2014/12/31(水) - 12:44
2014年12月30日、BpostBankトロフェー第6戦がベルギーのローエンホートで開催され、解けた雪によって泥地と化したコースで若手2人が一騎打ちを繰り広げた。勝負の軍配はU23世界チャンピオンのワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)に上がっている。
ベルギーのローエンホートで開催されたBpostBankトロフェー第6戦「アゼンクロス」。いくつもの短い登りが組み込まれた平坦基調のコースは泥だらけ。白く積もった雪が解け、マイナスに近いような冷たい泥水がコースを覆った。
風邪によって欠場したラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・シマノ)に代わってホールショットを獲ったのは、スポット参戦のラモン・シンケルダム(オランダ、ジャイアント・シマノ)だった。
2011年にパリ〜ルーベU23レースで優勝し、スプリンター/クラシックスペシャリストとして力を伸ばす25歳シンケルダムが1周目の前半にかけてレースをリードする。しかし直ぐさまワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)が先頭を奪った。
ファンアールトにはチームメイトのロブ・ピータース(ベルギー、ファストフートサービス)とファンデルポールが合流して先頭は3名。復調の兆しを見せるスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)やトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)が追走パックを形成する展開に。
泥々の雪解け水を巻き上げながら先頭ではファンアールトがハイペースを刻み続け、ファンデルポールだけが食らいついてレースは中盤。ファンアールトのミスを突いてファンデルポールがアタックするシーンも見られたが、両者の間に決定的なギャップは生まれない。
レースの進行とともに泥をまとい、感覚が無くなった腕を振りながら走る選手たち。残り2周を残して徐々に徐々にファンアールトとファンデルポールの間にギャップが広がり始める。慌ててファンデルポールが追走したが、泥の180度コーナーでミスしたことで更にギャップが拡大。そこで勝負は決まった。
1995年生まれのファンデルポールと1994年生まれのファンアールトによる一騎打ちは、U23世界チャンピオンのファンアールトに軍配。3位には26歳のメーウセンが入っている。第一追走パック内で走り続けたネイスは8位。竹之内悠(ベランクラシックドルチーニ)は42位でレースを終えている。
「なんてタフなコースなんだろうと思った。でも今日はミスを犯さなかった。マテュー(ファンデルポール)は何度か攻撃を仕掛けてきたけど上手く対処した。彼が失速してからも自分のシリーズランキングを考えてペースを上げ続けたんだ。今日は総合リードを広げたいと思っていたので大成功だったと言える」。勝利したファンアールトはインタビューでそう語った。
「まだまだトリッキーなコースが残っているけど、現段階でシリーズリーダーの座は安泰だ」とファンアールト。総合タイムで争われるBpostBankトロフェーのシリーズランキングにおいて、ファンアールトは総合2位ネイスに対して4分45秒のリードを得ている。
今シーズンのBpostBankトロフェーは残り2戦。次の第7戦は2015年1月1日にベルギーのバールで開催される。
選手コメントはレース公式サイトより。
BpostBankトロフェー2014-2015第6戦
1位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス) 1h04"02"
2位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPパワープラス) +37"
3位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +2'01"
4位 ジャンニ・フェルメールス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス) +2'17"
5位 ジャン・デニューウラール(ベルギー、ファストフートサービス)
6位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス) +2'20"
7位 ティム・メルリエ(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス) +2'24"
8位 スヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク) +2'25"
9位 ロブ・ピータース(ベルギー、ファストフートサービス) +2'36"
10位 ヴァンサン・バースターンス(ベルギー、BKCPパワープラス) +3'01"
42位 竹之内悠(日本、ベランクラシックドルチーニ)
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
ベルギーのローエンホートで開催されたBpostBankトロフェー第6戦「アゼンクロス」。いくつもの短い登りが組み込まれた平坦基調のコースは泥だらけ。白く積もった雪が解け、マイナスに近いような冷たい泥水がコースを覆った。
風邪によって欠場したラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・シマノ)に代わってホールショットを獲ったのは、スポット参戦のラモン・シンケルダム(オランダ、ジャイアント・シマノ)だった。
2011年にパリ〜ルーベU23レースで優勝し、スプリンター/クラシックスペシャリストとして力を伸ばす25歳シンケルダムが1周目の前半にかけてレースをリードする。しかし直ぐさまワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)が先頭を奪った。
ファンアールトにはチームメイトのロブ・ピータース(ベルギー、ファストフートサービス)とファンデルポールが合流して先頭は3名。復調の兆しを見せるスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)やトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)が追走パックを形成する展開に。
泥々の雪解け水を巻き上げながら先頭ではファンアールトがハイペースを刻み続け、ファンデルポールだけが食らいついてレースは中盤。ファンアールトのミスを突いてファンデルポールがアタックするシーンも見られたが、両者の間に決定的なギャップは生まれない。
レースの進行とともに泥をまとい、感覚が無くなった腕を振りながら走る選手たち。残り2周を残して徐々に徐々にファンアールトとファンデルポールの間にギャップが広がり始める。慌ててファンデルポールが追走したが、泥の180度コーナーでミスしたことで更にギャップが拡大。そこで勝負は決まった。
1995年生まれのファンデルポールと1994年生まれのファンアールトによる一騎打ちは、U23世界チャンピオンのファンアールトに軍配。3位には26歳のメーウセンが入っている。第一追走パック内で走り続けたネイスは8位。竹之内悠(ベランクラシックドルチーニ)は42位でレースを終えている。
「なんてタフなコースなんだろうと思った。でも今日はミスを犯さなかった。マテュー(ファンデルポール)は何度か攻撃を仕掛けてきたけど上手く対処した。彼が失速してからも自分のシリーズランキングを考えてペースを上げ続けたんだ。今日は総合リードを広げたいと思っていたので大成功だったと言える」。勝利したファンアールトはインタビューでそう語った。
「まだまだトリッキーなコースが残っているけど、現段階でシリーズリーダーの座は安泰だ」とファンアールト。総合タイムで争われるBpostBankトロフェーのシリーズランキングにおいて、ファンアールトは総合2位ネイスに対して4分45秒のリードを得ている。
今シーズンのBpostBankトロフェーは残り2戦。次の第7戦は2015年1月1日にベルギーのバールで開催される。
選手コメントはレース公式サイトより。
BpostBankトロフェー2014-2015第6戦
1位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス) 1h04"02"
2位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPパワープラス) +37"
3位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +2'01"
4位 ジャンニ・フェルメールス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス) +2'17"
5位 ジャン・デニューウラール(ベルギー、ファストフートサービス)
6位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス) +2'20"
7位 ティム・メルリエ(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス) +2'24"
8位 スヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク) +2'25"
9位 ロブ・ピータース(ベルギー、ファストフートサービス) +2'36"
10位 ヴァンサン・バースターンス(ベルギー、BKCPパワープラス) +3'01"
42位 竹之内悠(日本、ベランクラシックドルチーニ)
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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