4つのカテゴリー山岳を含む山岳コースで争われたツール・ド・ラ・プロヴァンス2日目。強豪クライマーばかりで形成された先頭集団内でエドゥアルド・プラデス(スペイン、モビスター)が先着し、3着に入ったゴルカ・イサギレ(スペイン、アスタナ)が総合首位に立った。
石灰岩の白い岩山を横目に走るツール・ド・ラ・プロヴァンス第2ステージ (c)Tour de La Provence
握手するセバスティアン・ラングフェルド(オランダ、EFエデュケーションファーストプロサイクリング)とフィリッポ・ガンナ(イタリア、チームスカイ) (c)Tour de La Provence4日間で争われるツール・ド・ラ・プロヴァンス(UCI2.1)は初日の個人タイムトライアルを終え、早速海沿いに張り出した山岳地帯へと割って入った。
マルセイユとエクサンプロヴァンスの街を囲うように走る192kmのコースは、中盤から3級、2級、1級と本格的なカテゴリー山岳が連続。最後の1級山岳は登坂距離3.1kmと短かいが、平均勾配は9.4%に達し、頂上からフィニッシュまでは僅か12.5kmと距離がない。この日は総合勢の山岳バトルを前に、アントニー・ドゥラプラス(フランス、アルケア・サムシック)ら8名が逃げを打った。
メイン集団はチームスカイのコントロールによって逃げグループとの距離を詰め、山岳勝負に向けて緊張感を高めながら1級山岳で全ての逃げメンバーをキャッチ。リーダーのフィリッポ・ガンナ(イタリア、チームスカイ)が早々に遅れる中、クライマーを揃えたグルパマFDJ勢がハイペースを刻んだ。
3分程度のタイム差で逃げ続ける8名 (c)Tour de La Provence
最後まで逃げたアントニー・ドゥラプラス(フランス、アルケア・サムシック)ら (c)Tour de La Provence
急速に人数が絞られてゆき、最終的にグルパマFDJ3名(ピノ、ゴデュ、モラール)やリリアン・カルメジャーヌ(フランス、ディレクトエネルジー)、ゴルカ・イサギレ(スペイン、アスタナ)、トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼル)、エドゥアルド・プラデス(スペイン、モビスター)、エディ・ダンバー(アイルランド、チームスカイ)、サイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング)、マウロ・フィネット(イタリア、デルコ・マルセイユプロヴァンス)の10名が先行。1級山岳通過後のアップダウンでフィネットは遅れ、9名がリオン湾を目指して下る高速ダウンヒルに突入する。
ガードレールの無い危険なダウンヒルで攻撃に出たのはピノ。しかし決定打には繋がらず、続いたカルメジャーヌも引き離すには至らない。3名を揃えるグルパマFDJのコントロールでフィニッシュラインが引かれたラ・シオタ市街地に到達すると、真っ先にトニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼル)が先行する。しかし今季モビスターに移籍したばかりのエドゥアルド・プラデス(スペイン、モビスター)のスプリント力が上回った。
モビスターに移籍して早々勝利を挙げたエドゥアルド・プラデス(スペイン、モビスター) (c)Tour de La Provence
プラデスは緩い最終コーナーでインを取った勢いそのままに、ゴール直前でガロパンを刺しきり先着。2014年にマトリックス・パワータグに所属し、その後カハルーラル(2015〜2017)、エウスカディ・ムリアス(2018)とプロコンチームを渡り歩いた末にワールドツアー入りを叶えた31歳が、移籍後早々に勝利を挙げた。
「夢みたいだ。チームを移籍し、ワールドツアーに辿り着いてすぐに勝利できるなんてまさにアメージング。自信になるし、次からはチームに対して尽くしていきたいという気持ちになっている。難しいスプリントでライバルのゴルカもいたけれど、スプリント力では自分が有利だと思っていた。可能な限り最後までタイミングを待ち、背後から仕掛けた。全て上手くいったよ」とプラデスはコメントする。
総合リーダーに浮上したゴルカ・イサギレ(スペイン、アスタナ) (c)Tour de La Provence
また、ガンナが遅れたことで総合リーダージャージは現スペイン王者であるイサギレの元へと移動した。「最後の山岳ではただひたすら集団先頭をキープすることに注意していた。終盤には独走に持ち込みたかったけれど潰され、3位。それでもボーナスタイムを得ることができたし結果にはハッピーだよ」と語るイサギレは、残る2日間で総合リードを守ることを視野に据えている。


