2017/08/24(木) - 11:25
激坂フィニッシュを単独で逃げ切ったアレクセイ・ルツェンコが制したブエルタ・ア・エスパーニャ第5ステージ。調子を取り戻したアルベルト・コンタドールや、マイヨロホを堅守したクリストファー・フルームらのコメントで振り返る。
ステージ優勝のアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)
最後の登りはとてもハードだった。カチューシャの選手(ハラー)の助けも得て逃げたけど、向かい風が強くて苦しんだよ。最後の登りは長くはなかったけれど、自分はクライマーではない。なので、先頭から一人で行きたいと思っていた。登りの前に飛び出したのはそういう訳だ。
大好きなブエルタで厳しいステージを制することができてよかった。ブエルタでは初出場の2014年にステージ2位。ツール・ド・フランスで落車してしまったものの、しっかり回復してこのブエルタに照準を合わせていたんだ。ロード世界選手権に向けても良いコンディショニングができている。これがキャリアで最高の勝利だ。
ステージ2位のメルハウィ・クドゥス(エリトリア、ディメンションデータ)
4時間以上も風を受けながら走り、非常に急勾配なヒルクライムでフィニッシュしなければならず、今日の逃げは非常にハードだった。1日の大半は向かい風だったが、幸運なことにエスケープグループは人数が多かったため、集団に対してのタイム差を維持することができたんだ。
最後から2番めの山岳からアタックが開始されたけど、あまり急勾配なヒルクライムではなく自分向きではなかった。できる限り遅れないようにベストを尽くしたんだ。最後の山岳が始まる前の平坦路で先行した2選手を追うことは非常に難しかった。2位という成績には満足しているけど、今は別のチャンスに向けてモチベーションが高い。
マイヨロホを堅守するクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)
今日の結果については予想通りともいえる。とにかくチームメイトが集団を引っ張って、素晴らしい働きをしてくれたことにまずは感謝したい。たった3kmの登りだけれど、総合争いはかなり明確になってきた。ツールからの連戦にも関わらず、いい調子でこのブエルタにやって来れたのは本当に良かったよ。
今日はライバルたちの調子が良く分かった。エステバン・チャベスの登坂力は今大会最高クラスで、アルベルト・コンタドールも復活。ティージェイ・ヴァンガーデレンも強かったし、ニコラス・ロッシュもいるBMCレーシングには選択肢がある。逆にヴィンチェンツォ・ニーバリやファビオ・アル、ロマン・バルデの失速は意外だった。でもブエルタはまだ長い。標高のある山岳が登場すると様相がガラッと変わるかもしれない。
それに、ジャンニ・モスコンの強さが証明されたステージでもあったね。アンドラの山岳フィニッシュ、そして今日のラスト1kmで見せた彼の力強い牽引力は集団を破壊するのに十分だ。彼にとって初めてのグランツールだけれど、ファンタスティックな働きに報いたいと思っているよ。
総合2位のティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
今日のような日は誰にもどんな展開になるか分からない。今日みたいな、ごつごつしたコースでは脱落者が出るから、そこまで辛抱しておけば必ずチャンスがあると思っていた。昨日の時点では僕はフルームから2秒差だったので、今日の結果はチームスカイにとって良いものとなっただろう。タイムを失ったことは僕にとって大きな驚きではなかったけども、ステージのために走っていれば違う結果となっただろう。
最後のフィニッシュはカテゴリー1の登りではないにしろ、カテゴリー2に分類されるべき登坂だった。僕らは安全に今日のコースをこなしたかっただけだ。僕らの大きな支えであるローハン・デニスとフランシスコホセ・ベントソが僕らを登り口までアシストしてくれた。それで間違いなく最初の数kmのエネルギーを節約できたと思う。ラスト、遅れてしまったのは残念だが、僕はまだ総合2位につけているし、毎日良い方向に向かっているよ。
総合3位のエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・スコット)
今日はとても難しいステージだったけれど、結果には満足しているよ。総合勢の集団の中でトップ4でフィニッシュ出来たのはとても幸先が良い。今日みたいな激坂の登りは本来得意じゃないんだ。僕はコロンビア人で、時々アタックを仕掛けはするけれど基本的にはペースを守って走るのが好きなんだ。今日の登りでは出来るだけ力を溜めて、20%の区間で全力、そしてまた休む、ということの繰り返しだった。
ブエルタはまだ始まったばかり。チームの皆とともに走れていることが幸せだよ。オリカ・スコットはとてもチーム力のある集団で、言葉にせずとも次に何をするべきか皆が共有出来ている。これは 本当に素晴らしいことだよ。
この日逃げに乗ったジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)
トライしなければ勝つことはできない、なので今日は何かやってやりたいと思っていた。(調子も回復し)やっとレースに戻ってこれたところで、このステージではどこまでいけるか自分でも見てみたかった。結果には満足していないけれど、徐々に良くなっていく自分の脚には嬉しく思う。今日のレースはポジティブな気持ちにさせてくれたね。まだまだブエルタは続くけど、今日のような走りを続けていれば良い結果が出るはずさ。
