2015/03/18(水) - 16:04
国内トップMTBダウンヒラー清水一輝が、インドネシアの新チーム「パトロールマウンテンFJCダウンヒルチーム」へ移籍することが発表された。新チーム結成が発表された記者会見と、チーム初戦の模様をパトロールFJCのレポートより紹介しよう。
インドネシアのパトロールマウンテンFJCダウンヒルチーム(以下パトロールFJC)が清水一輝を獲得。3月9日にジャカルタで記者会見を開き、チームの結成を発表しました。パトロールFJCはポポ・アリオ(インドネシア)を主軸に東南アジア圏での活動を展開してきましたが、今季よりワールドカップへの参戦を計画、UCIグラビティチームへの登録を準備してきました。
昨年までイギリスのトップチーム、マディソン・サラセンに在籍した清水のチーム離脱を聞いたパトロールFJCは、清水の獲得に向けて交渉を開始。これに清水が合意した事から今回の発表となりました。
パトロールブランドの親会社であるユナイテッドバイク社は、ジャカルタやバリ島において大規模なダウンヒルレース、アジアパシフィックダウンヒルチャレンジを開催。清水はこの大会に過去に2度出場し、ワールドカップクラスのゲストライダーも参加する中、2大会共に3位表彰台を獲得。インドネシア国内における知名度の向上とユナイテッド関係者との関係が良好だった事から、契約交渉はスムーズに運ばれました。
チームメイトのポポ・アリオはジャワ島在住の28才。XC競技出身という珍しい経歴ながら、DHに転向後に頭角を表し、インドネシアチャンピオン獲得5回、アジア選手権でも2度優勝しており、インドネシアでは唯一無二の存在として君臨しています。
ジャカルタで開かれた記者会見では、ポポ、清水に加えてユナイテッド社の代表でチームオーナーのアリフィン氏が挨拶。「マウンテンバイク競技の活性化に向けて、今後も努力していく」との方針を語りました。清水の獲得については「素晴らしいタイミングでチャンスが巡ってきました。日本のワールドカップライダーを迎え入れる事ができて誇りに思っています。我々はヨーロッパよりも先に、アジア圏での活動、知名度向上を目指しており、日本人と共に戦える事を嬉しく感じます。チームにとってワールドカップ参戦の初年度となりますが、彼の経験から学べる事も多いだろうと期待しています」とコメント。
出席した記者から出た清水の経歴に関する質問には、チーム監督を務めるアンドレ氏から「日本を代表するトップライダーであり、国内チャンピオンも獲得している。ワールドカップ参戦の経験も抱負で、チームにとっては申し分ない人材だ。」と述べました。
清水とチームメイトとなったポポは「(清水の加入は)私にとっても素晴らしい事です。インドネシアではトレーニングの相手が居ませんでした。カズキは速いしテクニックも持っている。お互いに成長できるのを楽しみにしている。」と笑顔で話しました。
記者会見の翌日にチームはインドネシアを離れ、オーストラリア、ヴィクトリア州ブライトで開催されたオーストラリア選手権大会に参戦。新しいチームとしていきなりのビッグレースとなりましたが、清水が15位、ポポは26位と健闘しました。
レースを終えた清水は「難しいレースでした。新しい環境とオーストラリア独特の路面コンディション、新しいバイク、それでも決勝は今の自分にできるパフォーマンスを発揮できたと思います。チームは監督を中心にフレンドリーにまとまっていて、とても居心地が良いです。このチームでワールドカップに挑戦するのが楽しみです。」とコメント。
「とてもハッピーで満足している。カズキもポポも、いい走りをしてくれた。チームの船出として貴重な経験になった事を喜びたい」とアンドレ監督も手応えを感じた様子でした。
パトロールFJCがダウンヒルに投入するバイクはPatrol871。日本国内はもちろんの事、インドネシア国内でもまだ流通が始まっていないバイクだが、チームの活躍によって今後の知名度向上を期待しています。
清水の獲得を経て、チームは正式にUCIチーム登録を済ませ、フォート・ウィリアム、レオガン、モンサンタン、ウィンダムの4つのワールドカップに参戦する計画で準備をすすめています。清水選手、ポポ選手の活躍にご期待ください。
text:Patrol Mountain FJC Downhill Team
