2017/07/07(金) - 02:57
リエージュに続いてトロワでもマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)が最速だった。最高気温36度の暑さに見舞われたツール・ド・フランス第6ステージでジャーマンスプリンターが2勝目をマークしている。
今大会最初の山岳を終え、ツールは早々にヴォージュ山脈を後にする。次なるジュラ山脈まで移動する2日間は平坦で、第6ステージに設定された4級山岳は2つ。オーブ県のトロワに至る平坦な216kmコースはスプリンターのためのものだ。
ヴズールの街をスタートしてすぐ、メイン集団はヴェガールステイク・ラエンゲン(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)、ペリグ・ケムヌール(フランス、ディレクトエネルジー)、フレデリック・バカールト(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)の3名を見送った。難易度が低く、幹線道路を走るコースでメイン集団は逃げに最大4分の先行を許す。
集団コントロールの役目をシェアしたのはエフデジとクイックステップフロアーズ、カチューシャ・アルペシン、ロット・ソウダル、コフィディスで、ステージ前半はラルスイティング・バク(デンマーク、ロット・ソウダル)とジュリアン・ヴェルモート(ベルギー、クイックステップフロアーズ)が長時間牽引。最高気温36度という暑さの中、レースは想定よりも遅い40km/h前後で進行し続ける。
逃げグループから1分遅れでスプリントポイント(135km地点)にやってきたメイン集団ではこの日1回目のスプリントが繰り広げられ、マイヨヴェールを着るアルノー・デマール(フランス、エフデジ)がマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)を下して先頭通過(4番手通過)。ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が去ったマイヨヴェール争いにおいてデマールがリードを広げた。
概ね2分前後の追走が続く展開はステージ後半に入っても大きく変わらず、集団のペースアップによってタイム差は残り20km地点で1分に。スピードを上げる先頭3名は26秒リードで残り10km地点アーチを通過。最終的に、クイックステップフロアーズやカチューシャ・アルペシン、ロット・ソウダルがトレインを形成してリードするメイン集団によって、残り3kmアーチ通過と同時に逃げは吸収された。ステージ敢闘賞は身長195cmのラエンゲンの手に渡っている。
トロワ中心部のフィニッシュラインに向けてディメンションデータが先頭でトレインを走らせたが完全には主導権を奪えない。フラムルージュ(残り1kmアーチ)通過後の複合コーナーを抜けると、先頭ファビオ・サバティーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)の番手につけていたエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)が600mのロングスプリントを開始した。
振り返ることなく先頭で60km/h強のトップスピードを維持し続けたボアッソンハーゲンだったが、後続は離れることなくそのままスプリントになだれ込む。ボアッソンハーゲンの番手を取ったデマールやアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)、ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)が残り200mのほぼ同じタイミングで腰を上げて加速していく。
ボアッソンハーゲンのスリップストリームから飛び出したグライペルとデマールを追って、およそ9〜10番手につけていたキッテルが別ラインからスプリント。後方から大きく捲る走りを見せたキッテルが、スピード差をつけてグライペルとデマールを抜き去った。
今大会スプリント2勝目をマークしたキッテルは、混沌とするフィニッシュ地点の中でもチームメイトをひとりひとり探し出し、きつく抱き寄せては感謝の言葉を伝えた。表彰台裏でのインタビューでキッテルは「まず最初に、チームを誇りに思っていると言いたい。リエージュでの勝利とはまた違う展開で、素晴らしい働きぶりだった。デマールが最初にスプリントしたのを見て残り150mでスプリント開始。完璧だった。確かにライバルたちよりも後ろよりだったけど、負ける気がしなかった」と、自信に溢れるコメントを残す。
キッテルはこの日ステージ2位に入ったデマールと27ポイント差のポイント賞2位。キッテルは「マイヨヴェールが手の届くところにあるけど、最も重要なのはステージ優勝に専念すること。そうすればマイヨヴェールもついてくると思う」と、スプリンター向きの平坦コースが設定された翌日の第7ステージに向けて意気込んだ。
総合上位陣はいずれもタイムを失うことなくフィニッシュ。「ステージを1つ1つ問題なくクリアしていくことがマイヨジョーヌ狙いの選手たちにとっては極めて重要。チームメイトに風除けになってもらって可能な限りエネルギーを温存すること。パリに近づけば近づくほどリラックスできる」と、マイヨジョーヌを守ったクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)は語っている。
今大会最初の山岳を終え、ツールは早々にヴォージュ山脈を後にする。次なるジュラ山脈まで移動する2日間は平坦で、第6ステージに設定された4級山岳は2つ。オーブ県のトロワに至る平坦な216kmコースはスプリンターのためのものだ。
ヴズールの街をスタートしてすぐ、メイン集団はヴェガールステイク・ラエンゲン(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)、ペリグ・ケムヌール(フランス、ディレクトエネルジー)、フレデリック・バカールト(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)の3名を見送った。難易度が低く、幹線道路を走るコースでメイン集団は逃げに最大4分の先行を許す。
集団コントロールの役目をシェアしたのはエフデジとクイックステップフロアーズ、カチューシャ・アルペシン、ロット・ソウダル、コフィディスで、ステージ前半はラルスイティング・バク(デンマーク、ロット・ソウダル)とジュリアン・ヴェルモート(ベルギー、クイックステップフロアーズ)が長時間牽引。最高気温36度という暑さの中、レースは想定よりも遅い40km/h前後で進行し続ける。
逃げグループから1分遅れでスプリントポイント(135km地点)にやってきたメイン集団ではこの日1回目のスプリントが繰り広げられ、マイヨヴェールを着るアルノー・デマール(フランス、エフデジ)がマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)を下して先頭通過(4番手通過)。ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が去ったマイヨヴェール争いにおいてデマールがリードを広げた。
概ね2分前後の追走が続く展開はステージ後半に入っても大きく変わらず、集団のペースアップによってタイム差は残り20km地点で1分に。スピードを上げる先頭3名は26秒リードで残り10km地点アーチを通過。最終的に、クイックステップフロアーズやカチューシャ・アルペシン、ロット・ソウダルがトレインを形成してリードするメイン集団によって、残り3kmアーチ通過と同時に逃げは吸収された。ステージ敢闘賞は身長195cmのラエンゲンの手に渡っている。
