2009/09/08(火) - 21:06
ツール・ド・北海道がいよいよ9月9日(水)から始まる。ヤン・キルシプー、ピーター・マクドナルドら超強力な外国勢に、迎え撃つ日本勢は宮澤崇史、西谷泰治、鈴木真理、飯島誠ら。そして井上和郎がニッポに戻ってきた。今年は学生も元気。選手とチームから見どころを紹介しよう。
海外勢ではドラパック・ポルシェが個人でもチームでも強力で優勝候補筆頭。さらにツール区間4勝のヤン・キルシプー、そしてスプリンターをそろえる韓国チームが有力だ。
今年は日本チームが面白い。宮澤崇史(梅丹本舗-グラファイトデザイン)は再びの梅丹ジャージで登場。同じく井上和郎(TEAM NIPPO-COLNAGO)も古巣に晴れて戻って出場。拍手で迎えたい。
ダブル全日本チャンピオンを擁する愛三はもちろん必勝体制。出場する誰もがエース級のシマノは自在に走れる。フランス遠征で磨きを賭けたBSアンカーは飯島と山本のスピードで勝負。初出場のブリッツェンは安定して上位に入る清水良行が注目。マトリックスは今年に生きのいい走りをしている伊勢が出場。大学生も昨年U23チャンピオンの伊藤を擁する鹿屋、インカレチャンピオン西薗を擁する東大、昨年ステージ3位の青柳擁する法政などこちらも見どころ選手がたくさん。
なお、9月8日(火)のライセンスコントロールを経て正式決定したリストで内容を更新した(9月8日21時)。
海外チーム
ドラパック・ポルシェ・サイクリング(オーストラリア)
2006年に発足した生粋のオーストラリアチーム。07年にはジャパンカップに出場している。チームの中心は、現オーストラリアチャンピオンのピーター・マクドナルド。
ピーター・マクドナルド:33歳の現オーストラリアチャンピオン。昨年の北海道では第5ステージ優勝&総合7位。今年はツール・ド・台湾で総合2位。好きなレースにツール・ド・北海道を挙げているチームのリーダー。
ザッカリ・デンプスター:昨年のTOJ大阪ステージ優勝者。今年はシーズン前半をベルギーチームで過ごす。2007年のオーストラリア選手権スクラッチで優勝。
ディーン・ウィンザー:9月9日に23歳の誕生日を迎えるスプリンター。2007年にはジャイコ・ベイ・クラシックでステージ優勝。同年ツール・ド・台湾でリーダージャージ着用。
リース・ポロック:昨年トレック・マルコポーロで出場して総合4位に入ったスプリンター。昨年はヨーロッパレースでも成績を残し、標高3000m近い高地で開催されるツール・ド・チンハイレイクで総合13位。
アシュリー・ハンバート:27歳ながらヨーロッパのプロチームを渡り歩いた経験有り。2006年にはベビー・ジロでステージ優勝。ジロ・ヴァッレ・ダオスタで2日間総合リーダーに。
グルード&マーストランド・ホルセン(デンマーク)
デンマークの若手育成を担うコンチネンタルチーム。チームにはアフリカ系の南アフリカ人選手も所属しているが、北海道のメンバーはデンマーク人3名とアメリカ人1名で唯一4名での出場。アジアレースでも成績を残すジェイコブ・ニールセン(デンマーク)がチームの中心で、2007年全米U23ロードチャンピオンに輝いたマキシム・ジェンキンス(アメリカ)にも注目。
ジェイコブ・ニールセン(デンマーク):アジアとヨーロッパを中心に転戦し、ツール・ド・シャムやツアー・オブ・インドネシアでステージ優勝経験有り。2008年のチャイナシーで総合3位。ツアー・オブ・デンマークで総合敢闘賞獲得。
マキシム・ジェンキンス(アメリカ):2007年のアメリカU23ロードチャンピオン。
ルトゥーア・サイクリングチーム(マレーシア)
2004年に結成されたマレーシアを代表するコンチネンタルチームで、ツール・ド・ランカウイの常連。注目は何と言っても、ツール・ド・フランスでステージ通算4勝を飾っているベテランスプリンターのヤーン・キルシプー(エストニア)だ。昨年までエキップアサダに所属していたン・ヨンリ(マレーシア)らが出場予定。
