ツール・ド・フランスを走った全22チームのロードバイク&TTマシンを、3チームごとに7回にわけて紹介。第6弾ではオリカ・バイクエクスチェンジのスコット、コフィディスのオルベア、ボーラ・アルゴン18のアルゴン18をピックアップします。
オリカ・バイクエクスチェンジ【スコット FOIL、ADDICT、PLASMA 5(TTバイク)】
サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・バイクエクスチェンジ)のスコット FOIL photo:Makoto.AYANO
オリカ・バイクエクスチェンジのバイクサプライヤーを務めるのはスコット。新人賞を獲得したアダム・イェーツ(イギリス)は軽量クライミングモデル「ADDICT」、マイケル・マシューズ(オーストラリア)らスプリンターはエアロロード「FOIL」と言うようにバイク選択が分かれた。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で統一され、ペダルもDURA-ACE。クランクはDURA-ACE4アーム仕様のSRMを採用する。FOILは前後共にダイレクトマウントブレーキで、リアはBB下に取り付けるタイプ。勝負どころとなるステージでは、特殊なテフロン系パウダーコーティングによって駆動抵抗を低減したセラミックスピードのスペシャルチェーン「UFO」を投入した。
アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ)のスコット ADDICT photo:Makoto.AYANO
特殊なテフロン系パウダーコーティングによって駆動抵抗を低減したセラミックスピードのスペシャルチェーン「UFO」を投入 photo:Makoto.AYANO
ホイールはシマノWH-9000シリーズ。タイヤにはコンチネンタル COMPETITION PRO LTDを組み合わせる photo:Makoto.AYANO
ホイールも同じくシマノDURA-ACEグレードのWH-9000シリーズで、24mm、35mm、50mmという3種類のハイトをコースプロフィールに応じて使い分ける。組み合わせるタイヤは、市販品よりも更にハイグリップなコンパウンドを使用したコンチネンタルのプロ供給モデル「COMPETITION PRO LTD」だ。ハンドル、ステム、シートポストはPROの「VIBE」シリーズで統一。サドルはフィジーク、ボトル&ケージはエリートからサポートを受ける。
オリカ・グリーンエッジのスコット PLASMA 5 photo:Makoto.AYANO
ISMのサドルをチョイスするライダーも。Di2のバッテリーはサドル後方に設置される photo:Makoto.AYANO
PLASMA 5専用のハンドルバー。シンプルなデザインに仕上げられている photo:Makoto.AYANO
TTバイクは、スコットが誇る空力テクノロジーを駆使し設計された「PLASMA 5」。ハンドルまわりはサプライヤーが異なり、スコットの専用品やプロファイルデザインの製品を使用。Di2の変速バッテリーをサドルの後ろに取り付ける独特のセッティングがなされている。
コフィディス【オルベア ORCA OMR、ORDU OMP(TTバイク)】
ジェフリー・スープ(フランス、コフィディス)のオルベア ORCA プロトタイプ photo:Makoto.AYANO
臼式の内蔵シートクランプを採用する photo:Makoto.AYANO
ブレードの形状を一新したフロントフォーク photo:Makoto.AYANO
コフィディスのバイクサプライヤーを務めるのは、スパニッシュブランドのオルベア。メインバイクはヒルクライム性能にフォーカスしたオールラウンドモデル「ORCA OMR」だが、ジェフリー・スープ(フランス)は新型ORCAと思わしきプロトタイプを駆った。ネットを張り巡らせたようなペイントのお掛けで、その形状がよく分からないものの、臼式のシートクランプやシンプルになったフォーク形状などが現行モデルとの違いだ。なお、オルベア側からはこのプロトタイプに関するアナウンスはない。
FSAのセミワイヤレスコンポ「WE」がアッセンブルされたシリル・ルモワンヌ(フランス、コフィディス)のオルベアORCA OMR photo:Makoto.AYANO
スラムのDoubleTapにも似た形状のレバー photo:Makoto.AYANO
