2016/01/30(土) - 01:02
今週末、1月30・31日にベルギーはゾルダー・サーキットにおいて開催されるシクロクロス世界選手権。試走と調整を重ねる日本チームの選手たち6人にコースの印象と現在の仕上がり具合と抱負を訊いた。
日本チームは木曜、金曜の公式試走時間に2度のコースインスペクションを行った。両日ともにゾルダーはドライ。しかし週末は雨の予報が出ており、厳しいコンディションでのレースが予想されている。試走を行った後の印象と、抱負などを語ってもらった。
男子エリート
竹之内悠(Toyo Frame)「35位以内を目標に走り切る」
ゾルダーは何度も走っているお馴染みのコースです。立体交差がひとつ増えたことで、上りが一段とキツくなりました。それ以外はコースのことは知り尽くしているので、あとは天気次第ですね。
前回走ったワールドカップのときは前日が雨で当日は晴れ。しかし今回のレースは嵐のような雨の予報です。しかしここの土質は砂場が多くて水はけがいいんです。
どうなるかは調子次第です。悪くないです。ホーヘルハイデのときより走れる感じです。脚の調子はだいぶ良くなりましたが、ケガをしていた期間はあまり乗り込めなかったんです。でも一昨日は久々に5時間のロングをこなせました。回復しているのが判るので、レースはいい感じで走れると思います。
レースは正直、走り切りたいですね。走り切るということは上位35位ぐらいに入ることなんです。世界のトップレーサーが20人ほど。世界的にシクロクロス人気が高まっているので、その下の僕らのポジションの選手も今、かなり層が厚くなっています。ですから順位争いはシビアです。
いままでの世界選での最高順位は一昨年のアメリカ大会での31位が自己ベスト。ホーヘルハイデでのW杯で36位になったことがありますから、そのあたりが目指す順位になります。
走り切ること、現実的には20位台を目指しつつ、35位以内でフィニッシュできれば自分にとって良い結果と言えるでしょう。
小坂光(宇都宮ブリツェンシクロクロスチーム)
「まだ果たしていない完走を目指すことが最低限の目標。調子はいい」
ゾルダーを走るのは3度め、前回は大学生の頃です。レイアウトは当時とかなり変わっていますね。試走では過去に走ったレースよりもコンディションはよくスムーズに走れました。でも当日は雨予報ですね。
立体交差や上りも多いので、踏まなければ進まない、かなりタフなコースです。個人的にはホーヘルハイデよりは向いている。雨になってもそれほどひどい泥にはならない土質なので、走れると思っています。最低限の目標は、まだできていない完走です。
男子U23
沢田時(ブリヂストンアンカー)「10番台を具体的目標に」
試走での路面コンディションは良かったので、飯山での全日本よりも走りやすいですね。でもこのコースでのレースはとにかく速くなるんです。
ゾルダーを前回走ったのは、一昨年。U23で36位でした。スタートしていい位置で走ることが大事なのはもちろんですが、なるべくパックで走って風の影響を抑えることが重要ですね。
サーキットを出たあとの向かい風がキツいんです。荻島美香さんにアドバイスを貰ったんですが、スタートは追い風、帰ってくるときは向かい風になるようです。第2ピットあたりがキツい。
スタートさえ良ければいいところにいけると思います。天気予報ではひどい悪天候になるという予報が出ていて、試走でしたことが意味を成さないぐらいかもしれません。
身体の仕上がり具合は、前週のホーヘルハイデ大会のときよりも動けている。全日本選手権よりもいいコンディションなので、現実的に10番台を目指しています。トップ20は見える展開、できるか・できないかが10番台という感じです。自分がジュニア時代に出した16位という日本人最高位を更新したいですね。U23とはいえ、自分のひとつ下の選手がエリートの世界チャンピオン(マシュー・ファンデルポール)なので、世界は甘く無いですが。
男子ジュニア
織田聖(Above Bike Store Cycle Club)「ハードなコース。でも楽しそう」
コースはかなりハードですね。森の中などはラインが一つしか無いので、そこまでに前に出ていることが大事ですね。試走を重ねてラインを研究したいと思います。ロードのような脚も、テクニックも両方が必要です。天気が悪くなると上りが滑るでしょう。そうなるとかなり乗って行けるところが減って苦戦を強いられると思います。すぐ降りるということも意識して走ることが必要でしょう。
最低限の目標として完走することです。余裕があれば得意のジャンプも決めたいですね。
女子エリート
興那嶺恵理(FORZA YONEX)「結果よりもまず世界のレースを経験。楽しみたい」
