2017/07/13(木) - 10:39
スプリントで並ぶもののない強さを見せつけ、5勝目を挙げたマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)、彼に挑み続けるスプリンターたちや、惜しくも逃げ切りを果たせなかったマチェイ・ボドナル(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)らのコメントをお届けします。
ステージ5勝目のマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)
スプリントはテトリスのようなもの。ここまでのステージで、ちょうどいいスペースに入り込んで、完璧なスプリントラインを描いてきたけれど、今日のステージは簡単とは言えなかったね。山岳ステージの前日で、横風気味だったから200kmの間中、ピリピリしていた。
ラスト500mで10番手くらいにつけていた。そこから上がるために、ブアニ、そしてマシューズのスリップストリームを利用し、位置を上げてからスプリント。こんなにも多くの勝利を積み重ねることが出来るなんて、今年のツールは信じられないほど素晴らしいよ。
自身も偉大なチャンピオンでもあるチームメイトたちが僕を支えてくれるのは、大きなモチベーションであるし、とても誇らしいこと。この勝利も、これまでの勝利も、みんなの助けがあってこそだ。
ステージ2位のディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)
チームの皆がきっちりと自らの役割を果たしてくれ、うまくスプリントを始めることが出来た。長い一日の最後に、完璧なポジションでスプリントに臨むことができたんだ。キッテルの番手に着けていたんだけれど、彼のほうが少し強かったね。
混沌としたスプリントで、教科書通りのトレインは組めない状況だったから、早めに仕掛けることでキッテルの意表を衝こうとしたんだけれど、まさに同じ作戦で彼がスプリントを始めたんだ。並みのスプリンターなら、垂れてしまうはずだったんだけれど、彼は最後までもがききった。このツールで最強のスプリンターだよ。どこかでつけ入る隙を見せてくれればいいんだけどね。
ステージ3位 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
チームの皆は信じられないほど素晴らしいリードアウトだった。ただ、スプリントのためのギアが足りなくて、回し切ってしまったんだ。チームメイトが全力で支えてくれているのに、あと一歩で勝ちきれないというのは、申し訳ない気分でとてもストレスが溜まるもの。
でも、キッテルの強さが頭一つ抜けているのは明らかだね。残念なのは、リードアウトの最後にカヴェンディッシュがいないことだよ。彼がいれば、キッテルと互角に戦えたはずだから。
ステージ8位のナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)
キッテルは強い。かなり後ろにいたけれど、全員を抜き去っての勝利だよ。ラスト600mで、最後のリードアウトを受けて10番手あたりまで上がったけれど、その位置から動けなかった。そこから前に上がるために利用できそうな選手がいなかったんだ。だからそのままの位置でフィニッシュすることになった。今日はスプリントをする前に、完全に蓋をされたという感じだったね。
ラスト242mまで抵抗を続けたマチェイ・ボドナル(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
今日は本当に調子が良かったから、スタートから逃げようと決めていたんだ。3人でうまく協調することが出来て、とてもスムースに逃げ続けることが出来た。タイム差が40秒に縮小したときに、ステージ優勝を狙って逃げようとアタックした。ラスト10kmでは風向きが変わったのもあって、ペースを落としてしまったけれど、まだ集団からはタイム差があった。
結局、ほんのわずかな距離を残して捕まってしまったけれど、自分に出来る全て、持てる全てを注ぎこんだ。ラスト2kmで集団は僕の200m後ろにいたから、もしかしたら逃げ切れるかもしれないと思っていた。けれど最後の400mでの集団の速さは信じられないほどだった。とにかく全力を出し尽くしたステージだったよ。全てのコーナーの立ち上がりがスプリントのような強度だったからね。
マイヨアポワのワレン・バルギル(フランス、サンウェブ)
明日が楽しみだ。逃げグループに入ってステージ優勝を狙いたいが、どんなメンバーとともに逃げるかによって変わってくる。理想を言えば超級山岳バレ峠と2級山岳ペイラギュードのどちらも先着して勝ちたいんだ。冬にはペイラギュードにスキーをしに行ったんだ。その時はそこまで積雪がなかったのでバレ峠と合わせて自分でヒルクライムしたので、下見はできている。
落車したアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)
今ツールでにツキが無いとは思っていないけれど、特に精神的に限界に達しようとしている。けれどこれで僕がリタイアすると思っているならば、その時点で僕のことを理解できてない。まだ諦める段階では無いんだ。
(今日の落車では)またお尻を強く打ちつけてしまったので経過観察する必要があると思う。ピレネーでは怪我によって雑しい状況となりそうだが、何度も言うように僕は諦めない。強く、大きな決意を持って臨む必要があるが、これが僕なりのやり方なんだ。
コルブレッリのアシストを務めた新城幸也(バーレーン・メリダ)
コルブレッリは今日も不発に終わってしまった。 横風区間もあり、終始集団も牽制気味な雰囲気の一日だった。 そのせいで落車も何度か起こり、コルブレッリが巻き込まれてしまったが、幸い怪我は大したこと無かった。 コルブレッリの後輪が壊れたので、自分のを渡して復帰した。 逃げを捕まえるのに最後10kmは速く、前に上がるのも大変だった。
