2010/01/17(日) - 09:01
ガーミン・トランジションズが記者会見を行ない、ツアー・ダウンアンダーへの意気込みを語った。会見にはオーストラリア選手権でナショナルタイトルを獲得したばかりのトラヴィス・マイヤーも出席し、同国メディアの関心を集めていた。
「選手の多くはナショナル選手権を闘い終えた後なので調子は良い。オーストラリアやニュージーランド出身の選手が多いのはそのためだ。他の国の選手もそれぞれダウンアンダー開幕に向けてトレーニングを続けてきた」
ガーミン・トランジションズのマシュー・ホワイト監督が、軽快なオージーイングリッシュで会見を進めて行く。集まったメディアもほとんどがオーストラリア人で、終始会場は和やかな雰囲気。若干デザインが変更されたジャージには、新スポンサーであるトランジションズ社のロゴが配されている。
会見に集まったのはツアー・ダウンアンダーに出場するロバート・ハンター(南アフリカ)、ジャック・ボブリッジ(オーストラリア)、キャメロン・マイヤー(オーストラリア)、クリスティアン・メイヤー(カナダ)、ジュリアン・ディーン(ニュージーランド)、マシュー・ウィルソン(オーストラリア)、トレント・ロウ(オーストラリア)の7名。
ナショナルチャンピオンジャージを着るトラヴィス・マイヤー(オーストラリア)も特別に出席した。
この中で日本のファンに馴染みがあるのは、2008年のTOJ(ツアー・オブ・ジャパン)で総合優勝を飾ったマイヤー兄弟の兄キャメロンと、2009年のTOJで南信州ステージと伊豆ステージを制したボブリッジだろう。マイヤー兄弟の弟トラヴィスも2009年のTOJに出場し、総合10位でフィニッシュしている。ちなみに2009年TOJステージ2勝のリー・ハワード(オーストラリア)はチームHTC・コロンビアに移籍。ダウンアンダーには出場しない。
兄キャメロンは1週間前のオーストラリア選手権個人タイムトライアルで優勝。弟トラヴィスはロードレースで優勝。「マイヤー家にとって最高の週末だった。2人でナショナルチャンピオンジャージを着ることを本当に誇りに思うよ」。1歳年上の兄キャメロンが代表して喜びを語った。
昨年チームガーミンでプロツアーデビューしながらも、肩の故障によってシーズン後半を棒に振ったキャメロンは「2010年はシーズンを通して良い走りがしたい。レースに出場するのは40日。肩の故障が再発しないことを願っている」とコメント。2010年は再びジロ・デ・イタリアに出場する予定だ。
弟トラヴィスは来週末北京で開催されるトラックワールドカップに出場するため、ダウンアンダーには出場しない。トラヴィスは「北京のワールドカップではダウンアンダー以上の結果が残せると思う」と語りながらも「やはりナショナルチャンピオンジャージを着て母国のダウンアンダーに出場しないのは不名誉なこと」と悔しさを滲ませた。
チームのエーススプリンターを務めるのは、ツール・ド・フランスでのステージ優勝経験もあるベテランのハンター。「自分の中ではかなり早いシーズンデビュー。だが12月からトレーニングを開始したので、今はとても調子がいい。チームも勢いのある選手が揃っているし、ビッグチームのライバルたちと闘う準備は出来ている」と力強いコメント。これまで多くのスプリンターの発射台を勤めてきたディーンがスプリントの相棒になる。
昨年ナショナルチームの一員として出場し、7ステージのうち4ステージで逃げに乗ったボブリッジは要注意人物だ。昨年ボブリッジはU23世界TTチャンピオンにも輝いている。しかし今年はチーム戦略に沿った走りを強いられる。
「自分の意思に忠実に動いていいのなら、今年もアタックを繰り返すよ。でも今年はホワイティー(ホワイト監督)が言ったように、チーム一丸となってハンターの勝利を狙う。チームの指示に従うだけだ」。トラック競技で磨いたそのスピードは、スプリント勝負を狙うチームにとって大きな戦力になるはずだ。
最後にホワイト監督は、ツアー・ダウンアンダーのプロツアー化に伴うシーズンの変化をこう語った。「10〜15年前と今ではツアー・ダウンアンダーの捉え方が全然違う。プロツアーイベントとなった今ではその重要性が桁違いだ。だからチームの中で選手たちを小さなグループに分ける必要がある。例えば今回出場する選手たちはシーズン序盤から調子を上げるグループで、その調子が続くのは4〜5月まで。クラシックシーズンを最後に短い休息期間に入る。スペインでトレーニング中の他の選手たちは、ツアー・オブ・カタール、もしくは数週間後のフランスレースでシーズンデビューする予定だ」。
南半球出身選手が大半を占めるチームガーミン。アメリカ登録のチームだが、オーストラリア国内での注目度は高い。
