2016/04/24(日) - 01:36
40人によるゴールスプリントは、ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)が他を圧倒するスピードで制しJプロツアーリーダーに。チームもリーダーに返り咲いた。女子は吉川美穂(Live GARDEN BICI STELLE)が優勝。
1会場で2日間レースのある”Two In One”大会の群馬ロード。初日は短め84km、レースレイティングAのロードレース。2日目は120kmでAAレーティングのため、力配分やレース展開の違いが見どころに。コースは今まで数々の名勝負が繰り広げられてきた1周6kmの群馬CSC。午前中から好天に恵まれ絶好のレース日和に。
逃げができないアタック合戦のP1
ロードレースとしては短めの14周84kmのP1クラスタは、逃げの決まらないスピードレースになった。スタートからアタックの応酬となった集団は、逃げと吸収を常に繰り返し大きな逃げを許さない。中盤まではアイラン・フェルナンデスを中心とするマトリックスパワータグと、オスカル・プジョルを中心とするチーム右京そして宇都宮ブリッツェン勢が動きの中心。
数人から時には30人ほどの逃げになるが最大30秒どまりで大きな逃げとはならない。中盤からは愛三工業レーシングチーム、シマノレーシングもアタックに加わるが逃げが決まらない。その中でチーム右京は逃げを作らない動きで、スプリンターのアベラストゥリで勝負する構えを見せる。終盤になっても逃げは決まらず40人の集団でのゴールスプリントへ向かう。
最終周回の心臓破りの坂は中根英登(愛三工業レーシングチーム)がペースを上げてアタックを許さない走りに持ち込む。この動きで集団が大きく2つに分かれ数十mの差が開くがラスト400mで再び集団はまとまる。ここで集団の中央から鋭く抜け出したのはアベラストゥリ。他を圧倒するスピードでコースの中央からの迫力のスプリントを見せて圧勝。黒枝士揮(愛三工業レーシングチーム)がこれに続いた。最終的に1周平均8分27秒のスピードレースだった。
優勝したアベラストゥリは2013年のパリ‐ツール(1.HC)に当時ワールドツアーチームだったエウスカルテルで参戦し8位の成績を持つスプリンター。宇都宮クリテリウムではメイン集団の頭を取っていた。チームとしては集団ならばスプリンターのアベラストゥリで勝負する算段。これでアベラストゥリがJプロツアーリーダーとなり、チームもリーダーに返り咲いた。
2位の黒枝は「最後の坂で中切れになって取り残されてしまいましたが平塚さんと小森さんが引き上げてくれてラスト400mくらいで追いつき、そこから前へ上がりました。アベラストゥリ選手に反応はできたのですがそこから先の脚が残っていなかったです。彼のスプリント力は過去にチンハイレイクなどで走ったことがあるので知ってはいました」と語る。黒枝もまたアベラストゥリに劣らない力を見せた。
女子は吉川美穂(Live GARDEN BICI STELLE)が優勝
女子は唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が積極的にレースを展開。登りだけでなく各所でペースを上げる。吉川もこれに対応して先頭でペースを上げる。周回ごとに人数を減らしていき、最後は吉川と唐見のスプリント勝負となりこれを吉川が制し優勝。
結果
P1クラスタ 84km
1位 ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)1時間58分20秒
2位 黒枝士揮(愛三工業レーシングチーム)
3位 鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)
4位 野中竜馬(キナンサイクリングチーム)
5位 大久保陣(宇都宮ブリッツェン)
6位 畑中勇介(チーム右京)
7位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
8位 ベンジャミ・プラデス(チーム右京)
9位 入部正太朗(シマノレーシング)
10位 水谷翔(シマノレーシング)
Jプロツアーリーダー ジョン・アベラストゥリ(Team UKYO)
U23リーダー 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
Fクラスタ 30km
1位 吉川美穂(Live GARDEN BICI STELLE)50分58秒
2位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)+01秒
3位 樫木祥子(Neilpryde - Nanshin Subaru Cycling Team)+05秒
