2017/12/08(金) - 09:20
ヴィットリアのシクロクロスタイヤがフルモデルチェンジを果たし「Terreno(テレーノ)」シリーズとして登場。同社が誇るグラフェンコンパウンドを投入するとともにトレッドパターンも一新。路面コンディションに合わせたDRY、MIX、WETの3モデルがラインアップする。
1953年に創業しスポーツ自転車用タイヤのリーディングブランドとして君臨してきたヴィットリア。レーシングロードタイヤのCORSAシリーズに代表される高性能な製品群はプロからも高い信頼を得ている。ロードだけでなくMTBやアーバン系のタイヤも手がける同社だが、その中でもシクロクロス用タイヤのラインアップを長年支えてきた「CROSS」シリーズがこの度フルモデルチェンジ。新たに「Terreno(テレーノ)」シリーズとして登場した。
ARAMID Racing 3Dコンパウンドを使用していた従来のCROSSシリーズだが、Terrenoシリーズでは同社のシクロクロスタイヤとしては初めてグラフェンコンパウンドを採用したのが大きな特徴。タイヤの性能を飛躍的に向上させる、最先端素材グラフェンを配合した3種類の異なるコンパウンドの層を重ねたG+Isotech 3Cを使用することで、様々な路面コンディションに対応する高いグリップ力と低い転がり抵抗を両立している(3Cコンパウンドはチューブラーモデルのみ、チューブレスレディモデルは1Cコンパウンド)。
従来まではトレッドパターン別にXN、XG、XLという3タイプがラインアップしていたが、今作ではそれぞれDRY、MIX、WETという分かりやすい名前へ変更されたのもポイントで、そのトレッドパターンも大きく刷新されることとなった。
Terreno DRYは伝統的なオールコンディショントレッドとやすり目トレッドを融合させたパターンを採用。角度を付けたユニークなフィッシュ・スケイル(魚のうろこ)状のデザインにより、センタートレッドは速い転がりを生むとともに、コーナリング時やブレーキング時には高いトラクション性能を発揮する設計だ。更に、ミドル~サイドトレッドにかけては徐々に高さが変わる細かなノブのようなパターンが配され、コーナリング時のグリップも高めている。
Terreno MIXはオールラウンドな路面状況に対応できるトレッドパターンを採用する。中央部は進行方向に対し矢印模様が繋がったセンターリッジのパターンを配すことで転がり性能を高めつつ、ショルダー部に設けたブロックパターンがオフキャンバーを始めとする様々な地形でのトラクション性能を確保している。
Terreno WETは滑りやすい雨天や泥のコンディション用に開発されたモデル。ノブが路面に食いつくことでトラクションを稼ぐとともに、交互に配置した低いセンターリッジパターンが素早い転がりも生み出している。また、全てのノブにはサイプ(ブロック上の溝)が設けられており水はけにも考慮したデザインとなっている。ノブ同士も距離を取ることでトレッド全体にスペースを設け、泥を効率的に取り除く設計だ。
それぞれチューブラーとチューブレスレディの2種類をラインアップ。チューブラータイプはロードタイヤCORCAと同じくポリエステル芯の周りをコットンで包み込むコアスパンケーシングを採用。320TPIという高密度なケーシングを採用することで、しなやかな乗り心地とともにスムーズな回転、高いグリップを獲得している。展開サイズは31Cと33Cでスキンサイドのワンカラー。価格は11,000円(税抜)。
一方チューブレスレディタイプは、ナイロン120TPIケーシングを採用しつつサイドウォールにプロテクションレイヤーを追加することでサイドカットによるパンクリスクを低減している。シーラント剤を使用せずチューブドにて使用することも可能だ。こちらは31、33、38Cの3サイズ展開でグレーサイドにて販売される。価格は6,000円(税抜)。
最後に、このTerrenoシリーズを実戦投入しているBIKESHOP SNELのシクロクロスチーム「SNEL CYCLOCROSS TEAM(スネル シクロクロスチーム)」によるインプレッションをお届けしよう。
― インプレッション
「タイヤ選択に迷ったらグリップに安心感のあるWETがオススメ」中村龍太郎(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
今シーズンは雨のレースが多いこともあり、ここまでメインで使っているのがTerreno WETになります。それまで同社の旧モデルを使っていたんですが、ブロックが大きくて芝区間で抵抗が大きかった。この新しいTerreno WETはブロック自体が小さくなったにも関わらずしっかり路面を噛んでくれる。ブロック同士が離れているので泥ハケもいいんです。少しでも路面が濡れていたらWET一択になりますね。でも、砂コースも場合によってはWETで行くんじゃないかと思うほど気に入っています。