photo:Hiroyuki Nakagawa
インドネシアのパトロールマウンテンFJCダウンヒルチーム(以下パトロールFJC)が清水一輝を獲得。3月9日にジャカルタで記者会見を開き、チームの結成を発表しました。パトロールFJCはポポ・アリオ(インドネシア)を主軸に東南アジア圏での活動を展開してきましたが、今季よりワールドカップへの参戦を計画、UCIグラビティチームへの登録を準備してきました。
昨年までイギリスのトップチーム、マディソン・サラセンに在籍した清水のチーム離脱を聞いたパトロールFJCは、清水の獲得に向けて交渉を開始。これに清水が合意した事から今回の発表となりました。
パトロールブランドの親会社であるユナイテッドバイク社は、ジャカルタやバリ島において大規模なダウンヒルレース、アジアパシフィックダウンヒルチャレンジを開催。清水はこの大会に過去に2度出場し、ワールドカップクラスのゲストライダーも参加する中、2大会共に3位表彰台を獲得。インドネシア国内における知名度の向上とユナイテッド関係者との関係が良好だった事から、契約交渉はスムーズに運ばれました。
チームメイトのポポ・アリオはジャワ島在住の28才。XC競技出身という珍しい経歴ながら、DHに転向後に頭角を表し、インドネシアチャンピオン獲得5回、アジア選手権でも2度優勝しており、インドネシアでは唯一無二の存在として君臨しています。
ジャカルタで開かれた記者会見では、ポポ、清水に加えてユナイテッド社の代表でチームオーナーのアリフィン氏が挨拶。「マウンテンバイク競技の活性化に向けて、今後も努力していく」との方針を語りました。清水の獲得については「素晴らしいタイミングでチャンスが巡ってきました。日本のワールドカップライダーを迎え入れる事ができて誇りに思っています。我々はヨーロッパよりも先に、アジア圏での活動、知名度向上を目指しており、日本人と共に戦える事を嬉しく感じます。チームにとってワールドカップ参戦の初年度となりますが、彼の経験から学べる事も多いだろうと期待しています」とコメント。
出席した記者から出た清水の経歴に関する質問には、チーム監督を務めるアンドレ氏から「日本を代表するトップライダーであり、国内チャンピオンも獲得している。ワールドカップ参戦の経験も抱負で、チームにとっては申し分ない人材だ。」と述べました。
清水とチームメイトとなったポポは「(清水の加入は)私にとっても素晴らしい事です。インドネシアではトレーニングの相手が居ませんでした。カズキは速いしテクニックも持っている。お互いに成長できるのを楽しみにしている。」と笑顔で話しました。
記者会見の翌日にチームはインドネシアを離れ、オーストラリア、ヴィクトリア州ブライトで開催されたオーストラリア選手権大会に参戦。新しいチームとしていきなりのビッグレースとなりましたが、清水が15位、ポポは26位と健闘しました。
レースを終えた清水は「難しいレースでした。新しい環境とオーストラリア独特の路面コンディション、新しいバイク、それでも決勝は今の自分にできるパフォーマンスを発揮できたと思います。チームは監督を中心にフレンドリーにまとまっていて、とても居心地が良いです。このチームでワールドカップに挑戦するのが楽しみです。」とコメント。
「とてもハッピーで満足している。カズキもポポも、いい走りをしてくれた。チームの船出として貴重な経験になった事を喜びたい」とアンドレ監督も手応えを感じた様子でした。
パトロールFJCがダウンヒルに投入するバイクはPatrol871。日本国内はもちろんの事、インドネシア国内でもまだ流通が始まっていないバイクだが、チームの活躍によって今後の知名度向上を期待しています。
清水の獲得を経て、チームは正式にUCIチーム登録を済ませ、フォート・ウィリアム、レオガン、モンサンタン、ウィンダムの4つのワールドカップに参戦する計画で準備をすすめています。清水選手、ポポ選手の活躍にご期待ください。
text:Patrol Mountain FJC Downhill Team
photo:Hiroyuki Nakagawa
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