2017/05/15(月) - 11:58
全日本選手権トラック2日目は中央大学が団抜き、スクラッチ、ポイントレースで優勝。女子スプリントで前田佳代乃が9連覇を達成。国内初開催の女子マディソンは梶原悠未・古山稀絵ペアが初代勝者に。白熱の同男子は近谷涼・一丸尚伍ペアのブリヂストンアンカーが優勝した。
宮城県大和町での全日本選手権トラック2日目は、朝から終日小雨が降り続き気温14度と冷える天候。おもに競走系種目が行われ、それぞれで白熱した戦いが演じられた。
女子スクラッチ 10km
スタートから小さな仕掛けあいが続くが基本は集団のままで推移する。ラスト1km手前で高田奈生(鹿屋体育大学)が逃げるが集団は静観。しかし最終周回で中村妃智(日本写真判定)が追い上げこれを吸収。中村の後ろにいた鈴木奈央(JPCU静岡)がさらにかわして優勝。これに中村愛花(日本体育大学)、古山稀絵(日本体育大学)が続いた。
1位 鈴木奈央(JPCU静岡)14分14秒
2位 中村愛花(日本体育大学)
3位 古山稀絵(日本体育大学)
男子スクラッチ 15km
15kmで行われた男子は、中盤までは常に逃げができるが吸収されることを繰り返す展開。ラスト5kmから数人が逃げ続け、これをラスト1周で後方から抜き去った徳田匠(鹿屋体育大学)が先頭に立つ。しかしこれをメイン集団は一丸尚伍(ブリヂストンアンカー)先頭に吉岡衛(京都産業大学)と追い上げると、後方から猛然と高橋優斗(中央大学)がスパートをかける。4人が横一線でフィニッシュし、高橋がわずかに先着して優勝した。
1位 高橋優斗(中央大学)18分51秒
2位 吉岡衛(京都産業大学)
3位 一丸尚伍(ブリヂストンアンカー)
女子ポイントレース 20km
この種目でアジア選手権に優勝している梶原悠未(筑波大学)はアジアチャンピオンジャージで出場。序盤から梶原と鈴木奈央(JPCU静岡)が積極的にポイントを取りに行く。中盤からは橋本優弥(鹿屋体育大学)も加点していく一方、鈴木はマイナス1ラップとなる。梶原はその後もあえて1着を取らずに逃げを選ぶ場面もあるが決まらない。ゴールポイントは鈴木が1着で10点獲得するが梶原も2着に入り圧勝した。
1位 梶原悠未(筑波大学)41点
2位 橋本優弥(鹿屋体育大学)24点
3位 中村妃智(日本写真判定)16点
男子ポイントレース 30km
予選を勝ち抜いた20人による決勝は、序盤から原田裕成(愛三工業レーシングチーム)が積極的に加点しポイントリーダーとなったが、15回中4回目のポイント後に落車する。5回目のポイントから1着2着を連取するのはこの種目の国体、インカレ勝者の荒井佑太(法政大学)。原田は再乗車した後も加点して浮上する。今村駿介(中央大学)も後半に浮上する。
14回目のポイントを1着通過したポイントリーダーの荒井が気を付けるべきはゴールの倍点だ。ポイント3番手の原田が最終周回に奪いに出るが、これをポイント2番手の今村がかわす。荒井は今村をマークするが最終フィニッシュは今村が先頭で10点獲得する。今村と荒井は同点の35点だったがフィニッシュ着順で2015年ジュニア世界チャンピオンの今村の優勝が決まった。
1位 今村駿介(中央大学)35点(フィニッシュ着順による)
2位 荒井佑太(法政大学)35点
3位 原田裕成(愛三工業レーシングチーム)27点
チームパーシュート
13チームが出場した男子チームパーシュートは、うち10チームが学連所属校。予選上位4チームによる決定戦が行われ、予選でトップタイムの4分20秒897を記録した中央大学(原井・今村・高橋・橋本)と、4分24秒121の鹿屋体育大学(松本・阿部・徳田・長松)が決勝で対決した。序盤からわずかに中央大学がリードする中、中盤で鹿屋体育大学の隊列が乱れ一挙にペースダウン。最終的には9秒の差をつけて中央大学が優勝した。
1位 中央大学(原井・今村・高橋・橋本)4分20秒897(予選時)
2位 鹿屋体育大学(松本・阿部・徳田・長松)4分24秒121 同
3位 日本大学(草場・沢田・坂本・大屋)4分27秒749 同
女子チームパーシュート
1位 強化チーム(鈴木・中村・梶原・古山)4分57秒038
女子スプリント
予選のトップタイムは前田佳代乃(京都府自転車競技連盟)の11秒514。2番時計は前日のケイリン覇者、小林優香(Dream Seeker)の11秒696.両者ともに危なげなくストレート勝ちして決勝で対戦。2本とも前田が先取して優勝し9連覇を達成した。前田は200mフライングTT 11秒014と500mTT 34秒882の日本記録保持者で、気鋭の小林を寄せ付けずに圧倒した。