日本にはない難しいコースです。すべての能力が試されると思います。欧州でのシクロクロスレースは初めてですので、今回は世界のレベルを目で見て、学びたいと思います。自分にとっては挑戦です。結果よりも楽しんでレースしようと思っています。
アジア選ロードで体調をピークにもってきたままなので、コンディションは非常にいいです。テクニックは今更どうしようもないので、リラックスしてミスのないように走りたいと思います。
女子U23
坂口聖香(パナソニックレディース) 「初めての欧州レースで落ち着いて自分の走りをしたい」
初めての欧州でのシクロクロスレース、初めての世界選です。とくに緊張することもなく、いつもの通りの自分の走りができればと思っています。イメージを持って走れました。コースはとても面白いですね。
コースには色々なラインがあります。辻浦さんに教えてもらったのにならい、走るのが難しくても色々なラインをトライして走ってみます。試走ではオランダやベルギーの選手のラインを盗もうとしました。
今、調子もいい感じなんです。すべてにおいてミスをしないように落ち着いて走ることが課題ですね。U23女子は誰にとっても初めてのレースなので、どうなるか予想がつきません。
世界選出場の日本チームに21回めの帯同
澤田雄一監督
「沢田時と坂口聖香の順位に期待できる」
昨年のCX世界選手権に出たのは竹之内悠だけという、選手団としては新しい顔ぶれといっていい新メンバーでの参戦です。前週のワールドカップ・ホーヘルハイデ大会を走った実感はかなり良いものでした。
順位の期待ができるのは沢田時選手ですね。W杯でも前半からかなり集中して走れていて、かなり良かったですね。その様子は今までにないほどで、非常に良い印象的を受けています。モチベーションもあるので、一発いい結果を出してくれるのではないかと思います。
他のメンバーも皆いい感じで調整できているので、期待できると思います。
面白いのは女子U23に出場する坂口選手です。女子U23は初めて設けられたレースになるのでどんなものになるのか未知数ですが、坂口選手は若いけれど経験が長く、オフロードが得意。仕上がりも良いので面白いと思います。順位的な期待もできると思います。
interview&photo: Makoto.AYANO in Huesden-Zolder, BELGIUM
日本チームは木曜、金曜の公式試走時間に2度のコースインスペクションを行った。両日ともにゾルダーはドライ。しかし週末は雨の予報が出ており、厳しいコンディションでのレースが予想されている。試走を行った後の印象と、抱負などを語ってもらった。
男子エリート
竹之内悠(Toyo Frame)「35位以内を目標に走り切る」
ゾルダーは何度も走っているお馴染みのコースです。立体交差がひとつ増えたことで、上りが一段とキツくなりました。それ以外はコースのことは知り尽くしているので、あとは天気次第ですね。
前回走ったワールドカップのときは前日が雨で当日は晴れ。しかし今回のレースは嵐のような雨の予報です。しかしここの土質は砂場が多くて水はけがいいんです。
どうなるかは調子次第です。悪くないです。ホーヘルハイデのときより走れる感じです。脚の調子はだいぶ良くなりましたが、ケガをしていた期間はあまり乗り込めなかったんです。でも一昨日は久々に5時間のロングをこなせました。回復しているのが判るので、レースはいい感じで走れると思います。
レースは正直、走り切りたいですね。走り切るということは上位35位ぐらいに入ることなんです。世界のトップレーサーが20人ほど。世界的にシクロクロス人気が高まっているので、その下の僕らのポジションの選手も今、かなり層が厚くなっています。ですから順位争いはシビアです。
いままでの世界選での最高順位は一昨年のアメリカ大会での31位が自己ベスト。ホーヘルハイデでのW杯で36位になったことがありますから、そのあたりが目指す順位になります。
走り切ること、現実的には20位台を目指しつつ、35位以内でフィニッシュできれば自分にとって良い結果と言えるでしょう。
小坂光(宇都宮ブリツェンシクロクロスチーム)
「まだ果たしていない完走を目指すことが最低限の目標。調子はいい」
ゾルダーを走るのは3度め、前回は大学生の頃です。レイアウトは当時とかなり変わっていますね。試走では過去に走ったレースよりもコンディションはよくスムーズに走れました。でも当日は雨予報ですね。
立体交差や上りも多いので、踏まなければ進まない、かなりタフなコースです。個人的にはホーヘルハイデよりは向いている。雨になってもそれほどひどい泥にはならない土質なので、走れると思っています。最低限の目標は、まだできていない完走です。