マルセイユとエクサンプロヴァンスの街を囲うように走る192kmのコースは、中盤から3級、2級、1級と本格的なカテゴリー山岳が連続。最後の1級山岳は登坂距離3.1kmと短かいが、平均勾配は9.4%に達し、頂上からフィニッシュまでは僅か12.5kmと距離がない。この日は総合勢の山岳バトルを前に、アントニー・ドゥラプラス(フランス、アルケア・サムシック)ら8名が逃げを打った。
メイン集団はチームスカイのコントロールによって逃げグループとの距離を詰め、山岳勝負に向けて緊張感を高めながら1級山岳で全ての逃げメンバーをキャッチ。リーダーのフィリッポ・ガンナ(イタリア、チームスカイ)が早々に遅れる中、クライマーを揃えたグルパマFDJ勢がハイペースを刻んだ。


急速に人数が絞られてゆき、最終的にグルパマFDJ3名(ピノ、ゴデュ、モラール)やリリアン・カルメジャーヌ(フランス、ディレクトエネルジー)、ゴルカ・イサギレ(スペイン、アスタナ)、トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼル)、エドゥアルド・プラデス(スペイン、モビスター)、エディ・ダンバー(アイルランド、チームスカイ)、サイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング)、マウロ・フィネット(イタリア、デルコ・マルセイユプロヴァンス)の10名が先行。1級山岳通過後のアップダウンでフィネットは遅れ、9名がリオン湾を目指して下る高速ダウンヒルに突入する。
ガードレールの無い危険なダウンヒルで攻撃に出たのはピノ。しかし決定打には繋がらず、続いたカルメジャーヌも引き離すには至らない。3名を揃えるグルパマFDJのコントロールでフィニッシュラインが引かれたラ・シオタ市街地に到達すると、真っ先にトニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼル)が先行する。しかし今季モビスターに移籍したばかりのエドゥアルド・プラデス(スペイン、モビスター)のスプリント力が上回った。

プラデスは緩い最終コーナーでインを取った勢いそのままに、ゴール直前でガロパンを刺しきり先着。2014年にマトリックス・パワータグに所属し、その後カハルーラル(2015〜2017)、エウスカディ・ムリアス(2018)とプロコンチームを渡り歩いた末にワールドツアー入りを叶えた31歳が、移籍後早々に勝利を挙げた。
「夢みたいだ。チームを移籍し、ワールドツアーに辿り着いてすぐに勝利できるなんてまさにアメージング。自信になるし、次からはチームに対して尽くしていきたいという気持ちになっている。難しいスプリントでライバルのゴルカもいたけれど、スプリント力では自分が有利だと思っていた。可能な限り最後までタイミングを待ち、背後から仕掛けた。全て上手くいったよ」とプラデスはコメントする。

また、ガンナが遅れたことで総合リーダージャージは現スペイン王者であるイサギレの元へと移動した。「最後の山岳ではただひたすら集団先頭をキープすることに注意していた。終盤には独走に持ち込みたかったけれど潰され、3位。それでもボーナスタイムを得ることができたし結果にはハッピーだよ」と語るイサギレは、残る2日間で総合リードを守ることを視野に据えている。
ツール・ド・ラ・プロヴァンス2019第2ステージ結果
1位 | エドゥアルド・プラデス(スペイン、モビスター) | 4h50'15" |
2位 | トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼル) | |
3位 | ゴルカ・イサギレ(スペイン、アスタナ) | |
4位 | サイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング) | |
5位 | エディ・ダンバー(アイルランド、チームスカイ) | |
6位 | リリアン・カルメジャーヌ(フランス、ディレクトエネルジー) | |
7位 | ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) | |
8位 | ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) | |
9位 | ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ) | |
10位 | フィリップ・ジルベール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) | +16" |
個人総合成績
1位 | ゴルカ・イサギレ(スペイン、アスタナ) | 5h00'45" |
2位 | ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) | +02" |
3位 | トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼル) | +06" |
4位 | ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ) | +10" |
5位 | サイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファーストプロサイクリング) | +11" |
6位 | ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) | +15" |
7位 | エディ・ダンバー(アイルランド、チームスカイ) | |
8位 | エドゥアルド・プラデス(スペイン、モビスター) | +21" |
9位 | セバスティアン・ライヒェンバッハ | +26" |
10位 | ジミー・ヤンセンス(ベルギー、コレンドン・サーカス) |
山岳賞
1位 | リリアン・カルメジャーヌ(フランス、ディレクトエネルジー) | 10pts |
2位 | クリース・デボント(ベルギー、コレンドン・サーカス) | 10pts |
3位 | ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) | 6pts |
ポイント賞
1位 | エドゥアルド・プラデス(スペイン、モビスター) | 15pts |
2位 | トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼル) | 12pts |
3位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、チームスカイ) | 10pts |
ヤングライダー賞
1位 | ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) | 5h02'00" |
2位 | エディ・ダンバー(アイルランド、チームスカイ) | |
3位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、チームスカイ) | +47" |
チーム総合成績
1位 | グルパマFDJ | 15h02'10" |
2位 | モビスター | +1'38" |
3位 | ドゥクーニンク・クイックステップ | +2'02" |
text:So.Isobe
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