落車で誰か巻き込まれただろうと思ったよ。そこから勝負に出たけれど最後は脚が無かった。それでも結果には満足だ。
総合首位、マリアローザ:プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)
イージーとは程遠い1日だった。スタートからフィニッシュまで警戒を払っている必要があったんだ。全ての総合勢が前方に上がりたがっていたので必然的にポジション争いが激しくなっていた。落車については残念に思う。今日もチームはパーフェクトな位置取りをしてくれた。まだまだフィナーレへの道のりは遠く、日々何かが起こる。集中していきたい。
総合2位:サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
残り6km地点のランドアバウトは誰もが位置取り争いをしている中でやってきた。僕の目の前の選手がスリップダウンしたけれど、あの状況では誰が悪いとは言えない。位置取り争いの中では起こることなんだ。再び乗車してタイムを出来る限り挽回しようと全開で踏み続けたよ。落車で左側のお尻を打ち付けたけど、僕は大丈夫。こういう怪我はだいたい翌日に状態が悪くなるが、まだまだジロは長い。
総合4位、マリアビアンカ:ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
最初の落車が起きた時、なんとかすり抜けて前の集団に生き残れた。でも次のランドアバウトでは僕の後ろで再び落車が起きた。そんな状況で失ったタイムを少しでも挽回しようと登りは全力だった。18秒を失ったけれど、それでも今落車を避けて生き残ったことのほうが重要だ。落車に巻き込まれたチームメイトが残念でならない。
負傷し4分4秒遅れたトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)
イネオスのプッチオがクラッシュして僕のホイールかどこかに当たり、僕とイサギーレが巻き込まれてしまったんだ。集団の前方にいたので避けようがなかった。骨折がないのは良かったけれど、膝がとても腫れている。ゴールまでの数kmは全く力を入れることができなかった。明日走れるかどうか分からないけれど、間違いなく総合争いは僕の元から去ってしまった。
text:So.Isobe
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