text&photo:Kei Tsuji in Adelaide, Australia
「選手の多くはナショナル選手権を闘い終えた後なので調子は良い。オーストラリアやニュージーランド出身の選手が多いのはそのためだ。他の国の選手もそれぞれダウンアンダー開幕に向けてトレーニングを続けてきた」
ガーミン・トランジションズのマシュー・ホワイト監督が、軽快なオージーイングリッシュで会見を進めて行く。集まったメディアもほとんどがオーストラリア人で、終始会場は和やかな雰囲気。若干デザインが変更されたジャージには、新スポンサーであるトランジションズ社のロゴが配されている。
会見に集まったのはツアー・ダウンアンダーに出場するロバート・ハンター(南アフリカ)、ジャック・ボブリッジ(オーストラリア)、キャメロン・マイヤー(オーストラリア)、クリスティアン・メイヤー(カナダ)、ジュリアン・ディーン(ニュージーランド)、マシュー・ウィルソン(オーストラリア)、トレント・ロウ(オーストラリア)の7名。
ナショナルチャンピオンジャージを着るトラヴィス・マイヤー(オーストラリア)も特別に出席した。
この中で日本のファンに馴染みがあるのは、2008年のTOJ(ツアー・オブ・ジャパン)で総合優勝を飾ったマイヤー兄弟の兄キャメロンと、2009年のTOJで南信州ステージと伊豆ステージを制したボブリッジだろう。マイヤー兄弟の弟トラヴィスも2009年のTOJに出場し、総合10位でフィニッシュしている。ちなみに2009年TOJステージ2勝のリー・ハワード(オーストラリア)はチームHTC・コロンビアに移籍。ダウンアンダーには出場しない。
兄キャメロンは1週間前のオーストラリア選手権個人タイムトライアルで優勝。弟トラヴィスはロードレースで優勝。「マイヤー家にとって最高の週末だった。2人でナショナルチャンピオンジャージを着ることを本当に誇りに思うよ」。1歳年上の兄キャメロンが代表して喜びを語った。
昨年チームガーミンでプロツアーデビューしながらも、肩の故障によってシーズン後半を棒に振ったキャメロンは「2010年はシーズンを通して良い走りがしたい。レースに出場するのは40日。肩の故障が再発しないことを願っている」とコメント。2010年は再びジロ・デ・イタリアに出場する予定だ。
弟トラヴィスは来週末北京で開催されるトラックワールドカップに出場するため、ダウンアンダーには出場しない。トラヴィスは「北京のワールドカップではダウンアンダー以上の結果が残せると思う」と語りながらも「やはりナショナルチャンピオンジャージを着て母国のダウンアンダーに出場しないのは不名誉なこと」と悔しさを滲ませた。
チームのエーススプリンターを務めるのは、ツール・ド・フランスでのステージ優勝経験もあるベテランのハンター。「自分の中ではかなり早いシーズンデビュー。だが12月からトレーニングを開始したので、今はとても調子がいい。チームも勢いのある選手が揃っているし、ビッグチームのライバルたちと闘う準備は出来ている」と力強いコメント。これまで多くのスプリンターの発射台を勤めてきたディーンがスプリントの相棒になる。
昨年ナショナルチームの一員として出場し、7ステージのうち4ステージで逃げに乗ったボブリッジは要注意人物だ。昨年ボブリッジはU23世界TTチャンピオンにも輝いている。しかし今年はチーム戦略に沿った走りを強いられる。
「自分の意思に忠実に動いていいのなら、今年もアタックを繰り返すよ。でも今年はホワイティー(ホワイト監督)が言ったように、チーム一丸となってハンターの勝利を狙う。チームの指示に従うだけだ」。トラック競技で磨いたそのスピードは、スプリント勝負を狙うチームにとって大きな戦力になるはずだ。
最後にホワイト監督は、ツアー・ダウンアンダーのプロツアー化に伴うシーズンの変化をこう語った。「10〜15年前と今ではツアー・ダウンアンダーの捉え方が全然違う。プロツアーイベントとなった今ではその重要性が桁違いだ。だからチームの中で選手たちを小さなグループに分ける必要がある。例えば今回出場する選手たちはシーズン序盤から調子を上げるグループで、その調子が続くのは4〜5月まで。クラシックシーズンを最後に短い休息期間に入る。スペインでトレーニング中の他の選手たちは、ツアー・オブ・カタール、もしくは数週間後のフランスレースでシーズンデビューする予定だ」。
南半球出身選手が大半を占めるチームガーミン。アメリカ登録のチームだが、オーストラリア国内での注目度は高い。
text&photo:Kei Tsuji in Adelaide, Australia
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