ヤーン・キルシプー(エストニア):ツール・ド・フランスでステージ通算4勝を飾っている40歳のベテランスプリンター。1999年にはマイヨジョーヌを6日間着た。ビッグチームを渡り歩き、2006年のクレディアグリコルを最後に一時は現役から身を退いたが、2007年に復活。今年はマイナーレースで優勝を重ねている。
ン・ヨンリ(マレーシア):昨年梅丹本舗・GDRに所属した若手クライマー。かつてはスペインやポルトガルのチームにも所属し、トラック競技でも成績を残している。マレー語、中国語、台湾語、英語、ポルトガル語、スペイン語が話せるマルチリンガルな選手。
KTMユンカース(オーストリア)
地元オーストリアを中心にレースを展開するコンチネンタルチーム。選手の多くは20代前半で、地元オーストリアの若手育成を担っている。ハネス・グランドリンガー(オーストリア)が最年長の32歳。戦歴を見る限り、飛び抜けて強い選手はいない。
ステファン・ポル(オーストリア):ルント・ウン・ケルンで12位。
大韓民国チーム
トラック競技をベースに成長を続ける韓国は、パク・スンホやジャン・スンジェら、近年のツール・ド・コリアでステージ優勝を量産したスプリンターたちを北海道に送り込む。パクとジャンの他にもツール・ド・コリアで上位に絡んだ選手たちが揃っており、スプリント勝負ではチーム力が際立っている。
パク・スンホ:今年ツアー・オブ・タイランドでステージ2勝。ツール・ド・台湾では西谷を下してステージ2勝をマーク。ツール・ド・コリアでは昨年ステージ2勝。今年はステージ3勝の大活躍。TOJ(ツアー・オブ・ジャパン)では堺ステージ3位、東京ステージ4位。
ジャン・スンジェ:昨年のツール・ド・コリアでステージ2勝。個人追い抜きでアジアチャンピオンに輝いている。
国内チーム
EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン
昨年の総合覇者、宮澤崇史が戻ってきた。6月の全日本後に同チームに戻り、ふたたび頂点を目指す。展開によっては清水、福島、増田らもエースに立てるチームの戦いの幅は広い。ゴール前の宮澤、清水の爆発も期待だが、今年に調子を戻した増田の山岳での走りが注目だ。
愛三工業レーシングチーム
そのタイトルはむしろ遅すぎたとも言える、2人の今年度全日本チャンピオンを擁する。ロードの西谷泰治と個人TTの盛一大だ。特に西谷は06年の総合覇者で、UCIアジアツアーでも好調だ。山岳に強い別府匠は2週間前の大町美麻ロードでも好調、チームはすでに3日から現地入りして周到な準備をしている。
シマノレーシング
今年は特に鈴木真理に注目したい。スプリンターからタフなオールラウンダーへ進化をしてきており力強い走りに注目。3日前の全日本実業団ロードでは逃げが吸収されたにもかかわらず2位と驚異の走り。そして北海道期待の阿部嵩之が晴れて凱旋出場する。今までは北海道地域選抜だったが今年はどんな走りを見せてくれるか、積極性と独走力に期待だ。飯野嘉則、狩野智也、畑中勇介の計5人で臨む。
チームブリヂストン・アンカー
チームは今夏もフランス遠征をしてきた。飯島誠と山本雅道のスピードマンコンビで昨年の全日本実業団チャンピオンを勝ち取った。三瀧と今年実績を上げている普久原奨、そして若手ナンバーワンの呼び声高い伊丹健治も活躍するだろう。
マトリックスパワータグ
今夏に若いチームへと変化した。彼らをまとめるのはキャプテン向川尚樹。それに全アマスクラッチチャンピオンの辻善光、昨年の都道府県ロード優勝、シマノスズカで好調の涌本正樹が走る。3日前の全日本実業団ロードで140キロほど逃げ続けた澤田、さらに今年急成長を遂げた伊勢直人が出場、大いに期待したい。
BLITZEN宇都宮プロレーシングチーム
もちろん初出場のブリッツェン。清水良行は大町美麻ロードで結果を残し、若い小坂は非凡な力を今年見せている。斉藤祥太、中山卓士そして山岳を得意とする実業団2勝の長沼隆行に注目だ。山岳ステージで暴れまわってレースを動かして欲しいところだ。
