2014/09/11(木) - 09:46
第69回ブエルタ・ア・エスパーニャにおける実質的に最後の平坦ステージで、ポイント賞ジャージを着るジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)が先頭でスプリント。世界選手権を見据えるジャーマンスプリンターのポイント賞獲得が見えてきた。
最後の休息日にブエルタは西へと移動。ガリシア地方を舞台にした最終週の闘いが始まった。第17ステージの190.7kmコースにはカテゴリー山岳が1つも設定されていない。アストゥリアス山岳3連戦をグルペットで乗り切ったスプリンターが息を吹き返す。
数日にわたって気管支炎に苦しめられていたリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)は、世界選手権までの回復を願ってこの日はスタートせず。
他にもタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)とアイマル・スベルディア(スペイン、トレックファクトリーレーシング)、クリスティアン・クネース(ドイツ、チームスカイ)がスタートに姿を現さなかった。
レースはエリア・ファヴィッリ(イタリア、ランプレ・メリダ)、ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)、ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)、ダニエル・テクレハイマノ(エリトリア、MTNキュベカ)、ルイス・マスボネ(スペイン、カハルーラル)の5名が先行する形で始まる。
ランプレ・メリダを除いてまだ勝利を手にしていないチームによる果敢なエスケープ。しかし貴重なチャンスを無駄に出来ないスプリンターチームの鼻息は荒く、逃げグループのリードは4分以下に押さえ込まれる。
オリカ・グリーンエッジ、ジャイアント・シマノ、オメガファーマ・クイックステップの連合軍がメイン集団を率い、ガリシア地方の海岸線アップダウンを進んだ。
フィニッシュまでおよそ50kmを切った辺りで逃げグループ・メイン集団ともにペースアップ。タイム差は残り40km地点で3分を切り、残り20km地点で2分に。パワーダウンしたマスボネを置き去りにした4名がエスケープを続行したが、残り11km地点でタイム差は1分を割り込む。
先頭ではユンヘルスが積極的なペースアップを仕掛けたがメイン集団とのタイム差は無情にも縮まるばかり。短い登りでヨアン・レボン(フランス、FDJ.fr)とクリストフ・ルメヴェル(フランス、コフィディス)がカウンターアタックで飛び出したものの吸収。ここで縦に長く伸びたメイン集団は、続く石畳区間で40名ほどに絞り込まれた。
最終的に先頭で生き残ったのはデニスとファヴィッリの2人。逃げ切りに向けて闘志を見せたが、両者は残り500mで吸収されてしまう。そこからフィリッポ・ポッツァート(イタリア、ランプレ・メリダ)がリードアウトを開始した。
登りで脱落したトム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)やゲラルド・チオレック(ドイツ、MTNキュベカ)を欠く小集団によるスプリント勝負。リードアウトを受けたロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)の後方からデゲンコルブが飛び出す。すっかりポイント賞ジャージが板についたジャーマンスプリンターが先頭でフィニッシュラインに突き進んだ。
マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)やファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)を振り切ったデゲンコルブがステージ4勝目。「休息日の宿泊ホテルがすぐ近くだったのでこのフィニッシュを下見していたんだ。でもフィニッシュ直前まで逃げが捕まらなかったし、決してイージーではなかった。本能的に残り200mでスプリントを開始した」とデゲンコルブは語る。
ポイント賞ランキングにおいてデゲンコルブは同賞2位のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)から35ポイントのリード。クライマー有利なブエルタのポイント賞争いで首位を走るデゲンコルブは「確かに今日の勝利はポイント賞への大きなステップとなった。でも現実的にならないといけない。明日からの3日間で逃げ切りが決まり、総合上位陣がポイントを獲得しなければチャンスがある。あとは運任せだ」とコメントしている。
選手コメントはレース公式リリースより。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2014第17ステージ結果
マイヨロホ(個人総合成績)
マイヨプントス(ポイント賞)
マイヨモンターニャ(山岳賞)
マイヨコンビナーダ(複合賞)
チーム総合成績
ステージ敢闘賞
ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
最後の休息日にブエルタは西へと移動。ガリシア地方を舞台にした最終週の闘いが始まった。第17ステージの190.7kmコースにはカテゴリー山岳が1つも設定されていない。アストゥリアス山岳3連戦をグルペットで乗り切ったスプリンターが息を吹き返す。
数日にわたって気管支炎に苦しめられていたリゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)は、世界選手権までの回復を願ってこの日はスタートせず。
他にもタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)とアイマル・スベルディア(スペイン、トレックファクトリーレーシング)、クリスティアン・クネース(ドイツ、チームスカイ)がスタートに姿を現さなかった。
レースはエリア・ファヴィッリ(イタリア、ランプレ・メリダ)、ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)、ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)、ダニエル・テクレハイマノ(エリトリア、MTNキュベカ)、ルイス・マスボネ(スペイン、カハルーラル)の5名が先行する形で始まる。
ランプレ・メリダを除いてまだ勝利を手にしていないチームによる果敢なエスケープ。しかし貴重なチャンスを無駄に出来ないスプリンターチームの鼻息は荒く、逃げグループのリードは4分以下に押さえ込まれる。
オリカ・グリーンエッジ、ジャイアント・シマノ、オメガファーマ・クイックステップの連合軍がメイン集団を率い、ガリシア地方の海岸線アップダウンを進んだ。
フィニッシュまでおよそ50kmを切った辺りで逃げグループ・メイン集団ともにペースアップ。タイム差は残り40km地点で3分を切り、残り20km地点で2分に。パワーダウンしたマスボネを置き去りにした4名がエスケープを続行したが、残り11km地点でタイム差は1分を割り込む。
先頭ではユンヘルスが積極的なペースアップを仕掛けたがメイン集団とのタイム差は無情にも縮まるばかり。短い登りでヨアン・レボン(フランス、FDJ.fr)とクリストフ・ルメヴェル(フランス、コフィディス)がカウンターアタックで飛び出したものの吸収。ここで縦に長く伸びたメイン集団は、続く石畳区間で40名ほどに絞り込まれた。
