2018/11/05(月) - 15:01
オランダでシクロクロス欧州選手権が開催され、男子エリートではマチュー・ファンデルポール(オランダ)が2連覇を達成。オランダナショナルチームは5レース中4レースで勝利とライバル国ベルギーを圧倒する結果となった。
今年のシクロクロスヨーロッパ選手権開催地はオランダ。1996年にツール・ド・フランスのグランデパールを迎えた南部の町「スヘルトーヘンボス」の特設コースには合計10000人もの観客が詰めかけ、これまでマチュー・ファンデルポール(オランダ)が守ってきたチャンピオンジャージの行方を熱狂と共に見守った。
男子エリートレースの出走は40名で、選手たちがナショナルジャージを着用して戦うレースはシーズン中でも世界選手権とこの欧州選手権の2つのみ。木曜日のコッペンベルグクロスで不調に陥ったファンデルポールは休養を経て現地入りしてきた。
長い砂場と森林区間のアップダウンを特徴に持つコースに向け、絶妙なタイミングでラース・ファンデルハール(オランダ)がホールショット。続いて世界王者ワウト・ヴァンアールト(ベルギー)が第一コーナーで先頭に立ち、続けざまに猛烈な勢いでレースをふるいに掛けた。
「唯一のチャンスはスタートアタックだと思っていた。決してマチューを先行させたくなかった」と言うヴァンアールトは数秒のリードを稼いだが、5番手付近でスタートしたファンデルポールは選手たちを次々とパスし、全9周回中の2周目にヴァンアールトをキャッチ。続けざまにアタックを繰り出した。
「僕のスタートは悪くなかったけれど混戦の中でポジションを失ってしまった。すぐさまワウトがアタックしているのを見て、あまり長く行かせてはダメだと感じて追走した。彼に追いついた時、もう彼はギブアップしているように見えた」と振り返るファンデルポールは、コーナーの立ち上がりの度に猛烈な加速を見せ、苦しい表情で追う世界王者を引き離していく。
集中した表情で独走を続けるファンデルポールは、自国オランダ人ファンの後押しを受けてリードを20秒以上にまで広げてみせる。テクニックとパワーをどちらも要するコースを味方につけ、ヴァンアールトとの差を広げつつそのままフィニッシュラインへ。普段のレースとは異なる、喜びに満ち溢れたガッツポーズで欧州選手権2連覇を成し遂げた。
「良いレースだったと思う。コッペンベルグクロスの後はできるだけ静養したから体調も戻ってきていた。今回のコースも僕向きだったね。」と語るファンデルポール。「この着馴れた欧州チャンピオンジャージを1年間着用できるのが嬉しいよ。オランダチームにとっても良い結果だったし、またこのオランダ代表ジャージで(目標にする)東京オリンピックで活躍したい」と加えている。
一方追走届かなかったヴァンアールトはそのまま2位となり、3位はヴァンアールトまで4秒差に迫ったローレンス・スウィーク(ベルギー)。今シーズンまだ勝ち星を挙げられていないヴァンアールトは「全力でアタックしたけど2周が限界だった。追いつかれた後のマチューのアタックは僕でも滅多に見ないレベルで、徐々に追いかけるのが厳しくなってしまった。今日のマチュー次ぐ2位には満足だし、彼は王者にふさわしい走りだった」と語った。
またこの日、男子エリートレースの前に行われた女子エリートレースでもオランダ勢が舞台を制圧した。中盤を過ぎてオランダ3人とベルギー3人が入った先頭グループが生まれ、アンマリー・ワースト(オランダ)のアタックによってベルギー勢が沈没。唯一食い下がった世界王者サンヌ・カント(ベルギー)も終盤に遅れ、オランダが1-2-3体制を組み上げた。
ワーストは最後まで独走を続け、そのまま初の欧州タイトルを獲得。2位グループではマリアンヌ・フォスがデニス・ベツェマを下した。
さらにU23女子では世界選手権2位のセイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ)が、男子ジュニアではピム・ローンハール(オランダ)が制し、5種目中4種目でオランダ勢が勝利する結果となった。なお男子U23はトーマス・ピッドコック(イギリス)が勝利。CX界のレジェンド、スヴェン・ネイスの息子であるティボー・ネイス(ベルギー)はジュニア初年度ながら3位表彰台を射止め才能の片鱗を示した。
今年のシクロクロスヨーロッパ選手権開催地はオランダ。1996年にツール・ド・フランスのグランデパールを迎えた南部の町「スヘルトーヘンボス」の特設コースには合計10000人もの観客が詰めかけ、これまでマチュー・ファンデルポール(オランダ)が守ってきたチャンピオンジャージの行方を熱狂と共に見守った。
男子エリートレースの出走は40名で、選手たちがナショナルジャージを着用して戦うレースはシーズン中でも世界選手権とこの欧州選手権の2つのみ。木曜日のコッペンベルグクロスで不調に陥ったファンデルポールは休養を経て現地入りしてきた。
長い砂場と森林区間のアップダウンを特徴に持つコースに向け、絶妙なタイミングでラース・ファンデルハール(オランダ)がホールショット。続いて世界王者ワウト・ヴァンアールト(ベルギー)が第一コーナーで先頭に立ち、続けざまに猛烈な勢いでレースをふるいに掛けた。
