2017/06/08(木) - 03:15
総合争いを占う上で重要な個人タイムトライアルとなった第4ステージでリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)が躍進。世界王者のトニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)に12秒差を付けステージ優勝を飾るとともに総合ジャージへ詰め寄った。
ラ・トゥール=デュ=パンからブルゴワン=ジャイユーまでの23.5kmで行われたクリテリウム・デュ・ドーフィネ2017第4ステージ。序盤と中盤にある二つの丘を越えつつ、全体的には下り基調となる個人タイムトライアルが行われた。
この日最初にフィニッシュラインを割ったのは、第1出走者のアレクセイ・サラモティンス(ラトビア、ボーラ・ハンスグローエ)を抜いて31分29秒でフィニッシュした別府史之(トレック・セガフレード)だった。そして、シリル・レモーニ(フランス、コフィディス)がこの日初めて30分を切る。
続いて気を吐いたのは南アフリカTT王者であるダリル・インピー(オリカ・スコット)。29分を切らんとする快速で走り抜け、リエージュ~バストーニュ~リエージュでの落車による骨折からの回復を証明して見せた。そして、大きく記録を塗り替えたのは、アルカンシエルに身を包むトニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)。
28分19秒という圧倒的なタイムでホットシートを奪い取ったマルティンの記録に総合勢が挑む展開に。そこでリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)が気迫のこもった走りを見せた。13km地点の中間計測ポイントでは、マルティンに対して2秒遅れていたが、後半の下り基調の区間でペースを上げることに成功。平均時速が50kmを超えるパフォーマンスを発揮し、ホットシートを獲得した。
その後、クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)やアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が好走するも及ばず、ポートがホットシートを守り切った。総合首位のトマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)に対して42秒差を詰めることに成功したポートは、総合成績でも27秒差の2位に浮上。一気に総合有力候補へと名乗りを上げた。
「このステージで勝てるだなんて、全く予想していなかった。でも、今年はタイムトライアルに力を入れてきたから、努力が報われてとても嬉しい。」とポート。「タイムトライアルでライバル達に勝てたということは、すぐそこに迫っているツールへ向けて、とても大きな自信になった。サポートしてくれるチームの皆のためにも、今年のツールではいい結果を残したいね」と来たるツール・ド・フランスへの展望を語った。
一方、イエロージャージを守り抜いたデヘントは「今日はかなり脚の調子も良かったから全力で踏み続けた。前走者のアクセル・ドモンを中間計測地点でとらえることが出来たから、かなり集中して走ることができたのは良かったね。まだポートに対しては30秒ほどのリードがある。あと一日はこのジャージを着続けられるはずだ」と期待を覗かせた。
ラ・トゥール=デュ=パンからブルゴワン=ジャイユーまでの23.5kmで行われたクリテリウム・デュ・ドーフィネ2017第4ステージ。序盤と中盤にある二つの丘を越えつつ、全体的には下り基調となる個人タイムトライアルが行われた。
この日最初にフィニッシュラインを割ったのは、第1出走者のアレクセイ・サラモティンス(ラトビア、ボーラ・ハンスグローエ)を抜いて31分29秒でフィニッシュした別府史之(トレック・セガフレード)だった。そして、シリル・レモーニ(フランス、コフィディス)がこの日初めて30分を切る。
続いて気を吐いたのは南アフリカTT王者であるダリル・インピー(オリカ・スコット)。29分を切らんとする快速で走り抜け、リエージュ~バストーニュ~リエージュでの落車による骨折からの回復を証明して見せた。そして、大きく記録を塗り替えたのは、アルカンシエルに身を包むトニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)。
28分19秒という圧倒的なタイムでホットシートを奪い取ったマルティンの記録に総合勢が挑む展開に。そこでリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)が気迫のこもった走りを見せた。13km地点の中間計測ポイントでは、マルティンに対して2秒遅れていたが、後半の下り基調の区間でペースを上げることに成功。平均時速が50kmを超えるパフォーマンスを発揮し、ホットシートを獲得した。
その後、クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)やアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が好走するも及ばず、ポートがホットシートを守り切った。総合首位のトマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)に対して42秒差を詰めることに成功したポートは、総合成績でも27秒差の2位に浮上。一気に総合有力候補へと名乗りを上げた。
「このステージで勝てるだなんて、全く予想していなかった。でも、今年はタイムトライアルに力を入れてきたから、努力が報われてとても嬉しい。」とポート。「タイムトライアルでライバル達に勝てたということは、すぐそこに迫っているツールへ向けて、とても大きな自信になった。サポートしてくれるチームの皆のためにも、今年のツールではいい結果を残したいね」と来たるツール・ド・フランスへの展望を語った。
一方、イエロージャージを守り抜いたデヘントは「今日はかなり脚の調子も良かったから全力で踏み続けた。前走者のアクセル・ドモンを中間計測地点でとらえることが出来たから、かなり集中して走ることができたのは良かったね。まだポートに対しては30秒ほどのリードがある。あと一日はこのジャージを着続けられるはずだ」と期待を覗かせた。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2017第4ステージ
ステージ結果
1位 | リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) | 28’07” |
2位 | トニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) | +12” |
3位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | +24” |
4位 | スタフ・クレメント(オランダ、ロットNLユンボ) | +28” |
5位 | チャド・ハガ(アメリカ、サンウェブ) | +32” |
6位 | ヤシャ・ズッタリン(ドイツ、モビスター) | |
7位 | アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) | +35” |
8位 | クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) | +37” |
9位 | トマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | +42” |
10位 | ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング) | +45” |
個人総合成績
1位 | トマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 13h05’53” |
2位 | リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) | +27” |
3位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | +51” |
4位 | スタフ・クレメント(オランダ、ロットNLユンボ) | +55” |
5位 | アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) | +1’02” |
6位 | クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) | +1’04” |
7位 | ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング) | +1’12” |
8位 | ヘスス・エラダ(スペイン、モビスター) | +1’15” |
9位 | サム・オーメン(オランダ、サンウェブ) | +1’17” |
10位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | +1’22” |
ポイント賞
1位 | アルノー・デマール(フランス、エフデジ) | 37pts |
2位 | ソニー・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ) | 32pts |
3位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) | 27pts |
山岳賞
1位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) | 17pts |
2位 | クーン・ボウマン(オランダ、ロットNLユンボ) | 14pts |
3位 | ロメン・コンボー(フランス、デルコ・マルセイユKTM) | 6pts |
新人賞
1位 | サム・オーメン(オランダ、サンウェブ) | 13h07’10” |
2位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール・ラモンディアール) | +07” |
3位 | サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) | +13” |
チーム総合成績
1位 | モビスター | 39h20'44" |
2位 | BMCレーシング | +05" |
3位 | ロット・ソウダル | +25" |
text:Naoki.Yasuoka
photo:CorVos、ASO/A.Broadway
photo:CorVos、ASO/A.Broadway
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