2016/10/11(火) - 13:24
茨城にてJCXシリーズが開幕。激しい2位・3位争いを尻目に序盤から独走した小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)が圧勝し、目標に据える全日本選手権に向けて好発進した。
先々週に茨城と東海で動き出した国内シクロクロスカレンダーは、10月の3連休最終日に本格的なシーズンインを告げるJCXシリーズ初戦に直面。総勢400名を超える、過去最大人数を茨城県取手市の小貝川リバーサイドパークに迎え、茨城シクロクロスの第2戦として華やかに開催された。
一部区間を除き、常時シクロクロスの練習用に解放されている小貝川リバーサイドパーク。今回はテクニカルなシングル/芝生区間に加えてストレート部分が例年よりも延長され、より馬力が求められるコース設定に。前日までに降った雨がコースを濡らしたが、C1レースの頃には泥要素は減り、スピーディーなパワーコースが出来上がった。
13時5分にスタートしたC1レースで序盤からリードしたのは、地元宇都宮で開催される全日本選手権に意欲を燃やす小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)と、前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)、そして丸山厚(BOMA RACING)の3名。トップ10に食い込むと思われた小坂正則(スワコレーシング)は他選手と接触したことによって変速機を破損し、早々に戦列から離脱してしまう。
小坂と前田が交互に先頭に立つ先頭グループではまず丸山が遅れ、次いでグリップに有利なオールラウンドタイヤを選んだ小坂がセンタースリックタイヤの前田をコーナー区間でパス。様子を伺いながらペースを上げると前田は追従できず、ここから小坂の長い一人旅が幕を開けることとなった。
「スムーズすぎて楽に走っているよう」と観客に言わしめる走りで後続との距離を開きにかかる小坂。「国内初戦ということもあり、今日は自分自身をしっかりと追い込む走りをしたかった」と踏み続ける小坂のハイスピードに、レース時間が半分を迎える前から足切りが続出。最終的な完走人数は24名となった。
小坂の後ろでは「今日は思うように身体が動かなかった。ハンガーノックだったのかもしれない」という前田の後ろには丸山が再び迫り、中盤から追い上げてきた中里仁(Lemonade Bellmare Racing Team)も存在感を強め始める。更には最後方スタートの織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)もジャンプでギャラリーを沸かせながら怒涛の追い上げで一気に勝負の最前線へと躍り出た。
後続グループの混戦状態で小坂とのタイム差拡大に歯止めが掛かったが、後半になると再びリードが広がり、その差は1分以上に。中里は國井敏夫(MilePost BMC Racing)と丸山、前田を続けざまにパスして2位に浮上。織田も國井とランデブーしながら前を狙っていく。
しかし激しい2位以降の争いも、先頭を行く小坂にとってはどこ吹く風。きっちりと踏み切った小坂は後続に1分半以上をつける大差の逃げ切りでJCX開幕戦勝利。2位には中里、3位には織田の追撃を振り切った丸山が入った。
「開幕戦にしては良い走りができた。でもまだまだプッシュできるはずなので全日本に向けて調子を上げていきたい」と言う小坂。「これで勢いがついたので、これからのレースは自分の限界を高める走りを心掛けたい。JCXシリーズの連覇については全日本まではあまり意識しないつもりですが、UCIレースはしっかり狙っていきますし、上位6戦の結果でランキングが決まるので、自ずと付いてくると思っています」と抱負を語った。
C1の前に開催されたCL1は、序盤から武田和佳(Liv)が独走し、今井美穂(CycleClub.jp)を抑える展開が続いたものの、スピードに強みを見せる唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が中盤に猛然とスパートして首位に躍り出た。
武田もコーナーワークで食い下がったものの、直線が現れる度に唐見の背中は遠くなっていく。ロードレースの必勝パターンに持ち込んだ唐見は武田を25秒、今井を2分半引き離して勝利を飾った。
また、CM1では伊澤一嘉(TONIC CX Team JAPAN)が圧勝、C2では山中集平がアウター50Tのロードギアを回して圧勝。C1への切符を掴んでいる。次なるJCXシリーズの舞台は長野県茅野市で10月23日(日)に開催される白樺湖大会(シクロクロスミーティング第2戦)だ。
茨城シクロクロス2016-2017第2戦 小貝川リバーサイドパーク結果
1h02’47”
1h04’12”
1h04’24”
1h04’34”
1h04’43”
1h05’14”
1h05’21”
1h05’27”
1h05’35”
1h05’56”
38’27”
38’43”
41’03”
42’33”
43’32”
その他リザルトはAJOCCリザルトページへ
text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO
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先々週に茨城と東海で動き出した国内シクロクロスカレンダーは、10月の3連休最終日に本格的なシーズンインを告げるJCXシリーズ初戦に直面。総勢400名を超える、過去最大人数を茨城県取手市の小貝川リバーサイドパークに迎え、茨城シクロクロスの第2戦として華やかに開催された。
一部区間を除き、常時シクロクロスの練習用に解放されている小貝川リバーサイドパーク。今回はテクニカルなシングル/芝生区間に加えてストレート部分が例年よりも延長され、より馬力が求められるコース設定に。前日までに降った雨がコースを濡らしたが、C1レースの頃には泥要素は減り、スピーディーなパワーコースが出来上がった。
13時5分にスタートしたC1レースで序盤からリードしたのは、地元宇都宮で開催される全日本選手権に意欲を燃やす小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)と、前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)、そして丸山厚(BOMA RACING)の3名。トップ10に食い込むと思われた小坂正則(スワコレーシング)は他選手と接触したことによって変速機を破損し、早々に戦列から離脱してしまう。
