2015/01/23(金) - 20:39
東北シクロクロス最終戦の舞台は全日本選手権が開催されたスポーツランド菅生の西コース。最高峰のカテゴリー1は安定したラップタイムで他を圧倒した小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス)が優勝。2年連続となるシリーズチャンピオンを獲得した。
東北シクロクロスプロジェクト最終戦が開催されたのは宮城県仙台市のスポーツランド菅生。全日本選手権で使用された国際モトクロスコースではなく、レーシングカート用である西コースがその舞台だ。
普段はランオフエリアとして使用される芝地をメインに、スーパーGTなどが開催される本コースを利用したキャンバーセクションなどが組み込まれた1周は2.3km。パドック屋上の観戦エリアに登れば、全体が見渡せるほどコンパクトなコースで、約1ヶ月程前に多くの選手を苦しめた泥は極僅かであった。
試走の時間帯は小雪が舞い、時折吹く強い風と相まって吹雪いているような景色に。レースが進むにつれ雪こそ止んだが、風は一向に弱まらず、時としてカラーコーンを吹きと飛ばしたりコーステープがちぎれてしまうなど、ライダー、スタッフともに風に影響された1日だった。各レースのスタートではワールドカップのゾルダーの雰囲気を醸し出すためにカートレースで使用するシグナルが利用された。
カテゴリー1には関東から小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス)や前田公平(BIORACER OFFROAD TEAM)、池本真也(和光機器)が参戦。スタートと同時に飛び出していったのは小坂で、これに池本、前田が続き、更に後方からは佐復真人(WildBoars加波一族)、佐藤利英と山川惇太郎のTeam CHAINRINGコンビが追う展開に。
一度は池本が仕掛け、小坂に替わってトップに踊り出るも、ピットへのアプローチとなる位置で落車してしまい順位をおとす。小坂と前田は池本の落車に巻き込まれることなくすり抜けパック体制になるが、前田がなかなか小坂の背後に張り付けず、むしろその差は徐々に拡大してゆく。
3位まで順位を回復させた池本は前を走る前田を猛追するも、ギャップを縮めきることはできず。中盤にかけては小坂と前田、前田と池本のギャップはそれぞれ同間隔でレースは進行。その後、終盤にかけてもイーブンペースで、安定したラップタイムを刻む小坂に対して、前田と池本は共にペースを落としてしまう。
そして迎えた最終ラップで、小坂はさらにペース上げる余裕の走りを披露し、単独でゴールへと飛び込んだ。U23世界選手権代表の前田公平は2位、積極的なレース展開を魅せた池本が3位に。4位には、中盤から池本とほぼ同等のラップタイムを刻み、山川とのチームメイト対決を制した佐藤が入っている。
優勝した小坂は「自身のシーズン開幕戦となった宇都宮ジャパンカップシクロクロスで勝って、それ以来勝てないレースが続いてので、この東北シリーズ最終戦で勝つことができて本当に嬉しい」とコメント。またこの日の優勝で2年連続シリーズチャンピオンを獲得したことにも触れ、来年もシリーズチャンピオンを狙うと宣言した。
カテゴリー2とマスターズ、L1、L2の混走レースではスタート直後落車が起きるアクシデントが発生。これによりカテゴリー2の高校生ライダーで今シーズン好調の織田聖(Bottles and Chains)が機材トラブルに見舞われ、バイク交換のために順位を一旦落としてしまう。しかしながら、2周目突入直後にトップに戻り、そのまま全体のトップでゴール。2位には長尾宏樹(PAXPROJECT)が入り、カテゴリー1への昇格を決めている。
一方で、マスターズカテゴリーは落車がレース展開を大きく左右することに。C2の織田をマークしていたマスターズ浅井秀樹(cycleculb3UP)は、ピットレーンだと気がつかず、織田と共にピットに入ってしまい、バイク交換を迫られ大幅にタイムロス。替わってトップとなった水竹真一(チームスキップ)が優勝を飾り、シリーズチャンピオンも獲得した。