いかにも軽量そうな新型ブレーキがアッセンブルされる photo:Makoto.AYANO
ミニマルなデザインのリアディレーラー photo:Makoto.AYANO
駆動部にカバーが被せられ、昨年のプロトタイプよりも完成度が高くなったフロントディレーラー photo:Makoto.AYANO
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2をメインとし、クランクやブレーキはFSAからサポートを受ける。そしてディレクトエネルジーと同じく、FSAのセミワイヤレスコンポーネント「WE」を投入。ダニエル・ナバーロ(スペイン)らのバイクには、レバーの引きを軽くするために、アルミのリンクを繋ぐタイプのブレーキ用アウターケーブルがアッセンブルされていた。
ホイールはFSAがプロデュースするヴィジョンで、「Metron」シリーズより55mmと40mmの2種類のリムハイトをコースプロフィールに応じて使い分けた。タイヤはケンダながら、モデル名の表記がなく、市販ラインアップにはないトラディショナルな作りのモデルとしている。ハンドル、ステム、シートポストはFSA K-FORCE LIGHTがメインで、サドルとバーテープにはプロロゴを採用する。
コフィディスのオルベア ORDU OMP photo:Makoto.AYANO
トライリグのエアロブレーキがアッセンブルされる photo:Makoto.AYANO
ハンドルまわりはヴィジョンで固められる photo:Makoto.AYANO
TTバイクは、新型となった「ORDU OMP」。UCIレギュレーションに抵触しそうなほどにボリュームのあるヘッドチューブなどが特徴的な1台だ。ブレーキにはトライリグのセンタープル式を採用し、空気抵抗の低減を図っている。
ボーラ・アルゴン18【アルゴン18 Nitrogen Pro、Gallium Pro、E-118 Next(TTバイク)】
シェーン・アークボルド(ニュージーランド、ボーラ・アルゴン18)のアルゴン18 Nitrogen Pro photo:Makoto.AYANO
ワイルドカードで出場を果たしたドイツのプロコンチネンタルチーム、ボーラ・アルゴン18。タイトルスポンサーの1つでもある気鋭のカナディアンブランド「アルゴン18」がバイクサプライヤーを務める。ライダーたちは、エアロロード「Nitrogen Pro」とオールラウンドモデル「Gallium Pro」の2車種を好みやコースプロフィールに応じて乗り分ける。
サドルサプライヤーはプロロゴ。表面にすべり止め素材を配したCPCモデルを選択するライダーが多い photo:Makoto.AYANO
ハンドルまわりはFSAで揃えられる photo:Makoto.AYANO
クランク式パワーメーターは、Power2MaxのFSA K-FORCE LIGHTモデル photo:Makoto.AYANO
ホイールはヴィジョンMetronシリーズを採用。ヴィットリアの新型CORSAタイヤを組み合わせる photo:Makoto.AYANO
コンポーネントは、シマノDURA-ACE Di2をメインとし、クランクにFSA K-FORCE LIGHTを組み合わせる。パワーメーターにはクランク式のPower2Maxを採用。ブレーキはバイクによって異なり、Gallium ProにはキャリパータイプのSL-Kが、Nitrogen ProにはTRPの専用エアロVブレーキがアッセンブルされる。ホイ―ルはヴィジョンの「Metron」シリーズで、コースプロフィールに応じて40mmと55mmの2種類のハイトを使い分ける。組み合わせるタイヤは、ヴィットリアの新型CORSAだ。
アンドレアス・シュリンガー(ドイツ、ボーラ・アルゴン18)のアルゴン18 Gallium Pro photo:Makoto.AYANO
ハンドル、ステム、シートポストもFSAからサポートを受け、最上位グレードのK-FORCE LIGHTをメインに使用。サドルはプロロゴで、表面にすべり止め素材を配したCPCモデルが多く選択されている模様。その他、ペダルはスピードプレイ、ボトル&ケージはタックスだ。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
オリカ・バイクエクスチェンジ【スコット FOIL、ADDICT、PLASMA 5(TTバイク)】

