2010/01/18(月) - 08:26
チームスカイのブラックトレインがアデレードの清々しい空気を切り裂いた。会場に集まった10万8000人が目の当たりにしたチームスカイの強さ。チームプレゼンテーションの模様も合わせてお伝えする。
すでにアデレードに到着して2日が経っているが、未だに夏らしい暑さは感じない。それどころか、半袖&半ズボンでは夜中出歩くときに寒いぐらいだ。現地の住民は長袖&長ズボンなので、少し気合い入れ過ぎのようで恥ずかしい。
メディアセンターのホワイトボードには、その日の天気予報が書かれている。朝来てすぐに見たときには「晴れ時々曇り・最高気温27度」。しかし午前中にザザッと通り雨が降った。その後、チームプレゼンテーションに出発する直前に見たときには「にわか雨・最高気温23度」にちゃっかりと書き変えられていた。
アデレード中心部から徒歩圏内にあるライミルパークで行なわれたチームプレゼンテーション。名物コメンテーターのフィル・リゲットも出席してステージを盛り上げた。
ステージで最も熱い声援を受けていたのは、カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)、スチュアート・オグレディ(オーストラリア、サクソバンク)、ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)、そしてランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)。
BMCレーシングチーム仕様のアルカンシェルを、母国オーストラリアでお披露目したエヴァンスはご機嫌だ。チームのジャージも白黒デザインから赤黒のデザインに変更。チームスタッフ曰く「レッド・デヴィル(赤い悪魔)」。
アームストロングは「オーストラリア人たちはいつでも暖かく迎えてくれる。だから今年も帰って来た」と、駆けつけたファンに感謝の意。アームストロングはパートナーのアンナ・ハンセンと、生まれたばかりの次男マックスを連れてオーストラリアを満喫している。
チームプレゼンテーションの後は、キャンサー・カウンシル・ヘルプライン・クラシック。1.7kmの周回を30周する、目が回りそうなクリテリウムレースだ。
周回コースの沿道に駆けつけた観客数は10万8000人(南オーストラリア警察発表)。アデレードの人口は117万人なので、住民の10分の1が集まった計算になる。しかし地元のカメラマンは「今年は思ったよりも観客が少ない。昨年のほうが多かった」と少しトーンダウンしていた。
レースレポートでお伝えした通り、レースはグレゴリー・ヘンダーソン(オーストラリア、チームスカイ)が勝利。あのチームHTC・コロンビアの力を持ってしても、チームスカイの勢いを止めることは出来なかった。他のチームがノーマルジャージで走る中、全身スキンスーツを着ていたことからもチームスカイの本気度が感じられる。
ゴール後、ヘンダーソン自身もチームスカイのスピードに舌を巻いた。「アンビリーバブルな速さだ!めちゃくちゃ速かった!あんなに速いリードアウトは今まで経験したことが無い。最高73km/hで巡航していたんだから。ゴールラインを駆け抜けた時は鳥肌が立ったよ」。
「最強リードアウトトレイン」として知られるチームコロンビアに昨年まで所属していたヘンダーソンが言うのだから、チームスカイの強さは本物だ。
今回リードアウトトレインを組んだのは、クリストファー・サットン(オーストラリア)、ベン・スウィフト(イギリス)、ダヴィデ・ヴィガーノ(イタリア)、マシュー・ヘイマン(オーストラリア)、ラッセル・ダウニング(イギリス)と言ったスピードマンたち。もう一人のクリス・フルーム(イギリス)は逃げ吸収に力を尽くした。
チームに帯同しているショーン・イェーツ監督は「彼らは指示通りの走りを見せ、これからのステージに繋がる結果を残してくれた。このツアー・ダウンアンダーで今日のような勝利を繰り返すことが出来れば良いと思っている。とにかく最初のミッションは完了。次は第1ステージだ」と、更なる活躍を誓う。
ツアー・ダウンアンダーは休息日を挟んで、1月19日からプロツアー本戦が始まる。
こちらはあちこち動き回るためのレンタカーをゲットして準備万端。しかしスタートとゴール地点に向かうプレスバンの定員数が限られているため、座席をゲット出来なかったカメラマンやジャーナリストが「乗せてくれないか、交通手段が無いんだ」と泣きついて来た。小さいクルマに大勢乗り込んで、ワイワイ取材することになりそうです。
