2017/06/16(金) - 09:11
超級山岳アルブラパスを最速で駆け上がり、雨のダウンヒルで飛び出したドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール)がステージ優勝。最難関山岳ステージを前に小柄なイタリアンクライマーがツール・ド・スイスの首位に立った。
スイス南部に広がる山岳地帯を走る1日。中盤に超級山岳サンベルナルディーノ(登坂距離29.1km/平均5.8%)を越え、最後は超級山岳アルブラパス(登坂距離22.6km/平均5.8%)を駆け上がる。山頂フィニッシュではないが、獲得標高差4,000mの難関山岳コースであり、残り9.3km地点に位置する標高2,315mの超級山岳アルブラパスで総合争いが動いた。
ジロ・デ・イタリアから連戦出場していたトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)は疲労のためスタートせず。第100代ジロ王者はしばらくの休養期間を挟んで8月にレースに復帰する予定だ。
スタート直後から始まったアタック合戦は平坦区間で決まらず、超級山岳サンベルナルディーノの登りに入ったところでようやく10名の先行が決まる。フィリップ・ダイグナン(アイルランド、チームスカイ)やヤン・バークランツ(ベルギー、アージェードゥーゼール)、マイケル・ウッズ(カナダ、キャノンデール・ドラパック)という豪華な面々が揃う逃げグループが形成され、BMCレーシング率いるメイン集団から2分のリードで1つめの超級山岳を越えていった。
タイム差が広がらない状態のまま長い下りを終え、逃げグループは休む間もなく超級山岳アルブラパスの登坂を開始した。登坂距離22kmオーバーのこの登りで早めに仕掛けたシモーネ・ペティッリ(イタリア、UAEチームエミレーツ)のアタックは決まらず、やがて先頭ではウッズの独走がスタート。
ウッズから2分遅れのメイン集団からはラリー・ワーバス(アメリカ、アクアブルースポート)やタオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)らが動いたものの、BMCレーシングが状況をコントロールする。ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ)やマルク・ソレル(スペイン、モビスター)、ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)、ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)らの加速にはイエロージャージのカルーゾが自らチェックに入って対応した。
超級山岳アルブラパスの頂上4km手前の時点で先頭ウッズからメイン集団までタイム差1分。ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ)のアタックによってバラけた集団から、頂上までおよそ3kmを残してポッツォヴィーヴォがアタック。追いすがるクライスヴァイクとイサギレ、カルーゾ、ニエベ、ソレルらを振り切って、ポッツォヴィーヴォがウッズの単独追走を開始した。
超級山岳アルブラパス通過とほぼ同時にポッツォヴィーヴォが先頭ウッズに合流し、2人でメイン集団から30秒リードでダウンヒルを開始する。降り始めた雨に濡れた危険な下り区間。テクニカルなこの下りで小柄なポッツォヴィーヴォがかっ飛んだ。ウェットなコーナーを抜けるたびにウッズとの差は広がり、独走で踏み続けたポッツォヴィーヴォがメイン集団を振り切った。
「ハードなジロを終えて、良い状態でこのスイスに挑めているんだ」と語るポッツォヴィーヴォが2年2ヶ月ぶりの勝利。過去10年のジロ・デ・イタリアで5回総合トップ10フィニッシュしているクライマーが久々の勝利を喜んだ。ポッツォヴィーヴォは今シーズンのティレーノ〜アドリアティコで総合10位、アブダビツアーで総合9位、ツアー・オブ・アルプスで総合3位、そしてジロで総合6位という成績を残している。
「自分にとってもチームにとってもこれは大きな勝利。何よりもチームに勝利をもたらすことができて嬉しい」。ポッツォヴィーヴォはステージ優勝のみならず総合首位の証であるイエロージャージを射止めた。
第6ステージを終えて総合2位カルーゾとのタイム差は0秒。総合7位のルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)まで54秒差という接戦の状態で、レースは今大会最難関の第7ステージを迎える。標高2,780mの超級山岳ティーフェンバッハ氷河(登坂距離11.7km/平均10.5%)の山頂フィニッシュで大きなタイム差が生まれることは間違いないだろう。
スイス南部に広がる山岳地帯を走る1日。中盤に超級山岳サンベルナルディーノ(登坂距離29.1km/平均5.8%)を越え、最後は超級山岳アルブラパス(登坂距離22.6km/平均5.8%)を駆け上がる。山頂フィニッシュではないが、獲得標高差4,000mの難関山岳コースであり、残り9.3km地点に位置する標高2,315mの超級山岳アルブラパスで総合争いが動いた。
ジロ・デ・イタリアから連戦出場していたトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)は疲労のためスタートせず。第100代ジロ王者はしばらくの休養期間を挟んで8月にレースに復帰する予定だ。
スタート直後から始まったアタック合戦は平坦区間で決まらず、超級山岳サンベルナルディーノの登りに入ったところでようやく10名の先行が決まる。フィリップ・ダイグナン(アイルランド、チームスカイ)やヤン・バークランツ(ベルギー、アージェードゥーゼール)、マイケル・ウッズ(カナダ、キャノンデール・ドラパック)という豪華な面々が揃う逃げグループが形成され、BMCレーシング率いるメイン集団から2分のリードで1つめの超級山岳を越えていった。
タイム差が広がらない状態のまま長い下りを終え、逃げグループは休む間もなく超級山岳アルブラパスの登坂を開始した。登坂距離22kmオーバーのこの登りで早めに仕掛けたシモーネ・ペティッリ(イタリア、UAEチームエミレーツ)のアタックは決まらず、やがて先頭ではウッズの独走がスタート。
ウッズから2分遅れのメイン集団からはラリー・ワーバス(アメリカ、アクアブルースポート)やタオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)らが動いたものの、BMCレーシングが状況をコントロールする。ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ)やマルク・ソレル(スペイン、モビスター)、ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)、ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)らの加速にはイエロージャージのカルーゾが自らチェックに入って対応した。