オリカ・バイクエクスチェンジのバイクサプライヤーを務めるのはスコット。新人賞を獲得したアダム・イェーツ(イギリス)は軽量クライミングモデル「ADDICT」、マイケル・マシューズ(オーストラリア)らスプリンターはエアロロード「FOIL」と言うようにバイク選択が分かれた。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で統一され、ペダルもDURA-ACE。クランクはDURA-ACE4アーム仕様のSRMを採用する。FOILは前後共にダイレクトマウントブレーキで、リアはBB下に取り付けるタイプ。勝負どころとなるステージでは、特殊なテフロン系パウダーコーティングによって駆動抵抗を低減したセラミックスピードのスペシャルチェーン「UFO」を投入した。



ホイールも同じくシマノDURA-ACEグレードのWH-9000シリーズで、24mm、35mm、50mmという3種類のハイトをコースプロフィールに応じて使い分ける。組み合わせるタイヤは、市販品よりも更にハイグリップなコンパウンドを使用したコンチネンタルのプロ供給モデル「COMPETITION PRO LTD」だ。ハンドル、ステム、シートポストはPROの「VIBE」シリーズで統一。サドルはフィジーク、ボトル&ケージはエリートからサポートを受ける。



TTバイクは、スコットが誇る空力テクノロジーを駆使し設計された「PLASMA 5」。ハンドルまわりはサプライヤーが異なり、スコットの専用品やプロファイルデザインの製品を使用。Di2の変速バッテリーをサドルの後ろに取り付ける独特のセッティングがなされている。
コフィディス【オルベア ORCA OMR、ORDU OMP(TTバイク)】



コフィディスのバイクサプライヤーを務めるのは、スパニッシュブランドのオルベア。メインバイクはヒルクライム性能にフォーカスしたオールラウンドモデル「ORCA OMR」だが、ジェフリー・スープ(フランス)は新型ORCAと思わしきプロトタイプを駆った。ネットを張り巡らせたようなペイントのお掛けで、その形状がよく分からないものの、臼式のシートクランプやシンプルになったフォーク形状などが現行モデルとの違いだ。なお、オルベア側からはこのプロトタイプに関するアナウンスはない。





コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2をメインとし、クランクやブレーキはFSAからサポートを受ける。そしてディレクトエネルジーと同じく、FSAのセミワイヤレスコンポーネント「WE」を投入。ダニエル・ナバーロ(スペイン)らのバイクには、レバーの引きを軽くするために、アルミのリンクを繋ぐタイプのブレーキ用アウターケーブルがアッセンブルされていた。
ホイールはFSAがプロデュースするヴィジョンで、「Metron」シリーズより55mmと40mmの2種類のリムハイトをコースプロフィールに応じて使い分けた。タイヤはケンダながら、モデル名の表記がなく、市販ラインアップにはないトラディショナルな作りのモデルとしている。ハンドル、ステム、シートポストはFSA K-FORCE LIGHTがメインで、サドルとバーテープにはプロロゴを採用する。



TTバイクは、新型となった「ORDU OMP」。UCIレギュレーションに抵触しそうなほどにボリュームのあるヘッドチューブなどが特徴的な1台だ。ブレーキにはトライリグのセンタープル式を採用し、空気抵抗の低減を図っている。
ボーラ・アルゴン18【アルゴン18 Nitrogen Pro、Gallium Pro、E-118 Next(TTバイク)】

ワイルドカードで出場を果たしたドイツのプロコンチネンタルチーム、ボーラ・アルゴン18。タイトルスポンサーの1つでもある気鋭のカナディアンブランド「アルゴン18」がバイクサプライヤーを務める。ライダーたちは、エアロロード「Nitrogen Pro」とオールラウンドモデル「Gallium Pro」の2車種を好みやコースプロフィールに応じて乗り分ける。




コンポーネントは、シマノDURA-ACE Di2をメインとし、クランクにFSA K-FORCE LIGHTを組み合わせる。パワーメーターにはクランク式のPower2Maxを採用。ブレーキはバイクによって異なり、Gallium ProにはキャリパータイプのSL-Kが、Nitrogen ProにはTRPの専用エアロVブレーキがアッセンブルされる。ホイ―ルはヴィジョンの「Metron」シリーズで、コースプロフィールに応じて40mmと55mmの2種類のハイトを使い分ける。組み合わせるタイヤは、ヴィットリアの新型CORSAだ。

ハンドル、ステム、シートポストもFSAからサポートを受け、最上位グレードのK-FORCE LIGHTをメインに使用。サドルはプロロゴで、表面にすべり止め素材を配したCPCモデルが多く選択されている模様。その他、ペダルはスピードプレイ、ボトル&ケージはタックスだ。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
Amazon.co.jp