「唯一のチャンスはスタートアタックだと思っていた。決してマチューを先行させたくなかった」と言うヴァンアールトは数秒のリードを稼いだが、5番手付近でスタートしたファンデルポールは選手たちを次々とパスし、全9周回中の2周目にヴァンアールトをキャッチ。続けざまにアタックを繰り出した。
「僕のスタートは悪くなかったけれど混戦の中でポジションを失ってしまった。すぐさまワウトがアタックしているのを見て、あまり長く行かせてはダメだと感じて追走した。彼に追いついた時、もう彼はギブアップしているように見えた」と振り返るファンデルポールは、コーナーの立ち上がりの度に猛烈な加速を見せ、苦しい表情で追う世界王者を引き離していく。
集中した表情で独走を続けるファンデルポールは、自国オランダ人ファンの後押しを受けてリードを20秒以上にまで広げてみせる。テクニックとパワーをどちらも要するコースを味方につけ、ヴァンアールトとの差を広げつつそのままフィニッシュラインへ。普段のレースとは異なる、喜びに満ち溢れたガッツポーズで欧州選手権2連覇を成し遂げた。
「良いレースだったと思う。コッペンベルグクロスの後はできるだけ静養したから体調も戻ってきていた。今回のコースも僕向きだったね。」と語るファンデルポール。「この着馴れた欧州チャンピオンジャージを1年間着用できるのが嬉しいよ。オランダチームにとっても良い結果だったし、またこのオランダ代表ジャージで(目標にする)東京オリンピックで活躍したい」と加えている。
一方追走届かなかったヴァンアールトはそのまま2位となり、3位はヴァンアールトまで4秒差に迫ったローレンス・スウィーク(ベルギー)。今シーズンまだ勝ち星を挙げられていないヴァンアールトは「全力でアタックしたけど2周が限界だった。追いつかれた後のマチューのアタックは僕でも滅多に見ないレベルで、徐々に追いかけるのが厳しくなってしまった。今日のマチュー次ぐ2位には満足だし、彼は王者にふさわしい走りだった」と語った。
またこの日、男子エリートレースの前に行われた女子エリートレースでもオランダ勢が舞台を制圧した。中盤を過ぎてオランダ3人とベルギー3人が入った先頭グループが生まれ、アンマリー・ワースト(オランダ)のアタックによってベルギー勢が沈没。唯一食い下がった世界王者サンヌ・カント(ベルギー)も終盤に遅れ、オランダが1-2-3体制を組み上げた。
ワーストは最後まで独走を続け、そのまま初の欧州タイトルを獲得。2位グループではマリアンヌ・フォスがデニス・ベツェマを下した。
さらにU23女子では世界選手権2位のセイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ)が、男子ジュニアではピム・ローンハール(オランダ)が制し、5種目中4種目でオランダ勢が勝利する結果となった。なお男子U23はトーマス・ピッドコック(イギリス)が勝利。CX界のレジェンド、スヴェン・ネイスの息子であるティボー・ネイス(ベルギー)はジュニア初年度ながら3位表彰台を射止め才能の片鱗を示した。
男子エリート結果
1位 | マチュー・ファンデルポール(オランダ) | 1h02'35" |
2位 | ワウト・ヴァンアールト(ベルギー) | +14" |
3位 | ローレンス・スウィーク(ベルギー) | +18" |
4位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー) | +30" |
5位 | トーン・アールツ(ベルギー) | +33" |
6位 | ラース・ファンデルハール(オランダ) | +37" |
7位 | ヨリス・ニューウェンハイス(オランダ) | +1'08" |
8位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー) | +1'13" |
9位 | ジャンニ・ヴェルメールシュ(ベルギー) | +1'15" |
10位 | ダーン・ソエテ(ベルギー) | +1'16" |
女子エリート結果
1位 | アンマリー・ワースト(オランダ) | 40'24" |
2位 | マリアンヌ・フォス(オランダ) | +02" |
3位 | デニス・ベツェマ(オランダ) | |
4位 | サンヌ・カント(ベルギー) | +10" |
5位 | エレン・ヴァンロイ(ベルギー) | +31" |
6位 | ルース・セルス(ベルギー) | +37" |
7位 | アリーチェマリア・アルツィッフィ(イタリア) | +1'08" |
8位 | ニッキー・ブラマイヤー(イギリス) | +1'16" |
9位 | ヘレン・ワイマン(イギリス) | +1'21" |
10位 | ラウラ・ヴェルドンショット(ベルギー) | +1'26" |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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