土曜のクリテリウム、日曜のロードレースと共に過去最高の観客動員数を記録したジャパンカップより、今大会を走ったプロバイクを紹介。Vol.3ではチームスカイ、BMCレーシング、アタッキ・チーム・グストのバイクをピックアップします。



チームスカイ ピナレロ DOGMA F8

ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)のピナレロ DOGMA F8ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)のピナレロ DOGMA F8
スプリンターのスウィフトながら、スプリンタースイッチは使用せずスプリンターのスウィフトながら、スプリンタースイッチは使用せず スッキリとしたバーテープ端部の処理スッキリとしたバーテープ端部の処理


3年連続のジャパンカップ参戦となったチームスカイからは、クリテリウムで2位に入ったベン・スウィフト(イギリス)のマシンをピックアップ。バイクはジャガーと共同開発を行い、空力性能を高めたオールラウンドロード「DOGMA F8」だ。市販品ではオフセット付きのシートポストが標準で付属するが、スウィフトのバイクはゼロオフセットのものに差し替えられている。

コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2をペダルまでフルセットで採用するが、スプリンターながらスウィフトのバイクにはスプリンタースイッチが装着されていなかった。パワーメーターはクランク式のステージズパワーとしている。また、スタジエのタオ・ゲオゲガンハート(イギリス)のみスピードプレイのペダルを使用していた。

無駄な箇所が徹底的にカットされたゼッケンプレート無駄な箇所が徹底的にカットされたゼッケンプレート サイクルコンピューターはガーミンEdge810サイクルコンピューターはガーミンEdge810

パワーメーターにはステージズパワーを採用パワーメーターにはステージズパワーを採用 1mmごとに長さが揃えられるPROのプロ供給専用ステムを使用1mmごとに長さが揃えられるPROのプロ供給専用ステムを使用

タイヤはコンチネンタルCOMPETITIONだが、プロ供給用のPROLTDではなく市販品を使用するタイヤはコンチネンタルCOMPETITIONだが、プロ供給用のPROLTDではなく市販品を使用する ホイールはシマノWH-9000-C50-TUホイールはシマノWH-9000-C50-TU


ホイールもシマノDURA-ACEグレードで、50mmハイトのWH-9000-C50-TUをチョイス。組み合わせるタイヤはコンチネンタルCOMPETITONながら、よりハイグリップなコンパウンドを使用したプロ供給専用のPROLTDではなく、なぜか市販モデルとしていた。

ハンドルとステムはPROで、ハンドルにはチームスカイ供給モデルのVIBE 7Sを、ステムには1mmごとに長さが揃えられ、ハンドルのクランプボルトが4つあるプロ供給モデルをチョイス。その他、サドルはフィジークARIONE、ボトルケージはエリートの定番モデルCUSTOMとなっている。



BMCレーシング BMC teammachine SLR01

ミヒャエル・シェアー(スイス、BMCレーシング)のBMC teammachine SLR01ミヒャエル・シェアー(スイス、BMCレーシング)のBMC teammachine SLR01
BMCレーシングからは、ミヒャエル・シェアー(スイス、BMCレーシング)のマシンをピックアップ。バイクはBMCのオールラウンドモデル「BMC teammachine SLR01」だ。10年のキャリアのうち、9年をBMCと共に過ごしてきたシェアー曰く「ツアー・オブ・カタールなど極めてフラットなレースではエアロロードのTMR01を使用するけど。9割方のレースはSLR01だね。登り、下り、平坦とどの様なコースでも良く走ってくれるので、とても気に入っている」とのこと。

正確なバイクサイズは確認できなかったものの、サドルとハンドルの落差を出すために、恐らく小さめのフレームサイズを選択している様子。198cmとプロトンの中でも最も高身長なライダーの1人であり、なんとステム長は150mmで、シートポストの突き出し量も非常に大きい。

シートポストに接着されたゼッケン台座シートポストに接着されたゼッケン台座 ヘッドチューブのブレーキワイヤー挿入口には、ノコンのアルミリンク式アウターワイヤーを使用ヘッドチューブのブレーキワイヤー挿入口には、ノコンのアルミリンク式アウターワイヤーを使用

DURA-ACE4アームタイプのSRMを使用DURA-ACE4アームタイプのSRMを使用 エリートのボトルケージは固定力に優れるSIORエリートのボトルケージは固定力に優れるSIOR


コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2をペダルまでフルセットで採用し、クランクにはSRMのDURA-ACEモデルをアッセンブル。また、ヘッドチューブのブレーキワイヤー挿入口には、ノコンのアルミリンク式アウターワイヤーを使用し、折れを防止することで、ブレーキの引きを軽くしている。

ホイールもシマノDURA-ACEグレードで、登りの占める割合が大きいコースながらシェアーは50mmハイトのWH-9000-C50-TUをチョイス。タイヤは市販品よりもハイグリップなコンパウンドを使用したコンチネンタルのプロ供給専用モデル「COMPETION PROLTD」である。

チームカラーのサドルはフィジークの旧型ARIONEチームカラーのサドルはフィジークの旧型ARIONE スプリンタースイッチを使用するスプリンタースイッチを使用する


3Tのハンドルとステム、フィジークのサドルはチームカラーのブラック/レッドで統一。シートポストにはゼッケン台座が直接接着されている。ボトルケージはエリートで、サポートチームの中でも珍しく、SIORという固定力を強化したモデルがBMCレーシングの定番だ。



アタッキ・チーム・グスト グスト RCR 3.Team、RCA 1.1

ルー・シャオ・シュアン(台湾、アタッキ・チーム・グスト)のグスト RCR 3.Teamルー・シャオ・シュアン(台湾、アタッキ・チーム・グスト)のグスト RCR 3.Team
グストは台湾の自転車輸入代理店・アタッキ社がプロデュースするスポーツバイクブランドグストは台湾の自転車輸入代理店・アタッキ社がプロデュースするスポーツバイクブランド スペアバイクとして用意されたグストのミドルグレードモデルスペアバイクとして用意されたグストのミドルグレードモデル


初の国内レース参戦を果たした台湾のコンチネンタルチーム、アタッキ・チーム・グスト。バイクはチームのメインスポンサーである台湾の自転車輸入代理店・アタッキ社がプロデュースする「グスト(GUSTO)」。ライダー達は軽量オールラウンド「RCR 3.Team」とエアロロードの「RCA 1.1」の2モデルをメインに使用していた。

コンポーネントはシマノ機械式DURA-ACE。パワーメーターはペダル式のガーミンVectorとしている。ホイールはレイノルズで、ルー・シャオ・シュアン(台湾)のバイクはレイノルズのリムにグストのハブを組み合わせた手組仕様とされていた。なお、ガーミンとレイノルズは共にアタッキ社の取り扱いブランドである。

レイノルズリムを採用した手組ホイールを使用レイノルズリムを採用した手組ホイールを使用 コンポーネントは機械式のシマノDURA-ACE。パワーメーターはペダル式のガーミンVectorだコンポーネントは機械式のシマノDURA-ACE。パワーメーターはペダル式のガーミンVectorだ

レイノルズのリムにグストブランドのハブを組み合わせてるレイノルズのリムにグストブランドのハブを組み合わせてる ボトルケージもグストブランドのものだボトルケージもグストブランドのものだ


ハンドル、ステム、シートポストはFSAの最上位グレードのK-FORCE LIGHTで統一。サドルはフィジークで、ライダーが好みに各モデルを使い分けている。ボトルケージはフレームと同じくグストブランドのものだ。



text&photo:Yuya.Yamamoto

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