2010/05/11(火) - 17:05
サイクリストなら毎日チェックしたいタイヤの空気圧。それだけにフロアポンプは重要アイテムのひとつだ。イタリアのポンプメーカーSILCA(シルカ)のスーパーピスタは、イタリアンブランドならではのデザインと、剛健な使用感を誇るフロアポンプだ。
SILCA スーパーピスタ ロックポンプヘッド付き photo:Makoto Ayano
イタリア製のポンプ シリカは、マニアならご存知のサイクル用ポンプの代名詞的存在。クラシックなデザインそのままに、古き良きデザインのロゴも伝統的に変わらないものだ。とはいえ、今や素材やデザインをあえて変えないことがシルカの人気の秘訣であるためか、あえて進化を拒否しているようにも感じられるが。
今回紹介するのはスーパーピスタの「ロックポンプヘッドつき」モデルだ。スチールパイプ製のボディ、木製のハンドル、ゴムホース、真鍮製のヘッド、アナログ調のエアゲージパネルなど、あえてレトロにこだわった現代製品だ。
「ロックポンプヘッド」とは、バルブをくわえて空気を入れる口金のこと。通常交換用のスペアパーツとしても売られているもので、それ単体でも1,980円する。これを装備しない旧製品の場合は押し込み式の口金がついていたものだが、真鍮製のロックポンプヘッドにはバルブをホールドすることができるレバーが備わっていて、90度の角度でバルブに押し込み、ワンタッチでロックすることができる。力を入れて押し込まないでいいので、格段に楽だ。
SILCA スーパーピスタのロックポンプヘッド 凝ったデザインが特徴的 photo:Makoto Ayano
ハンドルはウッド製 SILCAのバッヂもつく photo:Makoto Ayano
SILCA スーパーピスタ フット部には数字が見やすいメーター photo:Makoto Ayano
メーターは親子(?)で空気を入れるイラスト入り photo:Makoto Ayano
インプレッション
正直にいうと、私は旧モデルのピスタをもう10年以上も使用しているユーザーであるので、2010モデルを使用しての改めての感想は書きにくい。どころか、手持ちの製品と構造が同じだけに、使い勝手や感触は何ら変わらない。
そのポンプはグリスアップやパッキン交換を続けながらもう10年は使った。まだ使える。
手持ちの製品を日本のヒラメ製のヘッドに交換して使用するのが、競輪選手やマニアのお約束と言うところなのだが、このロックポンプヘッドはそれをそのまま使うことで満足できるかが、唯一気になるところだろう。私の私物も例に漏れずヒラメ製横カム式ヘッドに交換して使ってきた。(そうすることがマニアの証のように...)
しばらく使用した結果から言うと、ロックポンプヘッドは「まあまあいける」。あえてヒラメと比べると質感に劣る部分や、レバーが小さくてつまみにくいという不満はあっても、あえてヒラメのヘッドに<4,000円以上もかけて>交換しなくても、十分バルブをホールドしてくれる。不満なく使える。
バルブをロックして、木のハンドルの温かみを感じながら、ギュ、ギュッっと空気を入れていく作業は、なかなか愉しいものだ。
メーターもアナログなので、針が指定空気圧まで上がっていくのを目視で確かめながら、それはそれでなかなかいい時間だ。でもたぶん、デジタルケージ装備の最新型アルミボディの軽量ポンプの方が、軽快に空気を充填できるのは確かだ。非力な女性や新しもの好きな方には勧めにくい。
ボディのチューブも金属製だし、重い。でも、堅牢な感じは旧タイプと何ら変わらない。スペアパーツも同様に使えるのだろう。長く使うと革のパッキンが乾いてエア漏れするようになるから、グリスアップやパッキン交換が必要だろうけど、今までと同じようにスペアはいつでもプロショップで入手可能だ。
というわけで、このポンプは目新しさは何も無いけれど、これを買うということは安心や信頼感、耐久性を買うということなのだろう。
デザイン的にも部屋の脇に置いても目障りでなく、むしろちょっとしたインテリア感があるので、そういう意味でも趣味性のあるポンプと言えるだろう。
