12月20日にベルギー・カルムトハウトで開催されたシクロクロスUCIワールドカップ第6戦。全日本選手権後すぐにヨーロッパに向かい、初戦を終えた辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー)、竹之内悠(TREK)、豊岡英子(パナソニックレディース)のインタビューをお届けする。

辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー)
吹雪の中、日本のチャンピオンジャージを着て走る辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー)吹雪の中、日本のチャンピオンジャージを着て走る辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー) photo:Sonoko Tanaka9シーズン目の海外遠征になるが、いつもシーズン中の最大の目標である世界選手権にうまくコンディションを合わせられないでいる。だから、今年はヨーロッパ初戦だからといって、特別に気負いをせずにいつものレースと同じような感覚で挑んだ。

スタート後、1周回目にフレームが曲がりブレーキが内側に入ってしまうというアクシデントが起こった。なにが起きたのかわからなかったけど、とっさにブレーキを外して、ピットに駆け込みバイクを交換した。そんなトラブルがありながらも、走り切れたことはよかったと思う。現地のサポートスタッフとの初めてのレースだったけど、ピットの連携はよくて走りやすかった。これからコンディションをあげていきたい。

竹之内悠(TREK)
バイクを押して急坂を駆け上がる竹之内悠(TREK)バイクを押して急坂を駆け上がる竹之内悠(TREK) photo:Sonoko Tanakaアンダー23カテゴリーだけど、今回はエリートカテゴリーで走った。昨年ルーベでのワールドカップでエリートカテゴリーでは完走できなかったから、攻め続けて必死に走ろうと思って挑んだ。

試走のときから上手で速そうな人の後ろについてライン取りを勉強した。レース中も、速い選手と同じようなリズムで付いていったが、疲れてくると自分の走りになってしまう。そんなときに、今まで曲がっていたコーナーをどう走ったらいいのか急に迷ってしまい、そこで落車してしまった。

選手の走るラインが周回を重ねるごとに轍となり、雪の下の凍った土が出てきたり、溝ができたりと走りにくくなった。かといって誰も走っていないラインを走るのも難しい。パックの中では激しいライン取り争いが起こっていた。カーブの多いコースではテクニックがかなり求められる。でも雪のレースはすごく楽しかった。次のワールドカップはアンダーカテゴリーで走る。辛いところでどんだけ頑張れるかが大事になってくると思う。

豊岡英子(パナソニックレディース)
落車してハンドルが曲がったまま走る豊岡英子(パナソニックレディース)落車してハンドルが曲がったまま走る豊岡英子(パナソニックレディース) photo:Sonoko Tanaka雪は慣れていないし、気温がかなり低かったので、戸惑うことも多かった。スタートしてからオフロードに入る区間でのライン取りが難しく、ほかの選手が考えもつかないラインを通っていく。ヨーロッパの選手が難しいライン取りに慣れていることを実感した。

今回のレースは、しっかり試走することができなかったので、しっかりと試走をしていきたい。渡欧後、雪が続いてローラー台での練習が多かった。これからは外を走る時間を増やしていきたいと思う。

text&photo:Sonoko Tanaka