Jフェミニンツアーリーダー 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
photo&text:高木秀彰
1会場で2日間レースのある”Two In One”大会の群馬ロード。初日は短め84km、レースレイティングAのロードレース。2日目は120kmでAAレーティングのため、力配分やレース展開の違いが見どころに。コースは今まで数々の名勝負が繰り広げられてきた1周6kmの群馬CSC。午前中から好天に恵まれ絶好のレース日和に。
逃げができないアタック合戦のP1
ロードレースとしては短めの14周84kmのP1クラスタは、逃げの決まらないスピードレースになった。スタートからアタックの応酬となった集団は、逃げと吸収を常に繰り返し大きな逃げを許さない。中盤まではアイラン・フェルナンデスを中心とするマトリックスパワータグと、オスカル・プジョルを中心とするチーム右京そして宇都宮ブリッツェン勢が動きの中心。
数人から時には30人ほどの逃げになるが最大30秒どまりで大きな逃げとはならない。中盤からは愛三工業レーシングチーム、シマノレーシングもアタックに加わるが逃げが決まらない。その中でチーム右京は逃げを作らない動きで、スプリンターのアベラストゥリで勝負する構えを見せる。終盤になっても逃げは決まらず40人の集団でのゴールスプリントへ向かう。
最終周回の心臓破りの坂は中根英登(愛三工業レーシングチーム)がペースを上げてアタックを許さない走りに持ち込む。この動きで集団が大きく2つに分かれ数十mの差が開くがラスト400mで再び集団はまとまる。ここで集団の中央から鋭く抜け出したのはアベラストゥリ。他を圧倒するスピードでコースの中央からの迫力のスプリントを見せて圧勝。黒枝士揮(愛三工業レーシングチーム)がこれに続いた。最終的に1周平均8分27秒のスピードレースだった。
優勝したアベラストゥリは2013年のパリ‐ツール(1.HC)に当時ワールドツアーチームだったエウスカルテルで参戦し8位の成績を持つスプリンター。宇都宮クリテリウムではメイン集団の頭を取っていた。チームとしては集団ならばスプリンターのアベラストゥリで勝負する算段。これでアベラストゥリがJプロツアーリーダーとなり、チームもリーダーに返り咲いた。
2位の黒枝は「最後の坂で中切れになって取り残されてしまいましたが平塚さんと小森さんが引き上げてくれてラスト400mくらいで追いつき、そこから前へ上がりました。アベラストゥリ選手に反応はできたのですがそこから先の脚が残っていなかったです。彼のスプリント力は過去にチンハイレイクなどで走ったことがあるので知ってはいました」と語る。黒枝もまたアベラストゥリに劣らない力を見せた。
女子は吉川美穂(Live GARDEN BICI STELLE)が優勝
女子は唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が積極的にレースを展開。登りだけでなく各所でペースを上げる。吉川もこれに対応して先頭でペースを上げる。周回ごとに人数を減らしていき、最後は吉川と唐見のスプリント勝負となりこれを吉川が制し優勝。
結果
P1クラスタ 84km
1位 ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)1時間58分20秒
2位 黒枝士揮(愛三工業レーシングチーム)
3位 鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)
4位 野中竜馬(キナンサイクリングチーム)
5位 大久保陣(宇都宮ブリッツェン)
6位 畑中勇介(チーム右京)
7位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)
8位 ベンジャミ・プラデス(チーム右京)
9位 入部正太朗(シマノレーシング)
10位 水谷翔(シマノレーシング)
Jプロツアーリーダー ジョン・アベラストゥリ(Team UKYO)
U23リーダー 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
Fクラスタ 30km
1位 吉川美穂(Live GARDEN BICI STELLE)50分58秒
2位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)+01秒
3位 樫木祥子(Neilpryde - Nanshin Subaru Cycling Team)+05秒
Jフェミニンツアーリーダー 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
photo&text:高木秀彰
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