TEAM NIPPO-COLNAGO
ニッポは伝統的にこの北海道で結果を残し、またそれを求められるチームだ。そのため今年も必勝体制で臨む。今年実業団2勝の佐野淳哉、03年総合優勝の廣瀬敏、ベテランで登坂力に秀でる真鍋和幸に3日前の全日本実業団ロードを制したマリウス・ヴィズィアック。そしてなんといっても井上和郎の復帰が嬉しい。昨年の全日本2位でオールラウンドに力をつけたが、今年前半は新チームで走れずにいた。半年間の気持ちを爆発させる走りに期待だ。実業団3連勝の勢いでスタートする。
北海道地域選抜
07年の同大会で早稲田大学として出場した松田究(札幌車連)が注目。さらに織田修平(DOKYU RC)、江口 宏幸(デ・シクロ・ペダリ)、栗栖嵩(Nウィンズ)、藤原真(DOKYU RC)のメンバーで臨む。
鹿屋体育大学
今やコンチネンタルチームと同等以上の走りの鹿屋。昨年のU23チャンピオンの伊藤雅和を筆頭に内間康平もダブルエースとして戦える。野中竜馬も実力は一級。そして北海道出身の高宮正嗣が1年生で凱旋出場。チームはインカレではうまくかみ合わず大きな結果を残せなかったが、北海道では必ずや勝負に絡む走りが見られるだろう。
日本大学
越海誠一、窪木一茂ら日本代表海外遠征メンバーを揃える。層が厚く、メンバーに選ばれるだけでも難しい。インカレ大学対抗総合27連覇を達成した勢いで北海道に乗り込む。
法政大学
昨年の第5ステージで3位の青柳憲輝を中心にする。インカレでも早川朋宏とともに大活躍の法政大学。昨年以上の走りを見せてくれるだろう。
順天堂大学
加藤哲史を中心とする。辻本卒業後も安定した実績を残し、先のインカレでは加藤、石田輝、中尾佳祐の3人が20位以内に入り、層の厚さを見せた。
東京大学
インカレチャンピオンの西薗良太を中心とする。西薗だけでなくチームとしての総合力が上がっているのが今年の東大だ。西薗のステージ勝負に絡む走りが見られるはずだ。
text:Hideaki.TAKAGI, Kei.TSUJI
photo:Hideaki.TAKAGI
海外勢ではドラパック・ポルシェが個人でもチームでも強力で優勝候補筆頭。さらにツール区間4勝のヤン・キルシプー、そしてスプリンターをそろえる韓国チームが有力だ。
今年は日本チームが面白い。宮澤崇史(梅丹本舗-グラファイトデザイン)は再びの梅丹ジャージで登場。同じく井上和郎(TEAM NIPPO-COLNAGO)も古巣に晴れて戻って出場。拍手で迎えたい。
ダブル全日本チャンピオンを擁する愛三はもちろん必勝体制。出場する誰もがエース級のシマノは自在に走れる。フランス遠征で磨きを賭けたBSアンカーは飯島と山本のスピードで勝負。初出場のブリッツェンは安定して上位に入る清水良行が注目。マトリックスは今年に生きのいい走りをしている伊勢が出場。大学生も昨年U23チャンピオンの伊藤を擁する鹿屋、インカレチャンピオン西薗を擁する東大、昨年ステージ3位の青柳擁する法政などこちらも見どころ選手がたくさん。
なお、9月8日(火)のライセンスコントロールを経て正式決定したリストで内容を更新した(9月8日21時)。
海外チーム
ドラパック・ポルシェ・サイクリング(オーストラリア)
2006年に発足した生粋のオーストラリアチーム。07年にはジャパンカップに出場している。チームの中心は、現オーストラリアチャンピオンのピーター・マクドナルド。
ピーター・マクドナルド:33歳の現オーストラリアチャンピオン。昨年の北海道では第5ステージ優勝&総合7位。今年はツール・ド・台湾で総合2位。好きなレースにツール・ド・北海道を挙げているチームのリーダー。
ザッカリ・デンプスター:昨年のTOJ大阪ステージ優勝者。今年はシーズン前半をベルギーチームで過ごす。2007年のオーストラリア選手権スクラッチで優勝。
ディーン・ウィンザー:9月9日に23歳の誕生日を迎えるスプリンター。2007年にはジャイコ・ベイ・クラシックでステージ優勝。同年ツール・ド・台湾でリーダージャージ着用。