1位 前田佳代乃(京都府自転車競技連盟)
2位 小林優香(Dream Seeker)
3位 石井寛子(JPCU東京)
男子スプリント
予選のトップタイムは和田真久留(Dream Seeker)の10秒376で、早坂秀悟(JPCU宮城)は10秒482で2番、9秒702の日本記録保持者の中川誠一郎(JPCU熊本)は10秒487で3番に。和田と早坂が勝ち上がって決勝で対戦し1本目は和田が取り、2本目は早坂が先着したが両者とも警告が出た。和田は警告累積2回のため失格となり早坂の優勝が決まった。
1位 早坂秀悟(JPCU宮城)
2位 空位
3位 中川誠一郎(JPCU熊本)
女子マディソン 20km
昨年のUCI規則改定で設定された種目が女子マディソン。2人1組で行うポイントレースだ。その国内では初となるレースがこの全日本選手権で行われた。4組のエントリーがあり当日は3組が出走した。JCFの強化指定選手によるA、B両チームと鹿屋体育大学だ。レースは序盤は3チームでの戦いだったが強化A、B両チームが抜け出しBチームが1位通過を繰り返す。鹿屋体育大学は1ラップされ、梶原悠未と古山稀絵のBチームが抜け出して優勝。梶原は今大会で4冠を達成した。
1位 強化Bチーム(梶原・古山)
2位 強化Aチーム(鈴木・中村)
3位 鹿屋体育大学(橋本・西島)
男子マディソン 25km
11チームが出場した男子は90周で9回のポイント周回がある。序盤から交代を繰り返すハイスピードの展開となり、宮城(沢田・荒井)とブリヂストンアンカー(近谷・一丸)そして愛三工業レーシングチーム(原田・渡邊)らが競う。ポイントリーダーのブリヂストンアンカーが25点で迎えた終盤、2番手は15点の宮城でゴール倍点だけ気をつければよい展開に。
ここで抜け出したのはチーム右京(樋口・中井)。両名とも京都産業大学の現役生だがチーム右京にもUCI登録する。この2人が交代を繰り返しリードを保つ。ゴール倍点もチーム右京が獲得し2位まで順位を上げ、ブリヂストンアンカーの優勝が決まった。22名がバンク上を行き交うハイスピードな展開に会場は盛り上がり、またテクニックも重要なため普通のポイントレースとは違う選手たちも活躍する場面があり大盛況だった。
1位 ブリヂストンアンカー(近谷・一丸)25点
2位 チーム右京(樋口・中井)21点(フィニッシュの着順による)
3位 宮城(沢田・荒井)21点
photo&text:高木秀彰
宮城県大和町での全日本選手権トラック2日目は、朝から終日小雨が降り続き気温14度と冷える天候。おもに競走系種目が行われ、それぞれで白熱した戦いが演じられた。
女子スクラッチ 10km
スタートから小さな仕掛けあいが続くが基本は集団のままで推移する。ラスト1km手前で高田奈生(鹿屋体育大学)が逃げるが集団は静観。しかし最終周回で中村妃智(日本写真判定)が追い上げこれを吸収。中村の後ろにいた鈴木奈央(JPCU静岡)がさらにかわして優勝。これに中村愛花(日本体育大学)、古山稀絵(日本体育大学)が続いた。
1位 鈴木奈央(JPCU静岡)14分14秒
2位 中村愛花(日本体育大学)
3位 古山稀絵(日本体育大学)
男子スクラッチ 15km
15kmで行われた男子は、中盤までは常に逃げができるが吸収されることを繰り返す展開。ラスト5kmから数人が逃げ続け、これをラスト1周で後方から抜き去った徳田匠(鹿屋体育大学)が先頭に立つ。しかしこれをメイン集団は一丸尚伍(ブリヂストンアンカー)先頭に吉岡衛(京都産業大学)と追い上げると、後方から猛然と高橋優斗(中央大学)がスパートをかける。4人が横一線でフィニッシュし、高橋がわずかに先着して優勝した。
1位 高橋優斗(中央大学)18分51秒
2位 吉岡衛(京都産業大学)
3位 一丸尚伍(ブリヂストンアンカー)
女子ポイントレース 20km
この種目でアジア選手権に優勝している梶原悠未(筑波大学)はアジアチャンピオンジャージで出場。序盤から梶原と鈴木奈央(JPCU静岡)が積極的にポイントを取りに行く。中盤からは橋本優弥(鹿屋体育大学)も加点していく一方、鈴木はマイナス1ラップとなる。梶原はその後もあえて1着を取らずに逃げを選ぶ場面もあるが決まらない。ゴールポイントは鈴木が1着で10点獲得するが梶原も2着に入り圧勝した。
1位 梶原悠未(筑波大学)41点
2位 橋本優弥(鹿屋体育大学)24点
3位 中村妃智(日本写真判定)16点
男子ポイントレース 30km