L1はただ1人の参戦となった林口幸恵(SNEL CYCLOCROSS TEAM)が制し2年連続のシリーズチャンピオンに。カテゴリー3は上下共に半袖と若さ溢れるウェアリングで出走した積田連(Team CHAINRING Espoir)が制している。
東北シリーズは毎回バリエーションに富んだコースを用意するのが特徴。東北を元気にするために各地域も協力的。来シーズンも面白いコースを用意する計画があるとのことなので、さらなる盛り上がりに期待できそうだ。
リザルト
【Category1】(10周回)
1位 小坂光(宇都宮ブリッツエンシクロクロスチーム) 58:24
2位 前田公平(BIORACER OFFROAD TEAM) +2:32
3位 池本真也(和光機器) +4:07
4位 佐藤利英(Team CHAINRING) +4:35
5位 山川惇太郎(Team CHAINRING) +5:45
6位 佐復真人(WildBoars) -1LAP
7位 澤田泰征(VOLCA転倒虫) -1LAP
8位 岩崎恭二(佐多塾) -1LAP
9位 小川克広(じてんしゃの杜) -1LAP
10位 朽木聡(subtleSworks) -1LAP
【Category L1】(5周回)
1位 林口幸恵(SNEL CYCLOCROSS TEAM) 36:25
【Category 2】(6周回)
1位 織田聖(Bottles and Chains) 38:39
2位 長尾宏樹(PAXPROJECT) +1:21
3位 伊藤敦弘(チバポンズ) +1:23
【Category 3】(4周回)
1位 積田連(Team CHAINRING Espoir) 26:49
2位 浦山泰洋(プレーゴ) +0:25
3位 中島崇行(mistral) +0:57
【Category Master】(6周回)
1位 水竹真一(チームスキップ) 39:53
2位 浅井秀樹(cycleclub 3UP) +0:28
3位 江川嘉宏(PEDAL NATION) +1:03
【Category L2】(3周回)
1位 宮崎優花(プレーゴ) 26:05
2位 渡邊華史(W.V.OTA) +2:09
3位 中村麻希(プレーゴ) +7:50
Photo&Text:Satoshi Oda(Kasukabe Vision FILMz)
東北シクロクロスプロジェクト最終戦が開催されたのは宮城県仙台市のスポーツランド菅生。全日本選手権で使用された国際モトクロスコースではなく、レーシングカート用である西コースがその舞台だ。
普段はランオフエリアとして使用される芝地をメインに、スーパーGTなどが開催される本コースを利用したキャンバーセクションなどが組み込まれた1周は2.3km。パドック屋上の観戦エリアに登れば、全体が見渡せるほどコンパクトなコースで、約1ヶ月程前に多くの選手を苦しめた泥は極僅かであった。
試走の時間帯は小雪が舞い、時折吹く強い風と相まって吹雪いているような景色に。レースが進むにつれ雪こそ止んだが、風は一向に弱まらず、時としてカラーコーンを吹きと飛ばしたりコーステープがちぎれてしまうなど、ライダー、スタッフともに風に影響された1日だった。各レースのスタートではワールドカップのゾルダーの雰囲気を醸し出すためにカートレースで使用するシグナルが利用された。
カテゴリー1には関東から小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス)や前田公平(BIORACER OFFROAD TEAM)、池本真也(和光機器)が参戦。スタートと同時に飛び出していったのは小坂で、これに池本、前田が続き、更に後方からは佐復真人(WildBoars加波一族)、佐藤利英と山川惇太郎のTeam CHAINRINGコンビが追う展開に。
一度は池本が仕掛け、小坂に替わってトップに踊り出るも、ピットへのアプローチとなる位置で落車してしまい順位をおとす。小坂と前田は池本の落車に巻き込まれることなくすり抜けパック体制になるが、前田がなかなか小坂の背後に張り付けず、むしろその差は徐々に拡大してゆく。