小坂と前田が交互に先頭に立つ先頭グループではまず丸山が遅れ、次いでグリップに有利なオールラウンドタイヤを選んだ小坂がセンタースリックタイヤの前田をコーナー区間でパス。様子を伺いながらペースを上げると前田は追従できず、ここから小坂の長い一人旅が幕を開けることとなった。
「スムーズすぎて楽に走っているよう」と観客に言わしめる走りで後続との距離を開きにかかる小坂。「国内初戦ということもあり、今日は自分自身をしっかりと追い込む走りをしたかった」と踏み続ける小坂のハイスピードに、レース時間が半分を迎える前から足切りが続出。最終的な完走人数は24名となった。
小坂の後ろでは「今日は思うように身体が動かなかった。ハンガーノックだったのかもしれない」という前田の後ろには丸山が再び迫り、中盤から追い上げてきた中里仁(Lemonade Bellmare Racing Team)も存在感を強め始める。更には最後方スタートの織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)もジャンプでギャラリーを沸かせながら怒涛の追い上げで一気に勝負の最前線へと躍り出た。
後続グループの混戦状態で小坂とのタイム差拡大に歯止めが掛かったが、後半になると再びリードが広がり、その差は1分以上に。中里は國井敏夫(MilePost BMC Racing)と丸山、前田を続けざまにパスして2位に浮上。織田も國井とランデブーしながら前を狙っていく。
しかし激しい2位以降の争いも、先頭を行く小坂にとってはどこ吹く風。きっちりと踏み切った小坂は後続に1分半以上をつける大差の逃げ切りでJCX開幕戦勝利。2位には中里、3位には織田の追撃を振り切った丸山が入った。
「開幕戦にしては良い走りができた。でもまだまだプッシュできるはずなので全日本に向けて調子を上げていきたい」と言う小坂。「これで勢いがついたので、これからのレースは自分の限界を高める走りを心掛けたい。JCXシリーズの連覇については全日本まではあまり意識しないつもりですが、UCIレースはしっかり狙っていきますし、上位6戦の結果でランキングが決まるので、自ずと付いてくると思っています」と抱負を語った。
C1の前に開催されたCL1は、序盤から武田和佳(Liv)が独走し、今井美穂(CycleClub.jp)を抑える展開が続いたものの、スピードに強みを見せる唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が中盤に猛然とスパートして首位に躍り出た。
武田もコーナーワークで食い下がったものの、直線が現れる度に唐見の背中は遠くなっていく。ロードレースの必勝パターンに持ち込んだ唐見は武田を25秒、今井を2分半引き離して勝利を飾った。
また、CM1では伊澤一嘉(TONIC CX Team JAPAN)が圧勝、C2では山中集平がアウター50Tのロードギアを回して圧勝。C1への切符を掴んでいる。次なるJCXシリーズの舞台は長野県茅野市で10月23日(日)に開催される白樺湖大会(シクロクロスミーティング第2戦)だ。
茨城シクロクロス2016-2017第2戦 小貝川リバーサイドパーク結果
C1
1位 小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)
2位 中里仁(Lemonade Bellmare Racing Team)
3位 丸山厚(BOMA RACING)
4位 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)
5位 國井敏夫(MilePost BMC Racing)
6位 斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)
7位 前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)
8位 重田兼吾(TeamCUORE/順天堂大学)
9位 山田大介(PAX PROJECT)
10位 山中真(MilePost BMC Racing)
1位 小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)
2位 中里仁(Lemonade Bellmare Racing Team)
3位 丸山厚(BOMA RACING)
4位 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)
5位 國井敏夫(MilePost BMC Racing)
6位 斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)
7位 前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)
8位 重田兼吾(TeamCUORE/順天堂大学)
9位 山田大介(PAX PROJECT)
10位 山中真(MilePost BMC Racing)
1h02’47”
1h04’12”
1h04’24”
1h04’34”
1h04’43”
1h05’14”
1h05’21”
1h05’27”
1h05’35”
1h05’56”
CL1
1位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
2位 武田和佳(Liv)
3位 今井美穂(CycleClub.jp)
4位 西山みゆき(TOYO Frame)
5位 西形舞(PANAMAREDS CX)
1位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
2位 武田和佳(Liv)
3位 今井美穂(CycleClub.jp)
4位 西山みゆき(TOYO Frame)
5位 西形舞(PANAMAREDS CX)
38’27”
38’43”
41’03”
42’33”
43’32”
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text:So.Isobe
photo:Makoto.AYANO
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