2015/03/25(水) - 17:44
国内最高峰のロードレースシリーズ「Jプロツアー」を走るプロバイクを紹介する後編。宇都宮ブリッツェン、マトリックスパワータグ、シマノレーシング、レモネードベルマーレ、Honda栃木、ニールプライド南信スバルの6チームをピックアップします。
宇都宮ブリッツェン【メリダ SCULTURA、REACTO】
昨年のチーム年間総合王者である宇都宮ブリッツェンのバイクはメリダ。2モデルをライダーの好みによって使い分け、クライマーの増田成幸やパンチャーの鈴木真理らは軽量オールラウンダー「SCULTURA」、スプリンターの大久保陣やルーラーの阿部嵩之らはエアロモデル「REACTO」を選択している。
コンポーネントはシマノ DURA-ACE Di2で統一。パワーメーターには引き続きパイオニアのペダリングモニターを採用している。ホイールはコンポと同じくDURA-ACEグレードのWH-9000で揃え、宇都宮クリテリウムではリムハイト50mmのC50をメインとした。組み合わせられるタイヤはパナレーサー RACE C EVO2だ。
ハンドルとステムは今季よりイーストンへとスイッチされ、カーボン製のハイエンドグレードEC90シリーズが主に選択されている。サドルはプロロゴで、表皮に滑り止め素材が配されたCPCシリーズが多くのバイクにアッセンブルされていた。
マトリックスパワータグ【フォーカス IZALCO MAX】
宇都宮クリテでは吉田隼人が2位でフィニッシュしたマトリックスパワータグのバイクは、ジャーマンブランドのフォーカス。今シーズンよりフロントフォークを筆頭に全体的に細身なデザインが特徴的なフレーム単体750gの軽量ハイエンドモデル「IZALCO MAX」を使用する。コンポーネントはシマノDURA-ACEもしくはULTEGRAで、電動タイプで統一されている。また、BBはTriPeakというアメリカンブランドのサポートを受ける。
ホイール及びタイヤ、ペダルはマヴィック。オールフラットな宇都宮クリテではコクミックカーボン40Cをメインとし、安原大貴はアルミミッドプロファイルのキシリウムSLSを選択した。タイヤはシチュエーションによって使い分け、フラットなコースでは25C、山岳系のコースでは23Cとしているとのこと。
その他はハンドル、ステム、シートポストがチネリ、サイクルコンピュータがキャットアイ、バーテープとボトルケージがカブト。サドルはサンマルコで、各モデルをライダーの好みに応じて使用する。昨季も使用していた大阪のハンドメイドサドル工房「アティーク」が製造するカーボン製ゼッケンプレートはアップデートが施され、より軽量かつ高強度になっているという。
シマノレーシング【ジャイアント TCR Advanced SL】
昨年に引き続きシマノレーシングはジャイアントのバイクを駆る。使用するモデルはオールラウンド系のハイエンドTCR Advanced SLのみ。同じくジャイアントを使用するジャイアント・アルペシンはエアロロードのPropelをメインバイクとしているが、野寺監督によると「性能的に惹かれる点も多いが、選手たちの脚質やパーツサプライヤーの観点から現時点では導入は考えていない」とのこと。なお、今季使用のデリバリーが間に合っていないことから宇都宮クリテでは2014シーズン版のカラーを使用していた。
もちろんパーツはシマノやPROで統一されている。コンポーネントはシマノの最高峰DURA-ACE Di2で、SRMのパワーメーターと組み合わせて使用する。ホイールも同じくDURA-ACEグレードのWH-9000系で、宇都宮クリテでは35mmハイトのC35で統一。タイヤにはヴィットリアCORSA SCを組み合わせている。幅は23mmで、メカニックによれば空気圧は7~7.8Barとのこと。
ハンドル、ステム、サドルはPROでジャイアント独自のオーバサイズコラムに対応した国内未発売サイズのVIBEステムがトピックス。今季より加入した秋丸湧哉のバイクはハンドル位置を下げるため、ヘッドセットのアルミ製キャップが数ミリ削られていた。
レモネードベルマーレ【スウィフトカーボン ULTRAVOX TI】
宮澤崇史が選手兼任監督を務めることで話題のレモネードベルマーレのバイクは、南アフリカ人の元プロ選手マーク・ブルウェット氏が立ち上げた新興ブランド「スウィフトカーボン」。使用モデルは東レ製のT1000、T800、T700という3種類のカーボンを組み合わせたハイエンド「ULTRAVOX TI」だ。