3位まで順位を回復させた池本は前を走る前田を猛追するも、ギャップを縮めきることはできず。中盤にかけては小坂と前田、前田と池本のギャップはそれぞれ同間隔でレースは進行。その後、終盤にかけてもイーブンペースで、安定したラップタイムを刻む小坂に対して、前田と池本は共にペースを落としてしまう。
そして迎えた最終ラップで、小坂はさらにペース上げる余裕の走りを披露し、単独でゴールへと飛び込んだ。U23世界選手権代表の前田公平は2位、積極的なレース展開を魅せた池本が3位に。4位には、中盤から池本とほぼ同等のラップタイムを刻み、山川とのチームメイト対決を制した佐藤が入っている。
優勝した小坂は「自身のシーズン開幕戦となった宇都宮ジャパンカップシクロクロスで勝って、それ以来勝てないレースが続いてので、この東北シリーズ最終戦で勝つことができて本当に嬉しい」とコメント。またこの日の優勝で2年連続シリーズチャンピオンを獲得したことにも触れ、来年もシリーズチャンピオンを狙うと宣言した。
カテゴリー2とマスターズ、L1、L2の混走レースではスタート直後落車が起きるアクシデントが発生。これによりカテゴリー2の高校生ライダーで今シーズン好調の織田聖(Bottles and Chains)が機材トラブルに見舞われ、バイク交換のために順位を一旦落としてしまう。しかしながら、2周目突入直後にトップに戻り、そのまま全体のトップでゴール。2位には長尾宏樹(PAXPROJECT)が入り、カテゴリー1への昇格を決めている。
一方で、マスターズカテゴリーは落車がレース展開を大きく左右することに。C2の織田をマークしていたマスターズ浅井秀樹(cycleculb3UP)は、ピットレーンだと気がつかず、織田と共にピットに入ってしまい、バイク交換を迫られ大幅にタイムロス。替わってトップとなった水竹真一(チームスキップ)が優勝を飾り、シリーズチャンピオンも獲得した。
L1はただ1人の参戦となった林口幸恵(SNEL CYCLOCROSS TEAM)が制し2年連続のシリーズチャンピオンに。カテゴリー3は上下共に半袖と若さ溢れるウェアリングで出走した積田連(Team CHAINRING Espoir)が制している。
東北シリーズは毎回バリエーションに富んだコースを用意するのが特徴。東北を元気にするために各地域も協力的。来シーズンも面白いコースを用意する計画があるとのことなので、さらなる盛り上がりに期待できそうだ。
リザルト
【Category1】(10周回)
1位 小坂光(宇都宮ブリッツエンシクロクロスチーム) 58:24
2位 前田公平(BIORACER OFFROAD TEAM) +2:32
3位 池本真也(和光機器) +4:07
4位 佐藤利英(Team CHAINRING) +4:35
5位 山川惇太郎(Team CHAINRING) +5:45
6位 佐復真人(WildBoars) -1LAP
7位 澤田泰征(VOLCA転倒虫) -1LAP
8位 岩崎恭二(佐多塾) -1LAP
9位 小川克広(じてんしゃの杜) -1LAP
10位 朽木聡(subtleSworks) -1LAP
【Category L1】(5周回)
1位 林口幸恵(SNEL CYCLOCROSS TEAM) 36:25
【Category 2】(6周回)
1位 織田聖(Bottles and Chains) 38:39
2位 長尾宏樹(PAXPROJECT) +1:21
3位 伊藤敦弘(チバポンズ) +1:23
【Category 3】(4周回)
1位 積田連(Team CHAINRING Espoir) 26:49
2位 浦山泰洋(プレーゴ) +0:25
3位 中島崇行(mistral) +0:57
【Category Master】(6周回)
1位 水竹真一(チームスキップ) 39:53
2位 浅井秀樹(cycleclub 3UP) +0:28
3位 江川嘉宏(PEDAL NATION) +1:03
【Category L2】(3周回)
1位 宮崎優花(プレーゴ) 26:05
2位 渡邊華史(W.V.OTA) +2:09
3位 中村麻希(プレーゴ) +7:50
Photo&Text:Satoshi Oda(Kasukabe Vision FILMz)