不満といえばホースを挟んで留めるプラスチック製小物の径がホース径より小さいので、強く力を入れないとホースを咥えてくれないこと。このあたりの設計のツメの甘さはさすがイタリア製だ。良くも悪くも。
しっくり手に馴染む木製ハンドルは空気が入れやすい photo:Makoto Ayano
スーパーピスタ
ロックポンプヘッド付
価格:6,900円(税込)
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イタリア製のポンプ シリカは、マニアならご存知のサイクル用ポンプの代名詞的存在。クラシックなデザインそのままに、古き良きデザインのロゴも伝統的に変わらないものだ。とはいえ、今や素材やデザインをあえて変えないことがシルカの人気の秘訣であるためか、あえて進化を拒否しているようにも感じられるが。
今回紹介するのはスーパーピスタの「ロックポンプヘッドつき」モデルだ。スチールパイプ製のボディ、木製のハンドル、ゴムホース、真鍮製のヘッド、アナログ調のエアゲージパネルなど、あえてレトロにこだわった現代製品だ。
「ロックポンプヘッド」とは、バルブをくわえて空気を入れる口金のこと。通常交換用のスペアパーツとしても売られているもので、それ単体でも1,980円する。これを装備しない旧製品の場合は押し込み式の口金がついていたものだが、真鍮製のロックポンプヘッドにはバルブをホールドすることができるレバーが備わっていて、90度の角度でバルブに押し込み、ワンタッチでロックすることができる。力を入れて押し込まないでいいので、格段に楽だ。
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インプレッション
正直にいうと、私は旧モデルのピスタをもう10年以上も使用しているユーザーであるので、2010モデルを使用しての改めての感想は書きにくい。どころか、手持ちの製品と構造が同じだけに、使い勝手や感触は何ら変わらない。
そのポンプはグリスアップやパッキン交換を続けながらもう10年は使った。まだ使える。
手持ちの製品を日本のヒラメ製のヘッドに交換して使用するのが、競輪選手やマニアのお約束と言うところなのだが、このロックポンプヘッドはそれをそのまま使うことで満足できるかが、唯一気になるところだろう。私の私物も例に漏れずヒラメ製横カム式ヘッドに交換して使ってきた。(そうすることがマニアの証のように...)
しばらく使用した結果から言うと、ロックポンプヘッドは「まあまあいける」。あえてヒラメと比べると質感に劣る部分や、レバーが小さくてつまみにくいという不満はあっても、あえてヒラメのヘッドに<4,000円以上もかけて>交換しなくても、十分バルブをホールドしてくれる。不満なく使える。
バルブをロックして、木のハンドルの温かみを感じながら、ギュ、ギュッっと空気を入れていく作業は、なかなか愉しいものだ。
メーターもアナログなので、針が指定空気圧まで上がっていくのを目視で確かめながら、それはそれでなかなかいい時間だ。でもたぶん、デジタルケージ装備の最新型アルミボディの軽量ポンプの方が、軽快に空気を充填できるのは確かだ。非力な女性や新しもの好きな方には勧めにくい。
ボディのチューブも金属製だし、重い。でも、堅牢な感じは旧タイプと何ら変わらない。スペアパーツも同様に使えるのだろう。長く使うと革のパッキンが乾いてエア漏れするようになるから、グリスアップやパッキン交換が必要だろうけど、今までと同じようにスペアはいつでもプロショップで入手可能だ。
というわけで、このポンプは目新しさは何も無いけれど、これを買うということは安心や信頼感、耐久性を買うということなのだろう。
デザイン的にも部屋の脇に置いても目障りでなく、むしろちょっとしたインテリア感があるので、そういう意味でも趣味性のあるポンプと言えるだろう。
不満といえばホースを挟んで留めるプラスチック製小物の径がホース径より小さいので、強く力を入れないとホースを咥えてくれないこと。このあたりの設計のツメの甘さはさすがイタリア製だ。良くも悪くも。
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スーパーピスタ
ロックポンプヘッド付
価格:6,900円(税込)
Amazon.co.jp