2016/03/04(金) - 18:00
2015年のJエリートツアーを席巻した2チームが統合しJプロツアー登録を果たした。その名は”VC Fukuoka・サイクルフリーダム”。福岡と千葉をそれぞれ拠点とする2チームを中心に新メンバーでJプロツアーを戦う。
実業団ロードレースのトップに位置するのがUCIコンチネンタルチームを中心とするJプロツアー。その次がクラブチームを主体とするJエリートツアー。2015年Jエリートツアーの年間個人総合優勝者はVC Fukuokaの佐藤信哉。最終的には圧倒的な点差で優勝した佐藤だが、少なくとも前半戦においてはサイクルフリーダム・レーシングの岩佐昭一と個人でもチームでもつばぜり合いを演じ、レースごとにリーダージャージが入れ替わる時も。
2015年12月に全日本実業団自転車競技連盟がJプロツアー登録チームを発表。そのなかにVC Fukuokaとサイクルフリーダム・レーシングが統合して1つのチームとしてJプロツアー登録を果たしたと報告があった。佐藤信哉監督は「年間チームランキング10位以内、各レースでの表彰台」を目標にすると発表。なおVC Fukuokaは2014年度にJプロツアー登録をしており返り咲きとなる。
「両チームの思惑が一致し実現」佐藤信哉監督のコメント
2015年シーズンを通し、Jエリートツアーを本気で戦ったライバルでありながら、極めて友好的だったチーム同士。対話ができる関係性にあったことがきっかけです。双方クラブチーム主体で資金的、距離的に全国遠征を果たすのは極めて困難な状況でした。同時に地元での活動強化を図る為には、参戦数減が避けられない状況。双方の手薄な地域に選手を有することでJPTフル参戦を果たし、同時にそれぞれの地域をお互いで盛り上げようということで、両チームの思惑が一致し、実現にいたりました。
それぞれ福岡と千葉を拠点とするチームが統合にいたった経緯や今年度の活動内容など、チームの佐藤信哉監督からの資料でお伝えしよう。
チーム名:VC Fukuoka・サイクルフリーダム
福岡「VC Fukuoka」×千葉「サイクルフリーダムレーシング」
2つのクラブチームのトップチーム統合
スタッフ&選手
監督:佐藤信哉
キャプテン: 岩佐昭一
メカニック: 岩佐昭一(サイクルフリーダム)
田方佐矢子(サイクルフレンドタカタ)
加藤達也(イワイスポーツサイクル)
マネージャー:壇耕平
佐藤美樹
選手(2015年所属チーム)
1 佐藤信哉 さとうしんや (VC Fukuoka)
2 簑原大介 みのはらたいすけ (VC Fukuoka)
3 江川哲治 えがわてつじ (VC Fukuoka)
4 井戸川真一 いどがわしんいち (VC Fukuoka)
5 岩佐昭一 いわさしょういち (サイクルフリーダム)
6 佐藤秀和 さとうひでかず (サイクルフリーダム)
7 桐野一道 きりのかずみち (ネクストリームうどん棒)
8 加藤達也 かとうたつや (Team JBCF)
9 加納 篤 かのうあつし (ブラウブリッツェン)
参戦メンバー トピックス
<チームの目的と成功>
福岡のVC Fukuoka、千葉のサイクルフリーダムレーシングがトップチームを統合。そのメンバー、下部組織、そして地域の方々に至るまで喜びとやりがいが得られること。
<JPTチーム新戦力>
VC Fukuoka、サイクルフリーダムレーシング、双方の生え抜きメンバー以外の新戦力は、加藤達也、桐野一道、加納篤の3名。加藤はヒルクライムとタイムトライアルを得意とする。桐野は昨年からの実業団参戦であり、経験は浅いが常に積極的な走りを身上とする。平坦巡航力、登坂力、すべてのステージで練習仲間の佐藤信哉を凌ぐ。2人が参加している関西の練習仲間からの期待も大きい。
加納篤は2015シーズンはブラウブリッツェンに所属。タイムトライアルを得意とし、前向きな性格でチームのムードメーカーになり得る。
<下部組織>
Jエリート(フェミニン)ツアーでは常連の「VC Fukuoka」と「サイクルフリーダム・レーシング」は、従来通りライバルとして各々で参戦を行なう。新メンバーは若い世代も増え、VC Fukuokaは23名、サイクルフリーダムレーシングは16名体制となる。
