2019/03/12(火) - 10:08
平均スピード51.2km/h!追い風と横風によって再び荒れた展開となったパリ〜ニースの第2ステージで、サバイバルレースを制したディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)が開幕2連勝を飾った。
ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)が「人生の中で、サドルの上で過ごした最もハードな3日間の1つ」というコメントを残すほどの過酷さ。レ・ブレヴィアールからベルガルドまで南下する165.5kmの第2ステージには、前日同様、40km/hほどの強い北西風が吹き付けた。
山岳賞ジャージを着るダミアン・ゴダン(フランス、ディレクトエネルジー)がアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、CCCチーム)とニコラ・エデ(フランス、コフィディス)とともに2日連続エスケープ。最初の3級山岳でゴダンが順調に4ポイントを獲得したその1分後ろでは、メイン集団が早くもエシュロンを形成しながら分裂した。
逃げていた3名はフィニッシュまで130kmも残して引き戻される。一旦一つに戻ったメイン集団はその後の横風区間で再び分裂。この日は落車も頻発し、荒れた展開の中でゴルカ・イサギレ(スペイン、アスタナ)やリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト)、ワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック)らが落車リタイアを喫している。
スタート後の約1時間は平均スピードが40km/h台だったが、2時間目以降は常に50km/hオーバー。特に、追い風が真後ろから吹き付けた80〜120km地点の平均スピードは58km/hに達している。リーダージャージ要するユンボ・ヴィズマなど、追い風区間でのハイスピード走行を見据えて55x11Tというトップギアを用意するチームも現れた。
ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)が第1中間スプリントでボーナスタイム3秒を獲得する中、リーダージャージを着るディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)やサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)が第1集団から脱落するシーンも。チームメイト4名にアシストされたフルーネウェーヘンは集団復帰を果たしたが、Sイェーツはこの日だけで6分以上遅れる結果に。
フィニッシュまで40kmを残して、先頭では23名の第1集団が形成された。リアタイヤをパンクさせ、マヴィックのニュートラルサポートを受けて再スタートしたクウィアトコウスキーは約45名で構成された第2集団内に。第1と第2集団のタイム差が1分まで広がる中、残り22km地点の中間スプリントで、人数を揃えるアージェードゥーゼールのトニー・ガロパン(フランス)とロマン・バルデ(フランス)がボーナスタイム獲得に成功している。
アージェードゥーゼールとユンボ・ヴィズマ率いる第1集団はスピードを落とすことなく突き進んだものの、じわりじわりとタイム差を詰めたクウィアトコウスキーを含む第2集団が残り10km地点でついに合流した。こうして約65名に人数を増やした集団によるスプリント勝負に持ち込まれると思われたが、残り6kmで進行方向が変わると再び集団が割れた。
横風が吹き付ける直線路でルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)が強力にペースアップ。縦に、斜めに長く伸びた集団は中切れでブチブチと分裂してしまう。チームスカイ勢の攻撃によって第1集団に残ったのは僅かに8名。力を使い果たしたアシスト役のロウが下がり、先頭7名が約40名の追走集団に7秒差をつけてフラムルージュを通過した。
少しでも総合ライバルを引き離したいエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)がリードアウトを見せ、その後ろからマッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)とイバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)、フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)、クウィアトコウスキー、そしてリーダージャージのフルーネウェーヘンがスプリント。今や世界最速スプリンターの一人に数えられるフルーネウェーヘンが一枚上手だった。
2戦2勝の強さを見せ、今シーズン4勝目を飾ったフルーネウェーヘンは「ステージ2連勝。今日も選手全員に厳しいレースだったけど、再びチームは素晴らしい走りを見せてくれた。(横風が吹く)最後の直線でのポジション取りが良かった。待って待って待って、そして正しいタイミングでスプリントに持ち込んだ。とにかく勝負に絡むには先頭集団に残るしか方法がない。明日もハードな1日が待っている」とコメント。もちろん最終的な総合優勝には絡むことができないが、ボーナスタイムによって黄色いリーダージャージのリードを広げることに成功している。
総合チームの中では、ステージ全体の平均スピードが51.2km/hに達するという高速レースでもチームスカイが盤石の強さを見せた。ヤングライダー賞ジャージを手にしたベルナルは「リスペクトを得ているクウィアトとルーク(ロウ)と一緒であれば、集団先頭でも走りやすいんだ。彼らはずっと『左、右、ここで大丈夫、ここは集中するところ、もっと前に上がるぞ』という指示を与えてくれた。そのおかげでレース運びがずっと楽になった。自分はただ最後まで彼らに食らいついて、先頭集団でフィニッシュしたんだ」と語る。個人タイムトライアルや山岳ステージ突入を前に、チームスカイが総合争いにおけるポールポジションに立っている。
ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)が「人生の中で、サドルの上で過ごした最もハードな3日間の1つ」というコメントを残すほどの過酷さ。レ・ブレヴィアールからベルガルドまで南下する165.5kmの第2ステージには、前日同様、40km/hほどの強い北西風が吹き付けた。
山岳賞ジャージを着るダミアン・ゴダン(フランス、ディレクトエネルジー)がアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、CCCチーム)とニコラ・エデ(フランス、コフィディス)とともに2日連続エスケープ。最初の3級山岳でゴダンが順調に4ポイントを獲得したその1分後ろでは、メイン集団が早くもエシュロンを形成しながら分裂した。
逃げていた3名はフィニッシュまで130kmも残して引き戻される。一旦一つに戻ったメイン集団はその後の横風区間で再び分裂。この日は落車も頻発し、荒れた展開の中でゴルカ・イサギレ(スペイン、アスタナ)やリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト)、ワレン・バルギル(フランス、アルケア・サムシック)らが落車リタイアを喫している。
スタート後の約1時間は平均スピードが40km/h台だったが、2時間目以降は常に50km/hオーバー。特に、追い風が真後ろから吹き付けた80〜120km地点の平均スピードは58km/hに達している。リーダージャージ要するユンボ・ヴィズマなど、追い風区間でのハイスピード走行を見据えて55x11Tというトップギアを用意するチームも現れた。
ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)が第1中間スプリントでボーナスタイム3秒を獲得する中、リーダージャージを着るディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)やサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)が第1集団から脱落するシーンも。チームメイト4名にアシストされたフルーネウェーヘンは集団復帰を果たしたが、Sイェーツはこの日だけで6分以上遅れる結果に。
フィニッシュまで40kmを残して、先頭では23名の第1集団が形成された。リアタイヤをパンクさせ、マヴィックのニュートラルサポートを受けて再スタートしたクウィアトコウスキーは約45名で構成された第2集団内に。第1と第2集団のタイム差が1分まで広がる中、残り22km地点の中間スプリントで、人数を揃えるアージェードゥーゼールのトニー・ガロパン(フランス)とロマン・バルデ(フランス)がボーナスタイム獲得に成功している。
アージェードゥーゼールとユンボ・ヴィズマ率いる第1集団はスピードを落とすことなく突き進んだものの、じわりじわりとタイム差を詰めたクウィアトコウスキーを含む第2集団が残り10km地点でついに合流した。こうして約65名に人数を増やした集団によるスプリント勝負に持ち込まれると思われたが、残り6kmで進行方向が変わると再び集団が割れた。
横風が吹き付ける直線路でルーク・ロウ(イギリス、チームスカイ)が強力にペースアップ。縦に、斜めに長く伸びた集団は中切れでブチブチと分裂してしまう。チームスカイ勢の攻撃によって第1集団に残ったのは僅かに8名。力を使い果たしたアシスト役のロウが下がり、先頭7名が約40名の追走集団に7秒差をつけてフラムルージュを通過した。
少しでも総合ライバルを引き離したいエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)がリードアウトを見せ、その後ろからマッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)とイバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ)、フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)、クウィアトコウスキー、そしてリーダージャージのフルーネウェーヘンがスプリント。今や世界最速スプリンターの一人に数えられるフルーネウェーヘンが一枚上手だった。
2戦2勝の強さを見せ、今シーズン4勝目を飾ったフルーネウェーヘンは「ステージ2連勝。今日も選手全員に厳しいレースだったけど、再びチームは素晴らしい走りを見せてくれた。(横風が吹く)最後の直線でのポジション取りが良かった。待って待って待って、そして正しいタイミングでスプリントに持ち込んだ。とにかく勝負に絡むには先頭集団に残るしか方法がない。明日もハードな1日が待っている」とコメント。もちろん最終的な総合優勝には絡むことができないが、ボーナスタイムによって黄色いリーダージャージのリードを広げることに成功している。
総合チームの中では、ステージ全体の平均スピードが51.2km/hに達するという高速レースでもチームスカイが盤石の強さを見せた。ヤングライダー賞ジャージを手にしたベルナルは「リスペクトを得ているクウィアトとルーク(ロウ)と一緒であれば、集団先頭でも走りやすいんだ。彼らはずっと『左、右、ここで大丈夫、ここは集中するところ、もっと前に上がるぞ』という指示を与えてくれた。そのおかげでレース運びがずっと楽になった。自分はただ最後まで彼らに食らいついて、先頭集団でフィニッシュしたんだ」と語る。個人タイムトライアルや山岳ステージ突入を前に、チームスカイが総合争いにおけるポールポジションに立っている。
パリ〜ニース2019第2ステージ結果
1位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 3:14:04 |
2位 | イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ) | |
3位 | フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
4位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) | |
5位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | |
6位 | ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ) | |
7位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | |
8位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) | 0:00:05 |
9位 | アンドレ・グライペル(ドイツ、アルケア・サムシック) | |
10位 | マイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) |
個人総合成績
1位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 6:31:19 |
2位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 0:00:12 |
3位 | ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ) | 0:00:13 |
4位 | フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:00:16 |
5位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 0:00:19 |
6位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:20 |
7位 | トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:00:22 |
8位 | ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ) | 0:00:23 |
9位 | ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) | |
10位 | オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール) | 0:00:24 |
ポイント賞
1位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 30pts |
2位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 14pts |
3位 | ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ) | 12pts |
山岳賞
1位 | ダミアン・ゴダン(フランス、ディレクトエネルジー) | 12pts |
2位 | フロリアン・セネシャル(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 4pts |
3位 | イバン・ガルシア(スペイン、バーレーン・メリダ) | 2pts |
ヤングライダー賞
チーム総合成績
text:Kei Tsuji
photo:CorVos, A.S.O.
photo:CorVos, A.S.O.
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