トロワ中心部のフィニッシュラインに向けてディメンションデータが先頭でトレインを走らせたが完全には主導権を奪えない。フラムルージュ(残り1kmアーチ)通過後の複合コーナーを抜けると、先頭ファビオ・サバティーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)の番手につけていたエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)が600mのロングスプリントを開始した。
振り返ることなく先頭で60km/h強のトップスピードを維持し続けたボアッソンハーゲンだったが、後続は離れることなくそのままスプリントになだれ込む。ボアッソンハーゲンの番手を取ったデマールやアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)、ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)が残り200mのほぼ同じタイミングで腰を上げて加速していく。
ボアッソンハーゲンのスリップストリームから飛び出したグライペルとデマールを追って、およそ9〜10番手につけていたキッテルが別ラインからスプリント。後方から大きく捲る走りを見せたキッテルが、スピード差をつけてグライペルとデマールを抜き去った。
今大会スプリント2勝目をマークしたキッテルは、混沌とするフィニッシュ地点の中でもチームメイトをひとりひとり探し出し、きつく抱き寄せては感謝の言葉を伝えた。表彰台裏でのインタビューでキッテルは「まず最初に、チームを誇りに思っていると言いたい。リエージュでの勝利とはまた違う展開で、素晴らしい働きぶりだった。デマールが最初にスプリントしたのを見て残り150mでスプリント開始。完璧だった。確かにライバルたちよりも後ろよりだったけど、負ける気がしなかった」と、自信に溢れるコメントを残す。
キッテルはこの日ステージ2位に入ったデマールと27ポイント差のポイント賞2位。キッテルは「マイヨヴェールが手の届くところにあるけど、最も重要なのはステージ優勝に専念すること。そうすればマイヨヴェールもついてくると思う」と、スプリンター向きの平坦コースが設定された翌日の第7ステージに向けて意気込んだ。
総合上位陣はいずれもタイムを失うことなくフィニッシュ。「ステージを1つ1つ問題なくクリアしていくことがマイヨジョーヌ狙いの選手たちにとっては極めて重要。チームメイトに風除けになってもらって可能な限りエネルギーを温存すること。パリに近づけば近づくほどリラックスできる」と、マイヨジョーヌを守ったクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)は語っている。
H3
ツール・ド・フランス2017第6ステージ結果
ステージ成績
1位 | マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) | 5:05:34 |
2位 | アルノー・デマール(フランス、エフデジ) | |
3位 | アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) | |
4位 | アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン) | |
5位 | ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス) | |
6位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) | |
7位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | |
8位 | ダニエル・マクレー(イギリス、フォルトゥネオ・オスカロ) | |
9位 | リュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
10位 | ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード) | |
131位 | 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) | 0:52 |
敢闘賞 | ヴェガールステイク・ラエンゲン(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) |
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
1位 | クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) | 23:44:33 |
2位 | ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) | 0:12 |
3位 | ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) | 0:14 |
4位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) | 0:25 |
5位 | リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) | 0:39 |
6位 | サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) | 0:43 |
7位 | ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:47 |
8位 | アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) | 0:52 |
9位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 0:54 |
10位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 1:01 |
マイヨヴェール(ポイント賞)
1位 | アルノー・デマール(フランス、エフデジ) | 170pts |
2位 | マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) | 143pts |
3位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 96pts |
マイヨアポワ(山岳賞)
1位 | ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) | 10pts |
2位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) | 8pts |
3位 | クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) | 6pts |
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
1位 | サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) | 23:45:16 |
2位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:24 |
3位 | ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAEチームエミレーツ) | 0:41 |
チーム総合成績
1位 | チームスカイ | 71:14:41 |
2位 | BMCレーシング | 1:59 |
3位 | アージェードゥーゼール | 3:21 |
text&photo:Kei Tsuji
Amazon.co.jp