2009/12/11(金) - 08:52
2009年のツール・ド・フランスを総合4位で終え、一躍イギリス最強のオールラウンダーとしての名声を得たブラドレー・ウィギンズ(イギリス、ガーミン)。オリンピックのトラック競技で3つの金メダルを獲得したトラックスターが、母国で2010年に結成されるチームスカイと4年契約を結んだ。
イギリスのスカイスポーツが伝えたところによると、12月10日にロンドンで開かれた記者会見で、チームスカイとウィギンズの契約が発表された。会見には新生チームスカイのデイヴ・ブレールスフォード監督とウィギンズ本人が出席。契約は4年間で、2010年から2013年末まで。
ブレールスフォード監督とウィギンズと言えば、トラック競技で数々の栄光を手にした黄金タッグだ。ウィギンズはブレールスフォード監督指導のもと、これまで夏季オリンピックで3つの金メダル、トラック世界選手権で6つの金メダルを手にしている。
世界最高峰のトラックレーサーとして不動の地位を確立しながらも、ウィギンズは今年のツール・ド・フランスで総合4位に入り、オールラウンダーとして一気に名前を上げた。「イギリス人初のツール・ド・フランス総合優勝者を5年以内に輩出すること」をチームの第一目標に掲げるチームスカイにとって、ウィギンズほどチームリーダーに最適な人材はいない。
もちろんウィギンズはチームリーダーとしてツールの総合成績を狙っていく。チームスカイはツールの出場がまだ確定していないが、ウィギンズの加入で俄然その可能性は高まるだろう。
ウィギンズは会見の中で「今年は自分にとって素晴らしい一年だった。ツールでの走りが、更に上を目指す推進力になったんだ。まだまだ走りを改善出来るという自信が自分にはある。それを達成するためにチームスカイはパーフェクトなチームなんだ」と、自信に満ちたコメントを残している。
2001年にプロデビューしたウィギンズは、これまでリンダ・マッカートニー、フランセーズデジュー、クレディアグリコル、コフィディス、チームハイロード、ガーミンと、合計6チームを渡り歩いてきた。「チームスカイに移籍することは、自分の故郷に帰るようなもの。自分を一人前のライダーに育ててくれたマネジメントやスタッフが、チームには揃っているんだ」。ウィギンズはようやく“所属すべきチーム”を見つけた心境だろう。
チームスカイの発足決定が発表されてから、ウィギンズのチーム合流は常に噂されていた。しかし現在所属しているガーミン・トランジションズ(2010年に名称変更)との契約が2年間残っていたこともあり、いずれも推測の域を出なかった。
ガーミンと3年契約を結んでいたウィギンズは、結果的に1年でチームを離れることに。ガーミンはプレスリリースの中で「イギリス初のプロツアーチームに合流したかったという彼の強い願望は理解している。しかし2010年シーズンも彼との関係を継続したかった。彼の離脱はチームが望んでいた結果ではない」と、ウィギンズの離脱を惜しんでいる。
イギリスチームに所属するイギリス人エース。ウィギンズの更なる活躍に期待したい。
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Makoto Ayano
イギリスのスカイスポーツが伝えたところによると、12月10日にロンドンで開かれた記者会見で、チームスカイとウィギンズの契約が発表された。会見には新生チームスカイのデイヴ・ブレールスフォード監督とウィギンズ本人が出席。契約は4年間で、2010年から2013年末まで。
ブレールスフォード監督とウィギンズと言えば、トラック競技で数々の栄光を手にした黄金タッグだ。ウィギンズはブレールスフォード監督指導のもと、これまで夏季オリンピックで3つの金メダル、トラック世界選手権で6つの金メダルを手にしている。
世界最高峰のトラックレーサーとして不動の地位を確立しながらも、ウィギンズは今年のツール・ド・フランスで総合4位に入り、オールラウンダーとして一気に名前を上げた。「イギリス人初のツール・ド・フランス総合優勝者を5年以内に輩出すること」をチームの第一目標に掲げるチームスカイにとって、ウィギンズほどチームリーダーに最適な人材はいない。
もちろんウィギンズはチームリーダーとしてツールの総合成績を狙っていく。チームスカイはツールの出場がまだ確定していないが、ウィギンズの加入で俄然その可能性は高まるだろう。
ウィギンズは会見の中で「今年は自分にとって素晴らしい一年だった。ツールでの走りが、更に上を目指す推進力になったんだ。まだまだ走りを改善出来るという自信が自分にはある。それを達成するためにチームスカイはパーフェクトなチームなんだ」と、自信に満ちたコメントを残している。
2001年にプロデビューしたウィギンズは、これまでリンダ・マッカートニー、フランセーズデジュー、クレディアグリコル、コフィディス、チームハイロード、ガーミンと、合計6チームを渡り歩いてきた。「チームスカイに移籍することは、自分の故郷に帰るようなもの。自分を一人前のライダーに育ててくれたマネジメントやスタッフが、チームには揃っているんだ」。ウィギンズはようやく“所属すべきチーム”を見つけた心境だろう。
チームスカイの発足決定が発表されてから、ウィギンズのチーム合流は常に噂されていた。しかし現在所属しているガーミン・トランジションズ(2010年に名称変更)との契約が2年間残っていたこともあり、いずれも推測の域を出なかった。
ガーミンと3年契約を結んでいたウィギンズは、結果的に1年でチームを離れることに。ガーミンはプレスリリースの中で「イギリス初のプロツアーチームに合流したかったという彼の強い願望は理解している。しかし2010年シーズンも彼との関係を継続したかった。彼の離脱はチームが望んでいた結果ではない」と、ウィギンズの離脱を惜しんでいる。
イギリスチームに所属するイギリス人エース。ウィギンズの更なる活躍に期待したい。
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Makoto Ayano