21歳のエガン・ベルナル(コロンビア)がチームスカイと契約を更新した。契約期間は異例の5年間。ツアー・オブ・カリフォルニアで総合優勝を飾り、ツール・ド・フランスで山岳アシストを勤め上げた次世代オールラウンダーは2023年までチームスカイで走る。


残り1kmからの登りで集団先頭を引くエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)残り1kmからの登りで集団先頭を引くエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) photo:Kei Tsuji
2017年のツール・ド・ラヴニールで総合優勝し、21歳の若さで2018年にチームスカイ入りしたベルナル。初戦のツアー・ダウンアンダーでヤングライダー賞を獲得すると、コロンビア選手権タイムトライアルで優勝。さらにコロンビア・オロイパスではナイロ・キンタナ(モビスター)やリゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト・ドラパック)といった先輩コロンビアンライダーを抑えて総合優勝。ツール・ド・ロマンディで総合2位、ツアー・オブ・カリフォルニアで総合優勝という成績を残した。初のグランツールとなったツール・ド・フランスではゲラント・トーマス(イギリス)の総合優勝を強力にアシストし、自身も総合15位、ヤングライダー賞2位でレースを終えている。

エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) photo:Makoto Ayano近い将来のグランツールレーサーとして大きな期待を背負うベルナルにチームスカイが提示したのは5年契約だった。チームスカイのデイヴ・ブレイルスフォードGMは「チームの成長において今回の契約は大きな意味を持つ。ロードレースにおいて5年契約は極めて稀だが、エガンにはそれに見合った才能がある。選手として彼を信頼しているという明確な意思表示であり、彼は数年後に世界最大のレースで勝つ能力を秘めている。才能は年齢を飛び越える。エガンはチームスカイの次世代選手であり、グランツールのチームリーダーになるだろう。精神的にも身体的にも強いことをこの数カ月で見せてくれた。彼はまだまだ成長を続けるだろう」と語っている。

クラシカ・サンセバスティアンでの落車で顔面を負傷したため、約2ヶ月間戦線を離脱していたベルナル。「チームスカイと契約を更新したことを大変嬉しく思う。人生において新しいステージに立った気分であり、5年という数字は滅多に見れるものじゃない。僕が求めるものすべてをチームは提供してくれている。自分の将来がとても楽しみた」と語るベルナルは10月6日のジロ・デッレリミアで復帰予定。その後、GPブルーノベゲッリ、ミラノ〜トリノ、イル・ロンバルディアと、イタリアレースを連戦出場する予定だ。

「世界最高峰の選手たちから学び、彼らを助けながら、選手として今後も成長を続けたい。まさにドリームチームであるチームスカイより良い環境を見つけることができない」。33歳のフルームと32歳トーマスに続く存在として、21歳ベルナルがチームスカイのエースを担う日はそう遠くなさそうだ。

エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)がトーマスとフルームのためにペースを作るエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)がトーマスとフルームのためにペースを作る photo:Kei Tsuji

text:Kei Tsuji

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