2018/09/16(日) - 01:00
Jプロツアー第18戦「秋吉台カルストロード」が開催され、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が優勝。LEOMO Bellmare Racing Teamの才田直人と米谷隆志が2位と3位に入った。女子は唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が優勝。シスターローズジャージを獲得した。
終盤戦に入ったJプロツアー。第18戦は山口県美祢市での「秋吉台カルストロード」だ。2011年の山口国体のロードレースコースを使用して昨年初開催。秋吉台国定公園を貫く「カルストロード」と、その両端に設定された周回路を組み合わせた1周29.5kmのコースは、カルスト地形の広大な風景が広がる中を走る国内有数のロケーションを誇る。また、「カルストベルク」と名付けられた、残り1km付近から始まる急坂が集団を引き伸ばして粉砕し、完走さえ難しいレースとしている。
朝方には雨が降っていた秋吉台周辺。午前中は強く降る時間もあったものの、午後にかけてやむ時間が長くなり、Jプロツアーがスタートする正午には青空が見えるほどになった。
増田成幸が2度目の復活勝利
Jプロツアーはコースを5周する147.5km。約3kmのパレードののちリアルスタートが切られると、アタック合戦の中から中田拓也(シマノレーシング)が抜け出して先行する。集団との差は2分以上まで開いたが、2周目に吸収される。
3周目、雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)が単独先行。それを追ってホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ )、米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing Team)、窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)、増田成幸、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)ら10人ほどが追走集団を形成。雨澤を吸収すると、カウンターで米谷、増田、岡の3名が飛び出し、後続集団に30秒ほどの差をつけて先行する。
協調して逃げ続けていた3人だったが、足を痙攣させた岡が遅れる。それを気遣い「一緒に行けばまた米谷選手に追いつくと思った」と言う増田も一緒に遅れる。対して「行けるところまで行こうと腹をくくった」と言う米谷が単独で先行し、4周目に入っていく。
後続集団は、土井雪広(マトリックスパワータグ )がペースアップ。そこから才田直人( LEOMO Bellmare Racing Team)が単独で追走を始める。岡と共に遅れていた増田は、才田の追走を知ると岡を置いて米谷を追走。最終周回の5周目までに、増田、才田が相次いで米谷に追いつく。勝負は3人に絞られた。
残り1kmからの「カルストベルク」で、米谷が遅れて才田と増田の2人の勝負に。残り300mでアタックした増田に才田はついて行けず、勝負は決まった。
増田は5月の宇都宮ロードレースで優勝して以来、今季2勝目。前回は病気療養から復活の勝利。今回は落車負傷からの復活勝利だ。
「2対1で不利だけどリオモの2人も自分以上にキツイだろうとわかっていたので、途中で行かれないように集中して最後の登り勝負に持ち込めたのが良かったと思います。
米谷選手1人なら2人で協力して行けば追いつけるし、ワン・ツーフィニッシュも取れると欲張りな気持ちがありました。でも(岡)篤志を待っていたら米谷選手との差が1分以上まで開いてしまって、後ろから才田選手が猛追してるのが見えたので、篤志を泣く泣く置いていくことにしました。
最後は才田選手との勝負になりましたが、彼が学生の時に宮城県で一緒に練習していたので、お互いの手の内とか脚質とか知っている仲でした。才田選手は最後まで待ったら負けると思っていたのか、上り口から全開で行きました。僕も苦しかったのですがついて行き、チャンスが見えたところで一気に決めました」と、レースを振り返る増田。
「落車とか事故とか怪我をしないように無事にいることも強い選手の秘訣だなと身をもって感じています。気をつけて集中しながら走りれば、また勝てると思っています」と、語った。
一方、数的優位をつくりながらも、勝利にあと一歩及ばなかったLEOMO Bellmare Racing Teamの才田と米谷。
「残り10kmくらいから足がきつくなっていて、増田選手に追いつかれたときは勝負できる足が残っていませんでした。そしたら才田さんがすぐ後ろに迫っていたので、才田さんを待って勝負しようと思いました」と話す米谷に対し、「今日は米谷が強かった」と言う才田。
「マトリックスがホセで勝負するために土井選手が集団をペースアップさせたのですが、ホセがきつそうだったので、1人で前を追うことにしました。米谷が遅れてくると思っていたのですが岡と増田さんが見えたのでまさかと思っていたのですが、増田さんが岡を置いて行くのが見えたのでついて行きました。でも5秒くらいの差が詰めきれず、米谷に追いつくまで個人タイムトライアルになってしまったのは失敗でした。
数的優位を活かしたかったのですが、米谷も足が残っていなかったので、3位以内に2人入ることに集中しました。増田さんと2人になって、足が残っていないのに心意気でアウターに入れたので加速せず、そのタイミングでアタックされてしまいました(笑)。後半戦は得意なコースが多いので、結果を出したいと思っていました。こういう形で終われたのは良かったと思うのですが、やはり勝ちたかったですね」と、苦笑い混じりに話した。
終盤戦に入ったJプロツアー。第18戦は山口県美祢市での「秋吉台カルストロード」だ。2011年の山口国体のロードレースコースを使用して昨年初開催。秋吉台国定公園を貫く「カルストロード」と、その両端に設定された周回路を組み合わせた1周29.5kmのコースは、カルスト地形の広大な風景が広がる中を走る国内有数のロケーションを誇る。また、「カルストベルク」と名付けられた、残り1km付近から始まる急坂が集団を引き伸ばして粉砕し、完走さえ難しいレースとしている。
朝方には雨が降っていた秋吉台周辺。午前中は強く降る時間もあったものの、午後にかけてやむ時間が長くなり、Jプロツアーがスタートする正午には青空が見えるほどになった。
増田成幸が2度目の復活勝利