リース・ポロック:昨年トレック・マルコポーロで出場して総合4位に入ったスプリンター。昨年はヨーロッパレースでも成績を残し、標高3000m近い高地で開催されるツール・ド・チンハイレイクで総合13位。
アシュリー・ハンバート:27歳ながらヨーロッパのプロチームを渡り歩いた経験有り。2006年にはベビー・ジロでステージ優勝。ジロ・ヴァッレ・ダオスタで2日間総合リーダーに。
グルード&マーストランド・ホルセン(デンマーク)
デンマークの若手育成を担うコンチネンタルチーム。チームにはアフリカ系の南アフリカ人選手も所属しているが、北海道のメンバーはデンマーク人3名とアメリカ人1名で唯一4名での出場。アジアレースでも成績を残すジェイコブ・ニールセン(デンマーク)がチームの中心で、2007年全米U23ロードチャンピオンに輝いたマキシム・ジェンキンス(アメリカ)にも注目。
ジェイコブ・ニールセン(デンマーク):アジアとヨーロッパを中心に転戦し、ツール・ド・シャムやツアー・オブ・インドネシアでステージ優勝経験有り。2008年のチャイナシーで総合3位。ツアー・オブ・デンマークで総合敢闘賞獲得。
マキシム・ジェンキンス(アメリカ):2007年のアメリカU23ロードチャンピオン。
ルトゥーア・サイクリングチーム(マレーシア)
2004年に結成されたマレーシアを代表するコンチネンタルチームで、ツール・ド・ランカウイの常連。注目は何と言っても、ツール・ド・フランスでステージ通算4勝を飾っているベテランスプリンターのヤーン・キルシプー(エストニア)だ。昨年までエキップアサダに所属していたン・ヨンリ(マレーシア)らが出場予定。
ヤーン・キルシプー(エストニア):ツール・ド・フランスでステージ通算4勝を飾っている40歳のベテランスプリンター。1999年にはマイヨジョーヌを6日間着た。ビッグチームを渡り歩き、2006年のクレディアグリコルを最後に一時は現役から身を退いたが、2007年に復活。今年はマイナーレースで優勝を重ねている。
ン・ヨンリ(マレーシア):昨年梅丹本舗・GDRに所属した若手クライマー。かつてはスペインやポルトガルのチームにも所属し、トラック競技でも成績を残している。マレー語、中国語、台湾語、英語、ポルトガル語、スペイン語が話せるマルチリンガルな選手。
KTMユンカース(オーストリア)
地元オーストリアを中心にレースを展開するコンチネンタルチーム。選手の多くは20代前半で、地元オーストリアの若手育成を担っている。ハネス・グランドリンガー(オーストリア)が最年長の32歳。戦歴を見る限り、飛び抜けて強い選手はいない。
ステファン・ポル(オーストリア):ルント・ウン・ケルンで12位。
大韓民国チーム
トラック競技をベースに成長を続ける韓国は、パク・スンホやジャン・スンジェら、近年のツール・ド・コリアでステージ優勝を量産したスプリンターたちを北海道に送り込む。パクとジャンの他にもツール・ド・コリアで上位に絡んだ選手たちが揃っており、スプリント勝負ではチーム力が際立っている。
パク・スンホ:今年ツアー・オブ・タイランドでステージ2勝。ツール・ド・台湾では西谷を下してステージ2勝をマーク。ツール・ド・コリアでは昨年ステージ2勝。今年はステージ3勝の大活躍。TOJ(ツアー・オブ・ジャパン)では堺ステージ3位、東京ステージ4位。
ジャン・スンジェ:昨年のツール・ド・コリアでステージ2勝。個人追い抜きでアジアチャンピオンに輝いている。
国内チーム
EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン
昨年の総合覇者、宮澤崇史が戻ってきた。6月の全日本後に同チームに戻り、ふたたび頂点を目指す。展開によっては清水、福島、増田らもエースに立てるチームの戦いの幅は広い。ゴール前の宮澤、清水の爆発も期待だが、今年に調子を戻した増田の山岳での走りが注目だ。
愛三工業レーシングチーム