男子U23
沢田時(ブリヂストンアンカー)「10番台を具体的目標に」
試走での路面コンディションは良かったので、飯山での全日本よりも走りやすいですね。でもこのコースでのレースはとにかく速くなるんです。
ゾルダーを前回走ったのは、一昨年。U23で36位でした。スタートしていい位置で走ることが大事なのはもちろんですが、なるべくパックで走って風の影響を抑えることが重要ですね。
サーキットを出たあとの向かい風がキツいんです。荻島美香さんにアドバイスを貰ったんですが、スタートは追い風、帰ってくるときは向かい風になるようです。第2ピットあたりがキツい。
スタートさえ良ければいいところにいけると思います。天気予報ではひどい悪天候になるという予報が出ていて、試走でしたことが意味を成さないぐらいかもしれません。
身体の仕上がり具合は、前週のホーヘルハイデ大会のときよりも動けている。全日本選手権よりもいいコンディションなので、現実的に10番台を目指しています。トップ20は見える展開、できるか・できないかが10番台という感じです。自分がジュニア時代に出した16位という日本人最高位を更新したいですね。U23とはいえ、自分のひとつ下の選手がエリートの世界チャンピオン(マシュー・ファンデルポール)なので、世界は甘く無いですが。
男子ジュニア
織田聖(Above Bike Store Cycle Club)「ハードなコース。でも楽しそう」
コースはかなりハードですね。森の中などはラインが一つしか無いので、そこまでに前に出ていることが大事ですね。試走を重ねてラインを研究したいと思います。ロードのような脚も、テクニックも両方が必要です。天気が悪くなると上りが滑るでしょう。そうなるとかなり乗って行けるところが減って苦戦を強いられると思います。すぐ降りるということも意識して走ることが必要でしょう。
最低限の目標として完走することです。余裕があれば得意のジャンプも決めたいですね。
女子エリート
興那嶺恵理(FORZA YONEX)「結果よりもまず世界のレースを経験。楽しみたい」
日本にはない難しいコースです。すべての能力が試されると思います。欧州でのシクロクロスレースは初めてですので、今回は世界のレベルを目で見て、学びたいと思います。自分にとっては挑戦です。結果よりも楽しんでレースしようと思っています。
アジア選ロードで体調をピークにもってきたままなので、コンディションは非常にいいです。テクニックは今更どうしようもないので、リラックスしてミスのないように走りたいと思います。
女子U23
坂口聖香(パナソニックレディース) 「初めての欧州レースで落ち着いて自分の走りをしたい」
初めての欧州でのシクロクロスレース、初めての世界選です。とくに緊張することもなく、いつもの通りの自分の走りができればと思っています。イメージを持って走れました。コースはとても面白いですね。
コースには色々なラインがあります。辻浦さんに教えてもらったのにならい、走るのが難しくても色々なラインをトライして走ってみます。試走ではオランダやベルギーの選手のラインを盗もうとしました。
今、調子もいい感じなんです。すべてにおいてミスをしないように落ち着いて走ることが課題ですね。U23女子は誰にとっても初めてのレースなので、どうなるか予想がつきません。
世界選出場の日本チームに21回めの帯同
澤田雄一監督
「沢田時と坂口聖香の順位に期待できる」
昨年のCX世界選手権に出たのは竹之内悠だけという、選手団としては新しい顔ぶれといっていい新メンバーでの参戦です。前週のワールドカップ・ホーヘルハイデ大会を走った実感はかなり良いものでした。
順位の期待ができるのは沢田時選手ですね。W杯でも前半からかなり集中して走れていて、かなり良かったですね。その様子は今までにないほどで、非常に良い印象的を受けています。モチベーションもあるので、一発いい結果を出してくれるのではないかと思います。
他のメンバーも皆いい感じで調整できているので、期待できると思います。
面白いのは女子U23に出場する坂口選手です。女子U23は初めて設けられたレースになるのでどんなものになるのか未知数ですが、坂口選手は若いけれど経験が長く、オフロードが得意。仕上がりも良いので面白いと思います。順位的な期待もできると思います。
interview&photo: Makoto.AYANO in Huesden-Zolder, BELGIUM
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