2018/09/10(月) - 09:22
中国は河北省で開催されたシクロクロスレース「千森杯」第2戦の模様をお伝えしよう。男女共に第1戦の勝者が連勝し、好調織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が9位に食い込んだ。遠征チームからのレポートで紹介しよう。
UCIクラス1レースを開催した内モンゴル自治区の赤峰市から、途中万里の長城の観光を含め丸二日をかけて1000km先の河北省邯鄲市峰峰地区まバスで移動し、9/6(木)にインターナショナルレース「Qiansen Trophy(千森杯)」第2戦が行われた。日本チームを含めた参加者は第1戦と変更なく、UCIポイントは付かないものの20位までに与えられる賞金と、来年のスタートマネーを懸けてレースを争った。日本チームは、第1戦に引続き、エリート男子で織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が日本人最高位の9位を獲得した。
北京市より南西に約500kmの位置にある邯鄲市の気候は、夜間は涼しいが日中は暑く、レース当日の最高気温は34℃まで上昇したためチーフコミッセールの判断で熱中症対策としてピットでの水分補給が特別に認められた。
コースは、スタート・フィニッシュ地点の舗装以外は硬く締まった土の路面が大半で、試走を繰り返すたびに掘れていった各コーナーは砂が浮いて滑りやすくテクニカルに。さらにフライオーバー1箇所、8mと9mという長い2箇所の階段担ぎセクションを含む全長2.5km、獲得標高50mのコースはハイスピードながらテクニカルで、乗車以外にランのフィジカルも要求される。
51名が出走したエリート男子は、最前列からスタートした全日本チャンピオンの小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)がホールショットを決める。その後1周目中盤からニコラス・サンパリーシ(イタリア)が独走で飛び出すものの、4周目後半には第1戦の覇者ゴス・ファンデルメール(オランダ)が合流。一時は転倒して離れてしまったゴスだが次の周回には再度ニコラスに追いつき、最終的にスプリント勝負となったレースを制したのは第1戦に引き続きゴスだった。
日本勢では織田聖が2周目中盤まで先頭集団に入り、その後も粘った走りで日本人最高位の9位に。竹之内悠(Toyo Frame)が10位、小坂正則(スワコレーシングチーム)が16位、斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)が18位で完走し賞金を獲得した。小坂光は2周目以降力が入らなくなり失速しリタイアとなった。
優勝したゴスは、レース前から2つの階段セクションが勝敗の大きなポイントとなると予想してボトルを持たない戦略をとり、2周回に1回ピットで補給を行った。ヨーロッパからの単騎遠征でバイクも1台のみというハンデがありながら、巧みな戦略で勝利をものにしたエリート2年目の注目の若手だ。
織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)のコメント
最低限の目標だった一桁は達成できたし、先頭パックで2周目まで走れたのは良かった。また、悠さん、光さんともにまだ本調子ではありませんが、今回2レースともに日本人トップになれたのと、いつもヨーロッパで同じくらいか少し速い選手にも競り勝てたのは自信につながった。エリートの年齢になるまであと2年しかないので、今年は背水の陣で臨んでいる。全日本のU23連覇はもちろん、今シーズンは国内UCIレースでも優勝することを目標に来月からスタートする国内シリーズに向けて調子を上げていきます。
21名で争われたエリート女子は、1周目に飛び出したジョイス・ファンデルベルケン(ベルギー)を、第1戦王者のアイダ・パラシオ(スペイン)が抜き去りその後独走で実力差を見せつけて連勝。2位にサマンサ・ルーネルス(アメリカ)が、3位にファンデルベルケンが入り、第1戦表彰台メンバーが再度ポディウムに上った。日本の須藤むつみ(Ready Go Japan)は後半にかけて順位を上げて、同一周回完走の15位で賞金を獲得した。
日本遠征チームはエリート男子レース後約2時間でホテルを出発して8時間かけてバスで北京空港に移動し、翌9/7(金)に帰国している。