超級山岳アルブラパスの頂上4km手前の時点で先頭ウッズからメイン集団までタイム差1分。ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ)のアタックによってバラけた集団から、頂上までおよそ3kmを残してポッツォヴィーヴォがアタック。追いすがるクライスヴァイクとイサギレ、カルーゾ、ニエベ、ソレルらを振り切って、ポッツォヴィーヴォがウッズの単独追走を開始した。
超級山岳アルブラパス通過とほぼ同時にポッツォヴィーヴォが先頭ウッズに合流し、2人でメイン集団から30秒リードでダウンヒルを開始する。降り始めた雨に濡れた危険な下り区間。テクニカルなこの下りで小柄なポッツォヴィーヴォがかっ飛んだ。ウェットなコーナーを抜けるたびにウッズとの差は広がり、独走で踏み続けたポッツォヴィーヴォがメイン集団を振り切った。
「ハードなジロを終えて、良い状態でこのスイスに挑めているんだ」と語るポッツォヴィーヴォが2年2ヶ月ぶりの勝利。過去10年のジロ・デ・イタリアで5回総合トップ10フィニッシュしているクライマーが久々の勝利を喜んだ。ポッツォヴィーヴォは今シーズンのティレーノ〜アドリアティコで総合10位、アブダビツアーで総合9位、ツアー・オブ・アルプスで総合3位、そしてジロで総合6位という成績を残している。
「自分にとってもチームにとってもこれは大きな勝利。何よりもチームに勝利をもたらすことができて嬉しい」。ポッツォヴィーヴォはステージ優勝のみならず総合首位の証であるイエロージャージを射止めた。
第6ステージを終えて総合2位カルーゾとのタイム差は0秒。総合7位のルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)まで54秒差という接戦の状態で、レースは今大会最難関の第7ステージを迎える。標高2,780mの超級山岳ティーフェンバッハ氷河(登坂距離11.7km/平均10.5%)の山頂フィニッシュで大きなタイム差が生まれることは間違いないだろう。
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ツール・ド・スイス2017第6ステージ結果
ステージ成績
1位 | ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール) | 4:38:49 |
2位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | 0:00:04 |
3位 | ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) | |
4位 | マティアス・フランク(スイス、アージェードゥーゼール) | |
5位 | シモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:12 |
6位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) | |
7位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング) | 0:00:15 |
8位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ) | 0:00:18 |
9位 | マルク・ソレル(スペイン、モビスター) | |
10位 | マイケル・ウッズ(カナダ、キャノンデール・ドラパック) | 0:00:21 |
個人総合成績
1位 | ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール) | 22:03:28 |
2位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング) | |
3位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:00:13 |
4位 | シモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:22 |
5位 | マティアス・フランク(スイス、アージェードゥーゼール) | 0:00:23 |
6位 | マルク・ソレル(スペイン、モビスター) | 0:00:35 |
7位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | 0:00:54 |
8位 | ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ) | 0:01:19 |
9位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ) | 0:01:42 |
10位 | ヴァレリオ・コンティ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:03:02 |
ポイント賞
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 18pts |
2位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング) | 15pts |
3位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 14pts |
山岳賞
1位 | ラーセ・ノーマンハンセン(デンマーク、アクアブルースポート) | 33pts |
2位 | ニック・ファンデルライク(オランダ、ルームポット) | 32pts |
3位 | ヤン・バークランツ(ベルギー、アージェードゥーゼール) | 28pts |
スイスライダー賞
1位 | マティアス・フランク(スイス、アージェードゥーゼール) | 22:03:51 |
2位 | スティーヴ・モラビト(スイス、エフデジ) | 0:07:05 |
3位 | ミヒャエル・シェア(スイス、BMCレーシング) | 0:21:01 |
チーム総合成績
1位 | アージェードゥーゼール | 66:15:54 |
2位 | モビスター | 0:07:33 |
3位 | バーレーン・メリダ | 0:15:22 |
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