オフィシャルスポンサー
株式会社 ヨシケイ福岡
株式会社 大熊建設
博多川端どさんこ
えがわ歯科
ヨシケイ会のみなさま
クラブパラボラのみなさま
オフィシャルパートナー
おげんきカイロプラクティック
algoRhythm graphics
オフィシャルサプライヤー
フレーム:COLNAGO
ヘルメット:LAS
シューズ:Lintaman
ウェア:Champion System
ソックス:FOOTMAX
エネルギー補給食:梅丹本舗
テント:イージアップテント
地域活動とメカニック
<地域を盛り上げる>
メンバーは九州、関西、関東と全国にわたる。ゴールデンウィークには全国からメンバーを九州に集め、オートポリス3時間耐久ロードレースや、JBCFきらら浜クリテリウム併催の山口県選手権に参加予定。双方の地元イベント盛り上げに注力する。
<メカニック 3名>
2013年最速店長選手権優勝の実績を持つ岩佐昭一。また福岡のメンバーの多くが信頼を置く「イワイスポーツサイクル」加藤達也。そして、もう一人。長崎県大村市にて「サイクルフレンドタカタ」を営む田方佐矢子。マルチな才能を持つ田方のポケットには、いつもゴム風船が入っていて、サイクリングイベントに訪れた子ども達を、即興のバルーンアートで喜ばせる。身体能力にも恵まれ今季は選手としてJフェミニンツアーに挑戦する。
VC Fukuokaは、それまでアライアンスのなかった長崎エリアと交流を図るべく、サイクルフレンドタカタを拠点とし、年2~3回程度のチーム合宿を行なうなどの活動を予定している。
統合にいたるまでの経緯 佐藤信哉監督
佐藤は三菱系企業の会社員でありながら職場の理解があり、2012年よりチーム運営に携わってきた。選手としては2015年JET個人総合優勝を果たす。決してスポーツアスリートの道を歩んできたわけでもなく、自転車界に精通しているわけでもなかったが、競技やメンタルに関しては、九州出身の三浦恭資氏から適宜アドバイスを頂いたり、チーム運営に関しては、地域密着型ロードレースチームを夢見て栗村氏や宇都宮ブリッツェン廣瀬氏、柿沼氏を訪ねた。
2014シーズン終了後、チームがエリートツアー降格となった時も見放すことなくご支援を続けてくださるスポンサー企業、サプライヤー企業、ファンのみなさまの声援で心折れることなく2015シーズンを戦い続け、そして新たなパートナーを加え、ようやく2016年のスタートラインに立つことができた。
今季スタートを迎えるにあたり、チーム専属デザイナー、ホームページのリニューアルで関係者とは毎日のように調整を図った。サイクルフリーダム岩佐昭一氏とも目的意識は一致しており、本来は難しい調整事も意見の食い違いは見られなかった。
福岡県柳川市でのレース開催実現を目指して
プレ大会を2月に試験的に実施しました
実施概要
実施日:平成28年2月11日(祝)
会 場:やまと学校(福岡県柳川市大和町大坪54-1)
主 催:VC Fukuoka
来場者数:約90名(選手及び観客含む)
競技内容:
1、個人タイムトライアル(参加者数 58名、距離 2.2km)
一人ずつ順番にコースを走り、タイムを競う
2、クリテリウムB決勝(参加者数 31名、距離 7周回18.9km)
個人タイムトライアルの結果が下位の者が 同時に走りゴール順位を競う
3、クリテリウムA決勝(参加者数 29名、距離 10周回27km)
個人タイムトライアルの結果が上位の者が同時に規定周回を走りゴール順位を競う
参加者の声
名門校の祐誠高校や九州学院高校をはじめ九州各地からの参加者からは「走るのも観戦するのも非常に面白いコース」「九州では数少ない本格的なレース」「是非、継続開催してもらいたい」と言った声がほとんどであった。また「ボートレースを身近に感じることができた」などの声もあった。
今後の展望
2016年は4月、7月、9月、11月に各1回の継続開催を目指し、全国からの選手・観客だけでなく地元からの来場者の積極的な呼び込みを行なっていく。また、継続開催のなかで柳川市様や柳川警察署様にご協力頂き、柳川市のPRや地元の子供たちを対象とした交通安全教室の併催を目指す。
text:佐藤信哉 edit:高木秀彰