text&photo:Kei Tsuji in Adelaide, Australia
すでにアデレードに到着して2日が経っているが、未だに夏らしい暑さは感じない。それどころか、半袖&半ズボンでは夜中出歩くときに寒いぐらいだ。現地の住民は長袖&長ズボンなので、少し気合い入れ過ぎのようで恥ずかしい。
メディアセンターのホワイトボードには、その日の天気予報が書かれている。朝来てすぐに見たときには「晴れ時々曇り・最高気温27度」。しかし午前中にザザッと通り雨が降った。その後、チームプレゼンテーションに出発する直前に見たときには「にわか雨・最高気温23度」にちゃっかりと書き変えられていた。
アデレード中心部から徒歩圏内にあるライミルパークで行なわれたチームプレゼンテーション。名物コメンテーターのフィル・リゲットも出席してステージを盛り上げた。
ステージで最も熱い声援を受けていたのは、カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)、スチュアート・オグレディ(オーストラリア、サクソバンク)、ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)、そしてランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)。
BMCレーシングチーム仕様のアルカンシェルを、母国オーストラリアでお披露目したエヴァンスはご機嫌だ。チームのジャージも白黒デザインから赤黒のデザインに変更。チームスタッフ曰く「レッド・デヴィル(赤い悪魔)」。
アームストロングは「オーストラリア人たちはいつでも暖かく迎えてくれる。だから今年も帰って来た」と、駆けつけたファンに感謝の意。アームストロングはパートナーのアンナ・ハンセンと、生まれたばかりの次男マックスを連れてオーストラリアを満喫している。
チームプレゼンテーションの後は、キャンサー・カウンシル・ヘルプライン・クラシック。1.7kmの周回を30周する、目が回りそうなクリテリウムレースだ。
周回コースの沿道に駆けつけた観客数は10万8000人(南オーストラリア警察発表)。アデレードの人口は117万人なので、住民の10分の1が集まった計算になる。しかし地元のカメラマンは「今年は思ったよりも観客が少ない。昨年のほうが多かった」と少しトーンダウンしていた。
レースレポートでお伝えした通り、レースはグレゴリー・ヘンダーソン(オーストラリア、チームスカイ)が勝利。あのチームHTC・コロンビアの力を持ってしても、チームスカイの勢いを止めることは出来なかった。他のチームがノーマルジャージで走る中、全身スキンスーツを着ていたことからもチームスカイの本気度が感じられる。
ゴール後、ヘンダーソン自身もチームスカイのスピードに舌を巻いた。「アンビリーバブルな速さだ!めちゃくちゃ速かった!あんなに速いリードアウトは今まで経験したことが無い。最高73km/hで巡航していたんだから。ゴールラインを駆け抜けた時は鳥肌が立ったよ」。
「最強リードアウトトレイン」として知られるチームコロンビアに昨年まで所属していたヘンダーソンが言うのだから、チームスカイの強さは本物だ。
今回リードアウトトレインを組んだのは、クリストファー・サットン(オーストラリア)、ベン・スウィフト(イギリス)、ダヴィデ・ヴィガーノ(イタリア)、マシュー・ヘイマン(オーストラリア)、ラッセル・ダウニング(イギリス)と言ったスピードマンたち。もう一人のクリス・フルーム(イギリス)は逃げ吸収に力を尽くした。
チームに帯同しているショーン・イェーツ監督は「彼らは指示通りの走りを見せ、これからのステージに繋がる結果を残してくれた。このツアー・ダウンアンダーで今日のような勝利を繰り返すことが出来れば良いと思っている。とにかく最初のミッションは完了。次は第1ステージだ」と、更なる活躍を誓う。
ツアー・ダウンアンダーは休息日を挟んで、1月19日からプロツアー本戦が始まる。
こちらはあちこち動き回るためのレンタカーをゲットして準備万端。しかしスタートとゴール地点に向かうプレスバンの定員数が限られているため、座席をゲット出来なかったカメラマンやジャーナリストが「乗せてくれないか、交通手段が無いんだ」と泣きついて来た。小さいクルマに大勢乗り込んで、ワイワイ取材することになりそうです。
text&photo:Kei Tsuji in Adelaide, Australia