初めてヴィットリアのCXタイヤを買う人におすすめするならこのWETです。確かにMIXやDRYと比べると芝区間などで転がりがやや重く感じますが、グリップの安心感がある。迷ったらWETを選んで、信頼してレースに挑みたいですね。
Terreno MIXは泥もこなせて、様々なコースコンディションに対応するWETとDRYの中間的な位置づけ。雨が降らなければ宇都宮シクロクロスのコースに適しているイメージです。乾いた路面でも、切り返しが多いようなコースではMIXの出番になります。
Terreno DRYはサイドにブロックが付いているパターンで、センタートレッドがヤスリ目。芝など乾いた路面ではDRYを選びます。例えば茨城シクロクロスの取手ステージのような、長い芝の直線があるコースでは転がり抵抗を優先するために選びますね。
「旧モデルよりしなやかになり扱いやすさが増した」澤木紀雄(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
Terrenoのチューブレスレディタイプを使用しているのですが、旧モデル(XG)と比べてすごくしなやかで、扱いやすくなりましたね。XGはノブでグリップを稼ぐ性格で、タイヤ自体は硬く、滑り出しのタイミングを掴むのにやや時間がかかりました。でも今作はトレッドだけではなく、ケーシングも含めてタイヤ全体が柔らかいんです。低圧にセッティングすると自然にタイヤが潰れるのでトラクションが稼ぎやすく、そして滑る感覚がわかりやすい。
特にMIXパターンは使えるコンディションの幅が広くお気に入りなのですが、状況に合わせてDRYやWETに交換できるのはチューブレスならではの強みです。もちろんヴィットリアホイールとは組み合わせの相性も良いので、タイヤの交換に手間取ることもありませんでした。
ヴィットリア Terreno チューブラー
モデル:DRY、MIX、WET
ケーシング:コアスパン320TPI
コンパウンド:G+Isotech 3C
サイズ:31-28″、33-28″
価 格:11,000円(税別)
ヴィットリア Terreno チューブレスレディ
モデル:DRY、MIX、WET
ケーシング:ナイロン120TPI
コンパウンド:G+Isotech 1C
サイズ:700x31c、700x33c、700x38c
価 格:6,000円(税別)
1953年に創業しスポーツ自転車用タイヤのリーディングブランドとして君臨してきたヴィットリア。レーシングロードタイヤのCORSAシリーズに代表される高性能な製品群はプロからも高い信頼を得ている。ロードだけでなくMTBやアーバン系のタイヤも手がける同社だが、その中でもシクロクロス用タイヤのラインアップを長年支えてきた「CROSS」シリーズがこの度フルモデルチェンジ。新たに「Terreno(テレーノ)」シリーズとして登場した。
ARAMID Racing 3Dコンパウンドを使用していた従来のCROSSシリーズだが、Terrenoシリーズでは同社のシクロクロスタイヤとしては初めてグラフェンコンパウンドを採用したのが大きな特徴。タイヤの性能を飛躍的に向上させる、最先端素材グラフェンを配合した3種類の異なるコンパウンドの層を重ねたG+Isotech 3Cを使用することで、様々な路面コンディションに対応する高いグリップ力と低い転がり抵抗を両立している(3Cコンパウンドはチューブラーモデルのみ、チューブレスレディモデルは1Cコンパウンド)。
従来まではトレッドパターン別にXN、XG、XLという3タイプがラインアップしていたが、今作ではそれぞれDRY、MIX、WETという分かりやすい名前へ変更されたのもポイントで、そのトレッドパターンも大きく刷新されることとなった。
Terreno DRYは伝統的なオールコンディショントレッドとやすり目トレッドを融合させたパターンを採用。角度を付けたユニークなフィッシュ・スケイル(魚のうろこ)状のデザインにより、センタートレッドは速い転がりを生むとともに、コーナリング時やブレーキング時には高いトラクション性能を発揮する設計だ。更に、ミドル~サイドトレッドにかけては徐々に高さが変わる細かなノブのようなパターンが配され、コーナリング時のグリップも高めている。
Terreno MIXはオールラウンドな路面状況に対応できるトレッドパターンを採用する。中央部は進行方向に対し矢印模様が繋がったセンターリッジのパターンを配すことで転がり性能を高めつつ、ショルダー部に設けたブロックパターンがオフキャンバーを始めとする様々な地形でのトラクション性能を確保している。