コンポーネントはシマノやカンパニョーロなどライダーによってまちまち。ホイール、ペダル、シューズはマヴィックのサポートを受けている。ホイールはコスミックカーボンアルチメイトやキシリウムSLRなど、プロユースの証でSSCのステッカーが貼られたモデルを使いわけていた。タイヤにはコンチネンタルを組み合わせている。
ハンドルとステムはサポートを受けていないとのことだが、ほとんどのバイクにはデダ・エレメンティがアッセンブルされていた。シートポストはフレームの付属品という3T。サドルはミズタニ自転車が国内代理店を務め、宮澤がエキップアサダ時代に愛用していたイタリアンブランドSMPだ。
Honda栃木【コーダーブルーム FARNA PRO】
昨季のE1クラスタでチーム年間総合王者に輝き、今季よりJプロツアーに昇格を果たしたHonda栃木。「Designed in Japan」をコンセプトに日本人の体格や国内の道路環境にあわせたスポーツバイクをリリースする国内ブランドKhodaaBloom(コーダーブルーム)のバイクを使用する。
使用モデルは同ブランドとして初のカーボンレーシングバイクにあたる「FARNA PRO」。今季より変更されたチームカラーのレッド鮮やかなチーム供給仕様が、トップチューブにはライダーの名前と共にホンダの「H」のロゴがあしらわれていることが特徴だ。
ニールプライド南信スバル【ニールプライド NAZARE】
ニールプライド南信スバルからは、昨シーズンのJフェミニンツアーで年間総合王者に輝いた智野真央のバイクをピックアップ。バイクはタイトルスポンサーにもなっている新興ブランドの「ニールプライド」で、同社の定番モデルとして創業時よりラインナップされているエアロモデル「NAZARE」だ。
特に目立つのが長いステム。それでも今シーズンからXSからSへとフレームサイズを1つ大きくしたのだそう。コンポーネントはシマノULTEGRA、ホイールはノヴァテックJETFLY。SIXTHコンポーネントのハンドルとステム、ブラックバーンのボトルケージ、マキシスのタイヤはサポートを受けて使用する。
text&photo:Yuya.Yamamoto
宇都宮ブリッツェン【メリダ SCULTURA、REACTO】
昨年のチーム年間総合王者である宇都宮ブリッツェンのバイクはメリダ。2モデルをライダーの好みによって使い分け、クライマーの増田成幸やパンチャーの鈴木真理らは軽量オールラウンダー「SCULTURA」、スプリンターの大久保陣やルーラーの阿部嵩之らはエアロモデル「REACTO」を選択している。
コンポーネントはシマノ DURA-ACE Di2で統一。パワーメーターには引き続きパイオニアのペダリングモニターを採用している。ホイールはコンポと同じくDURA-ACEグレードのWH-9000で揃え、宇都宮クリテリウムではリムハイト50mmのC50をメインとした。組み合わせられるタイヤはパナレーサー RACE C EVO2だ。
ハンドルとステムは今季よりイーストンへとスイッチされ、カーボン製のハイエンドグレードEC90シリーズが主に選択されている。サドルはプロロゴで、表皮に滑り止め素材が配されたCPCシリーズが多くのバイクにアッセンブルされていた。
マトリックスパワータグ【フォーカス IZALCO MAX】
宇都宮クリテでは吉田隼人が2位でフィニッシュしたマトリックスパワータグのバイクは、ジャーマンブランドのフォーカス。今シーズンよりフロントフォークを筆頭に全体的に細身なデザインが特徴的なフレーム単体750gの軽量ハイエンドモデル「IZALCO MAX」を使用する。コンポーネントはシマノDURA-ACEもしくはULTEGRAで、電動タイプで統一されている。また、BBはTriPeakというアメリカンブランドのサポートを受ける。
ホイール及びタイヤ、ペダルはマヴィック。オールフラットな宇都宮クリテではコクミックカーボン40Cをメインとし、安原大貴はアルミミッドプロファイルのキシリウムSLSを選択した。タイヤはシチュエーションによって使い分け、フラットなコースでは25C、山岳系のコースでは23Cとしているとのこと。