予定よりも早く(残り3kmで)前に上がって今日は出し切った。 平坦ステージは順調に走り切ることが出来た。さて明日(12ステージ)からは山々だ! 先ずは慣れ親しんだピレネーで良いパフォーマンスを発揮したい。
text:CW編集部
ステージ5勝目のマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)
スプリントはテトリスのようなもの。ここまでのステージで、ちょうどいいスペースに入り込んで、完璧なスプリントラインを描いてきたけれど、今日のステージは簡単とは言えなかったね。山岳ステージの前日で、横風気味だったから200kmの間中、ピリピリしていた。
ラスト500mで10番手くらいにつけていた。そこから上がるために、ブアニ、そしてマシューズのスリップストリームを利用し、位置を上げてからスプリント。こんなにも多くの勝利を積み重ねることが出来るなんて、今年のツールは信じられないほど素晴らしいよ。
自身も偉大なチャンピオンでもあるチームメイトたちが僕を支えてくれるのは、大きなモチベーションであるし、とても誇らしいこと。この勝利も、これまでの勝利も、みんなの助けがあってこそだ。
ステージ2位のディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)
チームの皆がきっちりと自らの役割を果たしてくれ、うまくスプリントを始めることが出来た。長い一日の最後に、完璧なポジションでスプリントに臨むことができたんだ。キッテルの番手に着けていたんだけれど、彼のほうが少し強かったね。
混沌としたスプリントで、教科書通りのトレインは組めない状況だったから、早めに仕掛けることでキッテルの意表を衝こうとしたんだけれど、まさに同じ作戦で彼がスプリントを始めたんだ。並みのスプリンターなら、垂れてしまうはずだったんだけれど、彼は最後までもがききった。このツールで最強のスプリンターだよ。どこかでつけ入る隙を見せてくれればいいんだけどね。
ステージ3位 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
チームの皆は信じられないほど素晴らしいリードアウトだった。ただ、スプリントのためのギアが足りなくて、回し切ってしまったんだ。チームメイトが全力で支えてくれているのに、あと一歩で勝ちきれないというのは、申し訳ない気分でとてもストレスが溜まるもの。
でも、キッテルの強さが頭一つ抜けているのは明らかだね。残念なのは、リードアウトの最後にカヴェンディッシュがいないことだよ。彼がいれば、キッテルと互角に戦えたはずだから。
ステージ8位のナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)
キッテルは強い。かなり後ろにいたけれど、全員を抜き去っての勝利だよ。ラスト600mで、最後のリードアウトを受けて10番手あたりまで上がったけれど、その位置から動けなかった。そこから前に上がるために利用できそうな選手がいなかったんだ。だからそのままの位置でフィニッシュすることになった。今日はスプリントをする前に、完全に蓋をされたという感じだったね。
ラスト242mまで抵抗を続けたマチェイ・ボドナル(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
今日は本当に調子が良かったから、スタートから逃げようと決めていたんだ。3人でうまく協調することが出来て、とてもスムースに逃げ続けることが出来た。タイム差が40秒に縮小したときに、ステージ優勝を狙って逃げようとアタックした。ラスト10kmでは風向きが変わったのもあって、ペースを落としてしまったけれど、まだ集団からはタイム差があった。
結局、ほんのわずかな距離を残して捕まってしまったけれど、自分に出来る全て、持てる全てを注ぎこんだ。ラスト2kmで集団は僕の200m後ろにいたから、もしかしたら逃げ切れるかもしれないと思っていた。けれど最後の400mでの集団の速さは信じられないほどだった。とにかく全力を出し尽くしたステージだったよ。全てのコーナーの立ち上がりがスプリントのような強度だったからね。
マイヨアポワのワレン・バルギル(フランス、サンウェブ)
明日が楽しみだ。逃げグループに入ってステージ優勝を狙いたいが、どんなメンバーとともに逃げるかによって変わってくる。理想を言えば超級山岳バレ峠と2級山岳ペイラギュードのどちらも先着して勝ちたいんだ。冬にはペイラギュードにスキーをしに行ったんだ。その時はそこまで積雪がなかったのでバレ峠と合わせて自分でヒルクライムしたので、下見はできている。
落車したアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)
今ツールでにツキが無いとは思っていないけれど、特に精神的に限界に達しようとしている。けれどこれで僕がリタイアすると思っているならば、その時点で僕のことを理解できてない。まだ諦める段階では無いんだ。
(今日の落車では)またお尻を強く打ちつけてしまったので経過観察する必要があると思う。ピレネーでは怪我によって雑しい状況となりそうだが、何度も言うように僕は諦めない。強く、大きな決意を持って臨む必要があるが、これが僕なりのやり方なんだ。
コルブレッリのアシストを務めた新城幸也(バーレーン・メリダ)
コルブレッリは今日も不発に終わってしまった。 横風区間もあり、終始集団も牽制気味な雰囲気の一日だった。 そのせいで落車も何度か起こり、コルブレッリが巻き込まれてしまったが、幸い怪我は大したこと無かった。 コルブレッリの後輪が壊れたので、自分のを渡して復帰した。 逃げを捕まえるのに最後10kmは速く、前に上がるのも大変だった。
予定よりも早く(残り3kmで)前に上がって今日は出し切った。 平坦ステージは順調に走り切ることが出来た。さて明日(12ステージ)からは山々だ! 先ずは慣れ親しんだピレネーで良いパフォーマンスを発揮したい。
text:CW編集部
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