2018/02/06(火) - 19:37
宇都宮ブリッツェンは2月3日(土)、地元の栃木県宇都宮市内で記者会見とチームプレゼンテーションパーティーを開いた。記者会見では2018年のレーススケジュールと目標、新スポンサーや新チームロゴが発表された。パーティーの模様とあわせてレポートする。
新ジャージを着て揃った2018年の宇都宮ブリッツェンメンバー photo:Satoru Kato
「地域密着型チーム」というコンセプトを日本の自転車ロードレースに初めて導入した宇都宮ブリッツェンは、今年で発足10年目を迎える。2018年の体制とチームキットについてはすでに発表されているが、シーズンインを前に改めてお披露目の場となった。
記者会見には、アジア選手権に出場する小野寺玲と、シクロクロス世界選手権に出場する小坂光を除く選手8名と、運営会社であるサイクルスポーツマネジメントの柿沼章社長、廣瀬佳正GM、清水裕輔監督が出席。2018年のレーススケジュールとチーム目標が発表された。
今年も国内レースをメインに活動。2月19日から沖縄でチームキャンプを行い、2月24日に同地で開幕するJプロツアー初戦に備える。
新キャプテンとなる増田成幸 photo:Satoru Kato
UCIレースで成績を残してこそ強い選手・チームであると話す雨澤毅明 photo:Satoru Kato
チームの目標は、全日本選手権優勝、Jプロツアー総合優勝、UCIレースでの表彰台を掲げる。特に全日本選手権優勝はチーム10年目にして未達の目標であり、悲願でもある。シクロクロスの全日本選手権で小坂が優勝したこともあり、次はロードでと意気込む。
今年からキャプテンを務める増田成幸は「どのようなコースでも勝てるように常に準備をしています。昨年のバセドウ病から復帰して今はまだコンディションを上げている途中だが、6月の全日本選手権には期間的にちょうど良くコンディションを上げられると考えています」と、全日本選手権に向けての意気込みを語る。
昨年のジャパンカップで3位表彰台に立った雨澤毅明は「UCIレースで結果を出せてこそ強いチーム・選手と評価されます。昨年の結果がまぐれでないことを証明するためにも、今年もUCIレースで良い成績を出したい」と話す。
宇都宮ブリッツェンの2018年レーススケジュール このうち13レースは栃木県内開催 photo:Satoru Kato
5シーズン目の指揮をとる清水裕輔監督 photo:Satoru Kato
また、2020年に迫った東京オリンピックに向けて、ロードの日本代表をチームから輩出することにも意欲を見せる。
清水監督は「オリンピックの出場枠はUCIの国別ランキングが関わってくるが、昨年の国別ランキングにかかる日本のUCIポイントの20%は我々が獲得しており、国内レースだけでもランキングに貢献できていると自負しています。ただし、オリンピックではヨーロッパのトップ選手との争いになるので、そのための実践の場は必要です。今年も日本代表としてレースに出場できるメンバーはしっかり送り出していきたいと考えています」と話す。
ルコックスポルティフとデルが新スポンサーに
2018年のチームを支えるユニフォームスポンサーは26社。中でも、今年から新たに加わったルコックスポルティフと、パソコンのデル(DELL)は大きなトピックだ。
新デザインのジャージに入れられたスポンサーの数は26社にのぼる photo:Satoru Kato
宇都宮ブリッツェン廣瀬佳正GM photo:Satoru Kato
ジャージサプライヤーでもあるルコックスポルティフは、今期の斬新なチームジャージのデザインだけでなく、宇都宮ブリッツェンのリブランディングや、情報発信などでも協力していく。
賛否両論起きているという新ジャージのデザインについて廣瀬GMは、「ブリッツェンらしくないと感じる一方で新しい可能性も感じました。『ATTACK to the FUTURE』という今年のチームスローガンを考えた時、今までのブリッツェンを大きく変えて新しいものを造っていきたいと考えました。このデザインで、ブリッツェンらしくないことをブリッツェンらしく変えていきたいです」と語る。
ジャージデザインには今後予定されている新たなプロモーションの仕掛けにも関わっているそうで、大きな「伏線」と言えそうだ。
デル コンシューマーマーケティング部の横塚知子さん photo:Satoru Kato
選手やスタッフがデルのノートパソコンを活用する photo:Satoru Kato
一方、パソコンのデルは、廣瀬GMがデルのアンバサダーとして関わっていたことが縁で今年スポンサーに加わることになった。
記者会見に同席したデルのコンシューマーマーケティング部長の横塚知子さんは、「宇都宮ブリッツェンが子供の自転車教室など地域に根付いた活動をしていることに感銘を受け、スポンサーを引き受けることにしました。単にパソコンをインターネットや仕事に使うだけでなく、スポーツ選手のデータ解析に使用するという点に興味を持つ方も多く、コラボレーションしていきたいと考えています」と話す。
スタッフはすでにデルのパソコンを使用し始めており、今後は選手らもトレーニングや情報発信に活用していくという。
新たにデザインされた宇都宮ブリッツェンのロゴ ©️宇都宮ブリッツェンさらに、チームロゴを刷新。チームカラーの赤と新ジャージに使用されているネイビーと基調とし、シンプルな色使いでありながらブリッツェンのアイデンティティ要素を印象づけるデザインとしている。新しいロゴはチーム広報物やユニフォーム、チームグッズなどで広く展開していく。
一方、従来のロゴとエンブレムは、運営会社のサイクルスポーツマネジメント株式会社のシンボルとして今後も永続的に使用するという。
