ブエルタ・ア・エスパーニャ閉幕と時を同じくして、ベルギーではブリコクロス第1戦が開催され、序盤から攻めたマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が独走勝利。5か月続くシーズンに向け好感触を掴んだ。



2連続シケインで高速バニーホップを披露するマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)2連続シケインで高速バニーホップを披露するマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) photo:CorVos
シクロクロスにおける三大シリーズ(UCIワールドカップとテレネットスーパープレスティージュ、DVVフェルゼクリンゲン・トロフェー)開幕を前に、ヨーロッパ初戦となるブリコクロス第1戦エークロ(UCI.C1)が行われた。

ブリコクロスは三大シリーズに次ぐUCI2クラスのベルギー国内シリーズ戦だが、ベルギー初戦とあって世界王者ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)やライバルのマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)ら、ヨーロッパ最強クラスの選手たちが集結。本格的なシーズンに向けて脚の感触を確かめた。

開催地エークロは、かつてエディ・メルクスがCX世界選手権6連覇の偉業を誇るエリック・デフラミンクを破り優勝した地としても知られるベルギー北部の街。泥区間の無い1周2500mのコースで高速レースが繰り広げられた。

「リズムを掴めなかった」と言うワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)「リズムを掴めなかった」と言うワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) photo:CorVos
2017-2018シーズンに合わせたニューバイクを駆る選手たちの中から好ダッシュを決めたのはローレンス・スウィーク(ベルギー、エラ・サーカス)。すると早速ファンデルポールが2周目に入った直後、「少し早すぎるとも思ったけれど、自分向きのコースだったので躊躇わずに仕掛けた」とアタック。一方で「サンドセクションでミスして追走のリズムを崩してしまった」とファンアールトは遅れをとった。

ファンデルポールは残りの50分間で一度もライバルの合流を許さず、独走逃げ切りでシーズン初戦勝利。2位グループでレースを進めたファンアールトは、マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)とのスプリントで先着して2位に滑り込んだ。

「高速区間に置かれたシケインでファンデルポールの方がずっと速かった。練習では僕もバニーホップしていたけれど、そこまで得意じゃないのでランを選んだ。そこで差が生まれてしまったんだ。」とレースを振り返る世界王者。今シーズンも変わらず、若き2人の王者による直接対決が展開されることになりそうだ。

独走勝利を飾ったマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)独走勝利を飾ったマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) photo:www.brico-cross.be
ブリコクロス2017-2018第1戦表彰台ブリコクロス2017-2018第1戦表彰台 photo:CorVos
また、今週末9月17日(日)にはアメリカはアイオワ州にてUCIワールドカップ初戦「ジングルクロス」が開催される。北米勢がこぞって参加するこのレースを境に、いよいよシーズンが本格的に開幕する。三大シリーズと国内UCIレースを織り交ぜた観戦ガイドはその際に紹介します。
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ブリコクロス2017-2018第1戦
男子エリート結果
1位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) 1h01'15"
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) +20"
3位 マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)
4位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート・サーカス) +25"
5位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +32"
6位 ジャンニ・フェルメールシュ(ベルギー、チームステイラーツ) +1'01"
7位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) +1'19"
8位 ダーン・ソエテ(ベルギー、テレネット・フィデア) +1'23"
9位 トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)
10位 ディエテル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)
text:So.Isobe
photo:CorVos,www.brico-cross.be

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