2010/03/12(金) - 19:18
サーヴェロ・テストチームで2シーズン目を迎えたロジャー・ハモンド(イギリス)は、北のクラシックに向けて順調な仕上がりを見せている。ハモンドはすでにオンループ・ヘットニュースブラッドでクラシックシーズンを始動。現在開催中のティレーノ〜アドリアティコで更にコンディションを整えて行く。
「フアンアントニオ・フレチャは強かった。そのことに異論を唱える選手は誰もいないだろう」。モンテパスキ・ストラーデビアンケに出場するためにイタリア・トスカーナ州を訪れたハモンドは、セミクラシック初戦のオンループ・ヘットニュースブラッドをそう振り返った。
「レース終盤にかけて、サーヴェロはフレチャとのタイム差を詰めようと懸命に追走集団を牽いた。しかし他チームの協力が得られず、彼を最後まで捕らえることが出来なかった。集団内にはあまりにも“死んだような”選手が多かった」。
チームスカイのフレチャは、オンループ・ヘットニュースブラッドのゴール20km手前でアタック。メイン集団とのタイム差は大きく広がらなかったが、最後まで単独でリードを守り抜いた。
「他のチームが協力していれば25秒のタイム差は詰まったはずだ。サーヴェロは3名でローテーションを回して集団を牽引。まるで他のチームは2位で満足しているような雰囲気だったよ」。
セミクラシック初戦に敗れはしたものの、ハモンドはサーヴェロのシーズンスタートに満足している。ツアー・オブ・カタールやツアー・オブ・オマーン、そしてセミクラシックで高いチーム力を証明出来たからだ。
「チームは正しい方向を向いている。まだ少し改善点はあるけど、それを克服するためにストラーデビアンケやティレーノ〜アドリアティコに出場する。本格的なクラシックシーズンに向けて体制を整えたい」。
ハモンドはストラーデビアンケを54位でフィニッシュ。現在ティレーノ〜アドリアティコに出場している。これらはミラノ〜サンレモ、ヘント〜ウェベルヘム、ロンド・ファン・フラーンデレン、パリ〜ルーベに向けた準備レースという位置づけだ。
「特にストラーデビアンケはパリ〜ルーベに向けて良い予行演習になった。でもまだまだトップコンディションを得るためには1週間ほどのハードなトレーニングが必要だ。ランス・アームストロングも先日インタビューで語っていた。今はレースのリズムを取り戻し、そのペースに慣れる時期なのだと。ティレーノは絶好の準備レースだ」。
2001年にコルストロップでプロデビューしたハモンドは、今年でプロ10年目。その名前が広く知られるようになったのは、2004年のパリ〜ルーベで表彰台に上ったことだろう。ハモンドはその後ディスカバリーチャンネルとTモバイル/チームコロンビアに2年間ずつ在籍。昨年2008年ツール・ド・フランス総合優勝者カルロス・サストレ(スペイン)率いるサーヴェロに移籍した。
シーズンの拠点を置いているのはベルギーのブリュッセル。今年もクラシックレースを中心に据えるスタンスに変わりはない。「今年も今まで通り。きっと来年も今まで通り。これまでクラシックを走って培ったレシピを、今さら変える必要は無い。サーヴェロ・テストチームは強い。これからの挑戦を楽しみにしている」。
text:Gregor Brown
photo:Cor Vos
translation:Kei Tsuji
Gregor.Brown (グレゴー・ブラウン)
イタリア・レッコ在住のアメリカ人プロサイクリング・ジャーナリスト。2005、2006年ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランス、春のクラシック等で綾野 真(シクロワイアード編集長/フォトジャーナリスト)に帯同し、取材活動を行う。2007年よりサイクリングニュース(イギリス)の主筆ジャーナリストとして活躍後、フリーランスに。2009年12月よりシクロワイアード契約ジャーナリストとなる。今後、主にイタリア・英語圏プロサイクリングメディアに活動の舞台を移す。
「フアンアントニオ・フレチャは強かった。そのことに異論を唱える選手は誰もいないだろう」。モンテパスキ・ストラーデビアンケに出場するためにイタリア・トスカーナ州を訪れたハモンドは、セミクラシック初戦のオンループ・ヘットニュースブラッドをそう振り返った。
「レース終盤にかけて、サーヴェロはフレチャとのタイム差を詰めようと懸命に追走集団を牽いた。しかし他チームの協力が得られず、彼を最後まで捕らえることが出来なかった。集団内にはあまりにも“死んだような”選手が多かった」。
チームスカイのフレチャは、オンループ・ヘットニュースブラッドのゴール20km手前でアタック。メイン集団とのタイム差は大きく広がらなかったが、最後まで単独でリードを守り抜いた。
「他のチームが協力していれば25秒のタイム差は詰まったはずだ。サーヴェロは3名でローテーションを回して集団を牽引。まるで他のチームは2位で満足しているような雰囲気だったよ」。
セミクラシック初戦に敗れはしたものの、ハモンドはサーヴェロのシーズンスタートに満足している。ツアー・オブ・カタールやツアー・オブ・オマーン、そしてセミクラシックで高いチーム力を証明出来たからだ。
「チームは正しい方向を向いている。まだ少し改善点はあるけど、それを克服するためにストラーデビアンケやティレーノ〜アドリアティコに出場する。本格的なクラシックシーズンに向けて体制を整えたい」。
ハモンドはストラーデビアンケを54位でフィニッシュ。現在ティレーノ〜アドリアティコに出場している。これらはミラノ〜サンレモ、ヘント〜ウェベルヘム、ロンド・ファン・フラーンデレン、パリ〜ルーベに向けた準備レースという位置づけだ。
「特にストラーデビアンケはパリ〜ルーベに向けて良い予行演習になった。でもまだまだトップコンディションを得るためには1週間ほどのハードなトレーニングが必要だ。ランス・アームストロングも先日インタビューで語っていた。今はレースのリズムを取り戻し、そのペースに慣れる時期なのだと。ティレーノは絶好の準備レースだ」。
2001年にコルストロップでプロデビューしたハモンドは、今年でプロ10年目。その名前が広く知られるようになったのは、2004年のパリ〜ルーベで表彰台に上ったことだろう。ハモンドはその後ディスカバリーチャンネルとTモバイル/チームコロンビアに2年間ずつ在籍。昨年2008年ツール・ド・フランス総合優勝者カルロス・サストレ(スペイン)率いるサーヴェロに移籍した。
シーズンの拠点を置いているのはベルギーのブリュッセル。今年もクラシックレースを中心に据えるスタンスに変わりはない。「今年も今まで通り。きっと来年も今まで通り。これまでクラシックを走って培ったレシピを、今さら変える必要は無い。サーヴェロ・テストチームは強い。これからの挑戦を楽しみにしている」。
text:Gregor Brown
photo:Cor Vos
translation:Kei Tsuji
Gregor.Brown (グレゴー・ブラウン)
イタリア・レッコ在住のアメリカ人プロサイクリング・ジャーナリスト。2005、2006年ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランス、春のクラシック等で綾野 真(シクロワイアード編集長/フォトジャーナリスト)に帯同し、取材活動を行う。2007年よりサイクリングニュース(イギリス)の主筆ジャーナリストとして活躍後、フリーランスに。2009年12月よりシクロワイアード契約ジャーナリストとなる。今後、主にイタリア・英語圏プロサイクリングメディアに活動の舞台を移す。