2015/12/11(金) - 22:38
12月10日(木)、新城幸也のプロ10周年と3大ツール完走を記念してパーティーが開催された。本人に内緒で計画が進められたサプライズパーティーには、新城と親交のある80人もの人達が祝福に駆けつけた。
この計画をコッソリと進めたのは、新城のマネージャーであるイイミワこと飯島美和さん。用賀駅から徒歩7分ほどの閑静な住宅街に佇む『用賀倶楽部』が会場となった。開始時刻である19時頃に到着した新城は、大勢の人達の拍手に迎えられ、「あれあれ?」と戸惑いの笑顔を見せながらステージへ。秘密の計画が達成された瞬間、会場からは「大成功〜!」の歓声が上がった。
イイミワさんからマイクを向けられて、本人は「知ってたよ!」と言って一瞬驚かせたが、「ウソです!毎日何かしてるな〜とは思ってたけど、まさかパーティーの準備だとは思ってませんでした」と会場を安堵と笑いに包んでくれた。
乾杯の音頭を取ったのは、現ロード日本代表監督の浅田顕氏。エキップアサダ時代に新城が世界へ羽ばたく礎を築いた監督は、「プロ選手として10年続けると言うのは大変なこと。信用と需要、活躍があってこそ。特に同じチームに居続けるのは、成績はもちろんだが、人としても人格者でないと難しい。この10年間で築き上げたポジションは、彼の人格や人柄あってのもの」と讃えた。
新城の今後の展望については「今年はアジア選手権、世界選手権、ジャパンカップと3回彼の監督をさせてもらったが、大事なレースに調子を合わせる技術が以前にも増して身についているのを感じた。狙ったものを取りに行けるようになっている。彼の選手としてのキャリアはこれからが本番で、36歳くらいがピークになるのではと思う。ロードレースは体力のみならず、様々な要素で構成されるものなので、これまでの10年をベースとしてのこれからになる。日本のエースとして活躍の場を広げていき、世界選手権やオリンピックでの表彰台を期待している」と語った。
そして新城幸也のこれまでを振り返るビデオを見た後は…これが本当のサプライズ!?女性音楽ユニット『やなわらばー』が登場。新城と同じ石垣島出身の2人は学生時代の先輩で、今や全国的な人気を誇る。シークレットライブでは美しい歌声のハーモニーで「拝啓○○さん」など3曲を披露してくれた。パーティーの準備は薄々勘付いていたと言う新城も、この2人の登場は全く知らず、意外な場所での再会を喜んでいた。
パーティーの途中には選手や両親からのメッセージビデオも流された。かつてのチームメイト、福島晋一、宮澤崇史、井上和郎、増田成幸をはじめ、MTBの山本幸平やジュニア世代の選手達などからメッセージが寄せられ、幅広い世代に渡り慕われる新城の人柄を伺わせた。また、タイで新城ら多くの日本人選手達に毎年合宿先を提供し「タイの父ちゃん」とも呼ばれている中川さんからもメッセージが届いた。
この日最後のイベントとして用意されたのはスペシャル抽選会。ファン垂涎の新城幸也グッズなどが惜しげもなく次々とプレゼントされていった。ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムで着用したゼッケンが着いたままのユーロップカージャージをはじめ、全日本チャンピオンジャージ、世界選手権のゼッケン3枚、ジロ・デ・イタリアのゼッケン2枚、ツール・ド・フランスTT時着用のゼッケン4枚などなど…。
ちなみに我がシクロワイアード編集部の綾野編集長は、新城幸也が日本で通う美容室のスペシャルシャンプーが当選。「綾野さん、シャンプーいるんですか!?」とイイミワさんから壮大なツッコミを受け、自虐ポーズを取って会場の爆笑を誘っていた。
来季はランプレ・メリダへと移籍する新城。直近の予定は、12月15日から恒例のタイ合宿。その後、1月19~30日に伊豆大島で開催されるアジア選手権(ロード男子エリートは1月24日)を皮切りにシーズンをスタートさせる。今回のアジア選は、リオ五輪の出場権獲得においても重要な大会であり、いきなり最高の結果を求められるレースとなりそうだ。
チームからも勝利を期待されており、傍から見ると今後も大きなプレッシャーがかかるように思えるが、本人はそうした事をほとんど気にしていない様子。そういった気持ちの大きさも、長年トッププロとして走り続けられている理由の1つのように思える。
パーティーの終わりに新城は、「10年という節目の年に移籍が決まったので、これからは新生・新城幸也として頑張ります。やっぱり目標はツール・ド・フランスでのステージ優勝!次のパーティーはその祝勝会にしたいと思います」と力強く語ってくれた。
締めに再び全員で「大成功〜!」の歓声を上げてパーティーは幕を閉じた。親しい人達に囲まれた祝福の時を、新城もタップリと堪能した様子だった。