山岳ポイントを荒稼ぎしたダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック)
今日の目標はできるだけ多く山岳ポイントを稼ぐことだった。最後のポイントは逃してしまったけど、その目標は達成できた。今日は山岳ポイントに全ての力を集中した。最後の登りで思ったよりもいい走りが出来なかったのはそれが理由かもしれない。今日はどれだけアタック合戦がタフで激しいものになっても逃げに乗るつもりだったけれど、予想外に簡単に抜け出すことが出来たので少し拍子抜けだった。プロトンも大きな逃げを許すだけの余裕があったからね。でも、どの山岳も厳しいものだった。それに気温の高さも追い打ちをかけてきたから、かなり消耗することになったよ。
山岳賞ジャージを着るのはどのレースでも嬉しいことだけど、クライマーにとってこのブエルタはまた特別なもの。それだけにこの水玉ジャージを着て戦えるのはとてもハッピーだ。自分は偉大なクライマーとは言えないけれど、このリードをもってレースを進められるのは大変光栄なことだ。
復調したアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)
ここ数日よりもずっと調子がよく、ブエルタが始まる前の感じに近づいてきた。このステージの登りは、我々が待っている第2週目の距離の長い山岳ではなく、爆発的な短い登りだったため、ここに重点を置いていない。だから今日のパフォーマンスだけで喜びすぎるのは良くない。
調子が少し回復したことは良いことだが、総合成績にとっては困難な状態であることは事実だ。最も重要なことはリカバリーをすることであり、残りのレースをどう闘えばベストなのか最善の方法を分析することだ。
リタイアしたジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)
今までのグランツールでは一度も途中リタイアしたことがなく、ブエルタを去ることになって非常に残念だ。自分のステージ優勝とプロ選手としてラストレースのコンタドールがいい成績を残すためのサポートを目標としてブエルタに来たんだ。不運にも2日前から風邪をひいてしまった。体の回復を願い自分自身と闘っていたけど、呼吸が苦く、走り続けるのは不可能だった。
正直に言うと非常にフラストレーションが溜まっている。ドバイでの優勝から始まり、春のクラシックでは何度もトップ10に入り、シーズンインは上手くいっていたけど、それ以来思うように行かなかった。とにかく健康第一だし、シーズンはまだ終わっていない。今はリスクを取らず、家に帰り回復させつつ残りのシーズンにフォーカスするよ。
ステージ優勝のアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)
最後の登りはとてもハードだった。カチューシャの選手(ハラー)の助けも得て逃げたけど、向かい風が強くて苦しんだよ。最後の登りは長くはなかったけれど、自分はクライマーではない。なので、先頭から一人で行きたいと思っていた。登りの前に飛び出したのはそういう訳だ。
大好きなブエルタで厳しいステージを制することができてよかった。ブエルタでは初出場の2014年にステージ2位。ツール・ド・フランスで落車してしまったものの、しっかり回復してこのブエルタに照準を合わせていたんだ。ロード世界選手権に向けても良いコンディショニングができている。これがキャリアで最高の勝利だ。
ステージ2位のメルハウィ・クドゥス(エリトリア、ディメンションデータ)
4時間以上も風を受けながら走り、非常に急勾配なヒルクライムでフィニッシュしなければならず、今日の逃げは非常にハードだった。1日の大半は向かい風だったが、幸運なことにエスケープグループは人数が多かったため、集団に対してのタイム差を維持することができたんだ。
最後から2番めの山岳からアタックが開始されたけど、あまり急勾配なヒルクライムではなく自分向きではなかった。できる限り遅れないようにベストを尽くしたんだ。最後の山岳が始まる前の平坦路で先行した2選手を追うことは非常に難しかった。2位という成績には満足しているけど、今は別のチャンスに向けてモチベーションが高い。
マイヨロホを堅守するクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)
今日の結果については予想通りともいえる。とにかくチームメイトが集団を引っ張って、素晴らしい働きをしてくれたことにまずは感謝したい。たった3kmの登りだけれど、総合争いはかなり明確になってきた。ツールからの連戦にも関わらず、いい調子でこのブエルタにやって来れたのは本当に良かったよ。
今日はライバルたちの調子が良く分かった。エステバン・チャベスの登坂力は今大会最高クラスで、アルベルト・コンタドールも復活。ティージェイ・ヴァンガーデレンも強かったし、ニコラス・ロッシュもいるBMCレーシングには選択肢がある。逆にヴィンチェンツォ・ニーバリやファビオ・アル、ロマン・バルデの失速は意外だった。でもブエルタはまだ長い。標高のある山岳が登場すると様相がガラッと変わるかもしれない。
それに、ジャンニ・モスコンの強さが証明されたステージでもあったね。アンドラの山岳フィニッシュ、そして今日のラスト1kmで見せた彼の力強い牽引力は集団を破壊するのに十分だ。彼にとって初めてのグランツールだけれど、ファンタスティックな働きに報いたいと思っているよ。