Jプロツアーはコースを5周する147.5km。約3kmのパレードののちリアルスタートが切られると、アタック合戦の中から中田拓也(シマノレーシング)が抜け出して先行する。集団との差は2分以上まで開いたが、2周目に吸収される。
3周目、雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)が単独先行。それを追ってホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ )、米谷隆志(LEOMO Bellmare Racing Team)、窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)、増田成幸、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)ら10人ほどが追走集団を形成。雨澤を吸収すると、カウンターで米谷、増田、岡の3名が飛び出し、後続集団に30秒ほどの差をつけて先行する。
協調して逃げ続けていた3人だったが、足を痙攣させた岡が遅れる。それを気遣い「一緒に行けばまた米谷選手に追いつくと思った」と言う増田も一緒に遅れる。対して「行けるところまで行こうと腹をくくった」と言う米谷が単独で先行し、4周目に入っていく。
後続集団は、土井雪広(マトリックスパワータグ )がペースアップ。そこから才田直人( LEOMO Bellmare Racing Team)が単独で追走を始める。岡と共に遅れていた増田は、才田の追走を知ると岡を置いて米谷を追走。最終周回の5周目までに、増田、才田が相次いで米谷に追いつく。勝負は3人に絞られた。
残り1kmからの「カルストベルク」で、米谷が遅れて才田と増田の2人の勝負に。残り300mでアタックした増田に才田はついて行けず、勝負は決まった。
増田は5月の宇都宮ロードレースで優勝して以来、今季2勝目。前回は病気療養から復活の勝利。今回は落車負傷からの復活勝利だ。
「2対1で不利だけどリオモの2人も自分以上にキツイだろうとわかっていたので、途中で行かれないように集中して最後の登り勝負に持ち込めたのが良かったと思います。
米谷選手1人なら2人で協力して行けば追いつけるし、ワン・ツーフィニッシュも取れると欲張りな気持ちがありました。でも(岡)篤志を待っていたら米谷選手との差が1分以上まで開いてしまって、後ろから才田選手が猛追してるのが見えたので、篤志を泣く泣く置いていくことにしました。
最後は才田選手との勝負になりましたが、彼が学生の時に宮城県で一緒に練習していたので、お互いの手の内とか脚質とか知っている仲でした。才田選手は最後まで待ったら負けると思っていたのか、上り口から全開で行きました。僕も苦しかったのですがついて行き、チャンスが見えたところで一気に決めました」と、レースを振り返る増田。
「落車とか事故とか怪我をしないように無事にいることも強い選手の秘訣だなと身をもって感じています。気をつけて集中しながら走りれば、また勝てると思っています」と、語った。
一方、数的優位をつくりながらも、勝利にあと一歩及ばなかったLEOMO Bellmare Racing Teamの才田と米谷。
「残り10kmくらいから足がきつくなっていて、増田選手に追いつかれたときは勝負できる足が残っていませんでした。そしたら才田さんがすぐ後ろに迫っていたので、才田さんを待って勝負しようと思いました」と話す米谷に対し、「今日は米谷が強かった」と言う才田。
「マトリックスがホセで勝負するために土井選手が集団をペースアップさせたのですが、ホセがきつそうだったので、1人で前を追うことにしました。米谷が遅れてくると思っていたのですが岡と増田さんが見えたのでまさかと思っていたのですが、増田さんが岡を置いて行くのが見えたのでついて行きました。でも5秒くらいの差が詰めきれず、米谷に追いつくまで個人タイムトライアルになってしまったのは失敗でした。
数的優位を活かしたかったのですが、米谷も足が残っていなかったので、3位以内に2人入ることに集中しました。増田さんと2人になって、足が残っていないのに心意気でアウターに入れたので加速せず、そのタイミングでアタックされてしまいました(笑)。後半戦は得意なコースが多いので、結果を出したいと思っていました。こういう形で終われたのは良かったと思うのですが、やはり勝ちたかったですね」と、苦笑い混じりに話した。
JBCF秋吉台カルストロード 結果(147.5km)
1位 | 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) | 3時間51分34秒 |
2位 | 才田直人(LEOMO Bellmare Racing Team) | +8秒 |
3位 | 米谷隆志(LEOMOベルマーレ・レーシングチーム) | +19秒 |
4位 | 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) | +4分21秒 |
5位 | ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ ) | +4分37秒 |
6位 | 岡 泰誠(イナーメ信濃山形) | +4分46秒 |
Fクラスタ 結果(29.5km)
1位 | 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) | 52分2秒 |
2位 | 伊藤優以(チーム ゼロ ウノ フロンティア) | +3分6秒 |
3位 | 久木野衣美(TEAM YOU CAN) | +5分56秒 |
Jフェミニンリーダー 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
E(59km)
1位 | 齋藤俊輔(Team UKYO Rave(B) | 1時間32分25秒 |
2位 | 石井祥平(アーティファクトレーシングチーム) | +1秒 |
3位 | 岩切弘輝(津末レーシング) | +6秒 |
4位 | 藤田耕志(VC VELOCE) | +18秒 |
5位 | 岡本康太郎(TEAM SANREMO) | +21秒 |
6位 | 雑賀大輔(湾岸サイクリング・ユナイテッド) |
Jエリートツアーリーダー 石井祥平(アーティファクトレーシングチーム)
text&photo:Satoru Kato
text&photo:Satoru Kato
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