最終的に先頭で生き残ったのはデニスとファヴィッリの2人。逃げ切りに向けて闘志を見せたが、両者は残り500mで吸収されてしまう。そこからフィリッポ・ポッツァート(イタリア、ランプレ・メリダ)がリードアウトを開始した。
登りで脱落したトム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)やゲラルド・チオレック(ドイツ、MTNキュベカ)を欠く小集団によるスプリント勝負。リードアウトを受けたロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)の後方からデゲンコルブが飛び出す。すっかりポイント賞ジャージが板についたジャーマンスプリンターが先頭でフィニッシュラインに突き進んだ。
マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)やファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)を振り切ったデゲンコルブがステージ4勝目。「休息日の宿泊ホテルがすぐ近くだったのでこのフィニッシュを下見していたんだ。でもフィニッシュ直前まで逃げが捕まらなかったし、決してイージーではなかった。本能的に残り200mでスプリントを開始した」とデゲンコルブは語る。
ポイント賞ランキングにおいてデゲンコルブは同賞2位のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)から35ポイントのリード。クライマー有利なブエルタのポイント賞争いで首位を走るデゲンコルブは「確かに今日の勝利はポイント賞への大きなステップとなった。でも現実的にならないといけない。明日からの3日間で逃げ切りが決まり、総合上位陣がポイントを獲得しなければチャンスがある。あとは運任せだ」とコメントしている。
選手コメントはレース公式リリースより。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2014第17ステージ結果
1位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)
2位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
3位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)
4位 ヤスパー・ストゥイフェン(ベルギー、トレックファクトリーレーシング)
5位 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 コルド・フェルナンデス(スペイン、ガーミン・シャープ)
7位 ジョフレ・スープ(フランス、FDJ.fr)
8位 ダニーロ・ウィス(スイス、BMCレーシング)
9位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール)
10位 ビセンテ・レイネス(スペイン、IAMサイクリング)
2位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
3位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレックファクトリーレーシング)
4位 ヤスパー・ストゥイフェン(ベルギー、トレックファクトリーレーシング)
5位 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 コルド・フェルナンデス(スペイン、ガーミン・シャープ)
7位 ジョフレ・スープ(フランス、FDJ.fr)
8位 ダニーロ・ウィス(スイス、BMCレーシング)
9位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール)
10位 ビセンテ・レイネス(スペイン、IAMサイクリング)
4h26'07"
マイヨロホ(個人総合成績)
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
4位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
5位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
6位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)
7位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ベルキン)
8位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)
9位 ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)
10位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
4位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
5位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
6位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)
7位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ベルキン)
8位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)
9位 ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)
10位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール)
67h51'07"
+1'36"
+1'39"
+2'29"
+3'38"
+6'17"
+6'43"
+6'55"
+8'37"
+9'10"
+1'36"
+1'39"
+2'29"
+3'38"
+6'17"
+6'43"
+6'55"
+8'37"
+9'10"
マイヨプントス(ポイント賞)
1位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
149pts
114pts
108pts
114pts
108pts
マイヨモンターニャ(山岳賞)
1位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
53pts
30pts
23pts
30pts
23pts
マイヨコンビナーダ(複合賞)
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
6pts
7pts
17pts
7pts
17pts
チーム総合成績
1位 カチューシャ
2位 モビスター
3位 ティンコフ・サクソ
2位 モビスター
3位 ティンコフ・サクソ
203h30'47"
+14'12"
+30'24"
+14'12"
+30'24"
ステージ敢闘賞
ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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