ブリッツェンを頂点とした育成システム「アップビーリングシステム」の概念図 photo:Satoru Kato昨年からスタートした育成システムの「アップビーリングシステム」についての報告も行われた。宇都宮ブリッツェンの下部組織である「ブラウ・ブリッツェン」と、小学校4年生から6年生の子供が所属する「ブリッツェン・ステラ」のコーチとして、昨年まで所属していた鈴木真理と専属契約を結び、選手育成に力を入れていく。
昨年は小学生を対象とした「ジャパンカップ・ユースロードレース」を初めて開催したが、今後は小学生以下が出場できるレースを栃木県内で増やしていくという。チーム発足時から継続している自転車安全教室の活動とあわせて、野球やサッカーに並ぶプロスポーツの選択肢を子供達に示し、栃木県から世界に通用する選手の発掘・育成につなげていきたいとしている。
今年も大入りのチームプレゼンテーションパーティー
チームプレゼンテーションパーティーで登壇した宇都宮ブリッツェンのメンバー photo:Satoru Kato
記者会見の後は、シーズン前恒例となったチームプレゼンテーションパーティーが催された。今年も多くのファンやサポーターが集まり、美味しい料理や飲み物を交えて選手達との交流を楽しんだ。
挨拶する佐藤栄一宇都宮市長 photo:Satoru Kato
ファンとの記念撮影におさまる岡篤志 photo:Satoru Kato
新加入の鈴木龍は早速サイン攻めに photo:Satoru Kato
宮牛のローストビーフなど、地元産材料の料理などが振るまわれる photo:Satoru Kato
ブリッツェンOB・OGによるトークショー photo:Satoru Kato
選手とファンの集合写真撮影 photo:Satoru Kato
ステージでは、10周年を記念し、柿沼章、栗村修ら歴代監督のトークショーや、ブリッツェンOB、OGの長沼隆行、若杉厚仁、針谷千紗子らによるトークショーが行われ、当時の思い出話などに花を咲かせた。さらに今年のメンバーによる「ブリトーク」では、選手が意外な資格を持っている話や、弟が多いという話が披露され、選手の違う一面が知られた。
最後は選手とパーティー出席者全員で集合写真を撮り、選手を送り出してお開きとなった。
パーティー出席者が花道をつくって選手をお見送り photo:Satoru Kato
text&photo:Satoru Kato
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記者会見には、アジア選手権に出場する小野寺玲と、シクロクロス世界選手権に出場する小坂光を除く選手8名と、運営会社であるサイクルスポーツマネジメントの柿沼章社長、廣瀬佳正GM、清水裕輔監督が出席。2018年のレーススケジュールとチーム目標が発表された。
今年も国内レースをメインに活動。2月19日から沖縄でチームキャンプを行い、2月24日に同地で開幕するJプロツアー初戦に備える。
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チームの目標は、全日本選手権優勝、Jプロツアー総合優勝、UCIレースでの表彰台を掲げる。特に全日本選手権優勝はチーム10年目にして未達の目標であり、悲願でもある。シクロクロスの全日本選手権で小坂が優勝したこともあり、次はロードでと意気込む。
今年からキャプテンを務める増田成幸は「どのようなコースでも勝てるように常に準備をしています。昨年のバセドウ病から復帰して今はまだコンディションを上げている途中だが、6月の全日本選手権には期間的にちょうど良くコンディションを上げられると考えています」と、全日本選手権に向けての意気込みを語る。
昨年のジャパンカップで3位表彰台に立った雨澤毅明は「UCIレースで結果を出せてこそ強いチーム・選手と評価されます。昨年の結果がまぐれでないことを証明するためにも、今年もUCIレースで良い成績を出したい」と話す。
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また、2020年に迫った東京オリンピックに向けて、ロードの日本代表をチームから輩出することにも意欲を見せる。
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ルコックスポルティフとデルが新スポンサーに
2018年のチームを支えるユニフォームスポンサーは26社。中でも、今年から新たに加わったルコックスポルティフと、パソコンのデル(DELL)は大きなトピックだ。
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賛否両論起きているという新ジャージのデザインについて廣瀬GMは、「ブリッツェンらしくないと感じる一方で新しい可能性も感じました。『ATTACK to the FUTURE』という今年のチームスローガンを考えた時、今までのブリッツェンを大きく変えて新しいものを造っていきたいと考えました。このデザインで、ブリッツェンらしくないことをブリッツェンらしく変えていきたいです」と語る。
ジャージデザインには今後予定されている新たなプロモーションの仕掛けにも関わっているそうで、大きな「伏線」と言えそうだ。
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スタッフはすでにデルのパソコンを使用し始めており、今後は選手らもトレーニングや情報発信に活用していくという。
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今年も大入りのチームプレゼンテーションパーティー
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