そのタイトルはむしろ遅すぎたとも言える、2人の今年度全日本チャンピオンを擁する。ロードの西谷泰治と個人TTの盛一大だ。特に西谷は06年の総合覇者で、UCIアジアツアーでも好調だ。山岳に強い別府匠は2週間前の大町美麻ロードでも好調、チームはすでに3日から現地入りして周到な準備をしている。
シマノレーシング
今年は特に鈴木真理に注目したい。スプリンターからタフなオールラウンダーへ進化をしてきており力強い走りに注目。3日前の全日本実業団ロードでは逃げが吸収されたにもかかわらず2位と驚異の走り。そして北海道期待の阿部嵩之が晴れて凱旋出場する。今までは北海道地域選抜だったが今年はどんな走りを見せてくれるか、積極性と独走力に期待だ。飯野嘉則、狩野智也、畑中勇介の計5人で臨む。
チームブリヂストン・アンカー
チームは今夏もフランス遠征をしてきた。飯島誠と山本雅道のスピードマンコンビで昨年の全日本実業団チャンピオンを勝ち取った。三瀧と今年実績を上げている普久原奨、そして若手ナンバーワンの呼び声高い伊丹健治も活躍するだろう。
マトリックスパワータグ
今夏に若いチームへと変化した。彼らをまとめるのはキャプテン向川尚樹。それに全アマスクラッチチャンピオンの辻善光、昨年の都道府県ロード優勝、シマノスズカで好調の涌本正樹が走る。3日前の全日本実業団ロードで140キロほど逃げ続けた澤田、さらに今年急成長を遂げた伊勢直人が出場、大いに期待したい。
BLITZEN宇都宮プロレーシングチーム
もちろん初出場のブリッツェン。清水良行は大町美麻ロードで結果を残し、若い小坂は非凡な力を今年見せている。斉藤祥太、中山卓士そして山岳を得意とする実業団2勝の長沼隆行に注目だ。山岳ステージで暴れまわってレースを動かして欲しいところだ。
TEAM NIPPO-COLNAGO
ニッポは伝統的にこの北海道で結果を残し、またそれを求められるチームだ。そのため今年も必勝体制で臨む。今年実業団2勝の佐野淳哉、03年総合優勝の廣瀬敏、ベテランで登坂力に秀でる真鍋和幸に3日前の全日本実業団ロードを制したマリウス・ヴィズィアック。そしてなんといっても井上和郎の復帰が嬉しい。昨年の全日本2位でオールラウンドに力をつけたが、今年前半は新チームで走れずにいた。半年間の気持ちを爆発させる走りに期待だ。実業団3連勝の勢いでスタートする。
北海道地域選抜
07年の同大会で早稲田大学として出場した松田究(札幌車連)が注目。さらに織田修平(DOKYU RC)、江口 宏幸(デ・シクロ・ペダリ)、栗栖嵩(Nウィンズ)、藤原真(DOKYU RC)のメンバーで臨む。
鹿屋体育大学
今やコンチネンタルチームと同等以上の走りの鹿屋。昨年のU23チャンピオンの伊藤雅和を筆頭に内間康平もダブルエースとして戦える。野中竜馬も実力は一級。そして北海道出身の高宮正嗣が1年生で凱旋出場。チームはインカレではうまくかみ合わず大きな結果を残せなかったが、北海道では必ずや勝負に絡む走りが見られるだろう。
日本大学
越海誠一、窪木一茂ら日本代表海外遠征メンバーを揃える。層が厚く、メンバーに選ばれるだけでも難しい。インカレ大学対抗総合27連覇を達成した勢いで北海道に乗り込む。
法政大学
昨年の第5ステージで3位の青柳憲輝を中心にする。インカレでも早川朋宏とともに大活躍の法政大学。昨年以上の走りを見せてくれるだろう。
順天堂大学
加藤哲史を中心とする。辻本卒業後も安定した実績を残し、先のインカレでは加藤、石田輝、中尾佳祐の3人が20位以内に入り、層の厚さを見せた。
東京大学
インカレチャンピオンの西薗良太を中心とする。西薗だけでなくチームとしての総合力が上がっているのが今年の東大だ。西薗のステージ勝負に絡む走りが見られるはずだ。
text:Hideaki.TAKAGI, Kei.TSUJI
photo:Hideaki.TAKAGI
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