photo:Atsushi Tanno(atsushitanno.com) 、VC Fukuoka・サイクルフリーダム、高木秀彰
実業団ロードレースのトップに位置するのがUCIコンチネンタルチームを中心とするJプロツアー。その次がクラブチームを主体とするJエリートツアー。2015年Jエリートツアーの年間個人総合優勝者はVC Fukuokaの佐藤信哉。最終的には圧倒的な点差で優勝した佐藤だが、少なくとも前半戦においてはサイクルフリーダム・レーシングの岩佐昭一と個人でもチームでもつばぜり合いを演じ、レースごとにリーダージャージが入れ替わる時も。
2015年12月に全日本実業団自転車競技連盟がJプロツアー登録チームを発表。そのなかにVC Fukuokaとサイクルフリーダム・レーシングが統合して1つのチームとしてJプロツアー登録を果たしたと報告があった。佐藤信哉監督は「年間チームランキング10位以内、各レースでの表彰台」を目標にすると発表。なおVC Fukuokaは2014年度にJプロツアー登録をしており返り咲きとなる。
「両チームの思惑が一致し実現」佐藤信哉監督のコメント
2015年シーズンを通し、Jエリートツアーを本気で戦ったライバルでありながら、極めて友好的だったチーム同士。対話ができる関係性にあったことがきっかけです。双方クラブチーム主体で資金的、距離的に全国遠征を果たすのは極めて困難な状況でした。同時に地元での活動強化を図る為には、参戦数減が避けられない状況。双方の手薄な地域に選手を有することでJPTフル参戦を果たし、同時にそれぞれの地域をお互いで盛り上げようということで、両チームの思惑が一致し、実現にいたりました。
それぞれ福岡と千葉を拠点とするチームが統合にいたった経緯や今年度の活動内容など、チームの佐藤信哉監督からの資料でお伝えしよう。
チーム名:VC Fukuoka・サイクルフリーダム
福岡「VC Fukuoka」×千葉「サイクルフリーダムレーシング」
2つのクラブチームのトップチーム統合
スタッフ&選手
監督:佐藤信哉
キャプテン: 岩佐昭一
メカニック: 岩佐昭一(サイクルフリーダム)
田方佐矢子(サイクルフレンドタカタ)
加藤達也(イワイスポーツサイクル)
マネージャー:壇耕平
佐藤美樹
選手(2015年所属チーム)
1 佐藤信哉 さとうしんや (VC Fukuoka)
2 簑原大介 みのはらたいすけ (VC Fukuoka)
3 江川哲治 えがわてつじ (VC Fukuoka)
4 井戸川真一 いどがわしんいち (VC Fukuoka)
5 岩佐昭一 いわさしょういち (サイクルフリーダム)
6 佐藤秀和 さとうひでかず (サイクルフリーダム)
7 桐野一道 きりのかずみち (ネクストリームうどん棒)
8 加藤達也 かとうたつや (Team JBCF)
9 加納 篤 かのうあつし (ブラウブリッツェン)
参戦メンバー トピックス
<チームの目的と成功>
福岡のVC Fukuoka、千葉のサイクルフリーダムレーシングがトップチームを統合。そのメンバー、下部組織、そして地域の方々に至るまで喜びとやりがいが得られること。
<JPTチーム新戦力>
VC Fukuoka、サイクルフリーダムレーシング、双方の生え抜きメンバー以外の新戦力は、加藤達也、桐野一道、加納篤の3名。加藤はヒルクライムとタイムトライアルを得意とする。桐野は昨年からの実業団参戦であり、経験は浅いが常に積極的な走りを身上とする。平坦巡航力、登坂力、すべてのステージで練習仲間の佐藤信哉を凌ぐ。2人が参加している関西の練習仲間からの期待も大きい。
加納篤は2015シーズンはブラウブリッツェンに所属。タイムトライアルを得意とし、前向きな性格でチームのムードメーカーになり得る。
<下部組織>
Jエリート(フェミニン)ツアーでは常連の「VC Fukuoka」と「サイクルフリーダム・レーシング」は、従来通りライバルとして各々で参戦を行なう。新メンバーは若い世代も増え、VC Fukuokaは23名、サイクルフリーダムレーシングは16名体制となる。
オフィシャルスポンサー
株式会社 ヨシケイ福岡
株式会社 大熊建設
博多川端どさんこ
えがわ歯科
ヨシケイ会のみなさま
クラブパラボラのみなさま
オフィシャルパートナー
おげんきカイロプラクティック