Terreno WETは滑りやすい雨天や泥のコンディション用に開発されたモデル。ノブが路面に食いつくことでトラクションを稼ぐとともに、交互に配置した低いセンターリッジパターンが素早い転がりも生み出している。また、全てのノブにはサイプ(ブロック上の溝)が設けられており水はけにも考慮したデザインとなっている。ノブ同士も距離を取ることでトレッド全体にスペースを設け、泥を効率的に取り除く設計だ。
それぞれチューブラーとチューブレスレディの2種類をラインアップ。チューブラータイプはロードタイヤCORCAと同じくポリエステル芯の周りをコットンで包み込むコアスパンケーシングを採用。320TPIという高密度なケーシングを採用することで、しなやかな乗り心地とともにスムーズな回転、高いグリップを獲得している。展開サイズは31Cと33Cでスキンサイドのワンカラー。価格は11,000円(税抜)。
一方チューブレスレディタイプは、ナイロン120TPIケーシングを採用しつつサイドウォールにプロテクションレイヤーを追加することでサイドカットによるパンクリスクを低減している。シーラント剤を使用せずチューブドにて使用することも可能だ。こちらは31、33、38Cの3サイズ展開でグレーサイドにて販売される。価格は6,000円(税抜)。
最後に、このTerrenoシリーズを実戦投入しているBIKESHOP SNELのシクロクロスチーム「SNEL CYCLOCROSS TEAM(スネル シクロクロスチーム)」によるインプレッションをお届けしよう。
― インプレッション
「タイヤ選択に迷ったらグリップに安心感のあるWETがオススメ」中村龍太郎(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
今シーズンは雨のレースが多いこともあり、ここまでメインで使っているのがTerreno WETになります。それまで同社の旧モデルを使っていたんですが、ブロックが大きくて芝区間で抵抗が大きかった。この新しいTerreno WETはブロック自体が小さくなったにも関わらずしっかり路面を噛んでくれる。ブロック同士が離れているので泥ハケもいいんです。少しでも路面が濡れていたらWET一択になりますね。でも、砂コースも場合によってはWETで行くんじゃないかと思うほど気に入っています。
初めてヴィットリアのCXタイヤを買う人におすすめするならこのWETです。確かにMIXやDRYと比べると芝区間などで転がりがやや重く感じますが、グリップの安心感がある。迷ったらWETを選んで、信頼してレースに挑みたいですね。
Terreno MIXは泥もこなせて、様々なコースコンディションに対応するWETとDRYの中間的な位置づけ。雨が降らなければ宇都宮シクロクロスのコースに適しているイメージです。乾いた路面でも、切り返しが多いようなコースではMIXの出番になります。
Terreno DRYはサイドにブロックが付いているパターンで、センタートレッドがヤスリ目。芝など乾いた路面ではDRYを選びます。例えば茨城シクロクロスの取手ステージのような、長い芝の直線があるコースでは転がり抵抗を優先するために選びますね。
「旧モデルよりしなやかになり扱いやすさが増した」澤木紀雄(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
Terrenoのチューブレスレディタイプを使用しているのですが、旧モデル(XG)と比べてすごくしなやかで、扱いやすくなりましたね。XGはノブでグリップを稼ぐ性格で、タイヤ自体は硬く、滑り出しのタイミングを掴むのにやや時間がかかりました。でも今作はトレッドだけではなく、ケーシングも含めてタイヤ全体が柔らかいんです。低圧にセッティングすると自然にタイヤが潰れるのでトラクションが稼ぎやすく、そして滑る感覚がわかりやすい。
特にMIXパターンは使えるコンディションの幅が広くお気に入りなのですが、状況に合わせてDRYやWETに交換できるのはチューブレスならではの強みです。もちろんヴィットリアホイールとは組み合わせの相性も良いので、タイヤの交換に手間取ることもありませんでした。
ヴィットリア Terreno チューブラー
モデル:DRY、MIX、WET
ケーシング:コアスパン320TPI
コンパウンド:G+Isotech 3C
サイズ:31-28″、33-28″
価 格:11,000円(税別)
ヴィットリア Terreno チューブレスレディ
モデル:DRY、MIX、WET
ケーシング:ナイロン120TPI
コンパウンド:G+Isotech 1C
サイズ:700x31c、700x33c、700x38c
価 格:6,000円(税別)
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