総合2位のティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
今日のような日は誰にもどんな展開になるか分からない。今日みたいな、ごつごつしたコースでは脱落者が出るから、そこまで辛抱しておけば必ずチャンスがあると思っていた。昨日の時点では僕はフルームから2秒差だったので、今日の結果はチームスカイにとって良いものとなっただろう。タイムを失ったことは僕にとって大きな驚きではなかったけども、ステージのために走っていれば違う結果となっただろう。
最後のフィニッシュはカテゴリー1の登りではないにしろ、カテゴリー2に分類されるべき登坂だった。僕らは安全に今日のコースをこなしたかっただけだ。僕らの大きな支えであるローハン・デニスとフランシスコホセ・ベントソが僕らを登り口までアシストしてくれた。それで間違いなく最初の数kmのエネルギーを節約できたと思う。ラスト、遅れてしまったのは残念だが、僕はまだ総合2位につけているし、毎日良い方向に向かっているよ。
総合3位のエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・スコット)
今日はとても難しいステージだったけれど、結果には満足しているよ。総合勢の集団の中でトップ4でフィニッシュ出来たのはとても幸先が良い。今日みたいな激坂の登りは本来得意じゃないんだ。僕はコロンビア人で、時々アタックを仕掛けはするけれど基本的にはペースを守って走るのが好きなんだ。今日の登りでは出来るだけ力を溜めて、20%の区間で全力、そしてまた休む、ということの繰り返しだった。
ブエルタはまだ始まったばかり。チームの皆とともに走れていることが幸せだよ。オリカ・スコットはとてもチーム力のある集団で、言葉にせずとも次に何をするべきか皆が共有出来ている。これは 本当に素晴らしいことだよ。
この日逃げに乗ったジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)
トライしなければ勝つことはできない、なので今日は何かやってやりたいと思っていた。(調子も回復し)やっとレースに戻ってこれたところで、このステージではどこまでいけるか自分でも見てみたかった。結果には満足していないけれど、徐々に良くなっていく自分の脚には嬉しく思う。今日のレースはポジティブな気持ちにさせてくれたね。まだまだブエルタは続くけど、今日のような走りを続けていれば良い結果が出るはずさ。
山岳ポイントを荒稼ぎしたダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック)
今日の目標はできるだけ多く山岳ポイントを稼ぐことだった。最後のポイントは逃してしまったけど、その目標は達成できた。今日は山岳ポイントに全ての力を集中した。最後の登りで思ったよりもいい走りが出来なかったのはそれが理由かもしれない。今日はどれだけアタック合戦がタフで激しいものになっても逃げに乗るつもりだったけれど、予想外に簡単に抜け出すことが出来たので少し拍子抜けだった。プロトンも大きな逃げを許すだけの余裕があったからね。でも、どの山岳も厳しいものだった。それに気温の高さも追い打ちをかけてきたから、かなり消耗することになったよ。
山岳賞ジャージを着るのはどのレースでも嬉しいことだけど、クライマーにとってこのブエルタはまた特別なもの。それだけにこの水玉ジャージを着て戦えるのはとてもハッピーだ。自分は偉大なクライマーとは言えないけれど、このリードをもってレースを進められるのは大変光栄なことだ。
復調したアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)
ここ数日よりもずっと調子がよく、ブエルタが始まる前の感じに近づいてきた。このステージの登りは、我々が待っている第2週目の距離の長い山岳ではなく、爆発的な短い登りだったため、ここに重点を置いていない。だから今日のパフォーマンスだけで喜びすぎるのは良くない。
調子が少し回復したことは良いことだが、総合成績にとっては困難な状態であることは事実だ。最も重要なことはリカバリーをすることであり、残りのレースをどう闘えばベストなのか最善の方法を分析することだ。
リタイアしたジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)
今までのグランツールでは一度も途中リタイアしたことがなく、ブエルタを去ることになって非常に残念だ。自分のステージ優勝とプロ選手としてラストレースのコンタドールがいい成績を残すためのサポートを目標としてブエルタに来たんだ。不運にも2日前から風邪をひいてしまった。体の回復を願い自分自身と闘っていたけど、呼吸が苦く、走り続けるのは不可能だった。
正直に言うと非常にフラストレーションが溜まっている。ドバイでの優勝から始まり、春のクラシックでは何度もトップ10に入り、シーズンインは上手くいっていたけど、それ以来思うように行かなかった。とにかく健康第一だし、シーズンはまだ終わっていない。今はリスクを取らず、家に帰り回復させつつ残りのシーズンにフォーカスするよ。
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