2018/06/04(月) - 11:27
6月3日、第70回クリテリウム・デュ・ドーフィネが開幕。初日の6.6kmプロローグ(個人TT)でミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)がトップタイムをマークし、大会初日にマイヨジョーヌを獲得した。
ローヌ川沿いの町バランスで開幕したツール・ド・フランス前哨戦ドーフィネ。初日は顔見せ要素の強い6.6kmの平坦コースを走るプロローグ(定義は8km以下の個人タイムトライアル)。天候悪化の予報が出ていたが雨は降らず、153名の選手たちが1分間隔でドライなコースに飛び出した。
ツアー・オブ・ジャパンで落車負傷した新城幸也(バーレーン・メリダ)はトップと38秒差のステージ113位で復帰戦を終えている。「今日は最下位にならなくて、ホットしました(笑)レースは明日からが本番。落車の後、強制的に休んだ結果、身体はフレッシュになったので毎日全力で走るだけです(TEAMユキヤ通信より)」と、7月のツールに向けての重要なセレクションレースに気合いを入れる。
新城のチームメイトで、5月にかけて数週間の高地トレーニングを行っていたヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)や、ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)といったマイヨジョーヌ候補たちはトップから23〜24秒差というまずまずのタイムで初日を終えている。
マイヨジョーヌ候補の中で好タイムをマークしたボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)はトップから7秒差。イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)やマルク・ソレル(スペイン、モビスター)、アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)も概ね20秒前後の遅れに抑えている。2017年大会総合3位のダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)は29秒差、2017年ツール山岳王ワレン・バルギル(フランス、フォルトゥネオ・サムシック)は49秒差だった。
ヨス・ファンエムデン(オランダ、ロットNLユンボ)やヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル)といった平坦系TTスペシャリストたちが上位に入る中、中間計測ポイント(3.5km地点)を最速タイムを更新したのはミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)。前半区間を平均54.1km/hで駆け抜けたポーランドのTTナショナルチャンピオンは、フィニッシュに向かう高低差30m弱の登りを含む後半区間にかけてもハイペースを維持。平均53.4km/hで6.6kmコースを駆け抜け、ファンエムデンに1秒差をつけたクウィアトコウスキーが7分25秒のトップタイムで優勝した。
「このドーフィネとツールに向けて2週間にわたる良い高地トレーニングをこなせていた。勝つことを考えて走らない限り良い結果はついてこない。とは言え40日間レースを離れていたので結果には驚いている。昨日が自分の誕生日で、しかもナショナルチャンピオンジャージを着て走る最後の個人TTだったので、この勝利にはとても満足している」と、TTスペシャリストたちを打破したティレーノ〜アドリアティコ総合優勝者は語る。
一方、クウィアトコウスキーとダブルエースとしてチームスカイを率いる予定だったゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)は前半からハイペースで走りながらも中盤の右コーナーで前輪を滑らせて落車した。背中や腰を打ちつけながらもすぐに再スタートしたトーマスは中間計測ポイント(3.5km地点)でクウィアトコウスキーから18秒差。落車後にもかかわらず後半区間3.1kmをクウィアトコウスキーから3秒差というハイペースを刻んでフィニッシュし、21秒差のタイムにまとめている。
「攻めないでおこうと思ったコーナーで前輪を滑らせた。試走よりもゆっくりコーナーに進入したと思ったけど、そうではなかったみたいだ。落車で20秒前後のタイムを失って不本意ではあるけど、総合のライバルたちからタイムを失わずに済んだと前向きに捉えたい」とトーマスは語る。チームスカイは他にもジャンニ・モスコン(イタリア)を3秒差のステージ3位、ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ)を9秒差のステージ9位に送り込み、第3ステージのチームTTに向けて調子の良さをうかがわせた。
ローヌ川沿いの町バランスで開幕したツール・ド・フランス前哨戦ドーフィネ。初日は顔見せ要素の強い6.6kmの平坦コースを走るプロローグ(定義は8km以下の個人タイムトライアル)。天候悪化の予報が出ていたが雨は降らず、153名の選手たちが1分間隔でドライなコースに飛び出した。
ツアー・オブ・ジャパンで落車負傷した新城幸也(バーレーン・メリダ)はトップと38秒差のステージ113位で復帰戦を終えている。「今日は最下位にならなくて、ホットしました(笑)レースは明日からが本番。落車の後、強制的に休んだ結果、身体はフレッシュになったので毎日全力で走るだけです(TEAMユキヤ通信より)」と、7月のツールに向けての重要なセレクションレースに気合いを入れる。
新城のチームメイトで、5月にかけて数週間の高地トレーニングを行っていたヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)や、ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)といったマイヨジョーヌ候補たちはトップから23〜24秒差というまずまずのタイムで初日を終えている。