その他はハンドル、ステム、シートポストがチネリ、サイクルコンピュータがキャットアイ、バーテープとボトルケージがカブト。サドルはサンマルコで、各モデルをライダーの好みに応じて使用する。昨季も使用していた大阪のハンドメイドサドル工房「アティーク」が製造するカーボン製ゼッケンプレートはアップデートが施され、より軽量かつ高強度になっているという。
シマノレーシング【ジャイアント TCR Advanced SL】
昨年に引き続きシマノレーシングはジャイアントのバイクを駆る。使用するモデルはオールラウンド系のハイエンドTCR Advanced SLのみ。同じくジャイアントを使用するジャイアント・アルペシンはエアロロードのPropelをメインバイクとしているが、野寺監督によると「性能的に惹かれる点も多いが、選手たちの脚質やパーツサプライヤーの観点から現時点では導入は考えていない」とのこと。なお、今季使用のデリバリーが間に合っていないことから宇都宮クリテでは2014シーズン版のカラーを使用していた。
もちろんパーツはシマノやPROで統一されている。コンポーネントはシマノの最高峰DURA-ACE Di2で、SRMのパワーメーターと組み合わせて使用する。ホイールも同じくDURA-ACEグレードのWH-9000系で、宇都宮クリテでは35mmハイトのC35で統一。タイヤにはヴィットリアCORSA SCを組み合わせている。幅は23mmで、メカニックによれば空気圧は7~7.8Barとのこと。
ハンドル、ステム、サドルはPROでジャイアント独自のオーバサイズコラムに対応した国内未発売サイズのVIBEステムがトピックス。今季より加入した秋丸湧哉のバイクはハンドル位置を下げるため、ヘッドセットのアルミ製キャップが数ミリ削られていた。
レモネードベルマーレ【スウィフトカーボン ULTRAVOX TI】
宮澤崇史が選手兼任監督を務めることで話題のレモネードベルマーレのバイクは、南アフリカ人の元プロ選手マーク・ブルウェット氏が立ち上げた新興ブランド「スウィフトカーボン」。使用モデルは東レ製のT1000、T800、T700という3種類のカーボンを組み合わせたハイエンド「ULTRAVOX TI」だ。
コンポーネントはシマノやカンパニョーロなどライダーによってまちまち。ホイール、ペダル、シューズはマヴィックのサポートを受けている。ホイールはコスミックカーボンアルチメイトやキシリウムSLRなど、プロユースの証でSSCのステッカーが貼られたモデルを使いわけていた。タイヤにはコンチネンタルを組み合わせている。
ハンドルとステムはサポートを受けていないとのことだが、ほとんどのバイクにはデダ・エレメンティがアッセンブルされていた。シートポストはフレームの付属品という3T。サドルはミズタニ自転車が国内代理店を務め、宮澤がエキップアサダ時代に愛用していたイタリアンブランドSMPだ。
Honda栃木【コーダーブルーム FARNA PRO】
昨季のE1クラスタでチーム年間総合王者に輝き、今季よりJプロツアーに昇格を果たしたHonda栃木。「Designed in Japan」をコンセプトに日本人の体格や国内の道路環境にあわせたスポーツバイクをリリースする国内ブランドKhodaaBloom(コーダーブルーム)のバイクを使用する。
使用モデルは同ブランドとして初のカーボンレーシングバイクにあたる「FARNA PRO」。今季より変更されたチームカラーのレッド鮮やかなチーム供給仕様が、トップチューブにはライダーの名前と共にホンダの「H」のロゴがあしらわれていることが特徴だ。
ニールプライド南信スバル【ニールプライド NAZARE】
ニールプライド南信スバルからは、昨シーズンのJフェミニンツアーで年間総合王者に輝いた智野真央のバイクをピックアップ。バイクはタイトルスポンサーにもなっている新興ブランドの「ニールプライド」で、同社の定番モデルとして創業時よりラインナップされているエアロモデル「NAZARE」だ。
特に目立つのが長いステム。それでも今シーズンからXSからSへとフレームサイズを1つ大きくしたのだそう。コンポーネントはシマノULTEGRA、ホイールはノヴァテックJETFLY。SIXTHコンポーネントのハンドルとステム、ブラックバーンのボトルケージ、マキシスのタイヤはサポートを受けて使用する。
text&photo:Yuya.Yamamoto
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