photo & text: Yuichiro Hosoda
この計画をコッソリと進めたのは、新城のマネージャーであるイイミワこと飯島美和さん。用賀駅から徒歩7分ほどの閑静な住宅街に佇む『用賀倶楽部』が会場となった。開始時刻である19時頃に到着した新城は、大勢の人達の拍手に迎えられ、「あれあれ?」と戸惑いの笑顔を見せながらステージへ。秘密の計画が達成された瞬間、会場からは「大成功〜!」の歓声が上がった。
イイミワさんからマイクを向けられて、本人は「知ってたよ!」と言って一瞬驚かせたが、「ウソです!毎日何かしてるな〜とは思ってたけど、まさかパーティーの準備だとは思ってませんでした」と会場を安堵と笑いに包んでくれた。
乾杯の音頭を取ったのは、現ロード日本代表監督の浅田顕氏。エキップアサダ時代に新城が世界へ羽ばたく礎を築いた監督は、「プロ選手として10年続けると言うのは大変なこと。信用と需要、活躍があってこそ。特に同じチームに居続けるのは、成績はもちろんだが、人としても人格者でないと難しい。この10年間で築き上げたポジションは、彼の人格や人柄あってのもの」と讃えた。
新城の今後の展望については「今年はアジア選手権、世界選手権、ジャパンカップと3回彼の監督をさせてもらったが、大事なレースに調子を合わせる技術が以前にも増して身についているのを感じた。狙ったものを取りに行けるようになっている。彼の選手としてのキャリアはこれからが本番で、36歳くらいがピークになるのではと思う。ロードレースは体力のみならず、様々な要素で構成されるものなので、これまでの10年をベースとしてのこれからになる。日本のエースとして活躍の場を広げていき、世界選手権やオリンピックでの表彰台を期待している」と語った。
そして新城幸也のこれまでを振り返るビデオを見た後は…これが本当のサプライズ!?女性音楽ユニット『やなわらばー』が登場。新城と同じ石垣島出身の2人は学生時代の先輩で、今や全国的な人気を誇る。シークレットライブでは美しい歌声のハーモニーで「拝啓○○さん」など3曲を披露してくれた。パーティーの準備は薄々勘付いていたと言う新城も、この2人の登場は全く知らず、意外な場所での再会を喜んでいた。
パーティーの途中には選手や両親からのメッセージビデオも流された。かつてのチームメイト、福島晋一、宮澤崇史、井上和郎、増田成幸をはじめ、MTBの山本幸平やジュニア世代の選手達などからメッセージが寄せられ、幅広い世代に渡り慕われる新城の人柄を伺わせた。また、タイで新城ら多くの日本人選手達に毎年合宿先を提供し「タイの父ちゃん」とも呼ばれている中川さんからもメッセージが届いた。
この日最後のイベントとして用意されたのはスペシャル抽選会。ファン垂涎の新城幸也グッズなどが惜しげもなく次々とプレゼントされていった。ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムで着用したゼッケンが着いたままのユーロップカージャージをはじめ、全日本チャンピオンジャージ、世界選手権のゼッケン3枚、ジロ・デ・イタリアのゼッケン2枚、ツール・ド・フランスTT時着用のゼッケン4枚などなど…。
ちなみに我がシクロワイアード編集部の綾野編集長は、新城幸也が日本で通う美容室のスペシャルシャンプーが当選。「綾野さん、シャンプーいるんですか!?」とイイミワさんから壮大なツッコミを受け、自虐ポーズを取って会場の爆笑を誘っていた。
来季はランプレ・メリダへと移籍する新城。直近の予定は、12月15日から恒例のタイ合宿。その後、1月19~30日に伊豆大島で開催されるアジア選手権(ロード男子エリートは1月24日)を皮切りにシーズンをスタートさせる。今回のアジア選は、リオ五輪の出場権獲得においても重要な大会であり、いきなり最高の結果を求められるレースとなりそうだ。
チームからも勝利を期待されており、傍から見ると今後も大きなプレッシャーがかかるように思えるが、本人はそうした事をほとんど気にしていない様子。そういった気持ちの大きさも、長年トッププロとして走り続けられている理由の1つのように思える。
パーティーの終わりに新城は、「10年という節目の年に移籍が決まったので、これからは新生・新城幸也として頑張ります。やっぱり目標はツール・ド・フランスでのステージ優勝!次のパーティーはその祝勝会にしたいと思います」と力強く語ってくれた。
締めに再び全員で「大成功〜!」の歓声を上げてパーティーは幕を閉じた。親しい人達に囲まれた祝福の時を、新城もタップリと堪能した様子だった。
photo & text: Yuichiro Hosoda