マイヨジョーヌ候補の中で好タイムをマークしたボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)はトップから7秒差。イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)やマルク・ソレル(スペイン、モビスター)、アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)も概ね20秒前後の遅れに抑えている。2017年大会総合3位のダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)は29秒差、2017年ツール山岳王ワレン・バルギル(フランス、フォルトゥネオ・サムシック)は49秒差だった。
ヨス・ファンエムデン(オランダ、ロットNLユンボ)やヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル)といった平坦系TTスペシャリストたちが上位に入る中、中間計測ポイント(3.5km地点)を最速タイムを更新したのはミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)。前半区間を平均54.1km/hで駆け抜けたポーランドのTTナショナルチャンピオンは、フィニッシュに向かう高低差30m弱の登りを含む後半区間にかけてもハイペースを維持。平均53.4km/hで6.6kmコースを駆け抜け、ファンエムデンに1秒差をつけたクウィアトコウスキーが7分25秒のトップタイムで優勝した。
「このドーフィネとツールに向けて2週間にわたる良い高地トレーニングをこなせていた。勝つことを考えて走らない限り良い結果はついてこない。とは言え40日間レースを離れていたので結果には驚いている。昨日が自分の誕生日で、しかもナショナルチャンピオンジャージを着て走る最後の個人TTだったので、この勝利にはとても満足している」と、TTスペシャリストたちを打破したティレーノ〜アドリアティコ総合優勝者は語る。
一方、クウィアトコウスキーとダブルエースとしてチームスカイを率いる予定だったゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)は前半からハイペースで走りながらも中盤の右コーナーで前輪を滑らせて落車した。背中や腰を打ちつけながらもすぐに再スタートしたトーマスは中間計測ポイント(3.5km地点)でクウィアトコウスキーから18秒差。落車後にもかかわらず後半区間3.1kmをクウィアトコウスキーから3秒差というハイペースを刻んでフィニッシュし、21秒差のタイムにまとめている。
「攻めないでおこうと思ったコーナーで前輪を滑らせた。試走よりもゆっくりコーナーに進入したと思ったけど、そうではなかったみたいだ。落車で20秒前後のタイムを失って不本意ではあるけど、総合のライバルたちからタイムを失わずに済んだと前向きに捉えたい」とトーマスは語る。チームスカイは他にもジャンニ・モスコン(イタリア)を3秒差のステージ3位、ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ)を9秒差のステージ9位に送り込み、第3ステージのチームTTに向けて調子の良さをうかがわせた。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2018プロローグ結果
個人総合成績
1位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 0:07:25 |
2位 | ヨス・ファンエムデン(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:00:01 |
3位 | ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ) | 0:00:03 |
4位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:00:05 |
5位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | |
6位 | マティアス・ブランドル(オーストリア、トレック・セガフレード) | 0:00:06 |
7位 | ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) | 0:00:07 |
8位 | イェンス・クークレール(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:00:09 |
9位 | ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ) | |
10位 | ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング) | 0:00:11 |
ポイント賞
1位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 15pts |
2位 | ヨス・ファンエムデン(オランダ、ロットNLユンボ) | 12pts |
3位 | ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ) | 10pts |
ヤングライダー賞
1位 | ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ) | 0:07:28 |
2位 | アレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:08 |
3位 | バンジャマン・トマ(フランス、グルパマFDJ) | 0:00:11 |
チーム総合成績
1位 | チームスカイ | 0:22:27 |
2位 | ロット・スーダル | 0:00:17 |
3位 | ロットNLユンボ |
text:Kei Tsuji
photo:CorVos
photo:CorVos
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