予選を勝ち抜いた20人による決勝は、序盤から原田裕成(愛三工業レーシングチーム)が積極的に加点しポイントリーダーとなったが、15回中4回目のポイント後に落車する。5回目のポイントから1着2着を連取するのはこの種目の国体、インカレ勝者の荒井佑太(法政大学)。原田は再乗車した後も加点して浮上する。今村駿介(中央大学)も後半に浮上する。
14回目のポイントを1着通過したポイントリーダーの荒井が気を付けるべきはゴールの倍点だ。ポイント3番手の原田が最終周回に奪いに出るが、これをポイント2番手の今村がかわす。荒井は今村をマークするが最終フィニッシュは今村が先頭で10点獲得する。今村と荒井は同点の35点だったがフィニッシュ着順で2015年ジュニア世界チャンピオンの今村の優勝が決まった。
1位 今村駿介(中央大学)35点(フィニッシュ着順による)
2位 荒井佑太(法政大学)35点
3位 原田裕成(愛三工業レーシングチーム)27点
チームパーシュート
13チームが出場した男子チームパーシュートは、うち10チームが学連所属校。予選上位4チームによる決定戦が行われ、予選でトップタイムの4分20秒897を記録した中央大学(原井・今村・高橋・橋本)と、4分24秒121の鹿屋体育大学(松本・阿部・徳田・長松)が決勝で対決した。序盤からわずかに中央大学がリードする中、中盤で鹿屋体育大学の隊列が乱れ一挙にペースダウン。最終的には9秒の差をつけて中央大学が優勝した。
1位 中央大学(原井・今村・高橋・橋本)4分20秒897(予選時)
2位 鹿屋体育大学(松本・阿部・徳田・長松)4分24秒121 同
3位 日本大学(草場・沢田・坂本・大屋)4分27秒749 同
女子チームパーシュート
1位 強化チーム(鈴木・中村・梶原・古山)4分57秒038
女子スプリント
予選のトップタイムは前田佳代乃(京都府自転車競技連盟)の11秒514。2番時計は前日のケイリン覇者、小林優香(Dream Seeker)の11秒696.両者ともに危なげなくストレート勝ちして決勝で対戦。2本とも前田が先取して優勝し9連覇を達成した。前田は200mフライングTT 11秒014と500mTT 34秒882の日本記録保持者で、気鋭の小林を寄せ付けずに圧倒した。
1位 前田佳代乃(京都府自転車競技連盟)
2位 小林優香(Dream Seeker)
3位 石井寛子(JPCU東京)
男子スプリント
予選のトップタイムは和田真久留(Dream Seeker)の10秒376で、早坂秀悟(JPCU宮城)は10秒482で2番、9秒702の日本記録保持者の中川誠一郎(JPCU熊本)は10秒487で3番に。和田と早坂が勝ち上がって決勝で対戦し1本目は和田が取り、2本目は早坂が先着したが両者とも警告が出た。和田は警告累積2回のため失格となり早坂の優勝が決まった。
1位 早坂秀悟(JPCU宮城)
2位 空位
3位 中川誠一郎(JPCU熊本)
女子マディソン 20km
昨年のUCI規則改定で設定された種目が女子マディソン。2人1組で行うポイントレースだ。その国内では初となるレースがこの全日本選手権で行われた。4組のエントリーがあり当日は3組が出走した。JCFの強化指定選手によるA、B両チームと鹿屋体育大学だ。レースは序盤は3チームでの戦いだったが強化A、B両チームが抜け出しBチームが1位通過を繰り返す。鹿屋体育大学は1ラップされ、梶原悠未と古山稀絵のBチームが抜け出して優勝。梶原は今大会で4冠を達成した。
1位 強化Bチーム(梶原・古山)
2位 強化Aチーム(鈴木・中村)
3位 鹿屋体育大学(橋本・西島)
男子マディソン 25km
11チームが出場した男子は90周で9回のポイント周回がある。序盤から交代を繰り返すハイスピードの展開となり、宮城(沢田・荒井)とブリヂストンアンカー(近谷・一丸)そして愛三工業レーシングチーム(原田・渡邊)らが競う。ポイントリーダーのブリヂストンアンカーが25点で迎えた終盤、2番手は15点の宮城でゴール倍点だけ気をつければよい展開に。
ここで抜け出したのはチーム右京(樋口・中井)。両名とも京都産業大学の現役生だがチーム右京にもUCI登録する。この2人が交代を繰り返しリードを保つ。ゴール倍点もチーム右京が獲得し2位まで順位を上げ、ブリヂストンアンカーの優勝が決まった。22名がバンク上を行き交うハイスピードな展開に会場は盛り上がり、またテクニックも重要なため普通のポイントレースとは違う選手たちも活躍する場面があり大盛況だった。
1位 ブリヂストンアンカー(近谷・一丸)25点
2位 チーム右京(樋口・中井)21点(フィニッシュの着順による)
3位 宮城(沢田・荒井)21点
photo&text:高木秀彰
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