algoRhythm graphics
オフィシャルサプライヤー
フレーム:COLNAGO
ヘルメット:LAS
シューズ:Lintaman
ウェア:Champion System
ソックス:FOOTMAX
エネルギー補給食:梅丹本舗
テント:イージアップテント
地域活動とメカニック
<地域を盛り上げる>
メンバーは九州、関西、関東と全国にわたる。ゴールデンウィークには全国からメンバーを九州に集め、オートポリス3時間耐久ロードレースや、JBCFきらら浜クリテリウム併催の山口県選手権に参加予定。双方の地元イベント盛り上げに注力する。
<メカニック 3名>
2013年最速店長選手権優勝の実績を持つ岩佐昭一。また福岡のメンバーの多くが信頼を置く「イワイスポーツサイクル」加藤達也。そして、もう一人。長崎県大村市にて「サイクルフレンドタカタ」を営む田方佐矢子。マルチな才能を持つ田方のポケットには、いつもゴム風船が入っていて、サイクリングイベントに訪れた子ども達を、即興のバルーンアートで喜ばせる。身体能力にも恵まれ今季は選手としてJフェミニンツアーに挑戦する。
VC Fukuokaは、それまでアライアンスのなかった長崎エリアと交流を図るべく、サイクルフレンドタカタを拠点とし、年2~3回程度のチーム合宿を行なうなどの活動を予定している。
統合にいたるまでの経緯 佐藤信哉監督
佐藤は三菱系企業の会社員でありながら職場の理解があり、2012年よりチーム運営に携わってきた。選手としては2015年JET個人総合優勝を果たす。決してスポーツアスリートの道を歩んできたわけでもなく、自転車界に精通しているわけでもなかったが、競技やメンタルに関しては、九州出身の三浦恭資氏から適宜アドバイスを頂いたり、チーム運営に関しては、地域密着型ロードレースチームを夢見て栗村氏や宇都宮ブリッツェン廣瀬氏、柿沼氏を訪ねた。
2014シーズン終了後、チームがエリートツアー降格となった時も見放すことなくご支援を続けてくださるスポンサー企業、サプライヤー企業、ファンのみなさまの声援で心折れることなく2015シーズンを戦い続け、そして新たなパートナーを加え、ようやく2016年のスタートラインに立つことができた。
今季スタートを迎えるにあたり、チーム専属デザイナー、ホームページのリニューアルで関係者とは毎日のように調整を図った。サイクルフリーダム岩佐昭一氏とも目的意識は一致しており、本来は難しい調整事も意見の食い違いは見られなかった。
福岡県柳川市でのレース開催実現を目指して
プレ大会を2月に試験的に実施しました
実施概要
実施日:平成28年2月11日(祝)
会 場:やまと学校(福岡県柳川市大和町大坪54-1)
主 催:VC Fukuoka
来場者数:約90名(選手及び観客含む)
競技内容:
1、個人タイムトライアル(参加者数 58名、距離 2.2km)
一人ずつ順番にコースを走り、タイムを競う
2、クリテリウムB決勝(参加者数 31名、距離 7周回18.9km)
個人タイムトライアルの結果が下位の者が 同時に走りゴール順位を競う
3、クリテリウムA決勝(参加者数 29名、距離 10周回27km)
個人タイムトライアルの結果が上位の者が同時に規定周回を走りゴール順位を競う
参加者の声
名門校の祐誠高校や九州学院高校をはじめ九州各地からの参加者からは「走るのも観戦するのも非常に面白いコース」「九州では数少ない本格的なレース」「是非、継続開催してもらいたい」と言った声がほとんどであった。また「ボートレースを身近に感じることができた」などの声もあった。
今後の展望
2016年は4月、7月、9月、11月に各1回の継続開催を目指し、全国からの選手・観客だけでなく地元からの来場者の積極的な呼び込みを行なっていく。また、継続開催のなかで柳川市様や柳川警察署様にご協力頂き、柳川市のPRや地元の子供たちを対象とした交通安全教室の併催を目指す。
text:佐藤信哉 edit:高木秀彰
photo:Atsushi Tanno(atsushitanno.com) 、VC Fukuoka・サイクルフリーダム、高木秀彰
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