UCIクラス1レースを開催した内モンゴル自治区の赤峰市から、途中万里の長城の観光を含め丸二日をかけて1000km先の河北省邯鄲市峰峰地区まバスで移動し、9/6(木)にインターナショナルレース「Qiansen Trophy(千森杯)」第2戦が行われた。日本チームを含めた参加者は第1戦と変更なく、UCIポイントは付かないものの20位までに与えられる賞金と、来年のスタートマネーを懸けてレースを争った。日本チームは、第1戦に引続き、エリート男子で織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が日本人最高位の9位を獲得した。
北京市より南西に約500kmの位置にある邯鄲市の気候は、夜間は涼しいが日中は暑く、レース当日の最高気温は34℃まで上昇したためチーフコミッセールの判断で熱中症対策としてピットでの水分補給が特別に認められた。
コースは、スタート・フィニッシュ地点の舗装以外は硬く締まった土の路面が大半で、試走を繰り返すたびに掘れていった各コーナーは砂が浮いて滑りやすくテクニカルに。さらにフライオーバー1箇所、8mと9mという長い2箇所の階段担ぎセクションを含む全長2.5km、獲得標高50mのコースはハイスピードながらテクニカルで、乗車以外にランのフィジカルも要求される。
51名が出走したエリート男子は、最前列からスタートした全日本チャンピオンの小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)がホールショットを決める。その後1周目中盤からニコラス・サンパリーシ(イタリア)が独走で飛び出すものの、4周目後半には第1戦の覇者ゴス・ファンデルメール(オランダ)が合流。一時は転倒して離れてしまったゴスだが次の周回には再度ニコラスに追いつき、最終的にスプリント勝負となったレースを制したのは第1戦に引き続きゴスだった。
日本勢では織田聖が2周目中盤まで先頭集団に入り、その後も粘った走りで日本人最高位の9位に。竹之内悠(Toyo Frame)が10位、小坂正則(スワコレーシングチーム)が16位、斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)が18位で完走し賞金を獲得した。小坂光は2周目以降力が入らなくなり失速しリタイアとなった。
優勝したゴスは、レース前から2つの階段セクションが勝敗の大きなポイントとなると予想してボトルを持たない戦略をとり、2周回に1回ピットで補給を行った。ヨーロッパからの単騎遠征でバイクも1台のみというハンデがありながら、巧みな戦略で勝利をものにしたエリート2年目の注目の若手だ。
織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)のコメント
最低限の目標だった一桁は達成できたし、先頭パックで2周目まで走れたのは良かった。また、悠さん、光さんともにまだ本調子ではありませんが、今回2レースともに日本人トップになれたのと、いつもヨーロッパで同じくらいか少し速い選手にも競り勝てたのは自信につながった。エリートの年齢になるまであと2年しかないので、今年は背水の陣で臨んでいる。全日本のU23連覇はもちろん、今シーズンは国内UCIレースでも優勝することを目標に来月からスタートする国内シリーズに向けて調子を上げていきます。
21名で争われたエリート女子は、1周目に飛び出したジョイス・ファンデルベルケン(ベルギー)を、第1戦王者のアイダ・パラシオ(スペイン)が抜き去りその後独走で実力差を見せつけて連勝。2位にサマンサ・ルーネルス(アメリカ)が、3位にファンデルベルケンが入り、第1戦表彰台メンバーが再度ポディウムに上った。日本の須藤むつみ(Ready Go Japan)は後半にかけて順位を上げて、同一周回完走の15位で賞金を獲得した。
日本遠征チームはエリート男子レース後約2時間でホテルを出発して8時間かけてバスで北京空港に移動し、翌9/7(金)に帰国している。
男子エリート結果
女子エリート結果
1位 | アイダ・パラシオ(スペイン) | 40:38 |
2位 | サマンサ・ルーネルス(アメリカ) | +25 |
3位 | ジョイス・ファンデルベルケン(ベルギー) | +1:00 |
15位 | 須藤 むつみ (Ready Go Japan) | +8:38 |
text:斎藤朋寛
photo:阿部昌一
photo:阿部昌一
Amazon.co.jp